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(23) 品の滝県自然環境保全地域

印刷用ページを表示する掲載日2023年6月1日

品の滝(しなのたき)県自然環境保全地域

指定:昭和57年7月19日
所在:三次市甲奴町宇賀及び世羅郡世羅町戸張
面積:50.16ヘクタール

 この地域は、江の川水系の馬洗川の支流をなす滝川に形成された渓谷で、江の川水系の低位面が、比高わずか200メートルの中位面(吉備高原面)に浸食を進め多数の滝を形成しています。内陸部において現在もなお激しく浸食し続けている実例として、 これほど見事に現出しているのは中国山地でもまれです。
 この渓谷は、流路延長は1.5キロメートルほどですが、激しい下方浸食によって多数の滝を形成しており、高さ5メートルを越す垂直瀑も3か所見られます。短い流路に様々な滝の形態を現出しており、滝の成因と変化を知る上で学術的にも貴重な渓谷です。なかでも通称「一の滝」は高さ11メートル、幅約1メートルの優雅な滝で、「二の滝」「三の滝」とともに品の滝としてこの渓谷を代表するものです。
 植生は、滝川を中心に左右の緩斜面岩角地には、アラカシ優勢の森林があり、深土斜面には、ケヤキ優勢の林分が発達しています。
 この地域一帯は、うっそうとした天然林に恵まれているため、生息する野生動物の種類は豊富です。
 鳥類では、オオルリ、キセキレイ、ヤマセミ等、昆虫類では、スジグロチョウ等、魚類では、オイカワが滝川の下流より上流まで生息しています。

一の滝
一の滝の写真

位置図
​この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)

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