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(22) 天神鼻緑地環境保全地域

印刷用ページを表示する掲載日2023年6月1日

天神鼻(てんじんばな)緑地環境保全地域

指定:平成3年3月31日
所在:呉市下蒲刈町下島御坊迫
面積:2.01ヘクタール

 この地域は、呉市下蒲刈町の北部に位置し、海に400メートルほど突出した半島で、市街地に近接する貴重な緑地であり、14世紀から16世紀にかけてこの地域を支配した多賀谷水軍の丸屋城の歴史的、文化的遺産とその周辺の樹林地が一体となって、良好な自然環境を形成しています。
 地質は、ジュラ紀初期の海成層である芸予層で、地層は、微粒な泥と砂の縞状互層であり、弱い褶曲や小規模の断層が見られます。
 この地域内には、86種の管束植物が認められ、大部分が40~60年生のアカマツ林で占められています。中央付近では、東斜面にアカマツ-コシダ群落、西斜面にアカマツ-コバノミツバツツジ群落が顕著です。また、海岸植物としては、アキニレ、ハマヘクソカズラなどが見られます。
 動物では、瀬戸内海沿岸によく見られるセトウチマイマイ、ヤマナメクジ等の軟体動物、ホタルやモンキアゲハ等の昆虫類などが生息しています。
 この地域は、北に女猫の瀬戸、東に三之瀬を臨む位置にあり、中世には伊予国北条(現在愛媛県東予市)の地頭職多賀谷氏が、半島の基部に丸谷城を築き、この地域一帯を支配していました。また、近世には、福島正則氏によって係船場(海駅)が築かれるなど、古くから内海交通の要衝でした。

呉市下蒲刈町の玄関口に位置する天神鼻
呉市下蒲刈町の玄関口に位置する天神鼻の写真

位置図
​この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)

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