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要注意!ネットに潜む落とし穴

ひろしまで暮らす |

いまやインターネットは生活に欠かせないものになっています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、テレワークや食事のデリバリーサービスの需要が増えるなど、私達はインターネットの恩恵を日々享受しています。

そんな中注意したいことが、インターネットのトラブル。こちらは広島県警に寄せられたサイバー犯罪等に関する相談件数なのですが、年々増えてきています。

サイバー犯罪等に関する相談件数

その数10年前と比べて2倍以上!相談の内訳としては下記の内容が多くなっています。

  • 詐欺・悪質商法
  • 不正アクセス・ウイルス
  • 名誉棄損・誹謗中傷
  • ネットオークション
  • 迷惑メール

そこで広島県警では、インターネット被害を減らすために、ある取組を行っているんです。その名も「高校生CM甲子園」。これは県内の高校生に、防犯を呼びかけるCMを制作してもらい、高校生にとっては防犯について考えるきっかけとなり、また制作したCMを家族や友達など周りに呼び掛けてもらうことで、県内の被害を少しでも減らしていくための取組です。

5回目となる今年は、県内17校が参加し、先月入賞作品が発表されました。高校生CM甲子園には15秒CMの部と30秒CMの部の二つがあり、15秒部門でグランプリを獲得した福山市立福山高等学校放送部の生徒の皆さんに、CMに込めた思いを聞いてきました。

きっかけは友達の声。少しでも力になりたい。

福山高等学校放送部 ミーティングの様子

福山高校の皆さんが選んだテーマが「誹謗中傷」。ネット上で誹謗中傷によって悩んでいる友達から相談を受けたことがきっかけだそうです。相手の顔が見えないネット上でのコミュニケーションでは、軽い気持ちで放った言葉が画面の向こうにいる人を傷付ける可能性があります。「自分たちが作ったCMを通してネット上で人を傷つける誹謗中傷が無くなっていくきっかけになればいいな」という思いが込められています。

また「誹謗中傷で悩む当事者が多い高校生だからこそ届けられるメッセージがあると思った」として、同じ高校生に広く見てもらえたらとのことでした。

CMを制作した福山高等学校放送部のみなさん

こちらが今回のCMを制作された1年生の5名。ちなみに昨年実施された第4回高校生CM甲子園では、30秒CMの部で福山高校が優勝しています。

トロフィーの写真

締切の1か月前からアイデアを練り始め、約1週間でそのアイデアを形にしていったそうです。動画制作について自分たちで試行錯誤し、締切直前には土日も朝から夕方までチームメンバーと話し合いながら完成させたとのことです。

動画編集をする様子

被害者になることもあれば、何気ない投稿が人を傷つけ誰しも加害者になってしまうことを考えさせられる内容となっています。また、この度ご紹介した福山高校以外の高校の皆さんも、それぞれ思いを込めて動画を作っています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

このようなSNSなどの誹謗中傷だけではなく、不正アクセスやコンピューターウイルスなどのサイバー犯罪も増えている状況です。私達が普段生活の中で使用しているインターネットを利用した犯罪はどんどん複雑化、巧妙化してきています。

インターネット上に危険があることを利用者一人一人が理解し、普段から注意することが重要です。被害に遭わないよう、そして誹謗中傷のように誰しも加害者になり得ることを意識して、インターネットと向き合っていきたいですね!