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火事でよくある原因は?今すぐ家でできる備えや対策を解説!

ひろしまを学ぶ |

みなさんは火事でよくある原因をご存知ですか?料理をしているときのキッチンを思い浮かべる方が多いと思います。

しかしそれだけではありません。生活の様々なシーンに火事の原因が隠れているのです。自分や周りの人を守るために、確認しておきませんか?

火事でよくある原因はコレ! (令和4年)

今回は火事でよくある原因4つをご紹介します。みなさんの周りにも起きうる原因ではないですか?しっかりチェックして、対策しましょう。

たばこ

たばこの吸殻

火災の原因で1番多いのがなんと「たばこ」。その中でも半数以上が不適当な場所への放置と言われています。たばこを吸い終わったあと、灰皿がなく無責任にしたポイ捨てが原因で大きな火災を起こしてしまうことも。

吸い殻を持ち続けるのはわずらわしいと思う気持ちはわかりますが、それによる損害はとっても大きなものになります。軽率な行動はやめましょう。

他にも寝たばこも主な原因としてあげられます。お仕事などでお疲れのタイミングでお布団の中でたばこを吸って、そのまま眠りについてしまうのは大変危険です。1本のたばこが大きな火災の原因にもなります。

たばこ火災の対策

対策はとってもシンプルですが、火がついたままのたばこの放置はやめましょう。消火したつもりであっても、火が消えていない場合もあります。捨てる際にはちゃんと消火できているかしっかりと確認しましょう。可能であれば水を使ってしっかりと消火できると安心です。吸い殻を溜め込みすぎないことも対策の1つです。

コンロ

ガスコンロ

コンロ周りからの火災は、主に2つ原因があります。1つ目は消し忘れ。例えば調理後にうっかり消すのを忘れてしまったり、調理途中に電話がかかってきて、火のそばを離れてしまい、目を離している間に出火してしまったりなど、ちょっとした不注意による消し忘れです。

2つ目は、コンロ周りの布巾や洋服への引火です。ちょっとした汚れを拭くのに鍋の横に置いていた布巾に引火してしまったり、コンロの奥にある調味料に手を伸ばした時に服に引火してしまったりすることが火災の原因となっています。

コンロ火災の対策

どんな時も火を扱っている時はそばを離れないことが1番大切です。少しだけなら大丈夫という油断が大きい災害につながります。電話や宅急便などで調理場から離れないといけない時は一度火を消すか、代わりに人に対応をしてもらいましょう。

また、コンロの周りを整理整頓することも大切です。余計なものを置いていると、引火してしまったりする恐れがあります。こまめな掃除や整理整頓を徹底し、燃えやすいものをコンロの周りに置かないようにしましょう。

電気機器、配線器具

コンセント

電気機器が原因と聞くと本体の故障を連想してしまう方が多いかも知れませんが、実は多くはコンセントのメンテナンス不良が原因。コンセントとプラグの間にほこりが溜まって湿気を吸収し、電流が通りやすくなります。その状態で放置されてしまうと、ショートして発火してしまうのです。

また、たこ足配線の過電流により発火することもあります。差し込み口が余っているとついつい使ってしまいがちなので、こちらも注意が必要です。

電気機器、配線器具火災の対策

見逃してしまいがちですが、火災を防ぐためにコンセントとプラグの間を定期的に掃除をしましょう。特にテレビの裏など、普段目に入らないポイントは注意が必要です。

また、過電流を防ぐために、各家電の使用電力を確認しておくのも大切です。使用電力の高いもの同士を同時に使うとコンセントや電気コードがショートしてしまう可能性があります。プラグの数だけ家電を使えるわけではありません。一度家全体の家具の使用電力を確認し、過電流を起こさないようにしましょう。

ストーブ

電気ストーブ

ストーブによる火災と聞くと、石油ストーブを連想される方が多いのではないでしょうか。しかし、実際は大半が電気ストーブ使用中に周囲のものに引火したことが原因となっています。

例えば電気ストーブ使用中に眠り、寝返りを打った際に布団に引火して火災が発生した、洗濯物を早く乾かすためにストーブの上にかけていたら、何かのタイミングで落ちてしまい引火したなど、身近に起こりそうな事例ばかりです。

ストーブ火災の対策

まず大切なのはストーブの近くに燃えやすいものを置かないことです。頭ではわかっていながら、実際に置いてしまっている方が結構多いのではないでしょうか。例えば、寒いからといってストーブの近くに布団を敷いて寝てしまったり、スペースの都合上、カーテンの近くにストーブを置いてしまっていたりしていませんか。小さなことが火災の原因になってしまうので、やめましょう。

火災が起きやすい季節や時間は?

春の空

火災件数のピークは春

空気が乾燥している「冬」に1番火災が多いと思っている方が、多いのではないでしょうか。実は火災が1番多い季節は「春」その理由としては、冬に引き続き空気が乾燥していることに加え、強い風が吹くことが多く、燃焼しやすい気象条件が揃っていることから、春が1番火災の発生が多くなっているのです。

死者が発生しやすい時間は0〜6時

眠っている人の多い深夜から朝方にかけて発生した火災では、全時間帯平均と比較して、1.3倍の死者を出してしまっています。多くの人が就寝している時間帯であり、逃げ遅れが発生しやすいことが原因と考えられます。

この時間帯の火災を防ぐためにも、就寝前には電気ストーブが切れていることを確認するなど、火災の原因になりうるポイントをしっかり確認しましょう。

火災に備える6つのポイント

消火器

火災の発生を防ぐには、よくある原因に気をつけるだけでなく、他にも普段から火災に備えることも大切です。もし火災が起こっても被害を最小限に抑えるために、できることから対策をしていきましょう。

1. ストーブやコンロ等は安全装置の付いたものを使う

ストーブやコンロは生活必需品ですが、火災の原因にもなります。火災の発生を防ぐためにも安全装置の付いたものを選ぶようにしましょう。

2. 住宅用火災警報器を定期的に点検する

住宅用火災警報器は、熱や煙を感知して、火災の発生を警報音や音声で知らせるもの。住宅内で火災が発生したことを早期に感知し、住宅内の人に知らせることで、初期消火やすばやい避難に繋げることができます。必要なタイミングでちゃんと作動するように、少なくとも年に2回の点検をしましょう。また、10年を目処に交換を必ず行いましょう。

3. 寝具、衣類やカーテンは、防炎品を使う

火災の原因としてたばこやコンロをあげましたが、その火種が布製品等に燃え移ることが主な原因となっています。寝具、衣類やカーテンは防炎品を活用しましょう。万が一火がついてしまっても大きく燃え上がることを防ぐことができます。防炎品には、布団、シーツ、パジャマ、エプロンやカーテンなどさまざまなものがあります。ご自宅でも活用できないか検討してみてくださいね。

4. 消火器等を設置し、使い方を確認する

みなさんのお家には消火器はありますか?住宅用消火器は一般家庭で使いやすいように開発された消火器で、お年寄りや女性などでも軽量で使いやすく火元を狙いやすくなっています。住宅用消火器には色々種類がありますので、消火したい火災の種類やサイズから合った住宅用消火器を選びましょう。消火器には使用期限があるので、しっかり確認しておくことも大切です。

5. 避難経路と避難方法を常に確保しておく

特にお年寄りや身体の不自由な人やその周りの方は一緒に避難経路と避難方法を共有しておくと、もしもの時に落ち着いて避難することができます。いざ逃げるタイミングで迷いなく動けるようにしておくことが大切です。

6. 防火防災訓練へ参加し地域ぐるみの防火対策を行う

お住まいの地域によって様々な形があると思いますが、防火防災訓練等へ積極的に参加することも大切です。まずは自治体等のホームページによりご確認ください。広島県では地域住民の安全を守る「消防団員」を募集しています。広島県は土砂災害警戒区域が多い県で、今後予想される大きな災害に備えるためには、皆さまのお力が必要です。

原因と対策をしっかり確認して火災の発生を防ごう!

空気が乾燥していない季節だとしても、私たちの生活に「火」は必要不可欠です。ちょっとした気の緩みが大きな火災を招くことにつながることも。原因と対策をしっかりと確認して、火災を起こさないように気をつけましょう。