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(15) 東山渓谷緑地環境保全地域

印刷用ページを表示する掲載日2023年6月1日

東山渓谷(ひがしやまけいこく)緑地環境保全地域

指定:昭和58年3月31日
所在:廿日市市吉和、虫所山及び広島市佐伯区湯来町
面積:53.50ヘクタール

 この地域は、廿日市市吉和の南東部、虫所山及び広島市佐伯区湯来町との境界付近に位置し、隣接するもみのき森林公園と特色ある渓谷が一体となって、良好な自然環境を形成しています。
 この地域一帯は、西中国山地の準平原化時代の原型が近い形で残されています。指定区域は、この準平原面に谷頭浸食が進められた渓谷で、随所に遷移点が見られます。上水内川の支流の岩井谷には、高さ約20メートルの滝があり、「武者かくし」あるいは「秘の白滝」と言われています。その2メートル前方には旧滝の岸壁が残り、滝の後退を示す典型的な例が見られます。
 岩井谷の左岸は、ツガ、ヒノキ、ウラジロガシが優位を占める森林が目立ち、自然度が高く、我が国の中間針葉樹林帯の様相が良く保存されていて、植物群落の配列に見事な規則性が認められます。
 上水内川の本流の河床に見られる低い段丘上には、ナラ林が発達し、渓谷側のキツネヤナギ群落、ナルコスゲ-ダイモンジソウ群落は見事です。また、この地域を含めた一帯は、羊歯類、蘇苔植物の豊富な生育地です。
 この地域一帯は、豊かな植物相に恵まれているため、動物も多く、ツキノワグマ、アナグマ、タヌキ、イノシシ、ノウサギなどの哺乳類、カケス、ヒヨドリ、キジ、ウグイスなどの鳥類も豊富に生息しています。また、渓谷には、アマゴが生息し、トビゲラ、アミカなどの冷水性の水中昆虫が生息しています。

渓谷内の渓流
渓谷内の渓流の写真

紅葉の美しい遊歩道
紅葉の美しい遊歩道の写真

位置図
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)

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