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食品ロスの実態

印刷用ページを表示する掲載日2024年3月13日

食品ロスとは?

「食品ロス」とは、本来食べられるにもかかわらず捨てられる食品のことを言います。

食品ロスの発生量

食品ロスの内訳 国民一人当たりの食品ロス量

日本における食品ロスは、年間472万トン発生しており、この値は、国連世界食糧計画(WFP)による2022年の食糧支援量(約480万トン)のほぼ同等になります。
日本の食品ロスは、事業者から236万トン(50%)、家庭から236万トン(50%)排出されています。
事業系の食品ロスの内訳は主に規格外品、返品、売れ残り、食べ残しなど。家庭系の内訳は主に食べ残し、手つかずの食品(直接廃棄)、皮の剥きすぎなど(過剰除去)が発生原因です。
日本人の1人当たりの食品ロス量は1年で約38kg。これは、日本人1人当たりが、おにぎり約1個のご飯の量を捨てているのと近い量になります。
食品ロスを減らすためには、事業者、家庭双方で取り組む必要があります。
 ※令和4年度推計値

食品ロスに関係する問題

世界では9人に1人が栄養不足…日本ではたくさん輸入しているのにたくさん捨てている

日本では、家計における食費は消費支出の中で4分の1を占めています。食料自給率(カロリーベース)は38%で、食料の多くを海外からの輸入に依存しています。
多くの食料を海外から輸入している一方で、たくさんの食品ロスを排出しています。このように、食料を大量に生産、輸入しているのに、その多くを捨てている現実があるのです。

大量の食品ロスが発生することにより様々な影響や問題があります。食品ロスを含めた多くのごみを廃棄するため、年間約2兆円使われています。
さらに、船舶・飛行機による輸入や、ごみを燃やす際に排出される二酸化炭素、焼却後の灰を埋める土地の問題もあります。

経済の観点では、食料を輸入に頼る一方で、多くの食料を食べずに廃棄している状況は無駄があります。人や社会への観点では、多くの食品ロスを発生させている一方で9人に1人の子どもが貧困で食事に困っている状況です。

私たち一人ひとりが食べ物をもっと無駄なく、大切に消費していく必要があります。

食品ロスによる経済損失や温室効果ガス排出量について

これまで、食品ロスは数量のみ推計の上公表されていましたが、国民一人ひとりが食品ロス問題をより身近なこととして実感していただくため、2022年度食品ロス量推計値を基に経済損失及び温室効果ガス排出量を推計。2022年度食品ロス量(472万トン)を基に推計した結果、食品ロスによる経済損失の合計は4.0兆円、食品ロスによる温室効果ガスの排出量の合計は1,046万t-CO2となっています。この推計値を国民一人あたりに換算すると経済損失は32,125円/人/年、温室効果ガス排出量は83kg-CO2/人/年となっています。

食品ロスによる経済損失及び温室効果ガス排出の比較・イメージ

【デコ活をご存知ですか?】

デコ活とは、二酸化炭素(CO2)を減らす(DE)脱炭素(Decarbonization)と、環境に良いエコ(Eco)を含む“デコ”と活動・生活を組み合わせた言葉で、2050年カーボンニュートラル及び2030年度削減目標の実現に向けて、脱炭素に関する消費者のみなさんの身近な行動変容、ライフスタイル転換を後押しする国民運動です。
食品は多くの水分を含み、焼却の際は、たくさんのエネルギーを使い、多くの二酸化炭素(CO2)が発生するため、食品ロスを減らすことは身近にできる脱炭素に関する取組の一つです!

食品ロスの発生要因

家庭での主な発生要因

家庭で起こる食品ロスの原因は大きく3つです。

  1. 直接廃棄:調理せずに捨ててしまう「直接廃棄」。直接廃棄は食品を買いすぎて使い切れず傷んでしまったり、いつか使おうと冷蔵庫で保存していたのに気が付いたら傷んでしまったという状況で起こりやすいといわれています。
    直接廃棄は、買い物の仕方を工夫することで減らすことができます。
  2. 食べ残し:作りすぎや食べ残しによって料理が余ってしまい捨ててしまう「食べ残し」。好き嫌いで残してしまったり、思ったより食べてくれなかった等という状況で発生しています。
  3. 過剰除去:食べられるところまで余計に取り除いてしまう「過剰除去」。野菜の皮やヘタを取るときに食べられる部分も一緒に取り除いてしまっている可能性があります。

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事業者の主な発生要因

製造業

主な食品ロスは、納品期限が切れた商品です。納品期限については、製造日から賞味期限までの期間を3等分して、最初の3分の1の期間までに製造業者や卸売業者が小売業者に納品する慣例(いわゆる1/3ルール)により設定されており、納品期限が短く設定されていることが要因となっています。

その他、受注を見込んだ製造量と実際の出荷量の乖離、梱包材が破損した商品、製造工程における包装ミス等により食品ロスが発生しています。

卸売業

主な食品ロスは、製造業と同様に、納品期限が切れた商品であり、納品期限が短く設定されていることが要因となっています。

小売業

主な食品ロスは、傷みやすい青果、消費期限・賞味期限の短い惣菜・日配品及び傷有り・箱潰れなどの外観の悪い食品です。消費期限・賞味期限の短くなった食品や外観の悪いものは消費者に買われにくいことや、急な天候変化などにより来客数が想定より少なかった場合は、多くの売れ残りが発生することが要因となっています。

外食業

主な食品ロスは、消費者の食べ残しです。発生要因としては、料理の量が調整できないことや会話が主目的の宴会では食べきりを重視していないことがあることです。
また、衛生面のリスクを回避するため、店により持ち帰りが認められていない、消費者が持ち帰りを言いだしにくいことなどが原因で、残った料理を持ち帰れないことも、食品ロスの要因となっています。

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