レモン品種「イエローベル」の“さのう”の製造技術
印刷用ページを表示する掲載日2023年10月27日
藤井 一嘉、大坂隆志、坂井智加子
1 背景
イエローベルは、広島県が育成したレモン品種であり、道谷系「ビラフランカ」の自然交雑実生から三倍体を選抜して育成した品種です。道谷系「ビラフランカ」に比べ、果実は大きく、果皮は薄く、種子は少ないことが特徴です。通常のレモンは、果肉が柔らかいためさのうの製造が難しいですが、イエローベルを用いてさのうの製造技術を開発しました。
2 方法
酵素を用いて果肉を取り出し、水溶液中で分離しました。
3 結果
内果皮(アルベド)及び内皮(じょうのう膜)を酵素で分解し、外果皮と内果皮を除去し、水中で攪拌することでセグメントを分離し、果肉を水溶液中で分離することで、さのうが得られました。
4 食品企業へ向けたPR
- 飲料だけでなく、菓子や調味料などの加工品に加えることで、手軽にレモンらしさを付与できます。
- 生ガキに載せる、刺身のあしらいに用いる、料理にトッピングするなど、レモンの風味を付与できます。
- さのうをシロップ漬けにしたり、冷凍することで、菓子や料理の原料として利用できます。