「黄熱」のリスク国・地域に渡航される方へ ～予防接種を受けましょう～

黄熱はサル及びヒトを宿主とし、ヒトにはマラリアやデング熱と同様、蚊を介して感染します。
発症すると、発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐などの症状が現れ、死に至ることもある病気ですが、黄熱には有効な予防接種があり、発症を防ぐことができます。
現在流行が確認されている国・地域及びその周辺の黄熱のリスク国・地域へ渡航される場合は，黄熱予防接種証明書の提示が義務づけられているかにかかわらず，渡航の10日前までに黄熱の予防接種を受けることが推奨されていますので留意してください。

黄熱に感染する危険のある国

アフリカ地域

アンゴラ、ウガンダ、エチオピア、カメルーン、ガーナ、ガボン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、ケニア、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、コートジボワール、シエラレオネ、スーダン、セネガル、赤道ギニア、中央アフリカ、チャド、トーゴ、ナイジェリア、ニジェール、ブルキナファソ、ブルンジ、ベナン、マリ、南スーダン、リベリア、モーリタニア

アメリカ地域

アルゼンチン、エクアドル、ガイアナ、コロンビア、スリナム、パナマ、フランス領ギアナ、ブラジル、ペルー、ベネズエラ、ボリビア、トリニダード・トバゴ（トリニダード島のみ）、パラグアイ

黄熱予防接種の推奨地域

※厚生労働省検疫所ＨＰより

• 厚生労働省広島検疫所
• 広島県外（厚生労働省検疫所（ＦＯＲＴＨ）ホームページ）

• その他の蚊媒介感染症（デング熱など）の流行もみられます。
• 長袖，長ズボンの着用や，定期的な蚊の忌避剤（虫除けスプレー等）の使用などにより，蚊に刺されないように注意してください。

帰国時

• 蚊に刺されたことだけで過分に心配する必要はありませんが，渡航中に蚊に刺されたなど，心配なことや発熱等の症状のある方は，検疫所にご相談ください。

帰国後

• 帰国後に心配なことがある場合は，最寄りの保健所等にご相談ください。また，発熱などの症状がある場合には，流行国に渡航したことを告げた上で，医療機関を受診してください。

黄熱について

症状

• 主な症状として発熱，頭痛，悪寒，筋肉痛，背部痛，悪心・嘔吐などがあります。
• 約15％の発症者で数時間から１日程度の症状の寛解期に引き続き，高熱の再燃と，黄疸や出血傾向が進行し，ショックや多臓器不全に至る場合があります。重症化した場合，20-50%の致死率があります。

潜伏期間　

• ３日～６日

感染経路

• ウイルスに感染した媒介蚊の吸血によりヒトへ感染

その他

• 日本においては，第二次世界大戦終戦以降，輸入例を含め，黄熱の発生報告はありません。
• 黄熱ウイルスの主な媒介蚊であるネッタイシマカは，日本国内には生息していません。
• 黄熱については，これまでのところ，ジカウイルス感染症のような胎児の先天性障害の関係は指摘されていません。

• 黄熱に関するＱ＆Ａ （厚生労働省）
• 黄熱のリスクアセスメント（国立感染症研究所） 

• 黄熱について（厚生労働省）
• 海外感染症情報（厚生労働省検疫所）
• 外務省　海外安全ホームページ（外務省）
• Yellow Fever（WHO）
• Yellow Fever（米国CDC）

御不明な点は，最寄りの保健所等へご相談ください。