徹底解剖!ひろしまラボ ロゴ
文字サイズ 拡大 標準
犬と猫

広島県動物愛護センターが生まれ変わりました!土日祝日も開いています

ひろしまで暮らす |

皆さんは、「動物愛護センター」ってどんなイメージをお持ちですか?殺風景な施設?たくさんの犬猫が狭いところに収容されている?…と思われがちですが、この夏、新しく生まれ変わった広島県動物愛護センターは違うんです。

動物を飼っている方も、飼っていない方も、ぜひ足を運んでみませんか?

広島県動物愛護センターってどんなところ?

動物愛護センター外観

広島県動物愛護センターでは、「人と動物との調和の取れた共生社会」を実現するための拠点として、犬猫の譲渡や動物愛護・適正飼育の普及啓発に取り組んでいます。今回のリニューアルを機に、「譲渡促進のための施設」、「命について学ぶ施設」、「人が集まる施設」を基本コンセプトに、生まれ変わった新しい動物愛護センター。

広島空港や中央森林公園など、日常的に人が集まるエリアに移転し、動物愛護の啓発をこれまで以上に強化。犬猫の見学はもちろん、ペットの飼い主に役立つ、暮らし方セミナーやペット防災セミナーなど、役立つ講座をたくさん開催しています。「わんことお散歩体験」や「バックヤードツアー」などのイベントも開催しており、ペットを飼っていない方でも楽しめます。

リニューアルオープンして何が変わったの?

新しくなった「広島県動物愛護センター」は、施設のリニューアルだけでなく、開館日や場所も変わりました。よりたくさんの人に訪れてもらいやすく、より動物に優しい施設に。主に変わった点、3点をご紹介します。

土日祝日も開館し、より訪れやすく!

しつけの様子

これまでの動物愛護センターは、月~金の平日しか開館していませんでした。新しい動物愛護センターでは、土日祝日も開館します。 (閉館日:月曜日)

また、毎週土曜日に、保護犬・保護猫の譲渡会と譲渡前講習会、暮らし方セミナーなどの各種教室・研修会等を実施。日曜日や祝日には、動物愛護団体やボランティアの方々と連携して譲渡会や写真展、フリーマーケットなどを実施します。

これまで平日のみの開館で、動物愛護センターに行ってみたくても行けなかった方も、土日祝日に開催される譲渡会やイベントに参加しやすくなりました。

広島空港近くにオープン!以前よりアクセスが便利に

交通アクセス
クリックで拡大表示ができます

リニューアルオープンに伴い、広島空港から車で約4分・徒歩約11分の場所に移転し、車でも公共交通機関でもアクセスしやすくなりました。駐車場もたくさん整備されているので、ペットと一緒に車で、動物愛護センターを訪れることもできます。

肉球に優しい会議室!?新しくなった主な施設3つ

BLUEV (ブルーヴ) 研修室

BLUEV(ブルーヴ) 研修室

最大100人まで収容できる「BLUEV研修室」も整備。譲渡希望者向けの講習会や、犬のしつけ教室、動物愛護教室などを開催する部屋です。動物の肉球に負担の少ない床になっているため、動物と一緒に入室可能!飼い主とペット一緒に、しつけ教室などの講座に参加できます。

whitefox (ホワイトフォックス) ふれあいパーク

whitefox(ホワイトフォックス) ふれあいパーク

緑豊かな自然環境を活かし、アジリティ (犬の障害物競走) の競技やフリスビードッグの開催も可能な広さを備えた芝生広場「whitefoxふれあいパーク」が整備されました。この芝生広場では、様々なイベントを実施します。

アイディオー譲渡犬猫展示室・ふれあい室

アイディオー譲渡犬猫展示室・ふれあい室

一般の皆さんに譲渡可能な状態になった犬猫が生活する「アイディオー譲渡犬猫展示室・ふれあい室」が整備されました。これまでの動物愛護センターでは、専用のふれあい室などが整備されていなかったので、飼う前にしっかり相性を確かめることが困難でした。今回整備されたふれあい室で、家庭での暮らしをイメージしながら、犬猫と触れ合うことができます。

悲しい歴史を越えて

旧動物愛護センター

リニューアルオープンする前の広島県動物愛護センターは、昭和55年に三原市に建設されました。昭和55年当時は、野良犬や野良猫が非常に多く、動物愛護センターでは、そういった野良犬の捕獲や犬猫の引取り、収容、殺処分を多く行ってきた歴史があります。

その結果、平成23年度の都道府県別の犬猫殺処分数が全国ワーストになってしまったことは、皆さんも記憶に新しいのではないでしょうか。

このような悲しいニュースを受け、動物愛護団体の協力もあり、現在は「事実上殺処分のない状態 (※) 」となっています。

現在、収容されている犬や猫は、その大多数が特定の動物愛護団体に譲渡されています。今後も、殺処分のゼロを維持していくためには、特定の動物愛護団体頼みではなく、犬猫の収容頭数を減らすことや、他の動物愛護団体や個人の方への譲渡を推進することが、とても重要です。

(※) 事実上殺処分のない状態とは?

国の動物愛護管理基本指針に示される「譲渡することが適切ではない (治癒の見込みがない病気や攻撃性があるなど) 」犬や猫は、動物福祉の観点から、獣医師である動物愛護センター職員が診断して安楽死させることがあります (平成28年8月以降は炭酸ガスによる殺処分は行っていません) 。また、収容中に死亡する犬や猫もいます。これらについては、国の統計では殺処分として計上されます。

犬猫の収容頭数を減らすためには

触れ合う猫

殺処分される犬や猫が事実上ゼロになったのは、とても喜ばしいことですが、いまだ犬猫の収容頭数は依然として多い状況が続いています。

収容されている犬猫のほとんどが野良犬・野良猫、特に犬については8割以上が野良犬です。こうした野良犬や野良猫の収容を減らしていくことが大きな課題となっています。

野良犬・野良猫を増やさないためには、みなさん一人ひとりの協力が不可欠です。野良犬・野良猫に不適切な餌やりをしないことや、飼い犬や飼い猫の遺棄や放し飼いをしないことなど、不幸な命を生み出さないことが大切です。

近年、野良猫については、地域住民が主体となって適切に管理していく「地域猫活動」が注目されています。不幸な野良猫を減らすために、地域猫活動を行いたいと考えている町内会・自治体等に対して、動物愛護センターは必要な協力を行っていますので、興味がある方はこちらのページもご覧ください。

広島県動物愛護センターに行ってみませんか?

人間の安全な暮らしと動物の福祉をともに守るため、動物愛護センターでは、「動物愛護」と「適正飼育」を発信する拠点を担い、普及啓発を推進しています。

明るく楽しい雰囲気で多くの人に集まってもらえるよう、生まれ変わった動物愛護センター。お近くに寄った方やペットをすぐに飼う予定がない方も、ぜひ遊びに訪れてみてくださいね。