急な大雨でも安心!「流域治水」と自分でできる水害対策
突然の豪雨や河川の氾濫が身近になっている今、大雨や水害に対して不安に思われている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、わかりやすく「流域治水」の考え方を紹介し、わたしたちができる具体的な備えや行動をお伝えします。
水害が多くなっている今、雨と街の変化を理解しよう
近年、激しさを増す大雨が私たちの暮らしを脅かしています。こうした気候の変化に加え、街の都市化によって水の流れ方も変わってきました。まずはこの「雨と街の変化」を知ることが、水害に備える第一歩です。
最近の雨は何が変わっているのか
近年、短時間に一気に大量の雨が降る豪雨や線状降水帯による水害が増えています。これは、昔と比べて雨の降り方が大きく変わっているためです。地球温暖化の影響で大気や海水の温度が上がり、かつてないほど激しい豪雨が発生しやすくなっています。こうした急な大雨は、排水能力の限界を超えて洪水や浸水被害を引き起こしやすくなっています。
川と街はつながっている!
雨は山や田んぼ、道路などのさまざまな場所に降り、川へと流れ込みます。川だけでなく、周辺の自然や街の様子も水害の影響に大きく関係しています。都市開発が進む前、雨水は地中に浸透したり、水田やため池に貯留されることにより、河川への流出が抑えられていました。
しかし開発が進むにつれ、地表が浸透しないもの、例えばコンクリートやアスファルトなどで覆われることにより、短時間に集中して河川へ流入してしまい浸水リスクが増えています。
みんなでできる洪水対策
洪水から暮らしを守るためには、川の整備だけでなく、その周りに広がる地域全体の協力が不可欠です。これを「流域治水」と呼びます。
山や森が水を吸収し、田んぼや公園が雨水を一時的に貯める。こうした自然の機能に加えて、私たちが日頃から水路を清掃したり、地域の避難ルールを話し合ったりすることも立派な洪水対策の一つです。
「一つの川」という点ではなく、「地域全体」という面で支え合う。みんなで協力して水害に強い街をつくっていくことが、流域治水の大きな目標です。
あなたにもできる水害対策
水害を防ぐためには、一人ひとりの行動もとても大切です。あなたの立場にあわせた具体的な対策を見てみましょう。それぞれが河川や洪水について理解を深め、それぞれが行動することで、大きな力になります。
一般・ご家庭の方
- ハザードマップで自宅や職場の浸水リスクを確認し、避難経路を家族で共有しましょう
- 浸水に備え、非常持出袋の準備や、側溝・雨水ますの清掃を日頃から行いましょう
- 雨水タンクの設置だけでなく、大雨の前に事前にお風呂の水を抜いておくことも大切です。激しい雨の間の排水を控えることで、下水道が溢れるリスクを減らすことができます
企業・事業者の方
- 従業員の安全確保はもちろん、浸水被害を想定した事業継続計画 (BCP) の策定を進めましょう
- 自社施設の駐車場や緑地に雨水貯留浸透施設を設けることで、地域全体の浸水リスク低減に貢献できます
- 災害時の避難場所提供や、物資支援などの地域貢献策を検討しておくことも重要です
教育機関・教員の方
- 防災学習を通じて、子どもたちに地域の地形や過去の水害リスクを正しく伝えましょう
- 学校での学びをきっかけに、各家庭でもマイ・タイムライン (避難計画) を作成する宿題などを通して、家族の防災意識を高めてください
- 登下校中の急な増水を想定した避難訓練など、より実践的な行動を考える機会を作ることが大切です
防災士・地域リーダーの方
- 地域の最新情報を収集し、近隣住民の方々とSNSや掲示板で共有するネットワークを築いてください
- 避難訓練や流域治水の説明会を企画し、地域コミュニティの共助の力を引き出しましょう
- シンポジウムや研修会に積極的に参加し、最新の知見を地域防災に役立ててください
できることからはじめましょう
まずは自宅や実家の水害リスクを調べてみることから始めましょう。浸水の可能性がある場所を知ることで、備えや避難の準備ができます。
家族や友人と避難場所や連絡方法を話し合うことも大切です。いざという時に慌てず行動できるようにしましょう。「わが家の避難計画」を登録することで災害時の状況や避難場所が分かります!
地域の防災イベントや流域治水に関する説明会に参加して、地域の取り組みを知り、協力の輪を広げましょう。
