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プロジェクトインタビュー(「みんなで減災」県民総ぐるみ運動)

印刷用ページを表示する掲載日2022年2月25日

タイトル

今回,このプロジェクトに携わる危機管理監みんなで減災推進課の皆さんに話を聴きました。

「みんなで減災」県民総ぐるみ運動について

―「『みんなで減災』県民総ぐるみ運動」とはどんな取組ですか?

中山:広島県では,多くの命が失われた平成26年8月豪雨災害や平成30年7月豪雨災害など,毎年のように大きな自然災害が発生しています。そのため,広島県「みんなで減災」県民総ぐるみ運動条例を平成27年3月に制定し,その取組を進めています。

災害

―具体的には,どんな取組を行っていますか?

中山:「災害死ゼロ」を目標として掲げて,県民の皆様が災害から自らの命を守るために適切な行動をとることができるよう,個人の避難行動計画である「ひろしまマイ・タイムライン」や,防災アプリを活用した最適な避難行動の促進など,様々な取組を行っています。

―「ひろしまマイ・タイムライン」とは何ですか?

沖村:いつ起こるか分からない自然災害から命を守るためには,日頃から必要な備えを行った上で,いざという時には,確実な避難行動を実践することが極めて重要です。
このため,災害に備えて日頃から行うべきことや,災害が発生する危険が迫った際,いつのタイミングで何をすべきか,そして,いつ避難するのかなどの「自らの防災行動計画」を作成しておくことで,より安全・確実な避難行動を実践することができます。
この「自らの防災行動計画」を「ひろしまマイ・タイムライン」といいます。

―「ひろしまマイ・タイムライン」の特徴は何ですか?

山田:多くの人に作成してもらうために,冊子版として,「小学生1~3年生用」,「小学生4~6年生用」,「一般用」の3種類を制作し,さらに,パソコンやスマートフォンで作成できるデジタル版も作っています
(デジタル版へのリンク:https://www.gensai.pref.hiroshima.jp/mytimeline/
教材には,自分が行動するだけでなく,家族や知人への避難の呼びかけの重要性や,指定緊急避難場所だけでなく,知人・親戚宅など複数の避難先の確保をしておくことなど,過去の災害における避難行動の研究結果も反映させています。

タイムライン

―「ひろしまマイ・タイムライン」を広めるためにどんな取組を行っていますか?

山田:初等教育の段階から,防災意識を醸成するため,県内の全小学校の児童を対象に「ひろしまマイ・タイムライン」を活用した出前講座を行っています。子供たちが熱心に取り組んでくれているのを見ると,やりがいを感じ,もっと頑張ろうと思えます!
全ての小学校で「ひろしまマイ・タイムライン」に取り組んでもらうことを目標としているので大変ですが,これまでに75%の小学校が取り組んでいます。

出前講座

―防災アプリを活用した最適な避難行動の促進とはどのような取組ですか?

長井:ヤフー株式会社の「Yahoo!防災速報」アプリに,県が企画段階から協力をして,マイ・タイムラインを作成できる機能が追加されました。
いつでも,どこにいても,プッシュ通知によって災害情報をリアルタイムで把握できますし,より多くの県民の皆様に防災アプリで手軽にマイ・タイムラインを作成してもらうことができます。たくさんの方に,この防災アプリをダウンロードしていただけるよう,広報活動を行っています。
(ヤフー防災速報アプリへのリンク:https://emg.yahoo.co.jp/
この業務のように,県庁外の方と一緒に仕事をすることも多く,日々刺激をもらいながら取り組んでいます。

防災情報の発信については,どのような工夫をしていますか?

古川:公式ツイッター「広島県防災」を開設し,平時は日頃の災害への備えや防災ツールの紹介などを発信し,非常時は市町から発令されている避難情報や避難所の開設情報,避難の呼びかけなどを発信しています。
また,県民の皆様に自然災害についてより現実的なイメージを持ってもらうため,自然災害の疑似体験ができるVR(バーチャルリアリティ)教材を作成し,YouTubeで公開しています。

twitter

やりがいや職場の雰囲気について

どのような点にやりがいを感じますか。

山田:「避難の準備行動ができている県民を増やす」という同じ目標に向かっているので,課全体で活発に議論を行いながら仕事を進めています。また,こうした議論から出たアイデアを,失敗を恐れずにすぐに実践してみるという職場でもあります。
実践して,小さなことでも成果が出たときには,大きなやりがいを感じます。

職場の雰囲気はどうですか?

古川:みんなで減災推進課のある危機管理監は,他の部署に比べて若手職員が多く,活気があり,自分の考えを発言しやすい環境だと思います。また,仕事等で悩み事があれば,経験豊富で頼りになる先輩職員の方からのアドバイスももらえるため,1人で悩むようなことはほとんどありません。

日常の業務以外に,災害の発生が予測されるような時には特別な業務があるのですか?

長井:注意報や警報が発令された場合などには,危機管理監職員全員の輪番制で配備につき,市町や消防本部等から情報収集を行います。
災害対策本部が立ち上がり,大きな災害が発生した場合などは深夜の配備が続くこともありますが,連続勤務とならないように複数の班体制で配備業務にあたるなど,職員の負担軽減や心身の健康にも配慮がされています。

モニタールーム

広島の未来像

―「みんなで減災」の取組を通じて,どのような広島県にしたいですか?

沖村:いつ起こるか分からない災害から命を守るため,県民一人一人が,災害リスクを正しく認識し,いざというときに適切な避難行動をとるという意識を広島県民全員に持っていただけるようこれからも頑張ります!
協議風景

 

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