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令和6年11月27日(水)に、細川委員と菅田委員が廿日市市立宮園小学校を訪問しました。

廿日市市立宮園小学校は、平成2年4月に宮内小学校から分離し開校しました。令和2年度からは、「個別最適な学びに関する実証研究事業」の指定校となったことをきっかけに自分から進んで学び続けようとする意欲や「自立した学び手」を育成するために「自由進度学習」に取り組んでいます。

本日は、宮園小学校で実施している「自由進度学習」の様子を視察しました。
まず、向井畑校長から自由進度学習について説明していただきました。宮園小学校では、「児童は有能な学び手である」という認識に立ち、学習内容、方法の選択を児童に委ねることで、自立した学び手(主体性・積極性・自己調整力)を育てることを目的としています。また、自由進度学習に取り組むにあたっては、4つのポイント((1)学習計画表の工夫(2)学習環境の充実(3)個への支援の充実(4)安心・居場所のある学び場づくり)を大切にされていると教えていただきました。
自由進度学習では、学習計画表を基に児童自身が学びを進めているため、一斉授業と比べると、先生や友達に質問もしやすい状況であり、答えだけ教えないことを徹底した上で、児童同士の教えあいも活発に行われており、児童自身が行動する姿はとても大切であると教えていただきました

学校訪問のようす1

次に、自由進度学習の様子を見て回りました。今回は、算数・社会・理科・音楽の授業を視察しました。
理科の授業では、教室の隣に調べ教室があり、実験を通して、てこの原理やふりこのきまりを理解するために、様々な実験道具が設置されていました。視察中に児童同士がペアになり、実際にふりこの離す位置や重さによって1往復の速さが変わるのか計測していました。計測後には、速さの結果を大きな表の中にシールで貼り付けるので、違いを視覚的にとらえやすく、表をもとに児童はふりこのきまりを理解していました。また、音楽の授業では、様々な楽器が置いてあり、児童は楽器の分類分けや、楽器の鳴らし方で感情を表現したりすることで音楽に興味を示していました。一斉授業では、楽器に触れずに終わることもありますが、自由進度学習では、納得いくまで楽器に触れることができるので、児童の理解促進にもなると教えていただきました。
ほとんどの授業で、ICT教材も効果的に活用しており、児童自身の理解を更に深めていると感じました。

学校訪問のようす2学校訪問のようす3

学校訪問のようす4

細川委員からの、実際に自由進度学習はどのくらい時間を取っているのかという質問を受けて、向井畑校長からは、1年間に70時間、各学期に1週間程度行われており、自由進度学習とは別に30時間個人探究学習を行っている。と教えていただきました。
また菅田委員からの、クラスごとに独自でプリントを作成しているのかという質問に対し、向井畑校長から宮園小の教員は8割から9割の児童が読んで理解できるプリント作りを行うという共通認識を持っていると教えていただきました。