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収蔵文書展「災害を語る歴史資料」 4(5-5)

印刷用ページを表示する掲載日2020年6月2日

4 レスキューされた被災文書(5-5)

冷凍保管したのち解凍・乾燥した帳面類 (槙林家文書 201820)

解凍乾燥させた帳面類 

 被災した文書のうち,水濡れの激しいものやカビの被害,紙の腐敗が進んでいた帳面類378点は, カビの繁殖や腐敗の進行を抑えるために,冷凍保管した。

 冷凍した文書の解凍作業は,湿度が低く安定している12月に,国立歴史民俗博物館の天野真志氏の指導のもと,神戸市の史料ネットをはじめ各地の史料ネット,広島史料ネットなどのボランティアの皆さん,広島市公文書館の職員,当館職員など,4日間で延べ79名が参加して行った。

 この帳面類は,解凍・乾燥終了後,広島史料ネットのボランティアの皆さんとともに,固着した頁を開披し,ドライクリーニング(汚れや乾燥したカビの除去)を行ったものである。ひどかったカビ臭や腐敗臭は,乾燥作業で風乾したことによって,かなり軽減している。墨がにじんでいる部分もあるが,頁をめくると中の文字をよむことができる状態になっている。

 槙林家文書のほか当館で保管中の被災文書4件については,令和元年(2019)7月に,薬剤による殺虫・殺菌燻蒸を実施した。

解凍作業中の文書の状態

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