令和6年2月29 日(木曜日)午後3時から午後4時まで
福山北警察署
協議会 会長以下7名
警察署 署長以下11名
令和5年度の最後の警察署協議会となる。昨年は猛威を振るっていたコロナウィルスが5 類となり、各地域では、イベント等が再開され、再び賑わいを取り戻して来た感がある。署員の皆様は事件等の対応に加え、『犯罪等の未然防止活動』に鋭意取組んでいると聞いている。引き続き、効果的な施策を打ち出し、安全・安心なまちづくりに努めていただきたい。先般、警察署協議会連絡会に参加したので、この後、簡単に報告させていただく。本会議では、福山北署管内の各課の取組み等について説明してもらうほか、委員の方から警察署の業務運営に関して、意見や要望を出してもらい、今後の福山北署の業務運営に反映してもらいたい。
当署では昨年、事件関係では神石高原町で発生した森林連続放火事件の被疑者の検挙、県下初の性的姿態撮影等処罰法違反の被疑者の検挙等を行うなど一定の成果があった。また、11 年ぶりに『福山北交通・地域安全大会』を開催し、改めて管内住民の方々に対して、交通安全と防犯意識の高揚を図ることができた。本年も挙署一体となって各種警察活動を講じているが、既に特殊詐欺の被害や交通死亡事故が1 件発生し、尊い命が失われている。この状況を踏まえ、より一層の安全・安心を目指し、取り組んで行く。この後、交通・生活安全の各課長から、詳細な取組状況などについて説明させていただく。委員の皆様には忌憚のない意見を述べていただきたい。
会長から「今月7 日に協議会連絡会が開催された。県内26の協議会が参加し、7つの協議会から事例発表があった。協議会から警察署へ提言し、特殊詐欺対応のためのDVD作成や中学生とコラボした自転車のヘルメット着用推進活動など、特色のある活動を行っていた。警察の方々は通常の警察活動に加えて、一般市民の声に耳を傾け、それを取り入れ、県民の安全・安心に尽くしてくれていると改めて感じ、心を打たれた。」旨の報告があった。
生活安全課長から、刑法犯認知・検挙件数、特殊詐欺発生状況、主な防犯活動について説明を行った。
【質疑】委員
某大学において、大麻事件の検挙があった。この事件はどうなったのか。
【回答】署長
他署の事件となるので詳細は語れないが、この事件を端緒として、周辺の人物を逮捕している。SNSにおいて、福山市内では気軽に大麻が手に入る場所があるという情報もある。規範意識の低下が懸念されており、より一層の防犯意識の向上を目指して行かなければならない。
交通課長から、令和5年中の交通事故発生状況、交通死亡事故発生状況、管内の交通事故分析、飲酒運転の検挙状況、取組施策、速度取締指針について説明をした。
【質疑】委員
少年犯罪について。更生するものなのか。
【回答】生活安全課長
結論としては、本人の努力次第というしかない。しかし、対象は少年となるので、周りの大人の支援が必要不可欠である。少年犯罪の『再非行率』を調査すると、当署管内の『再非行率』は県内のそれの約2倍となり、同じ子が何度も非行を行い、検挙されている実態が窺える。少年事件の処理について触れると、成人事件と大きく違うこととして、『家庭環境』と『学校における素行』の捜査に重きを置いているという点となる。少年事件の捜査は、少年の立ち直りや健全育成に主眼が置かれており、少年が非行に走った原因を明らかにし、非行少年の更生に必要なことを大人が考えていく必要がある。警察としては、事件だけでなく、少年を取り巻く環境なども捜査して、学校、児童相談所等と連携し、適当な機関に繋げるなどの対応をとっている。そこまでしても、最終的に更生するか否かは本人次第であり、周りの大人の支援が必要不可欠となるので、根気よく、更生のきっかけを与え続けていかなければならない。
【質疑】委員
今年になって、182号線の信号のタイミングが変更になったと感じた。変更は意見・要望によって変更されるのか、調査等をして変更するのか、また、変更後の効果なども調査されているのか教えてほしい。現在はそうでもないが、年明けは渋滞しているように感じた。
【回答】交通課長
一般的に信号周期の変更は道路環境の変化や渋滞状況等から、規制担当官が現場を確認、調査したうえで、その必要性を検討する。必要が認められた場合は、警察署から警察本部に改良上申し、最適化のための信号調整の是非を検討することになる。質問の国道182号については、隣接署の信号機が一機故障し、直近にある他の信号機との連携が不能となり、渋滞となったもので、当署にもその影響が波及したものとなる。今は、応急措置により不具合は解消されている。
【要望】委員
朝の渋滞緩和のため、神辺町上御領のセブンイレブン前の交差点で、八尋方面への右折するため、信号機を右折矢印ありの信号機に変えてほしい。
【回答】交通課長
朝の通勤時間帯、この交差点から神辺工業団地方向に右折する車が渋滞していることは把握しており、警察本部に対して信号機の改良上申を行っている。その可否については警察本部において検討され、そこで設置と判断されても、諸般の事情により、その設置時期の回答をすることは難しい。また、道路管理者において、同所の道路改良も進められており、右折レーンが延長される予定もある。いずれにしても、警察と道路管理者が連携を密にして、よりよい交通環境を構築するため鋭意努力していく。
【質疑】副会長
児童虐待における、しつけと虐待の判断基準について、教えてほしい。
【回答】生活安全課長
有形力の行使があれば虐待として、東部こども家庭センターに児童通告しているのが現状となる。この件については、基準が曖昧で判断基準が難しい。しつけについては、各個人の主観でしかないことから、少しでも暴力があれば、虐待として捉えている。警察では、これらの虐待に対応した場合、救われる命があることを前提として、こども家庭センターに通告することとしている。その反面、子供が親や教師を軽んじる傾向も見られていることから、しつけの方法についても考えていかなければならない。
次回は、令和6年6月に開催予定。