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(12) 大峯山県自然環境保全地域

印刷用ページを表示する掲載日2023年6月1日

大峯山(おおみねさん)県自然環境保全地域

指定:昭和51年12月24日
所在:廿日市市玖島及び広島市佐伯区湯来町大字多田
面積:39.89ヘクタール

 この地域は、廿日市市玖島と広島市佐伯区湯来町との境界にある大峯山山頂一帯で、奇岩や巨岩の露出する特異な地形と良好な天然広葉樹林が広範囲にわたり、県内でも他に類を見ない植物群落を示すなど良好な自然環境を形成しています。
 大峯山(海抜約1,040メートル)山頂部の巨岩や奇岩は、まわり縁、天畳岩、八畳岩などと呼ばれており、山頂下には転落石による岩海も見られます。
 頂上付近には、北面に浸食平坦面をもち、この平坦面は、四方からの浸食が進んだ結果、大峯山塊は古生層の山として県内屈指の独立峰を形成しています。1,000メートル級の独立峰としては、西中国山地の高位面の東南端に当たり、高位面が浸食により消滅していく過程を示す点において貴重な地域です。
 山頂部には、ブナが生育し、県内におけるブナ自生地の南限に当たります。北斜面には、南北100メートル、東西500メートルにわたって、クリ(ブナ)-シロモジ群落が発達しています。これは、全国的にもほとんど例がありません。南斜面は、概して、低木性広葉樹林を形成し、特異な植生が見られるなど希少価値の高い地域です。
 この地域は、広葉樹林が発達しているため、鳥獣類の生息場所として最適の地で、ノウサギ、イノシシなどの哺乳類のほか、ヤマガラ、シジュウガラなど特に鳥類は豊富で数多く生息しています。また、独立峯であるため、渡り鳥の一時休息地として格好の場となっています。

山頂一帯に広がる奇岩・巨岩
山頂一帯に広がる奇岩・巨岩の写真

位置図
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)

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