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悩む男性

DVとは?これはDVになるの?気になることがあればご相談を!

ひろしまを学ぶ |

ここ数年で生活様式が大きく変わったり、自身の置かれている状況が大幅に変わったりすることで不安やストレスを抱えている方も多いのではないでしょうか?そのストレスから配偶者や恋人に強く当たってしまったことはないでしょうか?

DVとは「ドメスティック・バイオレンス」の略で、配偶者やパートナーからの暴力のことを言いますが、今回は、DVの中でも「男性のDVの悩み」に焦点をあててみました。

DVとは?

みなさんは、「DV」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?多くの方は、夫が妻を殴る、蹴ることなどを想像するのではないでしょうか。

ですがそもそも、DVとは、配偶者やパートナーからの暴力のことを指しており、男性から女性への暴力のみを指す言葉ではありません。

どのようなことがDVに当たるの?

悩む女性

DVというと、「殴る」「蹴る」等の身体的暴力のイメージを持つ方が多いかもしれませんが、身体的暴力以外にも、心無い言動等により相手の心を傷つけるものも、 DVにあたります。例えば

  • 実家や友人とつきあうのを制限したり、電話や手紙を細かくチェックしたりする
  • 「誰のおかげで生活できるんだ」「かいしょうなし」などと言う
  • 自分の予定を優先してくれないと無視したり、不機嫌になったりする
  • 無理やり性的な行為をする
  • 生活費を渡さない

などもDVにあたります。

身体的暴力以外にも、精神的暴力、性的暴力、経済的暴力等、様々な暴力の形があり、それらが重なりあい、繰り返されながら、暴力が激しくなっていくといわれています。

男性もDVを受けているの?

悩む男性

DVというと、一般的に女性が被害者というイメージが強いかもしれませんが、内閣府がとりまとめた統計によると、配偶者からの暴力について、男性の18.4%が被害を受けていると回答しています。 (「男女間における暴力に関する調査報告書」 令和3年3月)

また、同調査によると、DV被害者のうち、「誰かに打ち明けたり相談したりしなかった」人の割合は、女性46.3%に対し、男性が68.5%と7割近くで、男性のDV被害は、女性より潜在化しやすい傾向にあるのが現状です。

質問項目 女性 男性
配偶者から暴力を受けたことがある 25.9% 18.4%
誰かに打ち明けたり相談したりしなかった 46.3% 68.5%
打ち明けや相談を
しなかった理由
相談するほどのことではないから 45.7% 50.4%
自分にも悪いところがあると思ったから 25.2% 41.6%

内閣府「男女間における暴力に関する調査報告書」
(令和3年3月)

このように男性が相談をためらうのは、DV被害者の多くが女性であり、DV相談のお知らせが女性に向けたものが多く、「DV被害者=女性」という思い込みが発生したためと考えられます。

複雑化しているDVの現状

話し合いをする夫婦

DVといっても簡単に被害者、加害者ということが分かりにくい状況になっています。 例えば、「あなたのしていることはDVだ」などと相手から責められていたが、実は責められていた方がDVを受けていたケースや夫婦双方がDV加害者であり被害者であったというケースがあるなど、状況が複雑化していることがあります。

そのため、相談することで初めて自分が被害者である気づき、アドバイスを求める方が多い傾向にあります。 自分ではわからないけど受けているかもと感じたら相談してみてくださいね。

困ったことがあればご相談を

まずは、自分がどのような状況に立っているのかを考えてみてください。少しでもDVに思い当たる節があれば、1人で抱え込まず、周りの人や窓口に相談してみてください。 相談窓口では、匿名での相談も受け付けていますので、安心してご相談ください。