ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

令和4年度広島県生涯学習研究実践交流会 報告

日時

令和5年3月11日(土曜日)12時40分~16時35分 

実施方法

ハイブリッド(対面・オンライン)

参加者

103名

内容

開会行事

開会あいさつ
日本生涯教育学会瀬戸内支部支部長 清國 祐二 

②

基調講演

「私たちの実践が語りかけるもの~改めて『記憶』のもたらす意味を考える~」
講師

東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 教育学研究科 教授 山名 淳​
モデレーター
日本生涯教育学会瀬戸内支部支部長 清國 祐二

④ ⑦ ⑥

 講演では,複数の人々の具体的なコミュニケーションを通して共有されるかのように生成される「コミュニケーション的記憶」と社会で蓄積されてきた知識や技能がさまざまな形で世代から世代へと反復して伝習されていく「文化的記憶」をキーワードとされながら,社会の記憶を紡ぐ営みとしての教育という観点から,社会教育について改めて考えるヒントを多くいただきました。
 また,モデレーターの清國先生とのセッションでは,昔から自然環境等から得られる経験を大切にしてきていることに対し,21世紀はICT等新たなツールを活用して,直接的な経験を得るようになる可能性について,具体例を用いて話されました。参加者がこれからどのようなツールを活用し,事業等を計画していくかを考える良い機会になりました。​

分科会

 分科会ごとに,事例発表者や課題提供者の方々からの発表をしていただきその後,3~4人の少人数グループに分かれて,意見交流を行いました。

第1分科会 「共生」
 事例発表(1):
「ブロックで考える防災」​東広島市教育委員会 生涯学習課 生涯学習推進員 長谷川 宣子​
 事例発表(2):「『オレンジカフェこうよう』について~認知症になっても安心して暮らせる地域づくりを目指して~」​広島市高陽公民館 公民館専門員 浮田 佳宏​
 コーディネーター:大分大学教育マネジメント機構基盤教育センター 教授 岡田 正彦

112 14 16 19

 この分科会では,さまざまな違いを有する人々が,学びを通して,それぞれの文化やアイデンティティの多元性を互いに認め合い,対等な関係を築きながら,共に生きることについて考えました。
 最初は,コーディネーターの先生からテーマ設定の理由や事例発表を聞く視点,分科会の流れについての説明があった後,外国人の住民も交えての防災学習や認知症の方との関わりを大切にした認知症カフェについて事例発表がありました。どちらの事例も対象者の生活や困りごと等をきちんと理解した上で事業を行っており,とても参考になる内容でした。その後のグループ協議では,参加者から青少年教育施設における不登校児童生徒への配慮等の話題もあり,より多角的な視点から「共生」というテーマについて,深くて活発な意見交流が見られました。

第2分科会 「協治」
 事例発表(1):
「ビジョンを描こう!呼びかけてみよう!私たちがありたい姿はこんな感じだ!~あさはらビジョンづくりワークショップ~」​廿日市市佐伯支所浅原市民センター 所長 中村 滿​
 事例発表(2):「みんながつながる比和まるごと家族」​庄原市比和自治振興センター 事務局長 荒木 幹​
 コーディネーター:広島修道大学人文学部 教授,広島県立生涯学習センター生涯学習推進マネージャー 山川 肖美​

21 22 26 221

 この分科会では,さまざまな人やセクターが知恵と力を出し合い協働して地域をつくることを「協治」と捉え,持続可能な地域であり続けるための「協治」と「学ぶ」という営みとの関係について考えました。
 最初は,コーディネーターの先生から基調講演の内容を振り返りや事例発表を聞く視点について説明があった後,地域住民等が地域づくりを学ぶ活動や郷土学習を中心とした地域学校協働活動の充実と大人の学びの場づくりについて事例発表がありました。どちらの事例もビジョンを作成・共有し,地域課題の解決へ向けた取組をされていました。意見交流では,日頃から地域住民が感じられていることにアンテナをはっておくことや,子供から大人までが総掛かりで,地域を支えていくことの重要性についてなどを交流されていました。

第3分科会 「対話の部屋」
 課題提供:「きたひろ学び塾~with 楽しく学ぶみんなの防災」​北広島町まちづくりセンター 主任主事 掛田 仁美​,北広島町 危機管理監 野上 正宏​
 コーディネーター:国立教育政策研究所 総括研究官 志々田 まなみ

33 32 39 336

 この分科会では,参加者の皆さんとの対話を通して,取組の課題を共有し,解決に向けてのヒントを共に考えました。
 町の地域課題の解決に向けて「ひとづくり」を進めようという趣旨のもと立ち上げられた「きたひろ学び塾」。その中にある防災をテーマにした「やすらぎ便利さ創造学部」では,全町民を対象にした事業を他部署と連携・協働されながら実践し続け,成果等を挙げられています。その一方で,「若い方にも多く参加してほしい」「地域防災リーダーの多くに参加して,各地域で実践ほしい」等の課題も持たれていました。このような課題を解決するため,対話の部屋では「『防災』というテーマに当事者意識を持ってもらう工夫」や「多様な立場どうしが連携してプロジェクトをすすめるための工夫」について意見交流を行い,防災における具体的な事例や充実した連携をするためガバナンス機能を強化することの重要性等について活発に交流されていました。​​

総括・全体交流

コメント
 大分大学教育マネジメント機構基盤教育センター 教授 岡田 正彦
 広島修道大学人文学部 教授,広島県立生涯学習センター生涯学習推進マネージャー 山川 肖美​
 国立教育政策研究所 総括研究官 志々田 まなみ
総括

 東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 教育学研究科 教授 山名 淳​
 日本生涯教育学会瀬戸内支部 支部長 清國 祐二

63 56 58 61 

 分科会終了後,全体会を行いました。まず,各分科会を担当したコーディネーターの先生方から各分科会で話し合われた内容の報告をしていただきました。どの分科会も活発に話し合いが行われ,事業改善や課題解決のヒントになる意見等を交流することができました。最後に,基調講演をしていただいた山名先生とモデレーターの清國先生より,基調講演の内容と分科会の事例発表につなげたお話をしていただき,これからの社会教育について多くの御示唆をいただきました。​

閉会行事

閉会あいさつ:広島県立生涯学習センター所長 田崎 志緒

67

参加者からの評価

 

 過去の報告

令和3年度
令和2年度
令和元年度 (中止)
平成30年度
平成29年度
平成28年度

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

みなさんの声を聞かせてください

満足度 この記事の内容に満足はできましたか? 
容易度 この記事は容易に見つけられましたか?