資質・能力を育成する総合的な探究の時間の指導の工夫― 教科・科目等横断的なカリキュラム・マネジメントの視点を踏まえて ― (PDFファイル)(1.82MB)
「防災・減災」を事例とした 小中学校社会科・高等学校地理歴史科「地理総合」における単元開発― 教科固有の系統的な学習と教科横断的な学習の往還を目指して ― (PDFファイル)(2.61MB)
通常の学級における学習につまずきのある児童への 指導・支援の工夫 ― 「計算する・推論する」ことに対する実態把握を通して ― (PDFファイル)(1.32MB)
不登校の予防としての初期対応のための 具体的取組と校内支援体制の在り方 ― 不登校等児童生徒支援指定校(中学校)の実態調査を通して ― (PDFファイル)(1.32MB)
商業の見方・考え方を働かせる 新設科目「観光ビジネス」の学習指導に関する研究 ― 実践的・体験的な学習活動を取り入れた単元モデルの開発を通して ― (PDFファイル)(1.53MB)
広島県における指定研修の在り方に係る調査研究
― 広島県が作成した校長及び教員としての資質の向上に関する指標を踏まえて ―
【研究者】
企画部
主任指導主事 脇谷靖伸
指導主事 末田純司・江川真由・村山久美・松本奈緒
【研究指導者】
広島大学大学院教育学研究科
准教授 大後戸一樹
【研究の要約】
本研究は、広島県が作成した教諭指標(暫定版)を踏まえ、広島県における指定研修の在り方に係る調査研 究を行ったものである。本県の指標を策定した背景や経緯、指定研修の体系と内容の現状を整理する中で、初任者研修や教職経験者研修では、授業や生徒指導の区分に係る研修に重点を置いていること、中堅教諭等資質 向上研修においては、組織マネジメントの区分に係る研修内容の充実が急務であること、更なる指標の活用が 望まれることなどが分かった。また、全国の指標及び研修体系・研修内容等を調査研究する中で、各指定研修 において重点を置くべき内容を明確にすること、受講者の負担軽減を図る研修体系の工夫、指標を研修に位置付ける工夫、指標を自己評価に活用し振り返りをする工夫、更なる指標の活用などが大切であることが分かった。これらを基に、本県の指定研修について、現状を踏まえた研修体系の見直しや指標に基づく研修内容の整 理を行い、研修の改善の方向性を示したことは本研究の成果である。一方、指標を基に受講者自らが現状を把 握して目標を設定するための自己評価票の素案を作成したが、実際に活用できるものになるよう、改善を図る ことが必要である。
【研究成果物】
教員等資質向上指標に係る自己評価票
学校の自律的な取組を促す効果的な支援の在り方に関する研究
【研究者】
企画部
指導主事 金子京子・小泉佑佳
主事 原田衣織
【研究指導者】
広島大学大学院教育学研究科
教授 児玉真樹子
【研究の要約】
本研究は、当教育センターの支援事業の一つである、学校チャレンジサポート事業に焦点を当て、学校の自律的な取組を促す効果的な支援の在り方を明らかにしたものである。次年度、当教育センターで実施する支援事業の取組内容の充実・改善に役立てることを目的とする。
学校チャレンジサポート事業実施校及び指導主事へのアンケート調査の結果から、学校の自律的な取組を促すためには、学校の現状把握を丁寧に行い、「ファシリテーションで用いる四つのスキル」を事前訪問及び訪問 サポートで取り入れることや、事前訪問と訪問サポートの間を繋ぐアプローチ等が有効であることが分かった。 そこで,次年度に向け、支援のポイントと「ファシリテーションで用いる四つのスキル(『場のデザインのスキ ル』『対人関係のスキル』『構造化のスキル』『合意形成のスキル』)」の具体的な内容をまとめた。 これらの手立てを用いて学校の自律的な取組を更に促すように働きかけを行うことが今後の課題である。
教育センターにおける教員長期研修の効果に関する研究(二年次) (PDFファイル)(1.53MB)
主体的な学びにつながる少人数・複式学級の指導の在り方に関する研究
―複式学級指導の実態調査を通して―
【研究者】
企画部
指導主事 徳本光哉
【研究指導者】
比治山大学現代文化学部子ども発達教育学科
教授 上之園公子
【研究の要約】
本研究は、複式学級を有する学校の複式学級指導の実態調査や文献研究を通して、主体的な学びにつながる少人数・複式学級の指導の在り方について考察したものである。文献研究から、複式学級の特性やよさについて理解し生かしていくことや、1単位時間の学習過程や間接指導の充実を図るための直接指導等を工夫していくこと等が、主体的な学びにつながることが分かった。また、今後の指導において、特に留意してほしいと考えた主体的な学びにつながる少人数・複式学級指導の工夫について示すことができた。さらに、専門研修講座や学校チャレンジサポート事業、先進校視察を通して、主体的な学びにつながったと考える学校や授業の事例を示すこともできた。
受講者の悩みでもあった複式学級を有する学校における外国語活動及び道徳科の取組について、今後具体的な事例等を示すこと、また、次年度以降の専門研修講座や学校における訪問指導において、各学校における指導過程や取組の工夫等を調査し、実践につなげる内容を示す研究を継承したい。
主体的・対話的で深い学びを支える学級経営に関する研究
―R‐PDCAサイクルを取り入れた学級集団づくりリーフレット(小学校版)の作成を通して―
【研究者】
企画部
指導主事 荒木美花
【研究指導者】
広島大学大学院教育学研究科
准教授 西本正頼
【研究の要約】
本研究は、小学校における学級集団づくりの具体的な進め方や指導上の留意点について先行研究を基にまとめ、学校の教員が学級経営の入門編として活用できるリーフレットを作成し、提案することを目的とする。文献研究から、主体的・対話的で深い学びを実現させるには、共通の目標達成に対する意欲と役割意識を育て、力を合わせて取り組む体制をつくる学級集団づくりが必要であることが分かった。また、学級集団づくりにおいて重要なことは、教師が学級集団の状態に合わせたリーダーシップを発揮するとともに、学級集団づくりに児童を参画させる仕組みをつくることであることも分かった。それらを踏まえて、学級びらきから夏休み前までの学級集団づくりの流れを教師の指導行動を中心に整理し、採用期の教師が使うことを想定したリーフレットにまとめた。今後、このリーフレットを当教育センターにおける初任者研修等で活用していきたい。
先輩教員から若手教員への知識・技能の伝承をうまく図るための一考察
―熟達教員の授業実践の分析を通して―
【研究者】
教科教育部
主任指導主事 山内宗治
指導主事 村岡主税・福川力・太田智子・吉見郁哉・久冨洋一郎
【研究指導者】
群馬大学大学院教育学研究科
教授 益田裕充
広島大学大学院教育学研究科
准教授 木下博義
【研究協力員】
広島県立広島中学校
指導教諭 奥本実
廿日市市立大野東中学校
非常勤講師 政木恵美子
江田島市立江田島小学校
指導教諭 織田晴美
庄原市立庄原小学校
指導教諭 高淵千香子
江田島市立江田島小学校
教諭 上福浦ももこ
竹原市立大乗小学校
教諭 山内美穂
【研究の要約】
本研究は、熟達教員の授業実践を分析し、その実践に含まれる優れた要素は何なのかを明らかにすることで、先輩教員から若手教員への知識・技能の伝承をうまく図るためにはどうすればよいのかについて考察したものである。
文献研究から、教員の授業の力量を、「信念」「知識」「技術」の3層構造であると捉えた。さらに、熟達教員がもつ授業の力量において「信念」「知識」「技術」には、どのような力量が含まれているのかを細分化、整理した。
「信念」については、特に「雰囲気づくり」に高い意識をもっていることが明らかになった。「知識」「技術」については、「子供の発言内容を理解し、刻々に評価することができる」及び「子供に閉じた発問、開いた発問、追加要求発問、ゆさぶり発問など複数の発問をすることができる」に高い傾向がみられた。これらの成果を、教育センターが実施する研修等の内容に反映させることで、学校現場における先輩教員から若手教員への知識・技能の伝承をうまく図れると考えられる。
小学校国語科における初任者研修の効果的な在り方に関する研究
―初任者のもつニーズの把握を通して―
【研究者】
教科教育部
指導主事 上本美智子
【研究の要約】
本研究は、小学校国語科における初任者研修の効果的な在り方について考察することを目的とするものである。その方法として、次の二つの実態を把握した。一つ目は、令和元年度初任者研修のうち、教育センターで実施した「国語科の授業づくり」の内容及びこの研修を受けた初任者の実態と広島県内における各教育事務所(支所)で実施した授業研究を通した指導の内容及び進め方である。二つ目は、初任者の国語科の授業づくりに対する意識と校内で実施された初任者研修における国語科の授業研究に対する意識である。これらの実態把握を通して見えた課題から、小学校等の初任者研修において、国語科の授業づくりについて指導する際の留意点を見いだし、広島県教育委員会が平成31年度教諭指標(暫定版)に示した学習に関わる採用期の指標と関連付けて整理した。あわせて、初任者に対して、国語科の授業づくりを指導する際と国語科の授業研究を通して指導する際とに分けて、指導教員等や指導主事による研修の在り方を考察した。今後は、指導教員等のもつニーズを把握し、それを基に、初任者の国語科の授業づくりの質や授業力の向上に寄与していきたい。
小学校における外国語科の教員研修に関する研究
―マイクロ・ティーチングを取り入れた講座構成モデルの作成を通して―
【研究者】
教科教育部
指導主事 吉本由佳
【研究の要約】
本研究は、小学校外国語科の指導を担当する小学校教員を対象とした、効果的な研修の在り方を示唆するものである。
小学校外国語科の専門研修講座において、教師の行動変容に対して効果が高いマイクロ・ティーチングを取り入れ、その効果を十分に引き出す活用の在り方を見いだすため、事前・事後アンケート(任意)の分析を行った。研修効果の測定はカーク・パトリックの四段階評価に基づき、本研修講座の内容に即した指標と測定ツールを設定した。その結果、受講者が研修で習得した知識・技能を授業で活用する行動変容が見取られ、マイクロ・ティーチングの有効性を引き出す講座構成の在り方を見いだすことができた。具体的には、有効性が引き出された要因を「講座全体の構成」「マイクロ・ティーチングの構成」「負担感の少なさや即効性」の三つに見いだし、小学校外国語科の教員研修におけるマイクロ・ティーチングの活用ポイントとして整理し、講座構成モデルを作成した。今後は、この講座構成モデルを小学校外国語科の教員研修等において活用してもらい、小学校教員の外国語科の指導力向上に寄与したい。
ICTを活用した課題発見・解決学習の授業づくりに関する研究
【研究者】
教育情報部
指導主事 久永剛
令和元年度「東大ROCKETin広島」広島版プログラム開発に関する研究
【研究者】
教育情報部
指導主事
池野進一郎
イエナプラン教育に関する研究
【研究者】
教育情報部
指導主事 岡下祥