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令和7年度 近世文化展示室

◆ 菅茶山の世界
 江戸時代後期を代表する漢詩人であり、儒学者・教育者でもある菅茶山(かんちゃざん)と、その縁のある人々が作成・収集を行った学問・文芸・芸術に関する資料である「重要文化財菅茶山関係資料」を展示し、近世の歴史・文化を紹介しています。
​「重要文化財菅茶山関係資料」へのリンク⇒​「重要文化財菅茶山関係資料」


◆ 守屋壽コレクション
 令和2年10月及び令和6年10月に当館が寄贈を受けた「守屋壽コレクション」は、​西洋と日本の古地図を核とする国内最大級の歴史資料群です。
 広島県福山市出身の守屋壽氏が長年にわたり蒐集・形成された貴重なコレクションを展示し、紹介しています。
「守屋壽コレクション」へのリンク「守屋壽コレクション」

どちらも資料は2か月ごとに入れ替えます。

 

♦菅茶山の世界「シン「菅茶山関係資料」(1) 」
  会期:4月18日(金)~6月15日(日)

展示の概要

菅茶山は、江戸時代後期の儒学者・教育者・漢詩人です。
「当代一の漢詩人」と称され、全国に名を知られました。

当館に保管されている、国の重要文化財「菅茶山関係資料」は、茶山の生存期に作成、収集された資料群です。
​菅茶山の事績及び思想、作品を理解する上で最も重要な資料であるとともに、江戸時代後期における茶山と文人等の交友関係を具体的に示す貴重な資料群であることから、平成26年に5,369点が重要文化財に指定されました。

令和7年3月21日、国の文化財審議会は文部科学大臣に対して、886点の資料を重要文化財「菅茶山関係資料」に追加指定するよう答申しました。
これらの資料が指定されると、平成26年度の指定品と合わせて、6,255点が重要文化財となります。
このことを記念して、今回から2回にわたって、追加指定が答申された資料をご紹介します。


展示資料一覧(PDF)


「菅茶山関係資料」重要文化財追加指定ニュース小バナー
 「「菅茶山関係資料」ニュース」

 


ここが見どころ
「姫谷焼」 代々に伝わる秘蔵の宝物 

姫谷焼の皿の画像
姫谷焼 皿
(江戸時代後期入手)(当館蔵(追加指定答申))

姫谷焼は、江戸時代の初期のごく短い期間に福山藩領で焼かれた色絵磁器です。
飛んでいる鴈(がん)と楼閣が、山水の中に描かれている文様から、「飛鴈楼閣山水文皿(ひがんろうかくさんすいもんざら)」と呼ばれています。
箱書きには、「姫谷焼 黄葉夕陽村舎什物之一(こうようせきようそんしゃじゅうぶつのひとつ)」と茶山の自筆で記されています。
“什物”とは、“代々に伝わる秘蔵の宝物”という意味です。
茶山の時代には、すでに貴重な品になっていたことが分かります。

 

♦守屋壽コレクション「西洋の古地図にみる日本」
  会期:4月18日(金)~6月15日(日)

展示の概要

2世紀には、アレクサンドリア (現在のエジプト)の地理学者プトレマイオスによって、世界地図を作る試みが行われていました。
​その後、15世紀中頃に大航海時代を迎えたヨーロッパでは、プトレマイオスの地図を基に、航海で得られた情報が追加され、世界地図は更新を重ねていきました。

しかし、ヨーロッパから最も離れた陸地のひとつである日本や、その周辺を含む極東地域は、西洋では実際の形がはっきりせず、様々な表現がなされました。
その後、シーボルトが持ち帰った地図によって、それらの全容はようやく明らかになります。
極東地域の描かれ方の変遷は、まさに西洋の世界地図の発展の歴史そのものといえるでしょう。

​今回は、守屋壽コレクションの中から、西洋の古地図に描かれた日本の形の変遷について紹介します。
​​


展示資料一覧(PDF)


ここが見どころ
西洋の人々が想像した黄金の国「ジパング」とは、どんな形?

インドとアジアの古地図の画像(ヴァルトゼーミュラー)
インドとタルタリア図​
1522年​(守屋壽コレクション・当館蔵)

アジアの東の端を描いた、ドイツの地理学者ヴァルトゼーミュラーによる地図です。
タルタリアとは、アジア大陸の東北部地域を指しています。
図の左側がアジア大陸で、海を挟んで右側にある南北方向に長細い島に「ジパング」と書かれています。
​島の上部を横切る緯線は北回帰線で、今の台湾の緯度にあたります。
西洋の人々が想像する黄金の国「ジパング」は、実際の日本よりも細長く、南に描かれています。

マルコ・ポーロのアジア見聞録である『東方見聞録(とうほうけんぶんろく)』は、このころの西洋で作られた東アジアの地図に大きな影響を与えています。
この地図の右上の四角い部分に、王冠を頭上に載せた想像上のフビライ・ハーンが描かれていることからも、そのことが分かります。

 

令和7年度 近世文化展示室展示スケジュール

※今年度の菅茶山の世界は、菅茶山関係資料追加指定記念展示です。


▷菅茶山の世界「シン「菅茶山関係資料」(1)」
▷守屋壽コレクション「西洋の古地図にみる日本」
4月18日(金)~6月15日(日)


▷菅茶山の世界「シン「菅茶山関係資料」(2)」
▷守屋壽コレクション「江戸の風景」
6月20日(金)~8月17日(日)


▷菅茶山の世界「菅茶山と白河藩」
▷守屋壽コレクション「長崎とオランダ・中国」
8月22日(金)~10月19日(日)


▷菅茶山の世界「菅茶山と後継者」
▷守屋壽コレクション「朝鮮通信使と琉球使節」
10月24日(金)~12月21日(日)


▷菅茶山の世界「長寿を寿ぐ」
▷守屋壽コレクション「蝦夷地調査と地図」
12月26日(金)~2月23日(月・祝)


▷菅茶山の世界「菅茶山と対外関係資料」
▷守屋壽コレクション「ペリー来航と幕末」
2月28日(土)~4月26日(日)

 

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