広島県労働委員会会長の山川です。
広島県労働委員会は、労働組合や個々の労働者と使用者との間に生じた労働紛争を、公正・中立な立場で解決するために設置されている県の執行機関です。
最近の雇用労働情勢をみますと、雇用形態の多様化や人事労務管理の個別化等が進み、労働関係の紛争も従来のような集団的労使紛争は減少し、個々の労働者と使用者の紛争、いわゆる個別労働関係紛争が増加している状況にあります。
こうした時代の変化に的確に対応していくため、当委員会は、平成30年4月に策定した「広島県労働委員会活動指針」に基づき、「迅速・的確な集団的労使紛争の処理」「多様化する個別労働関係紛争への対応」「自律的な紛争解決の支援」「労働委員会活動に係る情報発信の推進」「委員・事務局職員の資質向上」を目指した事業を計画的に進めています。
当委員会における紛争処理の強みは、学識経験者等の公益委員、労働組合の役員等の労働者委員、会社役員等の使用者委員の三者構成により、これまで80年近くにわたって蓄積してきた豊富な事例・ノウハウ、高い専門性を維持しながら、公平・中立・無料、かつ、きめ細かく丁寧な対応を基本としていることであり、解決率も高くなっています。
長い歴史の中で、令和7年3月1日に第50期の委員による労働委員会がスタートしました。15人の委員及び事務局が総力を挙げ、安定した労使関係の構築と魅力的な雇用・労働環境の創出に寄与したいと考えています。
よりよい労使関係を築くため、また、労働トラブル解決のため、当委員会を積極的に利用してくださいますようお願いいたします。
令和7年3月
広島県労働委員会会長 山川 和義