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女性の安全確保に関する防犯指針

印刷用ページを表示する掲載日2024年10月25日

方策

3 女性の安全確保 (各項目にリンクしています。)

(1)安全確保に向けた自主的な取組
 ア 性犯罪・性暴力被害の防止方策
 イ DVに対する安全確保の方策
 ウ ストーカーに対する安全確保の方策
(2)安全確保に向けた地域における取組
 
ア 性犯罪・性暴力被害の防止
 イ DV被害の防止
 ウ ストーカー被害の防止​

 相談 
 関連情報
◎ 女性の安全確保に関するチラシ(PDFファイル)(698KB)
チラシ

(1)安全確保に向けた自主的な取組

 県民は、主に女性が被害対象となる性犯罪・性暴力、配偶者や交際相手からの暴力(以下「DV」という。)、 ストーカー事案等の犯罪被害を未然に防ぎ、被害の拡大を抑えるため、日ごろから最新の犯罪情報に触れるなど防犯意識を高めるとともに、防犯に資する知識や技術を習得し日常的に実践するなど、女性の安全確保に向けた自主的な取組に努める。

ア 性犯罪・性暴力被害の防止方策

(ア)性犯罪等に関する情報の把握
 警察や自治体等により発信される性犯罪等の犯罪発生情報※1)のほか、不審者の出没情報※2)等を活用し、居住先や勤務先等の地域における犯罪情勢について、日ごろから関心を持つように努める。

(イ)防犯教室や護身術講座等への積極的な参加
 警察や自治体、職域等で行われる防犯教室や護身術講座等に積極的に参加して、犯罪被害に遭わないための知識や技術の習得に努める。

防犯教室

(ウ)具体的な防犯行動の実践

a 生活習慣としての防犯対策の実践例※3
(a)住居における実践例
〇 オートロックの設備を有するマンションやアパートであっても、不審者等の侵入を完全に防ぐことは難しいことから、オートロック機能を過信することなく、自室に入るまで周囲に注意を払う。
 また、自室に出入りする際も、玄関ドアを開閉する隙を狙って押し入られるおそれに留意する。
〇 外出時のほか、在宅時でも玄関や窓には鍵をかけ、高層階であっても同様に戸締まりを行う。
〇 入浴時は窓を完全に閉め、鍵をかける。

 入浴
〇 訪問者があったときは、まずインターホンやドアスコープ等で相手を確認してから対応する。

 ドアスコープ
〇 玄関や窓に補助錠を設置するなど、住宅侵入防止用機器※4)を活用する。
(b)屋外等における実践例
〇 夜間の一人歩きの際は、人通りの少ない暗所を避けるほか、後ろを振り返るなど注意を払う。

 夜道
〇 歩行時にスマートフォン等を注視したり、イヤホンで音楽を聴くなど、周囲に対して注意が散漫となり隙を与えるような行動を避ける。

スマホ注視イヤホン
〇 防犯ブザー等の防犯機器を携行し、いざというときにいつでも使用できるようにしておく。

(エ)危険が切迫している場合の対応
 
生命・身体に対する危害が及ぶおそれがあるなど、危険が切迫しているときは周囲に助けを求めたり、店舗等安全な場所へ避難するなど、身を守る行動を取るとともに、直ちに警察に通報する。

イ DVに対する安全確保の方策

(ア)相談窓口等の把握や早期の相談
 緊急時における避難等の支援を受けるため、警察、配偶者暴力相談支援センター※5)等の相談機関による相談窓口の電話番号等を把握しておく。
 また、被害が深刻化する前に、早期に相談機関に相談する。

(イ)避難や一時保護の検討
 身に危険を感じた場合は、配偶者暴力相談支援センター等に相談し、相手が知らない場所等への一時的な避難や婦人相談所による一時保護の利用を検討する。

(ウ)危険が切迫している場合の警察への通報
 身体的暴力を受けるなど、危険が切迫しているときは直ちに警察への通報を行う。

(エ)法に基づく保護命令制度※6)の利用を検討
 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(以下「DV防止法」という。)に基づく保護命令制度の利用を検討する。

ウ ストーカーに対する安全確保の方策

(ア)警察に対する早期の相談
 
ストーカー行為※7)等の規制等に関する法律(以下「ストーカー規制法」という。)で規定されている以下のような「ストーカー行為」を繰り返し受けるなど、少しでも不安に感じるときは、早期に警察に相談する。
※ ストーカー規制法におけるつきまとい行為等
〇 つきまとい、待ち伏せ、見張り、押しかけ、うろつき
 つきまとい
〇 監視していると伝える行為
〇 面会、交際、義務のないことを行うことの要求
〇 著しく粗野又は乱暴な言動
〇 無言電話、連続した電話・FAX・手紙・メール・SNS※8)のメッセージ等
 メール・FAX
〇 汚物等の送付
〇 名誉を害する事項を伝える行為
〇 性的羞恥心を害する事項を伝える行為
〇 GPS機器※9)等を用いて位置情報を取得する行為
〇 GPS機器を取り付ける行為

(イ)被害の未然防止及び拡大防止に向けた方策

a 被害の未然防止
(a)意思の明確な表示
 嫌なものは嫌とはっきり拒否を示す。

 NO
 (b)個人情報の管理
 氏名や住居等の個人情報が第三者に明らかとならないよう、個人情報の管理を徹底する。
〇 スマートフォン等のGPS設定をオフにする。
〇 SNSやブログ等インターネット上に個人の情報が判明するような書き込みをしない。
〇 郵便物を廃棄するときはシュレッダーにかける。

b 被害の拡大防止
 (a)相談窓口等の把握
 緊急時における避難等の支援を受けるため、警察、婦人相談所、性被害ワンストップセンター※10)等の相談機関による相談窓口の電話番号等を把握しておく。
 (b)周囲への相談
 相談機関への相談のほか、信頼できる家族や友人、勤務先等に相談する。

 相談
 (c)危険が切迫している場合の対応
 被害者の生命・身体に対する危害が及ぶおそれがあるなど、危険が切迫しているときは直ちに警察への通報を行う。
 (d)避難の検討
 身に危険を感じた場合は、相手が知らない場所や、一時保護施設等への避難を検討する。
 (e)証拠を残す
 証拠となるメールや写真等は、消さずに保存しておく。
 相手がした行為(いつ、どこで、何をしたか)を記録する。

 保存

(2)安全確保に向けた地域における取組

 各世代における教育・啓発活動等を通じて、性犯罪・性暴力、DV、ストーカー事案等の未然防止・拡大防止について理解を深めるとともに、潜在化しやすいDV等被害者の早期発見、被害者を認知したときの警察署等への通報や被害者の保護等、地域ぐるみで女性の安全を確保するための必要な取組を図るよう努める。

ア 性犯罪・性暴力被害の防止

(ア)性犯罪・性暴力被害の防止に向けた教育・啓発の推進【再掲】

a 社会全体における教育・啓発
 地域や職域等における防犯教室や、学校での防犯指導等において、性犯罪等の加害者にならない、被害者にならない、傍観者にならないための教育と啓発を幅広い世代に行うことにより、性犯罪等の根絶に向けた県民一人一人の理解の促進に努める。

b 成長段階に応じた教育・啓発の実施
(a)幼児期や小学校低学年に対する教育・啓発
 自分自身を大切にすることや相手を尊重することを基本に、性犯罪等の被害に気付き予防できるよう家庭等において子どもに教える。加えて、自分の身を守ることの重要性や嫌なことをされたら訴えることの必要性を教える。
 また、不審者等についていかないなど、性犯罪も含む犯罪被害に遭わないための防犯指導を行う。
(b)小学校高学年や中学生、高校生に対する教育
 スマートフォン等を利用しSNS等で知り合った人に会うことや、自画撮り画像の送信等による犯罪被害の危険性、被害に遭った場合の対応等について、家庭等において子どもに教える。
 また、保護者は、子どもが使用するスマートフォン等にフィルタリング※11)を設定するなど、子どもの発達段階に応じてインターネットの利用を適切に管理するよう努める。

(イ)事業者、各種団体等による防犯上の取組

a 被害者に対する保護対応及び通報
 夜間おいても開業しているコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の各事業者は、犯罪の被害等を受けた者が、身を守るために避難してきた場合は、店舗内で保護するとともに、直ちに警察や救急等に通報するよう努める。

b 職域や地域における防犯教室等の開催
 従業員や地域住民向けの防犯教室や護身術講習等を警察と連携して開催するなど、犯罪の被害防止に向けた職域や地域における啓発活動を推進する。

c 犯罪被害の防止に向けた協力
 事業者や各種団体は、県や市町、警察等が実施する女性の安全確保に向けた取組のほか、県民の自主的な防犯活動に協力するよう努めるとともに、女性の安全確保に向けた注意喚起のための広報啓発に努める。

イ DV被害の防止

(ア)DVの防止に向けた教育・啓発活動の推進

a DVに対する正しい理解の促進
 DVには身体に対する暴力だけではなく、精神的、性的及び経済的暴力があるが、こうした暴力は配偶者であるかどうかにかかわらず決して許されるものではないという認識を深めるなど、県民一人一人がDVの加害者、被害者、傍観者にならないための正しい理解に努める。

b 若年層に対する教育・啓発
 交際相手からの暴力である、いわゆる「デートDV」(※12)の防止等について正しく理解させるなど、家庭や学校、地域において若年層に対する教育・啓発への取組を推進する。
 なお、中学校・高等学校等では、発達段階に応じたDV予防教育を推進する。

(イ)地域におけるDV被害の早期発見

a DV被害を発見した場合の通報
 DVは外部から発見することが困難な家庭内で行われるほか、加害者からの報復や家庭の事情等から支援を求めることをためらい、被害が潜在化しやすい特性がある。
 県民は、このようなDVの特性を理解するよう努めるとともに、地域においてDVを受けている者を発見した場合は、DV防止法※13)に基づき、配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努める。

b 家庭に接する機会のある関係者の対応
 地域において家庭に接する機会のある関係者は、DV被害者が早期に相談機関に繋がり適切な支援を受けられるよう、家庭への訪問等の際に、DV被害者の兆候に気付き、相談を促すなど、声掛け等に努める。

ウ ストーカー被害の防止

(ア)ストーカー被害の防止に向けた教育・啓発の推進

a あらゆる機会を活用した啓発活動の推進
 地域や職域等における防犯教室のほか、学校での防犯指導等を活用し、幅広い世代に対する教育や啓発を通じて、ストーカー被害の未然防止・拡大防止に向けた県民一人一人の理解の促進に努める。

b 若年層に対する教育
 ストーカー事案の被害者にも加害者にもならないことの重要性に留意しつつ、良好な人間関係の育み方や対応方法が身に付くよう、学校や家庭においては、若年層を対象とする予防教育の充実を図る。

(イ)被害者情報の保護

a 被害者情報の保護の重要性
 ストーカー事案の被害者の安全を確保するためには、被害者の避難等に関する情報が加害者に伝わらないようにすることが重要であることから、被害者情報の保護の重要性について理解を深めるよう努める。 

b 被害者の職場や学校等における配慮
 被害者が通う職場等及び被害者の子どもが通う学校等の関係者は、被害者の居所や連絡先等が加害者に知られることがないよう十分に留意する。

【用語解説】
*1 性犯罪等の犯罪発生情報 広島県警察ホームページで公表している性犯罪・声かけ事案等の発生情報 戻る
*2 不審者の出没情報 広島県警察ホームページや広島県警察安全安心アプリ「オトモポリス」で公表している不審者の出没情報 戻る
*3 防犯対策の実践例 女性の防犯対策等を示した防犯リーフレット「犯罪から身を守る女性の知恵」等の活用 戻る
*4 住宅侵入防止用機器 扉については補助錠やガードプレート等
窓については防犯ガラス(中間膜をはさんだ合わせガラス)や防犯フィルム、窓サッシ用補助錠等
戻る
*5 配偶者暴力相談支援センター 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のため、
〇相談や相談機関の紹介
〇カウンセリング
〇被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護
〇自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
〇被害者を居住させ保護する施設への利用についての情報その他の援助
〇保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助
を行う機関
戻る
*6 保護命令制度 配偶者からの身体に対する暴力を受けた被害者が、配偶者からの更なる身体に対する暴力により、又は、配偶者からの生命等に対する脅迫を受けた被害者が配偶者から受ける身体に対する暴力により、その生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいときに、裁判所が被害者からの申し立てにより、配偶者に対して発する命令
命令には
(1)被害者への接近禁止命令
(2)被害者への電話等禁止命令
(3)被害者の同居の子への接近禁止命令
(4)被害者の親族等への接近禁止命令
(5)被害者と共に生活の本拠としている住居からの退去命令
の5つの類型がある。
戻る
*7 ストーカー行為 好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その相手等に対して、「つきまとい」等の行為を反復して行うこと 戻る
*8 SNS ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略で、登録された利用者同士が交流できるWebサイトの会員制サービス 戻る
*9 GPS機器 GPS衛星からの信号を受信し位置情報を算出し、その取得した情報を通信網を介して離れた場所にいる人へ発信する機器 戻る
*10 性被害ワンストップセンター 性犯罪・性暴力被害者に対して、被害直後から総合的な支援(医師による心身の治療、相談・カウンセリング等の心理的支援、捜査関連の支援、法的支援等)を可能な限り一か所で提供することにより、被害者の心身の負担を軽減し、その健康の回復を図るとともに、被害の潜在化を防止することなどを目的として県が運営する相談窓口 戻る
*11 フィルタリング パーソナルコンピュータやスマートフォン等を利用したインターネットの世界で「情報ろ過」を指す。情報ろ過としては、未成年者に対する成人サイトや有害情報サイトからの保護等が代表的な例 戻る
*12 デートDV 交際相手からの暴力被害。殴る・蹴るなど身体に対する暴力だけでなく、相手の気持ちを考えずに、自分の思いどおりに支配したり束縛したりしようとする態度や行動も含まれる。 戻る
*13 DV防止法 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律】
第6条…配偶者からの暴力を受けている者を発見した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。
戻る

ライン

《各種相談窓口》
県警安全相談電話(広島県警察) 082-228-9110 または #9110
警察の相談窓口などのご案内 【広島県警察ホームページ】
性犯罪相談電話(広島県警察) 0120-630-110 または #8103
性犯罪の被害にあわれた方へ 【広島県警察ホームページ】
性被害ワンストップセンターひろしま(広島県) 082-298-7878 または #8891(24時間365日対応)
ひとりじゃないよ。わたしたちがよりそいます。 【広島県ホームページ】
DVの相談機関(広島県) DVの相談機関について 【広島県ホームページ】
女性安全ステーションにご相談ください。(広島県警察) 女性安全ステーションにご相談ください 【広島県警察ホームページ】
(公社) 広島被害者支援センター 082-544-1110
(月曜日~土曜日、午前9時~午後5時 [祝日、8月13日~16日、12月28日~1月4日を除く。])
【公益社団法人 広島被害者支援センターホームページ】

ライン

《女性の安全関連情報》
(1)安全確保に向けた自主的な取組 性犯罪・声かけ事案等の状況(広島県警察) 性犯罪・声かけ事案等の現状 【広島県警察ホームページ】
広島県警察安全安心アプリ「オトモポリス」 オトモポリス 【広島県警察ホームページ】
広島県警察安全安心マップ 広島県警察安全安心マップ 【広島県警察ホームページ】
犯罪から身を守る女性の知恵(広島県警察) 犯罪から身を守る女性の知恵 【広島県警察ホームページ】
女性のための安全サポートブック(警察庁) 女性のための安全サポートブック 【警察庁ホームページ】
こども家庭センター(広島県) こども家庭センター 【広島県ホームページ】
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(内閣府) ドメスティック・バイオレンス(DV)とは 【内閣府ホームページ】
ストーカー被害防止ポータルサイト(警察庁) ストーカー被害を未然に防ぐことを目的とした警察庁の情報発信ポータルサイト 【警察庁ホームページ】
(2)安全確保に向けた地域における取組 若年層におけるデートDVに関する意識調査結果について(広島県) 「若年層におけるデートDVに関する意識調査」結果について(令和4年3月) 【広島県ホームページ】
広島県 相談機関・支援団体等一覧(エソール広島) 広島県 相談機関・支援団体一覧 【公益財団法人 広島県男女共同参画財団ホームページ】
SS広場 コンビニエンスストアのセーフティステーション活動公式HP【一般社団法人 日本フランチャイズチェーン協会ホームページ】

子ども、高齢者、女性及び要配慮者の安全確保に関する防犯指針(総則)

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