ひろしまをアップデートせよ!AI人材を育てる“ひろしまQuest”とは!?
デジタル技術の急速な発展によって、働き方やコミュニケーション手段、買い物の方法など私たちの暮らしが大きく変化している中で、「AI人材」や「デジタル人材」の活躍が注目を集めていますよね。
広島県としても今後さらに産業が成長していくために、化学・造船・自動車などの「ものづくり」産業だけでなく、新規事業やデジタル系企業の支援に力を入れた「イノベーション立県」を目指しています。その実現へ向けて実施している取組を、今回はご紹介いたします!ひろしまサンドボックス
「広島県をまるごと実証フィールドに!」をコンセプトに技術やノウハウのある県内外の企業や人材が連携し、地域課題の解決を目的として試行錯誤できる実証実験の場として提供しているのが、ひろしまサンドボックスです。
例えば最先端のデジタル技術を使いコロナ禍の暮らしを快適にするアイデアを募集した「ひろしまサンドボックスD-EGGSプロジェクト」では全国から391件の応募があり、厳選された30件の実証実験が行われました。
このようにAI・ビッグデータなど最新のテクノロジーを導入や人材交流が進み、新しい付加価値の創出や生産性の効率化が加速化していく環境の整備が進んでいます。
ひろしまQuest
「ひろしまQuest」とは、場所や時間にとらわれないオンラインとオフラインを組み合わせてナレッジを共有し、一緒に解を探求 (Quest) していく広島版AI人材開発プラットフォームです。
このプラットフォームはデジタルネイティブ層をメインターゲットとしたAI人材の育成や、県内の企業・自治体などの課題をテーマとしたAI開発などを目的に創られました。では、そもそもどうして広島県はAI人材の育成に力を入れているのでしょうか?
人の成長が、地域の成長に繋がる
ひろしまサンドボックスの取組によってイノベーションを生み出すための実証フィールドが創られていますが、アイデアを創出し発展させたいと思う人がいて初めてその環境は機能します。
並行して進められているのがイノベーションを生み出す人材の育成であり、その手段として広島版AI人材開発プラットフォームである「ひろしまQuest」が実施されています。
「ひろしまQuest」は次の3つによって構成されています。
- e-ラーニングプログラム
- データ分析コンペティション
- ハンズオン勉強会
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
① e-ラーニングプログラム
AIプログラミング未経験の初心者から経験者まで、レベルに合わせて学ぶことができる無料の実践型オンライン講座です。
対象は、広島県内大学生、高専生などのデジタルネイティブ層や広島県内に在住する社会人。広島県出身者であれば県外の学生も受講することが可能です。
② データ分析コンペティション
実際のデータを分析して課題の予測やAIモデルの精度を競う、データ分析コンペティションです。自らのデータ分析スキルの力試しの場として、どなたでもご参加いただけます。
これまでひろしまQuestでは、「ひろしまQuestプロ野球配球予測AI開発コンペティション (2020年) 」と「画像データを使ったレモンの外観分類AI開発コンペティション (2021年) 」を実施。
後者では「3,860枚のレモンの画像及び評価データから優良、良、加工 (加工してジュースやお菓子等に使用可能) 、規格外の4種にレモンを分類するAIを開発すること」という課題が課されました。
その結果、総参加者数783名による5,897件のアイデアが集まり、広島県が生産量全国一を誇るレモンを題材とした、広島ならではのデータコンペティションとなりました。
ここで調達したAIモデルはひろしま型スマート農業プロジェクト「ひろしまseedbox」で、初心者でも熟練者と同等の作業品質でレモンが選果できる低価格・高速な簡易選果ボックスの開発に活用します。
今後ひろしまQuestでは第3弾のデータ分析コンペティション「SIGNATEチャレンジ」の開催を企画しています。コンペ開催のためのデータと事業課題をご提供いただける県内の企業・団体を募集していますので、ぜひお申し込みください!
③ ハンズオン勉強会
データサイエンティストや教育機関の教員など、様々なバックグランドを持つ講師から直接学ぶことができるワークショップ形式の体験学習の場です。
AIやデータ分析の初学~中級者を主な対象に、学習レベルに応じた勉強会を定期的に開催しています。チームで1つの課題に取り組むことによって同じ目標を持った仲間と繋がることもできますよ。
※原則、①でご紹介したe-ラーニングプログラム受講者が対象です。
産官学一体となって人を育てる
今年のハンズオン勉強会は、 8月24日〜26日の3日間で開催します。今回は、広島県と広島市立大学が連携し、同大学の学生を対象とした集中講義を行います。
テーマは「Jリーグの観客動員数の予測を中心テーマとしたAI・データ分析」。分析の方法や仮説の検証方法、モデル作成の方法を学びながら、グループワークなどを通して予測モデルの精度を向上していきます。
広島県は教育機関と連携し産学官一体となって、実践を通した学びの機会を今後増やしていきたいと考えています。
デジタル社会の中で広島県が成長して、より豊かな地域にするためには、広島県内のデジタルネイティブ層のスキルアップと学びの場の醸成が急務です。
このような機会を活用して学びたい方はもちろんのこと、プログラムの創出に関心がある教育機関や企業の皆様はぜひお問合せください!
- お問合せ
- ひろしまサンドボックス事業事務局
- 電話:082-513-3348
- メール:syo-innovdig@pref.hiroshima.lg.jp