建設委員会概要（令和5年5月～）

付託議案及び審査結果

付託された議案は、補正予算４件、条例案５件、その他の議決案件９件
1  県第34号議案、県第35号議案、県第37号議案、県第38号議案、県第45号議案及び追県第１号議案
  原案可決（賛成多数）
2  上記を除く議案12件
  原案可決（全会一致）

報告事項

1  令和６年広島県議会２月定例会追加提案事項（土木建築局長）
2  令和６年広島県議会２月定例会追加提案事項（上下水道部長）
3  「広島デジフラ構想」の見直し等について（建設ＤＸ担当課長）
4  道路における除草等強化の取組について（道路整備課長）
5  河川における樹木伐採の取組について（河川課長）
6  港湾特別整備事業費特別会計における経営の状況について（港湾振興課長）
7  尾道糸崎港港湾計画の変更（案）について（港湾計画担当監）

主要な質疑事項

（付託議案）
1  福山西環状線及び福山沼隈線の道路整備について
  (1) 現在の進捗状況について
  (2) 用地交渉の状況と今後の対応について
  (3) 供用開始の予定時期について
  (4) 道路整備に伴う家屋移転戸数について
  (5) 人口減少下における大規模道路事業の必要性の低下について（意見）

2  広島港五日市地区の分譲について
  (1) 減額譲渡の必要性について
  (2) 分譲に係る募集の状況及び審査方法について
  (3) 埋立地の地盤沈下対策について
  (4) 契約者への周辺環境対策の義務付けの状況について
  (5) 小規模区画の未分譲地への減額譲渡の有無について
  (6) 中小事業者への支援の徹底について（要望）

3  公共事業の執行について
  (1) 地域の建設事業者の安定的な経営につながる事業執行について
  (2) 公共事業予算の確保及び年間を通じた工事量の確保について（要望）

議長からの調査依頼事項（令和６年度当初予算）及び調査結果

1  県第１号議案、県第10号議案及び県第11号議案
  原案賛成（賛成多数）
2  県第15号議案
  原案賛成（全会一致）

主要な質疑事項

（調査依頼事項）
1  危険盛土の総点検について
  (1) 総点検で把握した課題と対応状況について
  (2) 地震時における盛土の安全性の検討状況について
  (3) 県が蓄積している技術やノウハウの県内市町への提供について（要望）

2  アダプト制度について
  (1) これまでの支援内容について
  (2) これまでの支援の成果と課題について
  (3) 制度の改善に向けた見直しについて
  (4) 活動団体からの要望を踏まえた制度の改善や見直しについて（要望）

3  流域下水道施設について
  (1) 流域下水道施設の耐震化率の現状について
  (2) 今後の耐震化工事の進め方について
  (3) 災害時の応急対応について
  (4) 耐震化の補助拡充に向けた国への働きかけについて（要望）

4  ＰＦＡＳの高濃度検出状況に係る県民への適切な情報提供について（要望）

5  県営住宅について
  (1) 建て替えに伴う統廃合による供給戸数の考え方について
  (2) 現在の県営住宅への応募状況について
  (3) 物価高騰などの要因が指定管理による修繕等に与える影響について
  (4) 県営住宅の修繕に係る予算の適切な確保について（要望）
  (5) 県営住宅の空き家の状況について
  (6) 空き家の利用促進に係る活用方法について
  (7) 空き家の利用促進に係る要件緩和について（要望）

6  住宅の耐震化の推進について
  (1) 耐震化の補助件数及び地域偏在の状況について
  (2) 補助対象の地域を限定する考え方について
  (3) 補助対象となる地域の要件拡大について（要望）
  (4) 市町による補助制度の現状や来年度の見通しについて
  (5) 所有者の負担軽減に向けた取組について
  (6) 市町への補助制度の活用促進について（要望）
  (7) 耐震補助制度の拡充に向けた国への働きかけについて（要望）

7  県の防災対策の方針について
  (1) 人口や財産を集約するコンパクト・シティーと防災対策の考え方について
  (2) 公共事業の実施箇所の優先づけ及び国等への権限移譲について

8  地震等の自然災害を踏まえた防災対策について
  (1) 津波に対応できる港湾・河川護岸事業の一層の推進について（要望）
  (2) 災害復旧事業の推進について（要望）

9  建設ＤＸ推進のための建設事業者等におけるデジタル人材の育成について（要望）

報告事項

1  令和６年広島県議会２月定例会提案見込事項（土木建築局長）
2  令和６年広島県議会２月定例会提案見込事項（上下水道部長）
3  低入札価格調査制度の改正後の運用状況等について（建設産業課長）
4  「令和３年豪雨　改良復旧プロジェクト」の進捗状況について（河川課長）
5  河川監視カメラの設置拡充について（河川課長）
6  広島港五日市地区分譲地の分譲予定について（港湾振興課長）
7  広島県県営住宅管理等審議会の開催について（住宅管理担当監）
8  流域下水道事業の管理運営の見直しについて（上下水道総務課長）

主要な質疑事項

1  広島高速５号線シールドトンネル工事について
  (1) 先月のカッター交換の経緯と原因について
  (2) カッター交換に係る議会への説明責任について
  (3) 住民と議会の間で認識にずれを生じさせないための丁寧な説明の実施について（要望）

2  県営住宅に係る子育て世帯の入居基準の緩和について
  (1) 今後の入居見込について
  (2) 年齢基準の設定に係る考え方について
  (3) 入居基準のさらなる緩和に向けた国への働きかけについて（要望）

3  流域下水道事業の管理運営の見直しについて
  (1) 指定管理制度導入の方法及び他県事例について
  (2) 指定管理制度導入の具体的な効果について
  (3) 県のマネジメントについての考え方について
  (4) 指定管理者制度が導入された場合の下水道公社職員の処遇について
  (5) 県職員の専門性の確保について
  (6) 指定管理制度導入に当たってのバリュー・フォー・マネーの比較について
  (7) 見直しに係る十分な調査・議論と議会への詳細な説明について（要望）
  (8) 指定管理制度導入において民間移行が抱える課題について
  (9) 性能発注を行う際の仕様に係る綿密な伝達について（要望）
  (10) 流域関係市町や地域の建設事業者との今後の連携について
  (11) 見直しに係る県民への丁寧な説明について（要望）
  (12) 下水道施設の老朽化対策及び耐震化の進捗状況について
  (13) 下水道施設の更新に向けたコスト削減について
  (14) 下水道を含めた安全・安心な社会資本整備の確保について（要望）

報告事項

1  鞆松永線道路改良工事（（仮称）鞆トンネル）における工事請負契約の変更について（道路整備課長）
2  福山港港湾脱炭素化推進協議会の開催について（港湾漁港整備課長）
3  広島港宇品地区クルーズターミナル（仮称）建設工事における工事請負契約の変更について（港湾漁港整備課長）
4  令和６年能登半島地震被災者の住まいの確保に向けた取組について（住宅課長）

主要な質疑事項

1  水道事業の広域連携について
  (1) 水道企業団設立後の運用状況と成果について
  (2) 広域連携に係る地震などの緊急時における対応の優位性について
  (3) 広域連携に参加していない市町への県からの働きかけについて

2  広島高速５号線シールドトンネル工事の進捗状況について
  (1) 現在のトンネル工事の１日当たりの掘削距離について
  (2) 今後掘削する山側部分の岩盤の強度状況について
  (3) より強度の高い掘削カッターへの切り替えの有無について
  (4) トンネル工事に起因した騒音・振動の被害者への対応状況について

3  福山港港湾脱炭素化推進協議会について
  (1) 協議会に挑む県としての決意について
  (2) 推進計画で設定する温室効果ガスの削減目標について
  (3) 協議会の開催予定回数について
  (4) 実効性を担保するための県の積極的な関与について（要望）
  (5) 協議会における民間企業構成員の考え方について
  (6) 今後の加入促進に向けた民間企業への働きかけについて
  (7) 民間企業との連携に向けた今後の取組内容について
  (8) 県内の港湾施設における脱炭素化に向けた取組状況について
  (9) 再生可能エネルギーの活用について
  (10) 民間企業との連携強化及び国への積極的な予算要望について（要望）

4  県内港湾施設の耐震化について
  (1) 耐震強化岸壁の整備状況について
  (2) 今後の整備・完成予定年度について
  (3) 今後の東部地域の整備推進について
  (4) 港湾施設の耐震化に向けた国等への働きかけについて（要望）
  (5) 港湾・土木分野を含め県全体で情報を共有した地震対策の検討について（要望）

付託議案及び審査結果

付託された議案は、補正予算４件、その他の議決案件６件
県第105号議案
  原案可決（賛成多数）
上記を除く議案９件
  原案可決（全会一致）

報告事項

1  令和５年度公共事業再評価の結果について（土木建築総務課長）
2  広島市東部地区連続立体交差事業における仮線路２線目への運行切換について（都市環境整備課長）
3  芦田川水系の取水制限に伴う県の対応について（当日配付資料）（河川課長）
4  公有水面埋立法に基づく免許手続きにおける不適正処理について（当日配付資料）（港湾振興課長）

主要な質疑事項

（付託議案）
1  津之郷山守線（福山西環状線）道路改良工事に係る工事契約の変更について
  (1) 変更工事費の内訳について
  (2) 事業の進捗状況及び完成時期について
  (3) 当該路線を含む福山西環状線の目的や交通量について
  (4) カーボンニュートラルの考え方を踏まえた整備の必要性について
  (5) 道路整備計画に掲げるＣＯ₂削減目標の進捗状況について
  (6) 公共交通への転換などによる交通量削減対策の推進について

2  公共事業について
  (1) 早期の事業効果発現に向けた事業推進について
  (2) 公共工事の迅速かつ適切な執行による早期の事業効果発現について （要望）
  (3) 維持管理も含めた計画的なハード対策による県民の安全・安心の確保について（要望）

（一般所管事項）
1  公有水面埋立に係る不適切処理について
  (1) 手続の具体的な内容及び不適切処理の該当部分について
  (2) 不適切処理が発覚した理由について
  (3) 不適切処理の原因及びその原因の調査完了時期について
  (4) 施工地域の住民等への丁寧な説明について
  (5) 不適切処理の早期の原因究明及び再発防止対策の徹底について（要望）
  (6) 不適切処理の対応状況及び福山市の埋立工事の現状について
  (7) 埋立工事の継続に係る法律上の問題の有無について
  (8) 今後の埋立免許交付までの手続きについて
  (9) 今後の再発防止の徹底について（要望）

報告事項

1  令和５年広島県議会12月定例会提案見込事項（土木建築局長）
2  令和５年広島県議会12月定例会提案見込事項（上下水道部長）
3  「令和３年豪雨　改良復旧プロジェクト」の進捗状況について（河川課長）
4  「高度医療・人材育成拠点」公募型建築プロポーザルの実施について（営繕課政策監）

主要な質疑事項

1  県営住宅における電気等の共益費の徴収について
  (1) 現在の徴収方法について
  (2) 他県事例を踏まえた効率的な徴収方法の検討について

2  「高度医療・人材育成拠点」公募型建築プロポーザルの実施について
  (1) プロポーザルへの問合せ状況について
  (2) 物価高騰等の社会情勢を踏まえた募集条件の整理状況について
  (3) 応募が１者であった場合の競争性の担保について
  (4) 県内事業者を参加しやすくする配慮について
  (5) 障害者、女性、ＬＧＢＴＱ等の方々の意見を設計に取り入れる取組について
  (6) 庁内における新病院の在り方の再検討について（要望）
  (7) 審査体制の選定基準について
  (8) 公募型プロポーザルに係る審査委員選定の公正性について
  (9) 審査過程の公正・公平性の徹底について（要望）
  (10) 新病院事業の執行に係る公正性の確保について

3  災害復興事業のみにとらわれない恒常的な住民の安心・安全に資するまちづくりについて（要望）

報告事項

1  低入札価格調査制度の改正後の運用状況等について（建設産業課長）
2  広島デジフラ構想に基づく具体な取組の進捗状況について（建設ＤＸ担当課長）
3  広島県営鞆町鍛冶駐車場に係る指定管理者の候補者の選定について（道路河川管理課長）
4  主要地方道鞆松永線鞆未来トンネルの完成時期について（道路整備課長）
5  津之郷山守線（福山西環状線）道路改良工事（Ｒ２―２工区）における工事請負契約の変更について（道路整備課長）
6  広島空港アクセス路線拡充に向けた「宮島・アルパーク・ジアウトレット・空港線」の運行実証実験の実施について（空港振興課長）
7  一般港湾施設に係る指定管理者の候補者の選定について（港湾振興課長）
8  びんご運動公園における運営予定事業者の募集について（都市環境整備課長）
9  広島県盛土等防災対策アドバイザーについて（盛土対策担当監）
10  芦田川流域下水道事業の大型工事の発注について（流域下水道課長）

主要な質疑事項

1  広島デジフラ構想の取組について
  (1) ハザードマップに係る取組内容について
  (2) ハザードマップに係る視覚障害者への対応について
  (3) 広島デジフラ構想のさらなる推進について（要望）

2  盛土等防災対策アドバイザーについて
  (1) アドバイザーへの就任を依頼した学識経験者選定の考え方について
  (2) 市町における同様の制度導入に向けた取組状況について
  (3) 県全域における盛土等防災対策の推進について（要望）

3  広島５号線トンネル工事の一時中断について
  (1) 臨時点検により判明した掘削機械破損の原因について
  (2) たび重なる掘削機械の破損を踏まえた今後の工事の進め方について
  (3) 建設工事紛争審査会における審理内容について
  (4) 公社や受注者に対する様々な情報開示の要求について（要望）
  (5) 工期延伸に伴う工事費増額に係る議会等への明快な説明について（要望）

4  びんご運動公園に係るＰａｒｋ―ＰＦＩ制度について
  (1) 運営予定事業者募集の考え方について
  (2) Ｐａｒｋ―ＰＦＩ制度に伴う建ぺい率の緩和について
  (3) 今回のＰａｒｋ―ＰＦＩを実施した場合のバリュー・フォー・マネーについて
  (4) 長期契約に係る事業者撤退や利用料金の値上がり等のリスクへの対応について
  (5) 事業者の選定に係る住民意見の反映について
  (6) Ｐａｒｋ―ＰＦＩ制度の必要性の有無について
  (7) 公園の整備計画や管理方法等への住民意見の反映について（要望）

報告事項

1  「令和６年度国の予算編成に向けた提案（案）」について（土木建築局長）
2  第54回広島県公共事業評価監視委員会の開催について（土木建築総務課長）
3  広島県建設分野の革新技術活用制度に係る技術の登録について（技術企画課長）
4  広島高速５号線シールドトンネル工事の進捗状況等について（道路企画課長）
5  ＤＩＧ：Ｒ　ＨＩＲＯＳＨＩＭＡの推進について（住宅課長）
6  流域下水道事業の管理運営手法の見直しの検討について（上下水道総務課長）
7  流域下水道事業　経営実行プラン（案）について（流域下水道課長）

主要な質疑事項

1  広島呉道路と東広島・呉自動車道の接続計画について
  (1) 接続区間における今後の事業化の見通しについて
  (2) 事業の早期具体化に向けた取組について（要望）

2  本四高速の通行料金について
  (1) しまなみ海道の通行料金に係る住民の負担に対する認識について
  (2) 生活道路として利用している住民に対する料金負担の軽減の検討について（要望）

3  道路の区画線に係る対応について
  (1) 近年の予算推移及び県管理の道路延長について
  (2) 区画線の引き直しに係る地域からの要望状況について
  (3) 区画線の引き直しの実施状況について
  (4) 予算の拡充について
  (5) 市など他の道路管理者との連携状況について
  (6) 区画線の引き直しに係る計画策定に向けた検討について（要望）

4  広島高速５号線トンネル工事の中断について
  (1) 工事再開の目途について
  (2) シールドのカッターの強度について
  (3) シールド等の故障に対する施工者の対応について
  (4) シールド等の度重なる故障に対する責任の所在及び今後の対応について
  (5) 高速道路公社の本委員会への出席要請について（要望）

5  流域下水道事業の管理運営手法の見直しの検討について
  (1) 市町などの関係者との調整状況について
  (2) 今後のスケジュールの妥当性について
  (3) パブリックコメントの有無について
  (4) 市町などの関係者とのさらなる連携強化について（要望）

調査日時

令和５年１０月４日（水曜日）～６日（金曜日）

調査場所

１０月４日（水曜日）

国土交通省都市局（東京都千代田区霞が関2-1-3）
株式会社ＮＴＴドコモ（東京都千代田区永田町2-11-1山王パークタワー）
ソフトバンク株式会社（東京都港区海岸1-7-1東京ポートシティ竹芝オフィスタワー）

１０月５日（木曜日）

首都高速道路1号羽田線 東品川桟橋・鮫洲埋立部 更新工事現場（東京都品川区東品川２丁目付近）
国立研究開発法人土木研究所（茨城県つくば市南原1-6）

１０月６日（金曜日）

東京国際クルーズターミナル（東京都江東区青梅２丁目）
東京港海上視察（有明旅客ターミナル）（東京都江東区有明３丁目）

調査事項

国土交通省都市局

・３Ｄ都市モデル、オープンデータ等の活用方法や全国の取組事例等について

　国土交通省都市局では、３Ｄ都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を通じて、様々な分野で地域の課題解決や新たな価値創造をもたらす、まちづくりのＤＸを進めている。
　この取組を全国的に推進するために、2020年度にＰｒｏｊｅｃｔ　ＰＬＡＴＥＡＵ（プラトー）を立ち上げ、行政や民間企業などを含めた様々なプレイヤーと連携しながら、都市活動のプラットフォームデータとして３Ｄ都市モデルを整備し、様々な領域でユースケースを開発している。さらに、誰もが自由に都市のデータを引き出せるよう、３Ｄ都市モデルをオープンデータとして提供している。
　国土交通省都市局都市政策課デジタル情報活用推進室長の説明により、ＰＬＡＴＥＡＵ（プラトー）を実際に活用しながら、３Ｄ都市モデルの全国の整備・活用状況や防災・環境・エネルギー等の多様な分野でのユースケース、令和４年度に創設した補助メニュー等について調査を行った。

株式会社ＮＴＴドコモ

・モバイル空間統計の活用、地下インフラ設備の管理等について

　株式会社ＮＴＴドコモでは、携帯電話ネットワークの仕組みを使用して作成される人口の統計情報を活用し、観光や防災等の幅広い分野に活用する取組を推進している。
　株式会社ＮＴＴのマーケティングイノベーション部の説明により、モバイル空間統計の主要な人流データの意義や測定方法、取得できる特徴、さらに、その活用事例である北海道胆振東部地震の分析や、本県が開発したインフラデータ基盤であるＤｏｂｏＸへの人流データを重畳した道路・河川・砂防等の被害想定の高度化等について調査を行った。
　また、ＮＴＴグループが保有する地下インフラ設備に関する業務の一元的実施と社会インフラ全般の維持・運用業務を、ＩＣＴを活用して高度化し、地下インフラ設備の各種情報を３Ｄ空間で共用化・可視化する等、業務を効率よく行うＳｍａｒｔ　Ｉｎｆｒａ事業にも取り組んでいる。
　ＮＴＴインフラネット株式会社Ｓｍａｒｔ　Ｉｎｆｒａ推進部の担当者の説明により、Ｓｍａｒｔ　Ｉｎｆｒａプラットフォームの全体像や概要、国土交通省道路局と検討しているＳｍａｒｔ　Ｉｎｆｒａプラットフォームを活用した道路占用許可申請や道路工事の調整・立会の方法等について調査を行った。

ソフトバンク株式会社

・竹芝地区のスマートシティ化及び建設機械の遠隔操縦の取組状況について

　ソフトバンク株式会社では、「スマートシティ竹芝」として、竹芝地区で収集した人流データや訪問者の属性、交通状況などのデータをリアルタイムで様々な事業者が活用できるデータ流通プラットフォームや、先端技術を活用したサービスなどを竹芝地区に実装することで、回遊性の向上や混雑の緩和、防災の強化などを実現し、竹芝及び周辺地区が抱えている課題の解決に向けた取組を進めている。
　また、建設業界における、若年就業者の減少による労働力不足の課題解決に向けて、建設機械の省人化による生産性向上に向けた取組として、５Ｇ（第５世代移動通信システム）の大容量通信等を活用した遠隔操縦など、様々な実証実験が行われている。
　ソフトバンク株式会社の担当者の説明により、「スマートシティ竹芝」の概要や取組状況、建設機械における遠隔操縦の実証実験状況や国・民間との連携状況、今後の課題等について調査を行った。

首都高速道路1号羽田線 東品川桟橋・鮫洲埋立部 更新工事現場

・更新工事の最新技術等に係る事業概要及び施工状況等について

　首都高速道路株式会社が管理する首都高速道路１号羽田線の東品川桟橋・鮫洲埋立部における海上部に建設された東品川桟橋は、1963年の開通から50年以上が経過するとともに、橋桁と海水面との空間が極めて狭く、損傷が発生しやすい環境であることから、コンクリートの剥離や鉄筋の腐食等が多数発生している。
　このため、長期的な安全性を確保する観点から、大規模更新の一つとして、当該区間を長期耐久性・維持管理性に優れた構造に造り替えるほか、走行安全性の向上のため、道路幅を17メートルから18.2メートルに広げる等の取組により、安全かつ快適な道路環境の整備を進めている。
　当該更新工事現場所長の説明により、更新工事の最新技術等に係る事業概要、橋桁として活用するボックスカルバートや道路橋の上部工の施工状況等について調査を行った。

国立研究開発法人土木研究所

・建設ＤＸ実験フィールド及び舗装走行実験場の取組や実験状況等について

　当該研究所が取り組んでいる建設ＤＸ実験フィールドでは、インフラ分野のＤＸの取組を推進するため、３次元計測技術等を活用した構造物の施工管理や検査、点検に関する技術開発を行うための実物大の出来形計測模型、５Ｇ等を活用した建設機械の無人化施工や自動・自律施工に関する技術開発を行っている。
　また、舗装走行実験場では、様々な現場条件に応じた実績のない舗装について、室内実験だけでなく、大型車４台を連続走行させることにより、一般の道路で10年に相当する交通荷重を最短2,000時間で再現し、実物大の舗装、交通荷重による評価を行うことで、一般の道路に適用するための技術開発を行っている。
　当該研究所の担当者の説明により、建設ＤＸ実験フィールド及び舗装走行実験場での取組概要や実験状況等について調査を行った。

東京国際クルーズターミナル

・大型客船に対応した新たな海の玄関口に係る施設概要等について

　東京国際クルーズターミナルは、東京港に2020年にオープンし、延床面積約１万9,000平方メートルの４階建てで、世界最大のクルーズ客船にも対応可能な東京の新たな海の玄関口である。
　施設には、会議室やＶＩＰルームを備えているほか、ほとんどの什器が可動式であるため、イベントに応じて柔軟な形式での利用が可能であり、国際会議や屋外デッキでのレセプションなど、多様なイベントが開催できる。
　ターミナル開港からの入港実績は、コロナ禍の影響により、2020年には日本船５隻、2021年は日本船２隻、2022年は日本船12隻と低迷していたが、外国のクルーズ船の国内での受入れ停止が2022年11月に解除されたことから、2023年は９月までに外国船26隻、日本船11隻が既に入港している状況である。
　施設管理者の担当者の説明により、施設概要及び客船の入港やイベントの開催状況について調査を行った。

東京港海上視察

・東京湾の港湾施設の役割等について

　東京港は昭和16年の開港以来、我が国の経済成長とともに発展を遂げ、平成10年以降、製品・食品類を中心とした外国貿易コンテナ取扱量は全国トップの座を占めており、首都圏市民の暮らしや産業活動に直結する物流拠点としての役割を担っている。
　また、航路で隔てられた臨海部を結ぶことによる物流機能の向上と周辺混雑の緩和を促す臨海道路の整備を始め、コンテナの大型化に対応するためのコンテナターミナルの整備・拡充と耐震化を図るなど、喫緊の課題に取り組み、東京の発展を支えている。
　東京港湾事務所長の説明により、東京港の変遷や豊洲ふ頭や晴海ふ頭、品川・青海・大井コンテナターミナル、海の森トンネル等の施設概要や役割等について調査を行った。

調査日時

令和５年７月１３日（木曜日）～１４日（金曜日）