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水没した中山間部

豪雨災害にどう立ち向かう?「流域治水」で備えを

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「急に激しい雨が降ってきたけど大丈夫かな…」そんな豪雨に見舞われることが増え、怖さを感じたことはありませんか?

最近の想定を超える大雨には、堤防やダムなどの川の整備だけでは対応しきれなくなっています。

そこで広島県が進めているのが、流域全体で水害を防ぐ「流域治水」という考え方。取組の内容から、私たちができる身近な防災対策まで、詳しくご紹介します!

もし、広島市で想定外の大雨が降ったら?

広島駅南口の浸水CG画像
広島駅南口の浸水CG画像

気候変動の影響で猛烈な大雨が増えています。広島県内でも、1時間に50mmを超える大雨が降る回数が、1980年頃と比べて2020年頃では約2倍に増えています。

さらに都市化が進み、アスファルトでおおわれた地表は雨水が浸み込みにくく、短時間で一気に川へ流れ込むため、浸水リスクを高めています。

もし想定最大規模の大雨が降った場合どうなるでしょう?ひろしまゲートパーク (広島市中区) 周辺で約4.7m、広島駅南口 (広島市南区) 周辺で約3.2mもの浸水が想定されています。

私たちにできる備え

水害を防ぐためにできること

水害を防ぐには、私たち一人一人の行動が大きな力になります。

家庭では、ハザードマップの確認や非常持出袋の準備に加え、側溝の掃除、雨水タンクの設置など、身近な工夫をするだけでも下水道や近くの水路があふれるのを軽減することができます。また、プランターや庭を緑化することで雨水を地表から浸透しやすくしたり、大雨の際にお風呂の水を流さないようにして、激しい雨の間の排水を控えることも効果的です。

企業や事業者の方は、災害等を想定した事業継続計画 (BCP) の策定に加え、敷地内への雨水貯留施設の設置や避難場所の提供といった地域貢献が期待されます。

教育機関では、防災学習やマイ・タイムライン作成を通して子どもと家庭の意識を高めること、地域においても、防災リーダーが情報共有や避難訓練を主導して共助の輪を広げることが欠かせません。

「流域治水」ってなに?

ダムによる治水

このように、行政だけでなく、地域住民や事業者等のあらゆる関係者が協働して、水害対策を行う考え方を「流域治水」といいます。具体的にはどのような取組が行われているのでしょうか?

みんなで防ぐ 街全体の対策

流域治水のイメージイラスト

大雨による洪水被害を防ぐため、雨水を貯める場所を整備したり、リスクの高い地域を避けた住まい選びを推進したり。地域が一丸となって水害に備える取組が進んでいます。

広島県は、山地面積が多く、住むことができる場所が限られており、街では道路や建物などにより地面が覆われています。そのため、雨水が地表にしみ込みにくく、雨水が一気に川へ流れ込みやすい環境になっています。このため、私たちの暮らしを守るためには、川だけでなく、街全体で水を受け止めるアプローチが欠かせません。

こんなところでも進んでいる!広島県内の取組

マツダスタジアム地下にある大州雨水貯留池
マツダスタジアム地下にある大州雨水貯留池

身近な施設から豊かな自然まで、県内各地で「水を受け止める工夫」が行われています。

街の工夫 (貯留施設)
マツダスタジアムや学校の地下には、大きな「雨水貯留施設」が作られています。バスケットコートなども活用し、一気に川へ流れ込もうとする雨水を貯め込んでいます。
農村の工夫 (田んぼダム)
水田の排水口を調整し、大雨の際に田んぼへ一時的に水を貯める「田んぼダム」も県内で広がっています。
山の工夫 (緑のダム)
適切な森林整備によって山肌を健やかに保ち、山自体がスポンジのように水を取り込む「緑のダム」機能を高める取組も進められています。

堤防の整備だけでは防げない理由

護岸の整備

川を広げ、堤防を整備するには、費用・期間の面から限界があります。だからこそ、流域全体で水を貯める仕組みを作り、リスクを把握して、避難するという考え方が大切です。

広島県は、今後も地域イベントへの参加や学校での防災教室などを積極的に実施し、流域治水の意識醸成に力を入れていきます。

広島県の担当者は「豪雨から命を守るため、行政・企業・県民が一体となって取り組むことが必要です。流域治水を、一人一人の当たり前の意識として定着するよう、啓発していきたい」と呼び掛けています。

みんなの小さな対策が、広島の大きな防災力に

本川

広島の豊かな自然を守り、これからも安心して暮らせる街をつくっていくためには、みなさんの意識と行動が何よりの力になります。「雨水タンクの設置」や「ハザードマップの確認」など、日頃の小さな工夫が、街全体を守る大きな防災力へと変わります。

家庭や地域が一丸となって支え合う「流域治水」。大切な未来を守るため、今日からできるアクションを始めてみませんか?