「G7広島サミットジュニア会議」各プログラムの実施報告について

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「G7広島サミットジュニア会議」各プログラムの実施報告について

広島県および日本在住のG7各国出身の高校生24名は、オンラインによる事前プログラムに参加後、令和5年3月27日(月曜日)から、広島県内各地での様々なプログラムに参加するとともに、「平和」「持続可能性」「多様性」の3つのテーマについて議論を重ね、3月30日(木曜日)に、成果文書を発表しました。また、後日、参加者代表の6名が広島サミット県民会議の湯崎会長(広島県知事)とともに、岸田首相を訪問し、成果文書を手交しました。(岸田首相への成果文書の手交についてはこちらをご参照ください

 
2月25日(土曜日)~3月26日(日曜日)
事前プログラム(オンライン)計4回
充実したディスカッションおよび成果文書の作成につなげることを目的として、オンラインによる事前プログラムを実施しました。
第1回・第2回は、参加者24名による課題の発表などを行い、第3回・第4回は、平和、持続可能性、多様性のグループに分かれて、テーマに関する諸課題について議論を開始しました。また、平和グループのプログラムでは、平和首長会議加盟都市(ポルトガル・エヴォラ市、イギリス・マンチェスター市)の若者による活動報告も行われました。
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3月27日(月曜日)
オリエンテーション@広島市内
いよいよ広島でのプログラムが始まりました。最初に、仲間とのこれからの4日間に期待しながら、平和の願いを込めて折り鶴を折りました。
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3月28日(火曜日)
歓迎セレモニー@広島国際会議場
参加者24名は、広島サミット県民会議会長である湯崎英彦広島県知事から、暖かい歓迎の言葉をいただきました。
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広島平和記念資料館@平和記念公園
被爆の実相について理解を深めるプログラムのひとつとして、約1時間をかけて広島平和記念資料館を視察しました。
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原爆死没者慰霊碑参拝・献花
平和記念公園にある原爆死没者慰霊碑への参拝・献花を行いました。
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被爆体験証言聴講@平和記念資料館
初めて被爆体験証言を聴講する参加者も多く、被爆者である小倉桂子さんのお話はそれぞれの心に響きました。
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本川小学校平和資料館見学@本川小学校
爆心地に一番近い学校として大きな被害を受けた本川小学校。地下室に残る当時の焼け跡や展示品を目にし、さらに平和グループのファシリテーターであるジェイコブズ先生の解説を聞くことで、原爆の被害を肌で感じました。
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平和記念公園内視察@平和記念公園
参加者と同世代のユースピースボランティアの方に、原爆ドーム、レストハウス、原爆の子の像など平和記念公園の中を案内していただきました。
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広島市長表敬@広島市役所
広島市の松井一實市長(広島サミット県民会議副会長)から、「平和文化」の振興や若い世代に対する期待など激励の言葉をいただきました。
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グループディスカッション@広島国際会議場
被爆の実相について理解を深めるプログラムを通して感じたことなどついて、早速議論を行いました。
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3月29日(水曜日)
【平和グループ】
毒ガス資料館・島内遺跡見学@大久野島
大久野島にある毒ガス資料館や島内の戦争遺跡を訪れ、かつて島全体で行われていた毒ガス製造の歴史について学びました。
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竹原市長表敬@竹原市役所
今榮敏彦竹原市長を表敬訪問しました。今榮市長からは、大久野島や被爆地ヒロシマでの学びを経て、世界平和のため活躍してほしいとの激励の言葉をいただきました。
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呉市長あいさつ・県立呉宮原高校との交流(金唐紙色付け体験、ダンスパフォーマンス)@県立宮原高校
県立呉宮原高校にて、金唐紙の色付け体験やダンス体験を通じた文化交流を行いました。交流の場では新原芳明呉市長からもごあいさついただきました。言葉の壁はあっても、身振り手振りでコミュニケーションを取り、笑顔で交流していた姿が印象的でした。
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【持続可能性グループ】
西風新都バイオマス発電所@西風新都バイオマス発電所
再生可能エネルギー発電の事例として、広島県内の木材を有効活用するバイオマス発電所を視察しました。
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大崎上島町長表敬@大崎神島町役場
大崎上島町の高田幸典町長との歓談では、島の環境保全のための取組や伝統文化の継承などの話に花が咲きました。
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県立大崎海星高校との交流(櫂伝馬、和太鼓体験)@県立大崎海星高校
参加者と大崎海星高校の生徒で当日結成したバンド「スーツ太鼓」の即席演奏は、大いに盛り上がりました。
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カーボンリサイクル実証研究拠点視察@カーボンリサイクル実証研究拠点
持続可能な航空燃料Safの実用化として、微細藻類の活用が期待されていることなどの説明を受けました。
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【多様性グループ】
熊野町長表敬@筆の里工房
三村裕史熊野町長からは、「筆の都」熊野町の歴史についてご紹介いただきました。
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筆の里工房見学・県立熊野高校との交流(筆パフォーマンス、書道体験)@筆の里工房
筆の里工房の見学後、県立熊野高校の生徒さんによる大書のパフォーマンスを鑑賞しました。また、熊野高校生から書道の手ほどきを受け、思い思いの文字をタペストリーにしたためました。
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広島大学留学生との交流@広島大学東広島キャンパス
宗教をテーマに、多様性について広島大学の留学生と議論を行いました。
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東広島市役所訪問(「東広島市の国際化の取り組み」の講義)@東広島市役所
国際化へのまちづくりなどの東広島市の取組について学びました。
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【東広島市に全グループ集合】
酒蔵通り・賀茂鶴酒造見学@酒蔵通り・賀茂鶴酒造
西条の美味しい水の効き水ゲームなどで盛り上がりました。
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グループディスカッション・視察報告会@東広島芸術文化ホールくらら
県内視察での気づきなどを議論しました。
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全体地元交流・東広島市長あいさつ・アトラクション(酒造り唄、次郎丸太鼓)@東広島芸術文化ホールくらら
東広島市の高垣広徳市長による歓迎の言葉をいただいた後、名物の美酒鍋を堪能しながら、伝統芸能のアトラクションを楽しみました。
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3月30日(木曜日)
グループディスカッション・全体ディスカッション・成果文書とりまとめ 等@広島国際会議場
今日が最終日。各グループの議論に熱が入ります。
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成果文書の発表@広島国際会議場
被爆の実相について理解を深めるプログラムを通じて感じたこと、「平和」「持続可能性」「多様性」のテーマごとの視察で学んだことの他、各テーマごとの課題、課題解決に向けての提言および若者の役割・貢献について、成果文書にまとめ、参加者24名全員で発表しました。
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【平和グループ】(以下、各グループのメッセージを成果文書から抜粋)
私たちは、それぞれの固有な文化を踏まえて、平和を阻む地球規模の障壁に対処するために手を取り合うことを学ばなければなりません。
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【持続可能性グループ】
本成果文書は「小さな」一歩ですが、私たちが力を合わせれば、人類にとって持続可能な飛躍を遂げることができます。
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【多様性グループ】
 多様性をめぐる議論において、今取り組むべき重要な課題が山積しているため、G7 各国の若者代表として、若者が重要な役割を果たすことを求めます。私たちの視点が未来そのものなのです。
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参加者のコメント
1.全体を通しての感想

・訪問した場所、そして何よりプログラムを通して出会った人たちとの交流から、多くの新しい知識を得ることができました。

・チームで思いを共有したり、知識を交換したり、アイデアを出したりするのは本当に楽しいことでした。そして、このプログラムを通じて、自分のコミュニケーション能力が向上したと思います。

・私たち一人一人が、それぞれのバックグラウンドによってどのように多面的に考えることができるか、知識を他とどのように関連付けることができるか、そして、これらをどのように発展させればお互いを受け入れることができるかを学びました。

・私たちは未来に責任があるのだから、私たち若い世代は、国境を越えて語り合うことを続けなければならないと思います。

2.平和について学んだこと

・原爆投下後の広島の悲惨な姿と、現在の美しい街並みを比較したとき、私たちが力を合わせれば、どんなことも可能になるのだという希望を抱きました。広島の人たちのように。

・平和のプログラムでは、日本に住んでいて、日本の平和教育を受けていても知らなかった戦争の事実や話を知ることができました。戦争の犠牲者は日本人だけでなく、どんな形であれ、戦争に関わるすべての人であると強く感じました。

・一番印象に残っているのは、広島は被害者であると同時に加害者でもあるということです。大久野島を訪れるまでは、広島が加害者でもあるなどとは考えたこともありませんでした。この経験から、国際的な問題を考えるうえでは、さまざまな視点を持つ必要があると思いました。

・このプログラムで、原爆投下をはじめ多くのことについて学び、たくさんの異なる意見や考え方に触れ、より広い心を持てるようになりました。また、自分が強く信じていることによって立てるようになりました。

3.今後の期待・取組

・ジュニア会議で学んだ最も重要なことのひとつは、若い世代に自分たちの知識を伝える必要性です。私はこの教えを実行に移すことを目指し、高校や中学の友人たちに日本語で自分の経験を発表するつもりです。

・私は、自分の経験とそれがどのように私を豊かにしたかを学校の先生たちと共有するつもりです。これをきっかけに、私たちの学校でもグローバルな問題について話したり、率先して行動したりする機会が増えることを願っています。

・現在、自分が通う学校のニュースレターに、ジュニア会議で経験したことを紹介する記事を書いているところです。

・ジュニア会議での経験を、現在自分が取り組んでいるボランティア活動などに活かしていきたいと思います。

・Instagramを通じて、世界中の人々に持続可能性について関心を高めてもらうことは、私たちのグループが提言した取組のひとつであり、まずはそれをやってみたいと思います。

 

【問い合わせ先】

広島サミット県民会議事務局

平和・若者参画推進課

mail:heiwa@hiroshima-summit2023.jp