今からおよそ2.300年前から1.700年前ころまで続いた弥生時代に、人々は銅にすずや鉛を加えた合金(青銅)でカネを作って、稲の豊作を祈る祭を行っていたと考えられています。
銅鐸とよばれるこのカネは、今、緑色に錆びていますが、できたての弥生時代の銅鐸は、金色に輝き、金属の肌つや、光沢をはじめて知った弥生人は、目をみはったことでしょう。
しかし、銅鐸のもっとも重要な役目は、祭の時に木に吊るした銅鐸を揺すって、銅鐸の中に吊るされた舌(ぜつ)とよばれる棒とカネが触れあって音を出すことにあったと考えられています。
弥生人は、この銅鐸の音色に神々が祭の場に降りて来ると信じていたようです。