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教えて!先生

テーマ 先生からのアドバイス
一人で悩んでいませんか?
子育ての悩み相談
 子育てをしていると、自分の子供とほかの子供を比べたり、雑誌やインターネットなどで見つけた対応がうまくいかず、悩みが深まったりすることもあるかもしれませんが、子育てにはたった一つの正解はありません。
 「こうしてみたらうまくいった。」、「うちの場合はうまくいかなかったから、次はこうしてみよう。」と試行錯誤して、困った時には「どうしたらいいの?教えて!」と言えるとずいぶん楽になりますね。
 今回は、”子育てに悩んだら”ということについて、乳幼児教育支援センターで勤務している心理士さんに聞いてみました。
(心理士さんの話) 
 保護者の方から「うちの子はしてほしくないことばかりする。ほかの子の様にいい子にできない。私のしつけが悪いのかな。」や「夜泣きばかりするから、眠れなくてつらい。でも、こんな事で辛いなんて親失格かな。」など、子育てに対するしんどさや悩みを聞くことが多くあります。
 ただでさえ、家事や仕事で忙しい中で子育てをする事は本当に大変なことで、簡単にこなせること・できることではないと思います。その上、コロナ禍や核家族化が進む中、自分の家族や、ママ友・パパ友、先輩お母さん・お父さんなどから子育てに関する経験談や愚痴を聞く機会も減少し、「自分だけがだめなんだ。」と一人で悩んでいるお母さんやお父さんも多いのではないでしょうか?
 でも、お母さん、お父さん、一人で悩まなくても大丈夫です。実はあなたの周りには強力な子育てサポーターがたくさんいます。市町の保健師さん、病院の先生、子育て支援センターの職員さん、そして保育士さんや幼稚園の先生など、すべてが皆さんの子育てサポートチームのメンバーです。
 「なかなか離乳食が進まない。」、「夜泣きがひどくてしんどい。」、「子供への伝え方がわからない。」、そんな日々のちょっとした心配事や悩みを子育てサポートチームのメンバーに相談してみませんか。「こんなこと相談してもいいのかな?」と思わなくても大丈夫です。サポートチームで子育てをしていきましょう
 広島県の子育てポータル「イクちゃんネット」では、妊娠・出産から子供の成長に応じた様々な不安や悩みに関して、各種相談窓口を御案内していますので、こちらも、ぜひ御覧ください。 
 また、乳幼児教育支援センターでは、親子で一緒に遊びを楽しみながら保護者に「遊びは学び」を体感していただく「あそびのひろば」を開催しています。「あそびのひろば」は、気軽に参加できるイベントであり、スタッフや他の保護者の方と気軽に交流できる機会ですので、ぜひ参加してみてくださいね。
家の中で発生しやすい「乳幼児のやけど事故」​について
乳幼児のやけど
 乳幼児期は、子供の行動範囲が広がると同時に、想定していない事故の危険性も高まってきます。今回は、家の中で発生しやすい「乳幼児のやけど事故」が起こった時の対応のポイントについて、現役の保育士さんに聞いてみました​
Q.乳幼児のやけど事故は多いですか​?
A.多いようです。消費者庁や国民生活センターが収集している医療機関からの事故情報によれば、令和2年(2020年)12月までの約10年間に、約2,000件が確認されているそうです。政府広報オンラインに掲載されていた記事によりますと、子供のやけどの事故はつかまり立ちや歩き始めの1歳前後に多く起きており、子供は皮膚が薄いこともあって、重症化するおそれがあるため注意が必要だということです。​
 また、入院を要するような事故として挙げられていたのは、容器などに入った食べ物や飲み物をこぼす、炊飯器や電気ケトル、グリル付きコンロ、ヘアアイロンなどです。日常の中に多くの危険が潜んでいることが分かりますね。
 幼稚園や保育所等の中でも、夏の時期の滑り台や給食の配膳、熱いお湯が出る蛇口など、やけどをする原因はあります。​
Q.やけど事故を防ぐために気を付けていることは何ですか?
A.最も重要なことは、どのような事故が起こり得るか想定することです。想定しながら、事前の点検や整理整頓をしっかり行います。その際、大人と子供の身長差や感覚の差などを考慮して、子供の目線になって見渡すと、新たな危険を発見することができますよ
 また、子供は、危険だと思われることでもやりたがったり、触りたがったりします。挑戦しようとしている思いを尊重して見守ることは大事ですが、大きな事故になりかねないと想定される場合は、迷わず止めましょう。
 やけどだけでなく、様々な事故に対する防止や事故が起こった後の対応処置について、「子どもの事故防止ハンドブック」(消費者庁)や独立行政法人国民センターのサイトなどに、詳しく紹介されています。危険を想定するためにも、様々な媒体から情報を収集するとよいですよ。
Q.やけどをして泣いている子供には、どのように接したら良いですか?
A.思わぬやけどで泣きじゃくるお子さんを前に、冷静に対応しないといけないと分かっていても、動揺しますよね。ただ、子供は、大人以上に恐怖心を抱いています。そんな子供を、落ち着かせるポイントが三つあります。
一つ目は、「痛いよね」「熱かったね」と、子供の気持ちに寄り添い共感することです。
二つ目は、「大丈夫よ」「痛くないようにするからね」と、安心させたり励ましたりすることです。
三つ目は、決して怒らないことです。危険な行為をしたことをついつい怒ってしまった経験が、どなたでもあるのではないでしょうか。怒ることで、さらに恐怖心をあおってしまいます。どうしても、注意したいことがある場合は、処置が終わり、子供も落ち着いているときに「痛いことにならないように、どうしようか?」と尋ねたり、「〇〇しようね」と伝えたりしてはどうでしょうか。
出典:政府広報オンライン(https://gov-online.go.jp/useful/article/201802/1.html
”褒めて育てる”ってどういうこと?
がんばれがんばれ
 子育てをしていると”子供を褒めて育てましょう”と耳にすることが多いのではないでしょうか。そうは言っても、「ただ褒めていればいいの?」「ずっと褒めないといけないの?」など、褒め方についてわからないことってたくさんありますよね。
今回は、”子供を褒めること”について、乳幼児教育支援センターで勤務している心理士さんに聞いてみました。
(心理士さんの話)
 家事や仕事で疲れている時に子供が部屋を散らかしたり、危ないことをしたりして、子供を褒めたい気持ちはあっても、ついつい怒ってばかりの日々に悩んでおられる保護者の方は少なくないと思います。実際、保護者の方に「子供を褒めたいけど、うちの子はいたずらばかりするから褒めるところがない。」といった話をよく聞きます。
​ そもそも”子供を褒める”とはどういうことなのでしょうか?「すごい」「偉いね」という事だけが褒めることでしょうか?私は、‟​子供のしていることを認める”ことが褒めることだと思っています。子供のしていることを認めるって難しいことの様に聞こえますよね?でも‟​子供の行動を褒める”‟​子供の言葉を繰り返したり、言い換えたりする”‟​子供の行動を言葉にする”の3つのポイントを意識すれば子供自身が「自分のことをみてもらえた!認めてもらえた!!」と感じることができるのです。
 ポイントを次のように整理しました。
子供の行動を褒める 「話を聞いてくれてありがとう。」、「おもちゃを片付けてすごいね。」など具体的に褒める。
子供の言葉を繰り返したり、言い換えたりする 「(子供)家を描いたよ。」「(大人)家を描いたのね。」などと子供の言葉を繰り返す。
​「(子供)アンパンマン見るの好き。」「(大人)TVでアンパンマンを見るのが好きなんだね。」などと言い換える。
子供の行動を言葉にする 「タワーを作ってるんだね。」「クレヨンで四角を描きました。」など実況中継のようなイメージで子供のしていることを言葉にする。

 いかがでしょうか?実は普段の子育ての中で何気なくしているのではないでしょうか?
 子供は大好きな家族や大人がそばで見守ってくれていることだけでも心地良さや嬉しさを感じています。もちろん四六時中この様な声掛けは大変ですよね。心にゆとりのある時に、無理のない範囲で試していただけると嬉しいです。
【おまけ】ずっと褒めないといけないの?
「褒めないと自分からは何もしない子になるんじゃない?」と疑問をにもたれる方も少なくないかもしれません。片付けや着替えなど、子供が身に付けて欲しいことをする度に褒めていると、褒めないと、子供は自分から何もしなくなるのではないかと心配になる気持ちはよく分かります。
 でも大丈夫。身に付けてほしい行動は、繰り返すうちに習慣になります。行動が習慣になれば、その都度褒めなくても、子供は進んで行動します。
 例えば、2~3歳くらいでまだまだ一人で着替えが難しい子供に対しては、「ズボン履けたね。」「パジャマ一人で着替えられたね。すごいね。」と褒めることは大切ですが、小学生になっても、褒めないと着替えられない人はあまりいませんよね。この様に、習慣になれば褒められなくても子供は主体的に動けるようになります。だから心配せずに、褒められる時は思いっきり褒めてあげてくださいね。

子供の皮膚トラブルについておむつ替え

 夏の暑い時期、小さい子供は代謝が盛んで一度にたくさんの汗をかくことによって、皮膚トラブルを起こす機会が多くなります。
今回は、「あせも」や夏の時期に多くなる「とびひ」や「水いぼ」といった皮膚の感染症について、現役の保育士さんに聞いてみました。
Q.どうして子供は「あせも」ができやすいのですか?
​A.汗を作る汗腺(かんせん)の数は大人と同じですが、体の表面積が小さいため、子供は汗腺の密度が高くなります。また、大人と比べて体温も高く、元気に走り回る子供は汗っかきで、あせもができやすい条件がそろっています。皮膚のバリア機能が弱く、デリケートであり、軽度のあせもでも違和感を覚え、患部を掻き壊してしまい、悪化させやすいことが特徴です。
Q.「あせも」の予防法を教えてください。
A.汗をかかないようにがんばる、というよりは、汗が長時間皮膚についたままにしないことが大切です。
汗をかいたらシャワーを浴びたり、濡れたタオルでやさしく拭きとってあげたり、こまめに着替え(赤ちゃんの場合はおむつ替え)をして、皮膚を清潔に保つといいですね。
汗を拭きとる時は、額や首、わきの下、ひじ・ひざの内側、ウエスト周りなど、汗のたまりやすいところ(寝ていることが多い赤ちゃんは、寝具で圧迫されて蒸れやすい後頭部や背中などもあせもができやすい部位です)から順番に拭きましょう。汗を吸い取ると同時に、肌を冷やすようなつもりで数秒くらいタオルを当てるとさらに効果的です。
また、子供は、寝入り始めの頃、汗をかきやすいので、寝汗をたくさんかく子には、首や背中にガーゼなどを入れ、汗をかいたらガーゼを抜くという方法もおすすめです。
Q.「あせも」ができてしまったらどうしたらいいですか?
A.あせもができた肌は、清潔に保ちつつ、薬を塗ってケアします。
何度も繰り返す場合には、「部屋の温度や湿度が高すぎないか。」「衣類や寝具が暑すぎないか」「風通しが悪くないか」など、環境を見直す必要があるかもしれません。また、アトピーなど別の病気の場合もあります。同じような症状を繰り返したり、悪化したりしている時は、皮膚科専門医に相談してみましょう。​
Q.「とびひ」ってなんですか?​
​A.医学的には「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」と言って、細菌が原因の皮膚の感染症です。火の粉が飛ぶように、次々と広がることから、例えて「とびひ」と言われています。あせも・虫刺され・湿疹などを引っかいたところや、転んでできた傷口に、ブドウ球菌や連鎖球菌などがついて「とびひ」になります。
また、鼻の穴の入口には、様々な細菌が常在しているため、小さい子供で鼻を触るくせがあると、鼻の周囲から「とびひ」が始まったり、その手であせもや虫刺されをひっかくことで、「とびひ」になることもあります。
症状は、強いかゆみ、水疱が破れてジュクジュクしている、厚いかさぶたがある、同じようなものが多発している、などです。
Q.「とびひ」の予防法を教えてください。​
​A.一番大切なことは、皮膚を傷つけないことです。爪を短く切って、虫刺されなどをかきむしらないようにすること、また、日頃から、手洗いをしっかりしておくことも大切です。また、小さな子供には、ブドウ球菌が多くついている鼻の穴に指を入れないよう、気を付けてあげてください。
Q.「とびひ」ができてしまったらどうしたらいいですか?
​A.抗生物質の塗り薬や、飲み薬を使用し、かゆみがひどい場合は、かゆみ止めも使用します。患部を引っかかないように、薬を塗った後は、ガーゼなどで覆っておくといいですね。
Q.「とびひ」の時はお風呂に入ってもいいですか?​
A.入浴をさせることは、患部を清潔にするには必要です。きょうだいがいる場合は、他の子供たちの後で入浴させ、湯船に入らず、シャワーがよいでしょう。泡立てた石けんで患部をそっと丁寧に洗い流し、入浴後は、傷口から出る液などが周囲に接触しないように、患部に軟膏を付けて、ガーゼなどで保護しましょう。
Q.「とびひ」ができた場合、幼稚園等に行ってもいいですか?
A.伝染性膿痂疹は学校保健安全法という法律の中で「学校感染症、第三種(その他の感染症)」として扱われますが、基本的には、医師にみてもらって、治療して、病変部をガーゼや包帯できちんと覆って露出していなければ、通常は休ませる必要はありません。ただし、とびひの登園に関する見解は、幼稚園等によって異なりますので、発症した場合は、通っている幼稚園等に確認しましょう。
なお、プールの水を介してうつることはありませんが、肌と肌が接触することで症状が悪化したり、他の人にうつる恐れがありますので、完全に治るまで、プールや水泳は避けてください。

Q.「水いぼ」ってなんですか?​
A.医学的には「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」と言って、ウイルスが原因の皮膚の感染症です。「水いぼ」と言っても中身は液体ではありません。「水いぼ」を潰すと、中から白い塊が出てきます。この内容物には、ウイルスがたくさん含まれており、この内容物に触れた手で周囲の皮膚を触ると、次々に広がります。
直径2~5mmくらいの丸いブツブツが、手のひら、足の裏以外なら、全身のどこにでもでき、特にひじやひざの裏側、わき腹、胸、わきの下、股などに多く見られます。痛みやかゆみはありません。
Q.「水いぼ」の予防法を教えてください。​
​A.乾燥肌やアトピー性皮膚炎のような、皮膚のバリア機能が低下している状態をできるだけ改善しておくこと、すなわち、保湿剤によるスキンケアと、湿疹の治療を行い、「水いぼ」のできにくい皮膚の環境づくりをすることが大切です。
Q.「水いぼ」ができてしまったらどうしたらいいですか?
​A.健康な子供では、6か月から3年で自然治癒するとされていますが、個人差があるため、いつ治るか推定することは難しいとされています。その間に「水いぼ」を潰してしまうと、どんどん増えたり、掻き壊して「とびひ」を引き起こすこともありますので、「水いぼ」ができており、拡大傾向があれば早めに小児科や皮膚科を受診しましょう。
Q.「水いぼ」の時はお風呂に入ってもいいですか?​
A.入浴させてもかまいませんが、きょうだいがいる場合は、別々に入るか、最後に入浴し、タオルの共用はしないようにしましょう。また、タオルなどでこすって「水いぼ」を壊してしまわないように、「水いぼ」の部分は手で洗うようにし、体を拭く時も、上から軽く抑えるようにして拭きます。
Q.「水いぼ」ができた場合、幼稚園等に行ってもいいですか?
A.水いぼは学校保健安全法という法律の中で「学校感染症、第三種(その他の感染症)」として扱われますが、感染しても休ませる必要はありません。他の子供にうつさないように、いぼの出ている部分は衣服や包帯、絆創膏などで覆うことが推奨されています。ただし、水いぼの登園に関する見解は、幼稚園等によって異なりますので、発症した場合は、通っている幼稚園等に確認しましょう。また、プールの水を介してうつることはありませんが、タオル、浮き輪、ビート板などを介してうつることがありますので、これらを共用することはできるだけ避けてください。プールの後は、シャワーで肌をきれいに洗いましょう。

子供の紫外線対策について
紫外線

 日差しが強くなってくると気になるのが紫外線。
子供の皮膚は大人と比べてとても薄く、機能も未熟です。紫外線が深く到達しやすく、目や体全体の免疫にも及ぶことが分かってきています。一方で、子供の成長に必要な栄養素を作るためには、日光(紫外線)を肌に浴びる時間を作ることが必要になります。
そこで、紫外線を過剰に浴びすぎないようにするポイントを、現役の保育士さんに聞いてみました。
Q.子供は日光(紫外線)に当たったほうがよいのでは?
A.骨を作るために必要な栄養素ビタミンDを作るためには、日光(紫外線)に当たることが必要ですが、1日のうちで手の甲が15分間日光に当たる程度で十分です。普通の散歩や買い物で大丈夫ですし、必ずしも外に出る必要はありませんので、小さい子供なら、日当たりのよい窓辺でひなたぼっこでも十分です。
Q.具体的な紫外線対策を教えてください。
A.紫外線の影響は、地域や個人によって異なりますが、状況に応じて、次のような対策を行うことが効果的です。なお、晴れた日ばかりでなく、くもりの日でも注意しましょう。
「時間を工夫する」午前10時から午後2時頃までは、紫外線の強い時間帯です。お出かけは、できる限り紫外線の弱い時間帯にするよう計画を立てましょう。
「場所を工夫する」外にいるとき、日陰は日なたの約50%に紫外線が減ります。テントやパラソルを利用したり、ひさしや屋根の下で遊ぶといいですね。
「帽子や服などで覆う」お出かけをする時は、つばの広い帽子(つばが7cmあれば約60%の紫外線をカットできます)をかぶせたり、肌の露出が少ないもの、目の詰まった布でできているもの、紫外線を反射しやすい白か淡い色のものを着せましょう。
抱っこの時は日傘を使ったり、ベビーカーならシェイドをかけたり、通気性のよいブランケットを使うと、紫外線から子供を守ることができますよ。
これらと、日焼け止めを組み合わせて使うこともよい対策です。
Q.赤ちゃんに日焼け止めを使ってもよいのですか?
A.最近は、赤ちゃんや子どもの肌にも優しい日焼け止めが開発されていますので、「赤ちゃん用」や「子供用」として販売されているものを使いましょう。これらは、普通の石けんやボディソープで落とすことができるものがほとんどです。
日焼け止めのSPFの数値が高いほど紫外線を防ぐ効果が高くなりますが、肌への負担も大きくなりますので、日常の生活では、SPF15~20、PA++を目安にしましょう。
あまり薄く伸ばしてつけると効果が低いので、乳幼児の顔であれば、クリームならパール粒大(7~8mm大)、液なら1円玉大を手のひらに取り、塗り忘れ防止のため、額、鼻の上、両頬、アゴに分けて置き、そこからまんべんなく丁寧に塗り伸ばし、同じ量でもう一度重ね塗りをしてください。白く残る程度が目安です。
時間とともに、効力が弱くなったり、汗で流れたりするので、2,3時間ごとに重ね塗りするとより効果的です。また、塗り薬や、虫よけと一緒に使うときは、「塗り薬→日焼け止め→虫よけ」の順がいいですよ。
子供を食中毒から守りましょう手洗い 気温も湿度も高くなる6~8月は、食中毒に特に警戒が必要なシーズンです。
基本的に食中毒は、食べ物に付着した菌が体内へ侵入することで発生します。子供は、病原菌に対する抵抗力が弱いため、食中毒になると大人より症状が重くなりやすい傾向がありますので、子供の食事は大人より注意が必要ですが、ちょっとした心がけで食中毒を防ぐことが出来ます。
そこで,現役の保育士さんに,食中毒の予防や応急処置のポイントについて聞いてみました。
Q.食中毒を予防するために対策はありますか?
A.食中毒予防の3原則を守りましょう。
「菌をつけない」調理前、食事前に手指をよく洗って、調理器具も清潔に保ちましょう。子供に手洗いの習慣をつけるといいですね。
「菌をふやさない」食品は冷蔵庫に入れるなどして低温で保存し、冷蔵庫は詰めすぎないようにしましょう。
「菌をやっつける」ほとんどの菌は熱に弱く、加熱を十分に行えば死滅させることができます。食品は十分に加熱をしましょう。​
Q.食事の時にはどんなことに気を付けたらいいですか?
A.「食べるぶんだけ、飲ませる分だけ」ミルクや離乳食は栄養が豊富で水分が多く、菌が繁殖しやすいので、そのときに、食べる分だけ、飲ませる分だけ作りましょう。離乳食を冷凍保存し食べる場合は、十分再加熱してから食べさせるようにしましょう。
「清潔を心掛けましょう」ほ乳びんや乳首等の調乳器具の洗浄と殺菌(煮沸消毒や調乳器具専用の消毒剤等)をし、乾燥したら清潔なフタ付きの容器で保管しましょう。​
​また、O157(オーイチゴーナナ)などの感染力が強い食中毒菌は、食べ物だけでなく、おもちゃやタオル、よだれかけなどを介して子供にうつることがあります。おしゃぶりや、口を拭くタオル、よだれかけの清潔を心掛けましょう。
「ハチミツをあげるのは1歳を過ぎてから」1歳未満の子供には、ハチミツや、ハチミツ入りの離乳食、飲料、お菓子は食べさせないでください。ハチミツの中にはボツリヌス菌の芽胞(種のようなもの)が入っていることがあり、腸が未発達の乳児に特有の「乳児ボツリヌス症」をおこすことがあります。芽胞は通常の加熱では死滅しないので、加熱しても安全ではありません。
Q.応急処置のポイントはなんでしょうか?
A.食中毒になったときにまず警戒しなくてはならないのが、脱水症状です。下痢や嘔吐を繰り返すことで、脱水症状を引き起こすので、水やお茶、スポーツ飲料などで水分補給をすることが大切です。ただし、腸を刺激してしまうので、冷たい飲み物は避け、スプーン一杯の水などから、ゆっくりと摂取を始めてください。
子供が嘔吐してしまった場合は、介抱するとき、マスクをして二次感染を防ぎましょう。嘔吐しそうな様子があれば、としゃ物でのどをつまらせないように、顔を横に向けて寝かせましょう。
発熱、下痢、嘔吐、腹痛の症状が食中毒なのか、ほかの疾患(例えば急性虫垂炎など)の鑑別も必要となりますので、下痢や嘔吐が続く場合は、早めにお医者さんに診てもらいましょう。勝手に胃腸薬や下痢止めを飲ませることは危険です。
子供の熱中症について
水分補給
 小さな子供は、体温をコントロールする力が未熟で、大人と比べて暑さに弱く熱中症になりやすいと言われています。のどの渇きも気づかずに夢中で遊んでしまうことも、熱中症になりやすい原因です。暑さや不調をことばで十分に伝えられないので、周囲の大人がいつもと違う様子に早く気づいてあげたいですね。親やいつも子供を見ている人の「何か変」は重要です。そこで、現役の保育士さんに、熱中症の予防や応急処置のポイントについて聞いてみました。
Q.どんな症状が出たら「熱中症」でしょうか?
A. 暑さや不調をことばで十分に伝えられない場合、気を付けたいのは、「触れると体が熱いかどうか」「汗が出ているかどうか」です。体内の水分が不足していると、汗が出なくなり、皮膚が乾燥して熱くなります。水分の不足でおしっこの量も少なくなりますので、いつもより少なくないか気を付けてみましょう。
Q.予防はどのようにしたらいいのでしょうか?
A.「こまめに水分補給をしましょう」子供は、新陳代謝が活発で汗や尿として出ていく水分が多く、本人が「のどが渇いた」と思った時は、もうすでにかなり水分が失われています。定期的に水分や塩分を補給させましょう。
「直射日光を避けましょう」暑い日は、風通しのよい衣服を着せて、外出時には、帽子をかぶって、直射日光を避けましょう。日頃から帽子をかぶることに慣れさせておくといいですね。
「子供の身長に配慮しましょう」地面からの照り返しの熱は予想外に高いものです。身長が低い子供やベビーカーは、地面からの照り返しの影響を強く受けるため、ベビーカーで寝ていると思ったらぐったりしていることもあります。定期的にだっこするなどして、大人と同じ高さになるようにしましょう。
「外遊びは休憩しながらしましょう」子供は夢中で遊びます。気温に合わせて休憩はこまめにとりましょう。
Q.応急処置のポイントはなんでしょうか?
A.ポイントは「体を冷やす」「水分の補給」の2つで、両方を一緒に行うことが大切です。意識がある場合は、涼しい場所に避難させ、服をゆるめて、太い血管があるわきの下脚の付け根などを冷やします。熱が高い場合は、体を、少しぬれタオルで拭いて、風を送ることも効果的です。水分が飲めるようであれば、イオン飲料(塩分、糖分が一緒に補給できる)か食塩水(水1ℓに食塩1~2g)を与え、症状の悪化がないか注意しながら経過観察してください。意識のない場合は、救急車を呼んでください。到着を待っている間も、涼しい場所で、体を冷やし続けることが大切です。

 

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