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デジタル技術がこんなところにも!?イノシシ被害を食い止める救世主となるか?

ひろしまで暮らす |

尾道市にある県立びんご運動公園は地元住民の遊び場や憩いの場として親しまれています。ただ実はある被害に悩まされているんです…。

イノシシによる被害の様子

それは、土が掘り返されて荒れ地のようになる「イノシシによる被害」です。夜になると度々イノシシが出没し、芝生や木々を荒らしています。

夜間に撮影されたイノシシの様子

そんな被害を減らすため、これまで県ではイノシシが嫌がるにおいを出したり、音を発するものを置くなど様々な対策を行ってきました。ただ最初は一定の効果があるものの、イノシシは賢く慣れてしまうのでその対策の効果が弱まり、また土が荒らされることに…。畑と違って公園は柵でぐるっと囲うこともできず、人の出入りを遮ることもできないため、やられっぱなしでお手上げの状態が続いていました。

デジタル技術を使ったアイデア募集!

公園にせっかく遊びに来たのに、あきらめてがっかりして帰ってしまう方もいらっしゃいました。このような状況の中で、県民の皆さんにいつも快適に公園を使っていただきたいという思いから、 県では新しいチャレンジを始めています。ひろしまサンドボックスというデジタル技術を使ったアイデアを募集する取組の一環として、企業や大学などからアイデアを募りました。

ひろしまサンドボックス ロゴ

ひろしまサンドボックス

広島県のデジタルトランスフォーメーションを推進する一環として、AI/IoT、ビッグデータ等のデジタル技術を活用して、様々な課題解決を図るオープンな実証実験の場。

そこで、株式会社DMM Agri Innovationと国立大学法人広島大学が審査の上選ばれ、現在様々な実証実験を進めています。その一つが、ドローンを使った実験。赤外線カメラを搭載したドローンでイノシシを撮影し、いつ、どこに現れるのか、そしてどのような行動をとるのか等を分析しています。

ドローンを使った実験の様子

こちらの画像の中で、赤く光る物体がイノシシです。数や大きさ、行動パターンなどを上空から把握することができます。このようにイノシシの行動を可視化することで、既存の対策を見直したり効果的な対策となるよう工夫ができるなど対策を強化することが可能となります。

この他にも、自動撮影カメラとAI技術を組み合わせた実験も進めています。公園内に複数のカメラを置いて、イノシシの表情やしぐさのデータを集めています。このデータをAIで分析することで、イノシシの行動パターンやその理由を客観的に突き止めることが狙いです。

公園だけではない!幅広いシーンで技術が生きる!

今までは勘に頼っていた対策を、このような最先端のデジタル技術を活用することで、より効率的、効果的に被害軽減の対策が可能になってきます。そして結果的に、県民の皆さんにいつでも快適に公園を利用していただけるように環境整備を進めていくことが期待できるようになります。

今後はこの度ご紹介した公園だけではなく、ゴルフ場や住宅街など、イノシシ被害に悩まされている様々な場所でも活用されていく予定です!

公園で撮影をしている様子

今回のひろしま県民テレビでは、いつものスタジオを飛び出して、県立びんご運動公園で収録を行いました。もしよろしければチェックしてみてください!

びんご運動公園でスポーツを楽しもう!

ちなみにびんご運動公園には、本格的な陸上競技場やテニスコート、野球場やプールなどの施設が揃っており、団体でなくても個人でも予約してご利用いただけます。

陸上競技場の様子

撮影のため健康スポーツセンターに行った際には、団体でテニスを楽しんでいらっしゃる方々やスポーツセンター内にあるトレーニング室を利用される方々で賑わっていました。このようなスポーツ施設の利用だけではなく、スポーツセンター内には楽器演奏などの文化活動を楽しむことができる部屋もあり、会議室としても利用できます。

びんご運動公園の様子

これから少しずつ暖かくなって外で体を動かすことも増えてくるかと思います。自然豊かで綺麗に整備されたびんご運動公園 をご利用してみてはいかがでしょうか。

安心安全、そして快適な公園の利用を影でデジタル技術が支えています。これからも県では様々なシーンでデジタル技術を応用させる取組を続けていきますので、ご期待ください!