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広島県の自然環境保全地域

印刷用ページを表示する掲載日2024年4月1日

​県自然環境保全地域とは

 本県(広島県)は、緑豊かな中国山地や多島美を誇る瀬戸内海をはじめ、保全すべき多様な自然環境を有しています。
 これらの自然環境は、長い歴史の中で育まれた私たち県民のかけがえのない財産です。
 こうした貴重な自然環境を守り、次第に引き継いでいくために、広島県では、「広島県自然環境保全条例」(昭和47年12月制定)に基づき「県自然環境保全地域」及び「緑地環境保全地域」を、「広島県自然海浜保全条例」(昭和55年3月制定)に基づき「自然海浜保全地区」を指定しています。
 その内、県自然環境保全地域について紹介します。

地域(地区)の比較
種類 概要
県自然環境保全地域 自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが特に必要な地域
緑地環境保全地域 自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが住民の良好な生活環境の維持に資する地域
自然海浜保全地区 瀬戸内海の海浜地で砂浜、岩礁など自然の状態が維持されている等の区域

指定の対象地域及び規制

(1)指定の対象 

 次のいずれかの区域のうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが特に必要な地域を指定します。ただし、自然公園に指定された区域は除きます。

  1. 高山性植生又は亜高山性植生が相当部分を占める森林又は草原の区域
    (面積が100ヘクタール以上のもの)
  2. 優れた天然林が相当部分を占める森林の区域
    (面積が10ヘクタール以上のもの)
  3. 地形や地質が特異なものや特異な自然現象が生じている土地の区域及びこれと一体となって自然環境を形成している土地の区域
    (面積が2ヘクタール以上のもの)
  4. その区域内に生存する動植物を含む自然環境が優れた状態を維持している海岸、湖沼、湿原又は河川の区域
    (面積が2ヘクタール以上のもの)
  5. 植物の自生地や野生動物の生息地などの区域で自然環境が1~4に掲げる区域の自然環境に相当する程度を維持している区域
    (面積が1ヘクタール以上のもの)

(2)指定による行為の規制

特別地区における場合

 優れた天然林、湿原、野生動物の生息地などを保全の対象として、特に重要な地域を特別地区として指定します。
 この区域内で、次の行為をするときは、知事の許可が必要です。

ア 建築物その他の工作物を新築、改築又は増築すること
イ 宅地の造成や土地の開墾など、土地の形質を変更すること
ウ 鉱物の掘採や土石を採取すること
エ 水面の埋め立てや干拓をすること
オ 河川、湖沼などの水位や水量に増減を及ぼさせること
カ 木竹を伐採すること
キ 知事が指定する区域内において、木竹を損傷すること
ク 知事が指定する区域内において、当該区域が本来の生育地でない植物で、自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを植栽する、又は種子をまくこと
ケ 知事が指定する区域内において、当該区域が本来の生息地でない動物で、自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを放つこと(家畜である動物の放牧を含む)
コ 知事が指定する湖沼や湿原及びこれらの周辺1キロメートル以内の区域や流水域に排水施設を設置して汚水などを排水すること
サ 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち知事が指定する区域内において車馬もしくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること
シ そのほか、特別地区における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがある行為で規則で定めるもの

野生動植物保護地区における場合

 特別地区内で,特に保護を必要とする野生動植物があるときは,その種類ごとに野生動植物保護地区を指定します。
 この地域内では,野生動植物の捕獲や採取は禁止されます。

普通地区における場合

 特別地区以外の県自然環境保全地域は普通地区とし、この地区内で次の行為をするときは、事前に知事への届出が必要です。

ア 一定の基準をこえる建築物その他の工作物を新築、改築又は増築すること
イ 宅地の造成や土地の開墾など、土地の形質を変更すること
ウ 鉱物の掘採や土石を採取すること
エ 水面の埋め立てや干拓をすること
オ 特別地区内の河川、湖沼などの水位や水量に増減を及ぼさせること

 知事は届出があった行為について、自然環境の保全のために必要があると認められるときは、その行為について改善を命じたり、その行為を禁止もしくは制限できます。

指定状況(27地域)

県自然環境保全地域の位置図
(令和5年4月1日現在)

 

県自然環境保全地域一覧
番号 名称 所在地 面積 指定年月日
総面積 特別地区 普通地区
1 龍頭峡 安芸太田町 31.40ha 31.40ha
(31.40ha)
S48.10.25
2 万古渓 廿日市市 64.10ha 26.25ha 37.85ha S49.7.18
3 当木島・釜戸岬 福山市 2.17ha 2.17ha S49.7.18
4 魚切渓谷 神石高原町 72.96ha 70.87ha 2.09ha S49.7.18
S53.3.24
(区域の拡張)
5 石ケ谷峡 広島市 389.75ha 119.34ha 270.41ha S49.9.30
6 津田の明神山 世羅町 66.69ha 22.54ha 44.15ha S49.11.14
7 常清滝 三次市 54.13ha 23.23ha 30.90ha S50.3.14
8 八国見山 庄原市 80.59ha 43.06ha 37.53ha S50.3.14
9 柏島 呉市 39.65ha 39.65ha S51.12.24
10 小掛峡 安芸高田市 52.51ha 14.80ha 37.71ha S51.12.24
11 指谷山 庄原市 88.25ha 77.74ha 10.51ha S51.12.24
12 大峯山 廿日市市
広島市
39.89ha 39.89ha S51.12.24
13 福王寺山 広島市 136.98ha 66.11ha 70.87ha S51.12.24
14 男鹿山 世羅町 43.71ha 11.63ha 32.08ha S51.12.24
15 湯の山 広島市 85.11ha 85.11ha S52.1.19
16 滝山峡 安芸太田町
北広島町
336.24ha 172.13ha 164.11ha S53.3.24
17 大沢湿原 安芸高田市 56.62ha 33.77ha
(5.05ha)
22.85ha S53.12.1
18 黒川の明神山 世羅町 19.89ha 19.89ha S53.12.1
19 神之瀬峡 三次市
庄原市
46.41ha 46.41ha S54.12.1
20 岳山 府中市 44.72ha 37.02ha 7.70ha S54.12.1
21 阿下川 神石高原町 54.27ha 54.27ha S54.12.1
22 猫山 庄原市 65.03ha 65.03ha
(29.26ha)
S57.7.19
23 品の滝 三次市
世羅町
50.16ha 49.88ha 0.28ha S57.7.19
24 吾妻槙原谷 庄原市 87.52ha 87.52ha S57.7.19
25 上田の明神山 三次市 10.19ha 10.19ha S58.3.31
26 八幡湿原 北広島町 29.43ha 2.93ha
(1.08ha)
26.5ha S59.3.31
27 女亀山 三次市 5.75ha 5.75ha
(5.75ha)
S62.3.31
  27地域 2,054.12ha 1,248.39ha
(72.54ha)
805.73ha  

(注)特別地区欄の(  )は、野生動植物保護地区で内数である。

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