内分泌かく乱化学物質(いわゆる「環境ホルモン」)であると推察されたノニルフェノール,4-オクチルフェノール及びビスフェノールAによる環境汚染の状況を把握するため,河川及び海域の水質調査を実施した。
(1)調査地点:水質環境調査13地点(河川11地点及び海域2地点)
(2)試料採取時期:平成17年10月
(3)調査項目:ノニルフェノール,4-オクチルフェノール及びビスフェノールA
環境調査の結果は次表のとおりであり,調査を実施した3物質について,全ての地点で予測無影響濃度※を下回っていた。(詳細は,別紙のとおり。)
物 質 名 | 検出範囲 () | 予測無影響濃度 を超えた地点数 | 予測無影響濃度 () |
---|---|---|---|
ノニルフェノール | <0.05~0.54μg/L | 0/13 | 0.608μg/L |
4-オクチルフェノール | <0.01~0.01μg/L | 0/13 | 0.992μg/L |
ビスフェノールA | <0.01~0.12μg/L | 0/13 | 24.7μg/L |
(参考)(マイクログラム)=10-6g(100万分の1グラム)
※予測無影響濃度とは
魚類へ害を及ぼさない最大の濃度に,10倍の安全率を乗じて設定された濃度である。
なお,人への健康影響については,現在国が各種実験中であり,魚類の予測無影響濃度が,そのまま人には当てはまらないことに留意する必要がある。(環境省の報告書による。)