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収蔵文書展「災害を語る歴史資料」 4(10)

印刷用ページを表示する掲載日2020年6月2日

4 レスキューされた被災文書(10)

真空凍結乾燥処置 (槙林家文書 201820)

 濡れた文書を乾燥する方法の一つに「真空凍結乾燥法」がある。水濡れした文書を一旦凍結させた後,真空凍結乾燥機により真空中で直接水分を気化(昇華)させて乾燥させるというもので,インスタント食品などを作るのにも用いられている技術である。

 冷凍した文書の槙林家文書の一部については,奈良文化財研究所のご厚意で,真空凍結乾燥処置を行っていただけることになったため,12月の解凍作業時に,和紙の帳面類と洋紙の図書など15冊を選び,1冊ずつポリエステル紙とビニール袋でパッキングし直して,再冷凍した。

 平成31年(2019)1月7日,この文書15冊を奈良文化財研究所に送付し,1月8日,奈良文化財研究所で真空凍結乾燥機による乾燥処置が開始された。作業開始時には当館職員も立ち会った。乾燥処置を終えた文書は3月26日に当館に返却された。

真空凍結乾燥処置 真空凍結乾燥2 真空凍結乾燥1

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