デジタル企業が移転先として広島に大注目!その理由を探る!
皆さんこのHPをご覧になったことはありますか?
最大2億円を補助するというもの。「そこまでする!?」「広島県が本気」など、東京や大阪のデジタル企業を中心に、SNSで一時期大変な盛り上がりを見せていました。
もともと移転にかかる費用など最大1億円を補助する「広島県企業立地促進助成制度」も、全国でもトップレベルの手厚さと言われていましたが、新型コロナウイルスをきっかけとした企業の移転に対するニーズの高まりに対応するため、昨年10月に上限2億円に引き上げました。
その結果、年間の問い合わせ件数はこれまで30件程でしたが、昨年10月から今年1月までで600件を超え、最大2億円の助成制度については当初予定していた募集終了時期よりも約1か月半早く締め切る形となりました。関心の高さが窺えますよね!引き続き、最大1億円の助成制度は継続しております。
より魅力的で住みよい広島県を目指して
県が進めるこの企業誘致の取組、県内の雇用創出や市場としての競争力向上を目的として始まりました。私たち県民の生活にどのようなプラスの影響があるのでしょうか?
デジタル化の流れの中で、既存のビジネスモデルの延長線上にない新しいビジネスを創出していく必要性に迫られている県内企業があり、そういった要望に県外から進出する新しいアイデアや技術を持った企業が対応していく連携の形もますます進んでいきます。そして、現在進めている地域課題の解決にデジタル技術を用いる「ひろしまサンドボックス」が進める実証実験に、そういった県外からの移転企業を巻き込むことで、実証実験とその後のビジネスの拡大にも発展していき、県が一丸となって押し進めるデジタルトランスフォーメーション (DX) がより加速していくでしょう。
このようにデジタル分野に秀でた人材や技術が集積していくことで、これまで広島県が築いてきた産業が活性化し雇用が創出されることにもなります。結果的に、市場としてもより魅力的な場所になり、県内の学生の就職先やUIターンを検討している県外で働いている人にとっても選択肢となっていくはずです。
広島の企業と一緒に盛り上げていきたい
では実際、広島県に進出を決めた理由は何だったのでしょうか?昨年12月に広島市内に研究・開発部門を移転し、社長自身も移住した、株式会社SmartRydeの木村聡太氏にお話を聞きました。
株式会社SmartRydeはスマートフォンやパソコンで簡単に予約ができる空港送迎サービスを運営する会社で、創業からわずか4年でいまや世界150ヵ国、500都市でサービスを展開するなど急成長しているベンチャー企業です。
観光資源が多く、特にインバウンドにも力を入れている広島県は同社にとって、送迎サービス事業を展開していく上で大変魅力的であるそうです。そういった広島県の観光への取組、中四国地方の中心にあるという立地の点、そして県の手厚い助成制度など様々な要因が重なったとき、広島県へのオフィス移転、そして木村氏の移住はすぐに決まったそうです。
今後の展望として、「県内企業と連携をしながら、交通や観光をより便利なものにしていけるよう活動していきたい。」と木村氏。事業をしていくためには、県内の旅行会社やタクシー会社などとの協力が必要不可欠であるとのことから、現在新型コロナウイルスの影響で厳しい状況にある県内事業者にとってもSmartRyde社の活躍はぜひ期待したいです。木村氏へのインタビューの詳細は後日アップ予定です!お楽しみに!
企業の進出はあくまでもスタートライン
このように熱い思いをもった企業の進出が、昨年4~12月に19件決定し、既に前年度の進出件数を超えている状況です。ただ、「進出はあくまでもきっかけであり、重要なことは、進出後のフォローです。」と県で企業誘致の取組を進める担当者は言います。いかに地元企業との接点を多く持ち、お互いの強みを活かす連携の在り方を見極め、協力していくか。その点、先述した株式会社SmartRydeの木村氏も「地元企業の紹介は大変有難い。一緒に盛り上げていきたい。」と語っていました。
コロナ禍の中で企業誘致の取組が広島県の経済を活性化させていく、この流れに今後も注目です!