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ひろしまAI部

今、ひろしまAI部がアツい!

ひろしまを学ぶ |

AIが急速に進化する中、これからの社会においてAIを使いこなすスキルが求められます。AIに関するリテラシーを学ぶ「ひろしまAI部」では、高校生が主役となり、社会の未来をデザイン。その活動やいかに?

広島県が率先して力を入れる、AI

湯崎知事記者会見

9月10日に行われた記者会見で、湯﨑知事は広島県が「AIで未来を切り開く」ことを宣言しました。

AIは今、すさまじいスピードで発展しており、その利活用については、まだまだ計り知れない可能性を有しています。

広島ではこれまでもAIを有効に活用し様々な先進的取組に挑戦してきており、今後AI活用をリードし、地域課題の解決と新たな価値を創出していくための取組を進めていきます。

そもそもAIって何?

AIのイメージ

「将来私の仕事がAIにとって変わられるかも」「有名人が喋っている動画が実はAIで作られたものだった」普段の生活の中でもAIという言葉はよく耳にしますが、じゃあ「AIって何」と聞かれると、言葉につまる人も多いのではないでしょうか。

AIは「Artificial Intelligence (人工知能)」の略称です。要するに「すごく頭のいいコンピュータープログラム」。まるで人間のように学習 (経験して学習したり、言語を理解したり、推測したり) できます。

AIの歴史は実は古く、1950年代から研究分野が確立されてきました。当初は人間の指示したルールに従って作業をするといった形でしたが、2020年代の今、AIは自らの経験則などから答えを導き出せるように進化してきました。

AIの知能が高度になった分、使いこなすには高度なスキルが求められるようになっています。

若手のAI人材育成!「ひろしまAI部」って?

ひろしまAI部オンラインミーティングの様子

日々進化を遂げるAIの活用を広島県がリードしていく上で重要なのが、これからの社会を形作る若手の力です。

今後AIの開発・活用の中心にいる「若者」の育成をターゲットとして今年度「ひろしまAI部」が立ち上がりました。

これは県内の高校生たちが、AIを理解し、活用する力を身に付ける新たな部活であり、AIに興味のある県内各地の高校生等が参加していて、現在メンバーは22校約180人 (R6.9現在) です。一体どのようなことができるのでしょうか。

オンデマンド講座で勉強

AI基礎等をオンデマンド講座 (動画教材) で学習します。いつでもどこでも何回でも視聴できるので、自分にあったスピードで理解するまで勉強でき、着実にAIに関する知識を身につけることができます。

企業等の若手社員コーチによる手厚いサポート

月に1~2回、放課後などにコーチに直接質問ができる場として、コーチセッションがあるほか、チャット等でも随時相談ができ、伴走支援体制が充実しています。

1年間の集大成 成果発表会

コーチと入念に準備し、発表に備えます。今年度末に、発足後初の成果発表会が開催され、実社会でどのようにAIが活用できるのかアイデアを発表するテーマが設けられる予定です。

現場に飛び込め!AIチャレンジ (企業訪問等)

テクノロジーやデータを企業等がどのように活用しているのかを実際に見て体験!現場を見ることで、AIへの理解を深めるほか、具体的なビジョンを描くことができます。

実際にAIにふれる!?

学生が実際にAIを使う様子1

8月には、ひろしまAI部「生成AI活用ワークショップ」 ~生成AIを使って身の回りの困りごとの解決にチャレンジ~が開催されました。

生成AIとは、テキスト・画像・音声などを自動的に生成できる技術のこと。

企業で実際に生成AIを使っている講師陣の指導のもと、生成AIの魅力やリスクを正しく理解するとともに、実際に人工知能チャットボットを活用して身の回りの困りごとの解決にチャレンジします。

学生が実際にAIを使う様子2

問題に関してAIに考えてもらい、結論を出してもらうのはいいのですが、そこに行き着くまでの「質問 (プロンプト)」が重要。(プロンプトエンジニアという、人間がイメージしているコンテンツを適切に回答できるように命令を出す職業も注目されていますよね)

欲しい答えを導き出すのは、実は至難の業。高校生らは四苦八苦したようですが、最終的には自分でプロンプトが書けるようになっており、講師たちも驚いていたそうです。

ひろしまAI部の今後の展望

学生が復建調査設計をする様子1

将来的には、ひろしまAI部の活動が、社会的な課題解決に繋がることが期待されています。さらに、9月からは、AIチャレンジと呼ばれるコンソーシアムに参画している企業による企業訪問やワークショップ等が始まっています。

第1弾は復建調査設計株式会社へ。日常的に利用している道路や橋、公園などのインフラ整備を担う「建設コンサルタント業界」の役割や重要性を理解するとともに、最新のデジタル技術であるAIやVRが業界内でどのように活用されているかを実際に体験しました。

学生が復建調査設計をする様子2

また、ひろしまAI部の最高顧問に政府のAI戦略会議座長の東京大学・松尾豊教授が就任し、松尾・岩澤研究室にひろしまAI部のオンデマンド講座の教材コンテンツや演習など、カリキュラムの監修をお願いし、来年度以降の取組に反映する予定です。

AIで切り拓く未来は無限大。高校生らが探究活動を通し切磋琢磨することで、私たちの予想もしないような新たな発見を生み出してくれるかもしれません。今後に注目ですね!