<目次>
所在地:広島市安佐北区可部東1-2-1
ホームページ:https://www.h-bunkyo.ac.jp/university/
令和6年度広島市食品ロス削減推進表彰を受賞した広島文教大学の取り組みを取材しました。
取り組みのテーマは「”もったいない”から広げよう、食でつながる地域の環」。
その活動の中心である人間栄養学科の学生たちは、毎年フードドライブ活動を行っており、
今年ですでに12年目を迎えています。
訪問当日(10/15)は、1年生たちが初めてフードドライブを実践する日。
教職員・学生対象に食品の回収を募り、1時間ほどの間に45点もの食品が集まりました。
この活動は毎年大学祭においても実施されており、地域の人たちから多くの食品が持ち寄られているそうです。
大学で集められた食品は、学生が消費期限などをチェックしたうえで、県内でフードバンク事業をしている”あいあいねっと”へと寄附されます。
今後、大学・地域・事業者が一体となった食品ロス削減の取り組みが、もっと広がることを期待しています。
◎フードドライブとは、家庭で余っている食品を回収拠点やイベントに持ち寄り、
地域の福祉施設や子ども食堂などに寄付する活動のことです。
◎フードバンクとは、食品を取り扱う事業者や各家庭から、まだ食べられる余った食品を
引き取り、必要としている団体や施設などに提供する活動を行っている仲介支援団体のことです。

[社会福祉法人 正仁会 フードバンク事業 あいあいねっと]
広島市安佐北区可部3-9-21
食品ロスの勉強をしていくうちに、自宅の冷蔵庫に何が残っているか気にするようになりました。
特に注意をしなくては、と思うのが缶詰です。
缶詰は、賞味期限が長いので大丈夫と思っていたら、気づいた時にはかなり前に期限切れになっていたので、
賞味期限が切れてしまったから食べれないと判断し、捨ててしまった経験があります。
今では、期限切れを防ぐために、購入した時に期限をチェックする習慣ができました。
食ロス削減推進サポーター講座で『賞味期限』と『消費期限』の違いを学んで、美味しいうちにすぐ食べようと実行しています。
以前は、食べたいと思うと、つい買い過ぎて、ずっと冷蔵庫に入れっぱなしにしていたら
賞味期限が過ぎてしまい、美味しくなくなって捨てていました。
もったいないことをしていたと反省しています。
賞味期限は消費期限と違って期限が切れてもすぐに食べられなくなるわけではないけれど、
せっかく買ったものは、美味しく食べたいですよね。
今は、賞味期限内に食べきれる量だけ買うように心がけています。
買い過ぎは厳禁です!!
私は寮生活なので普段から食事は残さないよう心がけています。
自分で料理を作ることは少ないのですがスーパーやコンビニへ行くのは好きで、
最近、手前どりのPOPが目につくようになりました。
手前どり=期限の近いものから選ぶ意識がなかったのですが、
確かに購入してすぐ食べるものは手前どりをすれば
お店で廃棄される食品削減になると納得しました。実践しています。
授業で日本と世界の食品ロスの現状を学びながら、より興味・関心を持ってもらうために
フードドライブ活動を行っています。
いかに自分事として捉えるか。恵まれた環境の中で育った学生たちには
難しいところはありますが、フードバンクの人たちの活動状況を
聞いたりすると身近に困っているこどもたちがいることが分かります。
自分たちができることは何だろうと考え、行動に移す人に育ってほしいと思います。
学生の皆さん、世界の共通認識として一緒に頑張っていきましょう。
所在地:広島県三原市本郷南5丁目25-1
ホームページ:https://www.sougou-th.hiroshima-c.ed.jp
三原市本郷にある県立総合技術高等学校の食デザイン科を訪問し、食ロス削減料理実習の授業を見学しました。
「家庭で捨てられやすい食材、料理を、簡単調理で食ロス削減」を調理テーマに、残りものの定番である野菜類などを食材に使い、
各チームが短時間でオリジナル料理を完成。
まずはどんな料理を作るかチームで決め、捨てられやすい食材の中から材料を選んでいきました。
10代の皆さんが考案した食ロス8メニュー。全て調理は10~20分以内。
完成品を試食する笑顔いっぱいの表情でそれぞれの美味しさが伝わってきました。


ヘルシーでご飯にぴったり
回鍋肉(ホイコーロー)唐揚げ

醤油や豆板醤を使った回鍋肉のしっかりした味付けなら
冷蔵庫に残った苦手な野菜類も美味しく。
昨日食べきれなかった唐揚げを入れて食べ応え充分。
洗い物も少なく
豆腐お好み焼き

余りがちな木綿豆腐、キャベツ、白ネギでヘルシーなお好み焼き完成。
食べやすくてついつい完食。
豆腐の水切りなく作れて、片付けも手間入らず。
小さな子が食べやすいように
ジンジャーお好み焼き

豚の生姜焼きの味付けを生かしつつ
キャベツの芯や人参の端っこも入れて大好きメニューに。
野菜を細かく切って小さな子どもたちも食べやすく工夫。
タルタルソースで贅沢見え
白身フライ南蛮風

淡白な味の白身フライが残ったら相性抜群のタルタルソースをかけて。
玉ねぎと卵でソースを作るだけで豪華な一品に変身。
芯まで使ったキャベツと一緒にどうぞ。
野菜の組み合わせ自由
ふわふわお好み焼き

残りがちな豚肉、キャベツ、もやし、卵などは、お好み焼きの定番食材。
傷みやすい野菜をなんでも組み合わせてOK。
ポイントは長芋も使ってフワフワに。
シンプルで飽きがこない!
プリン

冷蔵庫に常備している卵と牛乳は賞味期限に要注意。
時にはデザート作りに使って
友だちと楽しむのもオススメ。
好きな味揃い
ロスゼロからあげ親子丼

ついつい作り過ぎる唐揚げも
卵と合わせて美味しく食べ切れる丼に。
玉ねぎもしっかり入って、残り食材メニューとは思えない完成品。
可愛い見映え
グラタントースト

軽くトーストした食パンにグラタンをトッピング。
牛乳、マカロニ、ベーコン、ブロッコリー、コーンの定番組み合わせだけど
野菜は何でもオススメ。
中学生の時にSDGsを学ぶ授業があり、食品ロスの問題も知っていました。
その頃から食や栄養に興味を持っていたので、自然と冷蔵庫の中身をチェックしたり、
賞味期限も確認するようになりました。食デザイン科では調理実習が多く、その中で山口先生に
「材料を無駄にしないで余すことなく使う」と指導され、家で料理をする時もそれが
当たり前になっています。
もやしや牛乳など食品ロスになりやすいので要注意。
食材を買いに行く前に冷蔵庫の中をチェックすることは、誰でもできますので
食品ロス削減の対策としてオススメです。
飽食の日本で生まれ育って、それが当たり前に思っている若い世代に
どうすれば「もったいない」を根付かせるか。それがなかなか難しい問題です。
食デザイン科の生徒たちは将来食のプロの世界へ入るので、
食材を余すことなく使う意識は持ってほしいですね。授業では世界の国々との
比較など、まず現状を知ってもらわなくてはと思っています。

(山口先生&福島さん)

<買物>
・冷蔵庫の中のものを確認して買物に行く。
・食材の期限を確認する。
・安くても、必要なもの、食べ切れる量だけを買う。
・余計なものを買わない。食費の節約にもなる。
<調理>
・作り過ぎない。
・野菜の皮やヘタを冷凍して”だし”に使う。
・食材の捨てる部分がないように、全部使える料理を考える。
<飲食>
・消費期限の近いものから食べるようにする。
・好き嫌いしない。
・作り過ぎて廃棄が出ないよう食材は必要な分だけ発注。
・使える部分をギリギリまで使う。
・野菜のヘタやまわりや皮など実が残っている部分は活用。
・実習で作ったものは残さない。
・食べられない量は他の人と分け合う。
・食品ロスについてみんなで話す。
好き嫌いなく食べること。食品ロスについてみんなで話すこと。
誰でもできる一歩!家庭で学校で実践してみませんか。