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令和5年度食品工業技術センター成果発表会について

印刷用ページを表示する掲載日2023年11月8日

研究開発及び技術支援の成果を県内企業の方々に広く周知し,食品工業技術センターの利活用を促進することを目的として,次のとおり成果発表会を開催しました。御来場いただいた皆様、ありがとうございました。
なお、研究紹介ポスターについては、概要をご覧いただけます。

日時

令和5年10月12日(木曜日) 13時00分~16時35分

場所

広島県立総合技術研究所 食品工業技術センター 5階大会議室
(広島市南区比治山本町12-70)

内容

特別講演 

「食品添加物を活用した食品ロス削減への取り組み」(13時05分~14時35分)
 
講師 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
 プリザベーションユニット 企画推進グループ 課長 佐藤 浩之 氏

 食品ロス削減をテーマに、静菌剤、酸化防止剤、増粘剤、甘味料などの製品情報と、食品の消費期限延長や工程ロスの削減などに対するそれぞれの活用方法について紹介しました。

成果発表

「県立総合技術研究所におけるDXの取組の紹介」(14時45分~15時00分)
 
総合技術研究所企画部 主任 後藤 孝文

 県立総合技術研究所のDX事業の取組の中から、これからDXの導入を検討されている皆様に役立つ情報をご紹介しました。

「酒造工程におけるデジタル技術を活用した発酵制御管理支援システムの構築」(15時00分~15時25分)
 
生物利用研究部 研究員 谷本 暁

 清酒醸造における発酵制御のために重要な作業である「加水」について、蓄積データを活用し、製造者の判断を手助けするシステムを構築しました。

「機械学習を利用したフライ食品及びフライ油の簡易品質評価技術の開発」(15時25分~15時50分)
 
食品加工研究部 副部長 重田 有仁

 フライ食品(イカフライ等)やフライ油の劣化指標の評価について、有機溶媒を使用しない抽出法並びに近赤外及び機械学習を利用した簡易な推定法を開発しました。

技術支援事例紹介 

 「中国市場向け純米酒「と」の開発」(15時50分~16時10分)
 株式会社今田酒造本店 代表取締役 今田 美穂 氏
 技術支援部 次長(兼)技術支援部長 大土井 律之

 中国のスタートアップ企業が設計した現地市場向け清酒の酒質(味・香り)を基に、当センターが使用原料等を提案し、今田酒造本店が新しい純米酒を商品化しました。

ポスターによる研究紹介(16時15分~16時35分)

酒造工程におけるデジタル技術を活用した発酵制御管理
 
清酒の製品品質の安定化には製造管理における適切な操作の判断が重要です。当センターで蓄積した製造データを活用し、操作の一つである加水の判断指標を表示することで、酒質安定化に寄与するシステムを構築しました。

広島県オリジナル酒造用好適米品種「広系酒44号」、「広系酒45号」の醸造特性について
 
米の品質に悪影響を及ぼす高温登熟障害に耐性を有する、広島県独自の酒造好適米「広系酒44号」及び「広系酒45号」を育成しました。醸造試験及び県内酒造メーカーでの実規模醸造試験の結果、優れた醸造特性を有することが確認されました。

新規の育種法導入による輸出用清酒の品質向上に寄与する清酒酵母の開発​」
 
交配育種による輸出用清酒の品質向上に寄与する清酒酵母を開発しました。作出した菌株をパイロットスケール醸造試験に供試したところ、優れた醸造特性と貯蔵劣化臭低生産性を有する実用使用可能な菌株であることが確認されました。

メタボローム解析技術の発酵食品への適用​」
 
発酵食品の製造では、醸造微生物による発酵・熟成等の様々な工程があります。本研究では、醤油を対象に発酵工程において、どのような成分が風味や品質に影響を与えているかを明らかにするため、網羅的な成分解析が可能なメタボローム解析手法の適用を試みました。

果皮酢製造技術の開発と商品化​」
 
柚子や橙などの搾汁率が低い柑橘は,搾汁後に大半の果皮が廃棄されます。この廃棄される果皮を有効利用するため,果皮酢製造技術を開発しました。また、感性工学の適用により「KAHISU®」が商品化されました。

減圧を用いない凍結含浸法「常圧含浸法」の開発
 
広島県が開発した凍結含浸法は、食材内に物質を浸み込ませる技術であり、減圧工程が必須でした。減圧が不要の新しい凍結含浸法「常圧含浸法」を開発しました。

皮ごと美味しく食べられるカンキツ加工技術の開発
 
レモン生産量全国1位の広島県では、多くの加工品が開発されています。皮が口に残りやすく独特の強い苦味が問題となる皮付き加工品を、皮と果肉の食感のバランスと苦味の調整により皮ごとおいしく食べられるようにする加工技術を紹介します。​​

広島県特産品副産物「酒粕」の菓子原料化技術の開発
 
広島県菓子工業組合と共同で、県の特産品である酒・酒粕を用いた新規菓子開発に取り組んできました。酵素を利用することで、菓子原料に適した滑らかで香り高い「酒粕ペースト」を製造する技術を開発しました。​​

油脂加工食品製造加工中の油脂劣化モニタリング技術の構築
 
フライ製品製造に用いるフライ油の劣化指標である酸価(AV)を、小型近赤外(NIR)センサーにより測定したスペクトルから機械学習により推定する技術とその推定システムを紹介します。​​

レモン品種「イエローベル」の“さのう”の製造技術​
 
通常のレモンは果肉が柔らかいため、さのうの製造が困難ですが、広島県が育成した「イエローベル」を使用して高品質なさのうの製造技術を開発しました。飲料やデザート等へ展開を検討しています。​​

広島県産小豆の栄養成分分析と加工適性分析
 
広島県菓子工業組合が広島県産小豆を用いた菓子開発に取り組んでいます。原料となる広島県産小豆の栄養成分及び加工適性について、収穫年別に分析しました。​​

油脂簡易抽出技術、PV推定技術の開発​」
 
フライ食品(イカフライ等)やフライ油の劣化指標の評価について、有機溶媒を使用しない抽出法及び近赤外及び機械学習を利用した簡易な推定法を開発しました。

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