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【レポート】「働きがい」が企業発展のカギ 県内モデル企業3社が働きがい向上の成果を発表!(令和4年度働きがい向上企業コンサルティング事業)

印刷用ページを表示する掲載日2023年3月20日

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「働きがい」が企業発展のカギ 県内企業3社、「働きがい」向上の成果を発表!

県内モデル企業3社が約9か月間にわたり、専門コンサルタントの伴走支援のもと「働きがい向上」に向けた取組を進めてきました。休暇の取得促進や時間外削減といった目に見えやすい取組と異なる「働きがい向上」という難しいテーマに対し、三者三様独自の取組を進めてこられましたが、共通しているのは、「働きがい」は企業の持続的発展に不可欠であるという考えです。取組の集大成である「成果発表会」の発表内容の一部をご紹介します。(令和5年2月28日にオンラインにて開催)​

集合写真

※「働きがい向上企業コンサルティング事業」は、県内企業の働き方改革を「働きやすさ」から「働きがい」へとステップアップするためのモデル事例創出プログラムです。
「働き方改革実践企業認定制度」認定企業3社(モデル企業)対象にコンサルティングを実施し、「働きがい」向上に取り組むことが経営上のメリットにつながることを実証するとともに、その取組内容と成果を公表することで、県内企業の「働きがい」向上に対する取組意欲を引き上げることを狙いとしています。

1 株式会社イシカワ/製造業(豆菓子製造販売)/廿日市市

株式会社イシカワは、豆菓子の製造を行っています。今回は、2027年に設立100周年を迎えるにあたり、社内でも社会でも幸福の豆をまけるような企業を目指そうと「100年企業の幸福豆まき」のスローガンを掲げて、働きがい向上に取り組みました。当社では推進本部と5チームで、働きがい向上を推進しました。・・・続きはこちら (PDFファイル)(1.31MB)

株式会社イシカワ_竹之下氏 株式会社イシカワ_石川社長

2 ベンダ工業株式会社/製造業(自動車部品製造)/呉市

ベンダ工業は、健康経営を皮切りに働き方改革に着手しました。働きやすさの整備から働きがい向上へと取組をステップアップすべく、当社では第四次中長期経営計画である「1.電動化商品や未来商品等の新たな商品群の獲得」「2.サステナブル経営の実現」「3.持続的なベンダ人財の育成」の実現を下支えするベンダ工業の次世代づくりを目指し、「もっと² ONE BENDA ~もっともっとあなたとつながりたい~」をスローガンに働きがい向上プロジェクトに取り組みました。・・・続きはこちら (PDFファイル)(501KB)

株式会社ベンダ工業_松浦氏 株式会社ベンダ工_八代社長

3 株式会社シンギ/卸売業・小売業(食品パッケージの販売・製造)/広島市中区

当社は創業100周年に向け、組織のあるべき姿である「環境問題と食文化の発展に貢献するパッケージカンパニー」を実現するために、社員のエンパワーメントを引き出し、自走型組織を目指すことを目的に、「シンギらしく2.0~Let's Shining」というスローガンを掲げ、働きがい向上プロジェクトに取り組んでまいりました。このスローガンは、社名の由来であり、当社の社是でもある「信義」と経営理念である「顧客第一主義」というこれまでの「シンギらしさ」に加えて、社員が主体的に自らを輝かせる(Shining)というコンセプトを組み合わせたものです。・・・続きはこちら (PDFファイル)(1.51MB)

株式会社シンギ_藤田氏 株式会社シンギ_田中社長

講評 県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏氏

今回参加された3社とも、質的・量的に素晴らしい取組と成果を挙げられていました。3社に共通しているのは働きがい向上の取組を企業経営や組織開発に上手に活用されていた点です。「働きがい」とは、直視すると逆に見えなくなる不思議なものであり、働きがいを直接的に高めようとする取組や小手先のテクニックには限界があります。皆様が発表されていたように、会社としての総合力が「働きがい」につながります。そこでこの「働きがい」について、2点ほどお話したいと思います。

まず1点目は、「そもそも「働きがい」とは何か?」ということです。仕事とはつまらないもの、苦しいもの、お金を得るためのもので出来ればしたくない事、そんな西洋資本主義的なものの見方、価値観に我々はかなり影響を受けているように思います。しかし本来、仕事は面白いものであり、私たち人間はどんな仕事でも面白くしようとする生き物でもあります。つまり、「働きがい」は私たちの中に内在しているものと言うことができますたとえ石を100個並べる行為であってもそれを面白くするために頭を使うのが人間です。すると働きがい向上のポイントは「面白くない仕事を働き方改革で何とかしよう」という考え方ではなく、「本来面白いはずの仕事から、働きがいを阻害している要因があるならば取り除こう」という考え方へと、視点を変えてアプローチすることではないでしょうか。

次に2点目としては3つのキーワードをお話したいと思います。まず1番目のキーワードは「(1)継続」です。今回の取組を是非、継続させる仕組みにしてください。何年か後に振り返って「そういえばあの時は働きがい向上とかいって取り組んでいたなぁ」と懐かしく思い出すようでは駄目です。今回の取組を起点とし、今始めておられる様々な施策を継続していただきたいと思います。

2番目のキーワードは「(2)リスキリング」です。仕事が面白くなるためには、自身の能力を高めることが重要であり、さらに言えば、自身で仕事を生み出すことや組織を作り上げることも、仕事の面白さにとって決定的に大事です。リスキリングとは、そのためのツールであり概念ですので、是非取り組んでいただきたいと思います。

3番目のキーワードは「(3)全員参加」です。今回参加されている経営者の方々や推進担当者だけではなく、他の従業員の方々、非正規の方も含めた全従業員が一人残らず仕事が面白い、働きがいがあると感じられるように、これからも取組を続けていただければと思います。

「働きがい向上」に王道はありません。これからも問い続け、チャレンジし続けていただければと思います。

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