人の力で「かち」にいく!女性が活躍する広島へ
ひろしまを学ぶ |
2025年11月、広島県政で初の女性知事として、横田美香知事が誕生したことが話題になりました。
その横田知事と、県内で活躍する女性リーダーや女性活躍を推進している企業経営者たちとの意見交換会の様子などをご紹介します。
目次
なぜ女性活躍が必要なの?
人口が減り続け、不安定な社会状況が続く中で、これからも日本や地域が安定して発展していくためには、いろいろな視点が社会のいろいろな場で取り入れられ、一人ひとりが自分の力をしっかり発揮し、変化にうまく対応することが大切です。
このような中、企業が長く成長していくために注目されているのが「人的資本経営」です。広島県では、この人的資本経営を進めるために、働き方の改革や新しいスキルを身につける取組、女性の活躍を後押しする施策を総合的に進めています。
特に、人口の半分を占める女性が自分の意見や能力を活かし、目標を持って活躍できる社会をつくることは、社会全体の発展にも欠かせません。そのためには、どのような仕事でも女性が活躍できる環境をこれからも整えていく必要があります。
次世代女性リーダーネットワーク「WE-Hub ひろしま」
そのため、広島県では、県内の各分野の女性のリーダーの育成や、企業や業種を超えた豊かな人的ネットワークの構築のために「WE-Hubひろしま」事業に取り組んでいます。
各界のリーダーとして求められる、社会課題に対する視点や、課題解決に向けた多面的な分析力・企画立案力・実行力、新しいことに対する挑戦心や変革力等、幅広い知見や視野を養うため、参加者が主体的に考え、「自分ごと」化して行動につなげる活動を行い、企業・業種を超えた議論、共同作業等を通じて多様な価値観で相互に刺激し合う機会を創り出しています。
横田知事と語る、広島での女性活躍
2026年2月3日、エソール広島にて、横田知事をはじめ、広島で活躍する女性管理職の方や女性活躍推進に取り組んでいる企業経営者の方々と意見交換会を開催しました。
現役の女性役員・女性管理職の思い
- 嶋治 美帆子氏 (広島電鉄株式会社 執行役員)
- 今振り返ると、若い頃の責任あるプロジェクトでの経験が、自分の成長につながったと思います。これまでの経験から、同じような立場の女性のネットワークが重要だと感じ、自ら仲間に声をかけ、女性の管理職が悩みなどを色々語り合える場を創りました。
- 女性活躍のためには、企業内の経営者層だけでなく、男性中間管理職の意識改革が重要です。 また、女性自身も自分の想いをうまく職場に伝えられるように工夫することが大切だと思っています。女性が積極的に挑戦し、失敗を恐れず経験を積むことができるような社会にしていきたいです。
- 有重 三紀子氏 (株式会社ヒロテック 課長)
- 女性が早い段階で大学院への派遣や、海外トレーニングを経験することは、自分の経験からしてもとても有効だと思っています。若手社員にもそうした経験を早期に積ませたいと考えています。また、今の管理職が、『自分の後継者』とするつもりで女性の部下を育成していく視点も重要です。
- 企業の次代の幹部育成計画に入り続けていくこと、管理職は自分の後継者として女性幹部候補者を育てていくことが、女性活躍につながっていくと思います。
- 岡原 優子氏 (日本IBM株式会社 部長)
- 自身が実践させていただいた「役員のシャドーイング」は、視野を広げる経験となり、非常に役立っています。ぜひ企業の経営者層の皆様には、経営の視点や考え方を、部下に〝盗ませてあげるチャンス″を与えていただきたいと思います。
- また、仕事と育児等の両立に悩む女性に対しては、社会の中で家庭とは別に自分の居場所をつくる努力 (必要に応じて、時間をお金で工面する工夫も含め) が、自身の将来にとって非常に意味のあることであるというメッセージを、これからも伝え続けたいと考えています。
- 横田 美香 (広島県知事)
- 皆様のお話をお聞きして、まだまだ女性の育成機会が不足している企業も多いと感じました。
- ただ、企業の状況もそれぞれで違うと思いますので、様々な企業の状況を横断的に伝えていけるよう、県で取り組んでいる、業界を超えた次世代女性リーダーネットワーク「WE-Hubひろしま」の活動も充実させていきたいと思います。
県内企業で女性活躍を進める企業経営者等の思い
- 前田 政登己氏 (株式会社マエダハウジング 代表取締役)
- 男性中心の建設業界において、わが社では、人を大切にする経営方針のもと、女性の挑戦や働き方改革を推進してきました。
- 子育て中の社員に対する在宅勤務制度等の導入はもちろん、お客様との打ち合わせも、お客様の理解を得ながら土日や夜の打ち合わせを極力避けるなど、会社全体ですべての社員が働き続けられる職場環境整備を進めてきました。
- こうした取組の結果、男性中心だった営業部門や現場監督に、子育て世代の女性もチャレンジしたいと手を挙げてくれるなど、現場も少しずつ変わってきていると思います。
- 高橋 理歌氏 (株式会社ムクダ産業運輸 代表取締役)
- 自然豊かな環境で子育てしたいという思いもあり、出産を機に地元である広島県に戻り、運送業を継いでいます。男性比率の高い運送業界では、女性に対するイメージが先行し、それを前提に物事が決められてしまうことが少なくないと感じています。
- 個人としての能力よりも、性別に対する固定観念が先に立つことが、女性が活躍するキャリア形成の壁になっていると思います。女性の視点から新たなアイデアや意見を共有していくことが、業界の持続的発展には必要だと思っています。
- 桑原 弘明氏 (東洋電装株式会社 代表取締役)
- わが社では、多様な人材が活躍できる環境づくりを推進し、働き方や制度の整備を進めています。一方で、日本企業に根強く残る男性中心の慣行を見直し、ロールモデルの有無に関わらず誰もが力を発揮できる組織づくりを目指しています。
- また、社会基盤全体では、特に子どもの急病時のケア体制に課題を感じており、こうした点については行政のさらなる支援を期待しています。これらの課題に向き合いながら、新たな文化を築いていきたいと考えています。
- 渡辺 裕治氏 (株式会社フレスタホールディングス 執行役員)
- 小売業では女性が多い職場が多くありますが、そうした職場でも、正社員は少なく、非正規が多いという状況があります。こうした状況の中で、女性に関わらず誰もが活躍できる「全員活躍」を目指して、小売業特有の実店舗の重要性を踏まえた上で、職場の環境整備やDXによる生産性向上を進めることが重要だと感じています。
- また、核家族の進展など社会構造の変化等によって、子育てを頼れる人が少ない状況もあることから、ワークとライフで、どちらかに偏る時期があっても良い、そうした考えに企業側が寄り添うことも大切だと考えています。
- 横田 美香 (広島県知事)
- 企業内での働き方が随分変わってきているという印象です。また、皆様からもありましたとおり、長い人生の中で、それぞれでライフ重視、ワーク重視の時期があって良いと思っています。
- 様々な場面で柔軟化が進んでいくことは、すべての方々に良いことだと思いますので、性別に関わらず、「人」を活かすという観点で、一人ひとりが働きやすく、ご自身の生活と両立しやすい柔軟な働き方をしっかりと進めていきたいと思います。
人の力で「かち」にいく!
広島県では、これからも女性の管理職を増やすための支援や、新しいスキルを身につけるリスキリングの支援、相談窓口の充実、企業の働きやすい環境づくりをしっかり進めていきます。
また、男女問わず、みんなが協力しながら、自分が望む家庭生活を送り、人生のいろいろな段階で自分らしい働き方ができるようにし、その中で、一人ひとりが持っている個性や能力を十分に発揮し、自分の目標に向かって挑戦できる社会を目指します。
