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(1) 龍頭峡県自然環境保全地域

印刷用ページを表示する掲載日2023年6月1日

龍頭峡(りゅうずきょう)県自然環境保全地域

指定:昭和48年10月25日
所在:山県郡安芸太田町大字中筒賀
​面積:31.40ヘクタール

 この地域は、安芸太田町の南部に位置し、ヒノキ、ツガ、スギ等を主とする優れた天然林を構成しています。また、下層には様々な植物が生育し、優れた植物相が見られます。
 また、本県の代表的な山地といわれる冠山山地の一角に位置し、その中にあって谷密度の高い標準的な壮年期地形をしています。渓谷沿いは絶壁の部分が多く、落差約40メートルと20メートルの2個の滝があります。
 植生は、ヒノキを主とする天然林が見事です。本県では、スギやヒノキの原始的天然林はほとんど残されていないなかで、特にヒノキの林分としては、ここが唯一の保存地域ではないかといわれています。
 動物は、哺乳類では山地性のキツネ、タヌキ、ウサギ、イノシシ、シカ、ムササビ等、鳥類では、カラ類、ツグミ類のほか、渓谷性のヤマセミ、カワセミなどが見られます。両生類では、ヒキガエル等、魚類では、アマゴ、アブラハヤの生息域となっています。
 渓流の水量は、常時は少ないので、魚類、水生昆虫の豊富さではやや劣りますが、山地性の渓流昆虫、サナエトンボ類、ムカシトンボ、タニガワカゲロウ類、アミカ類など特筆すべきものがあります。
 天然林をはじめとするこれらの自然環境は、学術的に貴重であり、重要な意義をもっています。

龍頭の滝
龍頭の滝の写真

渓谷沿いの絶壁の切り立った岩肌
渓谷沿いの絶壁の切り立った岩肌の写真

位置図
​この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)

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