戦後78年目の夏。ひとりひとりが考えてみる平和のこと
ひろしまを学ぶ |
2023年はG7広島サミット開催で世界中から広島県が注目され、海外から来られた方に広島の観光地やグルメ、文化を知ってもらえました。しかし、何よりも大きかったのは世界中の人々が「平和」を考えるきっかけとなったことではないでしょうか。
目次
G7広島サミットをきっかけに考える「平和」
2023年はG7広島サミットが開催されるのをきっかけに平和について考える機会が例年以上に増えたように思えます。広島県内においても、フォーラムなど改めて平和を考えることに向けたイベントが開催されました。
G7広島サミットフォーラム
2022年12月には、ジャーナリストの池上彰さんなどをお招きし、G7広島サミットフォーラムを開催しました。池上彰さんは各国首脳の横顔やサミットの歴史について説明され、「世界の首脳が広島に集まり、平和への決意を固めるのが大事」また「原爆投下時、広島に何が起きたかを見せる絶好のチャンス」と強調されました。
G7広島サミットユースフォーラム
2023年2月には、G7広島サミットユースフォーラムが開催されました。当日は約1,100名の県内中高生のみなさんの前で、多くの被爆者の体験に耳を傾けてきた女優の綾瀬はるかさんをはじめ、登壇者からそれぞれの視点で平和や未来への想いが語られました。
被爆者の田中稔子さんは「被爆者は高齢化し、平均年齢が84.5歳になっています。活動は年々難しくなりました。これからは、その継承が大切な役目となります。それには、若い皆さんの関心と力が必要です。どうか、今まで多くの人々が、平和を願い活動してきたその想いを、今度は若い皆さんが、自分に出来る方法で世界につないでください」と参加した若者に呼びかけました。
2023年G7サミット広島開催に向けて設立された「広島サミット県民会議」の公式ホームページです。県民会議のイベント案内や取組の報告、G7広島サミットの情報、応援・協賛の募集、広島県の基本情報などを掲載しています。
わたしでも参加できる!平和の取り組み
8月6日の広島平和記念日を前に県内では様々なイベントが開催されます。自宅から簡単に参加できるものもあるので、是非チェックしてみてください。
おりづるキャンペーン
おりづるキャンペーンは、核兵器使用の危機におびえる世界に、被爆78周年を迎える広島・長崎から平和へのさらなる一歩を踏み出すため、SNSを活用して希望のメッセージを発信する取組です。
今年のテーマは、「より平和な未来を 私たちの手で」に決定。先に行われたG7広島サミットで高まった広島への関心や核兵器廃絶に向けた機運の高まりを生かして、世界のどの国の人々も核兵器による破壊の脅威にさらされることのない、より平和な未来を私たちの手で選び、創っていくことは可能なのだという力強いメッセージが込められています。
キャンペーンへの参加方法はとてもシンプルです。InstagramやTikTok、TwitterなどのSNSで「#CranesForOurFuture」もしくは「#未来へのおりづる」のハッシュタグを付けて投稿してください。
2023年の期間は8月4日から9日まで、日本だけでなくアメリカでも、そして核兵器に関する大きな国際会議が行われるウィーンをはじめ世界中で、キャンペーンが展開されています。昨年はオノ・ヨーコさんやグテーレス国連事務総長をはじめ、多くの著名人の参加もありました。
同じハッシュタグで、あなたのおりづる投稿も並んで世界に届きます!SNSで気軽に参加できるので、是非あなたの平和のメッセージを発信してください。
平和記念式典をTikTokで生配信
8月6日に令和5年 (2023年) 平和記念式典 (広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式) が開催されます。この式典の様子を広島県公式TikTokアカウントからライブ配信します。
未来を担う若い世代を含む幅広い世代に利用されているTikTokでの配信が平和について関心を持っていただくためのきっかけになればという思いで、3年前から毎年8月6日に配信しているものです。
ピースメッセージ とうろう流し
2023年は4年ぶりに手流し流灯を再開します。原爆ドーム前に流れる元安川の水面の色鮮やかなとうろうを眺め、平和に思いを馳せてみませんか。
とうろうには、亡くなられた方の名前と流した人の名前を書き込むのが一般的でしたが、最近では国内外から来広された方々が「平和への思い」を書かれる光景も目立つようになりました。長い歴史を持つとうろう流しは、「慰霊」と「ピースメッセージ」の両方の意味を持つようになったのです。
ピースメッセージ とうろう流し
- 開催日時
- 8月6日 18:00~21:00
- 場所
- 広島市中区大手町一丁目 (原爆ドーム~元安橋~平和大橋)
※流灯の受付は各受付テントで、手流し流灯は太田川親水護岸 (原爆ドーム対岸) で行います。 - その他
- 1基800円 (代金はとうろう購入費、設営費、流灯船代、警備費、清掃費等に使われています)
- ウェブサイト
- 8月6日 とうろう流し
実際に足を運んで平和を感じるスポット
国際平和都市である広島市には、平和を祈念するスポットがたくさんあります。せっかくなので、自分の目で見てみるのもいいかもしれませんね!
平和記念公園
平和記念公園は、旧太田川 (本川) が元安川と分岐する三角州の最上流部に位置しています。原爆死没者の慰霊と世界恒久平和を祈念して開設された都市公園です。公園内には、原爆ドーム、平和記念資料館、平和の願いを込めて設置された数々のモニュメント、被爆したアオギリなどがあります。
広島平和記念資料館
- 所在地
- 広島県広島市中区中島町1-2
- 電話
- 082-241-4004
- 開館時間
- 8:30~18:00 (3月~7月)
- 8:30~19:00 (8月 ※8月5・6日は 20:00閉館)
- 8:30~18:00 (9月~10月)
- 8:30~17:00 (12月~2月)
- 休館日
- 12月30日および31日
- 2月中旬から3日間展示入替による臨時休館日
- ウェブサイト
- 広島平和記念資料館
おりづるタワー
原爆ドームの隣に建っているおりづるタワー。屋上展望台"ひろしまの丘"からは、広島の景色を一同に望むことができます。75年も草木が生えないと言われた街の力強く復興した姿を見ることができます。
12Fのおりづる広場では、おりづるに関する様々なデジタルコンテンツを体験することができるので、訪問した際には是非体験して帰ってくださいね。
おりづるタワー
- 所在地
- 広島県広島市中区大手町1丁目2-1
- 電話
- 082-569-6803
- ウェブサイト
- おりづるタワー
平和を改めて考える機会にしてみては?
広島県民にとっても特別な日「広島平和記念日」。平和の大切さを再認識し、核兵器廃絶と世界平和の実現に向けた思いを共有する貴重な機会です。犠牲者への哀悼の念を持つと同時に、平和のために祈りを捧げませんか?