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「緩和ケア」とは?

印刷用ページを表示する掲載日2020年3月25日

【目次】

※このページは,国立がん研究センターがん情報サービスのコンテンツを引用して作成しています。

 

緩和ケアとは?

 緩和ケアとは,重い病を抱える患者やその家族一人ひとりの,身体や心などの様々なつらさをやわらげ,より豊かな人生を送ることができるように支えていくケアです。

 がんの療養中は,痛みや吐き気,食欲低下,息苦しさ,だるさなどの体の不調,気分の落ち込みや絶望感などの心の問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。これらの問題はがんの療養の経過中,程度の差はあっても多くの患者さんが経験します。

 これらの身体的・精神的・社会的・スピリチュアル(霊的)な苦痛によりもたらされる全人的苦痛(トータルペイン)について,つらさを和らげる医療やケアを積極的に行い,患者さんと家族の社会生活を含めて支える「緩和ケア」の考え方を早い時期から取り入れていくことで,がんの患者さんと家族の療養生活の質をよりよいものにしていくことができます。

 

【全人的苦痛(トータルペイン)をもたらす背景】

全人的苦痛をもたらす背景の図

(国立がん研究センターがん情報サービスより)

 

緩和ケアを受ける時期

 緩和ケアは,がんの治療中かどうかや,入院・外来,在宅療養などの場を問わず,がんと診断されたときから必要に応じて行われるものです。

 診断直後の不安や落ち込み,治療開始前の痛みはもちろん,治療による副作用や術後の痛みに対して,その都度適切な治療やケアを受けることは,生活を守り,自分らしさを保つことにつながります。

緩和ケアを受けるタイミングの変化

(国立がん研究センターがん情報サービス)

 

がんの痛みと緩和ケア

 がんに伴う体の痛みのほとんどは,鎮痛薬を適切に使うことで緩和することができます。痛みが軽いうちに治療を始めればより効果的です。

 まずは,痛みを我慢せずに,自分の痛みの症状を医療者に十分に伝えることが大切です。本当の痛みの状態は患者本人にしか分かりませんので,「いつから」「どこが」「どのようなときに」「どんなふうに」「どのくらい」痛むのかを,言葉にしたり時にはメモを作ったりして,主治医や看護師に伝えましょう。

 

医療用麻薬について

 現在,痛みの治療に多く用いられるWHO方式がん疼痛治療法は, 世界的に最も効果的で安全な治療法とされています。強い痛みに対してはモルヒネなどの医療用麻薬が使われます。

 このモルヒネなどの医療用麻薬に対して,「中毒」「命が縮む」「最後の手段」といった誤ったイメージを持たれていることがあるかもしれません。しかし,世界における20年以上の経験から,がんの痛みの治療には,モルヒネなどの医療用麻薬による鎮痛治療が効果的であり,誤解されているような副作用は,医師の指示のもとに使用している限り認められないことが明らかになっています。

 医療用麻薬の一般的な副作用としては,吐き気・嘔吐(おうと),眠気や便秘などがあります。多くの副作用は予防や治療ができるので,安心して痛みの治療を受けていただくことができます。

 


【参考になるサイト】

 がんの療養経過における緩和ケアの内容や,主治医に痛みを伝える際のポイントなど,詳しくは,国立がん研究センターがん情報サービスのサイトに掲載されています。

 

 緩和ケアの普及啓発サイト「緩和ケア.net」には,緩和ケアに関する基本的な情報に加えて,セミナーのご案内,緩和ケアに関する啓発動画の配信など,参考になる情報が掲載されています。

 

広島県の緩和ケアの取組

 広島県では,平成6年から平成11年の5年間にわたり,広島大学,広島県医師会,広島市及び県の4者で構成する「広島県地域保健対策協議会(県地対協)」において,末期医療や在宅緩和ケア等に関する調査・研究が行われ,平成12年3月に「広島県における緩和ケアの推進について」が提言されました。
 この提言に基づき,県では「広島県緩和ケア推進会議(平成12年5月)」を設置し,在宅緩和ケアのモデル事業や緩和ケア人材の育成研修に関する広島県独自の施策を実施するとともに,事業の成果を「緩和ケア推進事業報告書(平成15年3月)」としてまとめました。その成果は,各医療圏域において地域緩和ケア推進の中心的役割を果たした「緩和ケア地域連絡協議会」の設置や,現在の「広島県緩和ケア支援センター」における医師,看護師等への研修事業の実施へと結びついています。

 この間,平成13年4月には,「緩和ケア支援センター整備検討委員会」を設置し,緩和ケア推進の中核拠点として,県内のモデルとなるべき緩和ケア病棟を有し,地域における在宅を中心とした緩和ケアのシステムづくりを支援する「緩和ケア支援センター」の整備検討に着手しました。
 また,緩和ケアの推進は,平成13年9月に策定した,「がん予防等推進計画」において,初めて,広島県におけるがん対策の取組の柱の一つとして位置付けました。平成16年には,「広島県緩和ケア推進方策10ヵ年計画」を策定し,各医療圏域に「緩和ケア地域連絡協議会」を設置しました。
 そして,平成16年9月に,県立広島病院内に「広島県緩和ケア支援センター」(以下「緩和ケア支援センター」という。)を整備し,緩和ケア病棟(20床)の運営とともに,情報提供,総合相談,専門研修,地域連携の事業を通じて,がん患者や家族が住み慣れた地域で,在宅や施設での希望に応じた緩和ケアが安心して受けられる全県的な体制の構築を支援しました。

 その後,平成19年4月の「がん対策基本法」の施行を受け,平成20年3月,広島県の総合的ながん対策の指針である「広島県がん対策推進計画」,平成21年10月には,行動計画である「アクションプラン」を策定し,「治療の初期段階からの緩和ケアの推進」を,重点的な取組課題の一つとして位置付け,緩和ケア支援センターを中核拠点として,緩和ケアに関する県民の意識啓発や緩和ケア提供体制の充実などに取り組みました。
 さらに,平成25年3月に策定した,第2次「広島県がん対策推進計画」では,目指す姿として,『がんと診断された時から,希望する場所で,すべてのがん患者とその家族が,適切な緩和ケアを受けられる体制が整っていること』及び『“がんと共に”自分らしく生きるための地域における療養支援体制ができていること』を掲げ,施設緩和ケア及び在宅緩和ケアの充実に向け,地域と連携したより実践的な取組を進めてきました。

 その結果,拠点病院の体制整備や緩和ケア病棟等の設置をはじめとした施設緩和ケアの提供体制が整備されてきた一方で,地域における在宅緩和ケアの提供体制については一層の充実・強化が必要であることから,平成30年度からの第3次「広島県がん対策推進計画」においては,今後需要の増加が見込まれる在宅緩和ケアについて,各圏域において地域連携を含めた体制整備など在宅緩和ケア提供体制の構築に,重点的に取り組んでいます。

 

広島県緩和ケア支援センターについて

 広島県では,平成16年度に県内の緩和ケアを推進する拠点として,県立広島病院に「緩和ケア支援機能」を持つ緩和ケア支援室と「緩和ケア診療機能」のモデルとなる緩和ケア科(緩和ケア外来,緩和ケア病棟)を一体的に運営する広島県緩和ケア支援センターを設置し,県内の緩和ケアの推進に取り組んできました。

 その後,県内全ての二次保健医療圏域にがん診療連携拠点病院が整備され,拠点病院を中心に緩和ケアチームが設置,また緩和ケア病棟も11施設193床整備されるなど緩和ケアに対応する施設の体制が充実してきたことから,平成30年3月31日をもって,広島県緩和ケア支援センターを廃止しました。

 現在は,「緩和ケア支援機能」を健康福祉局がん対策課に移管し,第3次広島県がん対策推進計画において重点的に取り組む課題としている在宅緩和ケアの充実を中心として,取り組んでいます。
 また,「緩和ケア診療機能」を持つ緩和ケア科は,県立広島病院において引き続き専門的な緩和ケアを提供して参ります。

 

【広島県緩和ケア支援センター平成29年度事業報告書】

 

参考になるページ

 

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