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東京から女子大学生グループが来館

 雨模様の9月の午前中,東京のとある女子大学生10名と引率の先生2人が来館しました。ちょうど居合わせた学芸員が解説をすることになり,じっくり熱心に1時間余り耳を傾けていました。
女子大学生1 女子大学生2

 引率の先生は西洋美術史と日本美術史を専門とする方で,日本美術関連の研修目的で見学先に選んでいただいたようです。展示室1では儒家としての頼家の暮らしぶりと『日本外史』について概要を説明し、展示室2では頼山陽と頼春風の書作品と「梅し(風へんに思)日記」を中心に解説しました。皆さんに熱心に聴いていただいたので気を良くしてしまい、話が長くなってしまいました。ある学生は、「山陽についてはよく知らなかったが、説明を聞いて作品を観ると、書きぶりが変わっていくのがよくわかった」と話してくれました。
 「書は人を表わす」「その人と向き合うには書が一番」ということを常々力説してきましたが、担当者の思いは届いたでしょうか。「書は難しい」とよくいわれますが、書の魅力を発信していくことが我々の使命です。確かに絵画はわかりやすく、入りやすいと思いますが、当館では書がメインにならざるをえません。直球ど真ん中めがけて、渾身の力で発信していくしかない、一回でも多く直接語りかける機会を増やしていくしかない、と改めて感じた次第です。独善に陥らないよう気を付けながら、熱く語り続けたいと思います。(S)