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令和4年度 第1回 安芸高田警察署協議会

印刷用ページを表示する掲載日2022年11月8日

開催日時

令和4年6月23日(木曜日)午後2時55分から午後4時20分まで

開催場所

安芸高田警察署

出席者

協議会 (中本会長以下7人)
警察署 (梅木署長以下6人)

議事要旨

委嘱状交付

会長あいさつならびに自己紹介

業務説明

管内の犯罪情勢(生活安全刑事課長)

減らそう犯罪の推進状況について

平成15年に減らそう犯罪ひろしま安全なまちづくり推進条例が制定されて19年が経過した。
この間,刑法犯認知件数はピーク時の4分の1にまで減少した。
昨年から令和7年までの5年間は,第5期アクションプランと位置づけ,住む人来る人誰もが日本一の安全安心を実感できる広島県の実現を運動目標として,さらに強力に各種対策を推進していく。

犯罪抑止対策(令和4年5月末現在)
  • 当署管内刑法犯認知状況 24件(前年比  +10件)
    内訳
    殺人,暴行4,その他身体犯1,恐喝1,器物損壊4,出店荒し1,倉庫荒し1,自動車盗2,自転車盗1,万引き5,その他窃盗犯2
    認知件数が増加傾向であるのは,コロナが落ち着きを見せてきて,人の動きが戻りはじめたからであり,県下全域で増加傾向となっている。
  • 検挙状況
    刑法犯 17件8名(殺人,倉庫荒しなど)
     昨年比 +10件2名
    特別法犯 10件10名(廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反など)
     昨年比 +6件6名
特殊詐欺対策(令和4年5月末現在)
  • 当署特殊詐欺発生状況 0件,水際阻止 4件
    ​当署の発生はないが,アポ電は多数ある。
    水際阻止のうち,当署であった阻止事例を紹介すると,携帯電話会社のお客様センターを騙る者から未納料金請求のショートメールがあり,その後指示されるがまま約30万円分の電子マネーを購入しようとしたところ,コンビニ店員とその場に居合わせた客が看破し被害を未然に防止した事例。
  • 県下の状況
    認知件数 88件(前年同比 +6件)
    被害総額 約4億138万円(前年同比 +約2億6082万円)
    今年は,前年を上回るペースで被害が拡大している。
    特に,還付金詐欺,架空請求詐欺の被害が急増しているため,委員の皆様におかれましては,ご家族,近所の方,地域に戻ってこれらの手口が増えている実情を話していただき注意喚起していただきたい。
広報活動の実施
  • 県警メールマガジン配信,お太助フォンによる警戒放送
    還付金詐欺のアポ電認知,連続窃盗事案の発生,戸締まり,クマの出没など
  • 防犯教室の開催
    昨年,安芸高田市と携帯電話会社と合同で開催した高齢者を対象とするスマートフォン体験教室に今年も出席し,インターネット利用時の基本的留意事項について広報啓発を行う予定。
    また,現在,広島県警が開発した安全安心アプリ「オトモポリス」の普及促進を進めている。
    このアプリは,犯罪,不審者,交通事故の発生状況をマップで提供する機能のほか,防犯ブザー,痴漢対策機能,現在地送信機能などがあり,非常に効果的な防犯ツールとなっている。
    ぜひ,ダウンロードしていただくとともに,知人等に紹介していただきたい。
 少年非行防止総合対策の推進

少年事件で3名を検挙,喫煙で2名の少年を補導している。
先日は2年ぶりに少年補導協助員総会を開催し,市内の学生の現況について協議を行った。

暴力団等の組織犯罪対策・犯罪インフラ対策の推進

コロナの関係で書面決議としていた建設暴追と市暴追の総会を今年は開催または開催予定としている。
具体的な取組みとして,八千代町の土井跨道橋に「暴力団排除宣言の街」と記載した横断幕を設置したほか,今年7月に開催予定の一心祭りで,チラシやグッズの配布など見せる形での暴排活動を進めて行く。

管内の交通情勢 (地域交通課長)

令和4年人傷交通事故発生状況(令和4年5月末確定値)
  • 広島県内
    発生件数 1640件 昨年比 -146件,-8.2%
    死者数 23名 昨年比 -6名,-20.7%
    負傷者数 1935名 昨年比 -169名,-8.0%
    飲酒事故 20件 昨年比 -4件,-16.7%
    県内の人傷事故関係は全ての数値が減少傾向である。
  • 安芸高田警察署管内​
    発生件数 6件 昨年比 -6件,-50.0%
    死者数 0名 昨年比 増減なし
    負傷者数 9名 昨年比 -8名,-47.1%
    飲酒事故 0件 昨年比 -2件,-100.0%
    物損事故 300件 昨年比 -7件,-2.3%
    安芸高田警察署管内でも,県内の状況と同じように全ての数値が減少傾向である。
    ただし,物損事故に関しては,昨年とほぼ件数は変わらない。
    安芸高田警察署管内では現在,交通事故により死亡した人がいない連続日数が安芸高田市となって最長期間の580日を記録している。
    安芸高田警察署の物損事故の特徴として,鹿との事故が多く,物損事故全体の15%くらいが鹿との事故である。
  • 安芸高田警察署管内の事故データ
    曜日別では日,月,火に発生し,その他の曜日はない。
    時間帯は昼間から夕方にかけて多く発生している。
    事故類型は追突が最も多い。
    道路別は,国道54号や主要地方道が多くなっている。
    年齢別では65歳以上の高齢者が例年は多いが,今年は少なくなっている。
  • 速度取締りの指針
    安芸高田警察署管内の交通事故の状況を分析し,重点路線を設定した上で,速度取締りを実施する。
  • 悪質性・危険性・迷惑性の高い飲酒運転の根絶
    当署は,県下の警察署の中で飲酒事故率が県内ワーストであり,交通事故発生件数のうち,約9%が飲酒による事故となっている。
    このため,当署では昨年から引き続き飲酒運転の取締りを強化するとともに,あらゆる機会を通じて運転者に対し,飲酒運転は重い罰則が課せられ,交通社会から排除されることを広報して,飲酒運転にかかる規範意識が高められる取組みを推進している。
  • 高齢者を中心とした交通安全教育の推進
    ​高齢者を中心とする事故は,昨年中,県全体で約35%であったのに対し,当署は約55%であった。
    こうした状況から,高齢者による交通事故を何とか抑止したいとの思いで活動している。
    その一環として,本年5月13日から75歳以上の高齢者を対象とした運転免許証の更新制度が変更された。
    過去3年間で一定の違反がある高齢運転者については,運転技能検査に合格しなければ運転免許証の更新が受けられなくなった。
    また,自主返納をお願いしてきたが,サポートカーに限って運転を継続できるサポートカー限定免許制度が始まった。
    この制度ができたきっかけとなったのは,社会的反響が大きかった東京東池袋で発生した高齢者による交通事故が契機となっている。

管内の警備情勢(警備課長)

近年の当署管内における災害発生状況
  • 平成30年7月豪雨
    死者2人,行方不明者1人
    行方不明者は未発見であり,通常勤務を通じた捜索,発災日である7月6日に一斉捜索を実施している。
  • 令和3年8月の大雨
    死者が1名となった令和3年8月の大雨では過去最大雨量を記録した地域もある。
  • 共通点
    この2つの大雨災害で共通するところは,「線状降水帯」が発生したこと。
    「線状降水帯」とは,次々と発達した雨雲が列をなして数時間にわたりほぼ同じ場所を通過,または停滞することで作りだされる線状に伸びる強い降水を伴う雨域のこと。
    近年の大雨災害の特徴であり,安芸高田警察署管内で発生した大雨災害の共通点となっている。
線状降水帯予測の開始
  • 経緯
    頻発する大雨災害被害を軽減するため,本年6月1日から線状降水帯予測を開始した。
    線状降水帯が発生するときは,大雨による災害発生の危険性が高くなっていることを意味しているので,情報が発信されたときには,大雨が降っていなくとも,家族や近所の方に一緒に避難をしようと避難を促すようにお願いする。
  • 発表時期
    線状降水帯を伴う大雨が発生すると予測される時間の半日前に発表される。
当署における災害への備え
  • 災害警備図上訓練の実施
    災害発生時に警察署の指揮能力向上を目的として,5月に警察本部,周辺の警察署と合同で災害警備図上訓練を行った。
    災害が発生したことを想定して,無線手配や救出部隊の派遣,交通規制の実施,浸水対策等を図上で検討,指示,報告などを行った。
  • 装備資機材習熟訓練の実施
    災害救助活動で使用することが予想されるチェーンソー,エンジンカッター等の使用訓練を行った。
    この訓練には,警察本部から技能指導官を当署へ招聘し,訓練員に対して,指導を実施してもらった。
    技能指導官とは,多数の救出救助活動の実績を持ち,ふだんは主として警察署員の救出救助能力向上を目的とした訓練の指導を行う警察官である。
    このほか,先ほども説明した線状降水帯予測の開始など災害に関する各種教養について,機会を見て署員に実施している。
G7広島サミットについて

先日,岸田総理大臣から「2023年主要国首脳会議の開催地を広島とする」旨の発表があった。
詳細はまだ決まっていないが,世界が注目する会議であり,大規模な警備体制と交通規制になることは間違いない。
広島県においては,2016年に外相会合が行われたが,今回は各国の首脳が集うことになり,外相会合時よりさらに大きな警備となる。
このような状況で,県民,地域住民の皆様には多大なるご理解とご協力が必要となりますので,よろしくお願いします。

質疑応答,意見要望

特殊詐欺の不審メールや電話の把握状況や対策状況について(委員)

【回答】(生活安全刑事課長)
当署管内にお住まいの方にも未納料金を請求するショートメールが送信されたり,市役所職員を騙る者から介護保険料の払い戻しがあるという内容の還付金詐欺の電話がかかってきています。
この種の詐欺の対策として一番大切なことは,シンプルではありますが,
 無視すること
 誰かに相談すること
の2点です。
巡回連絡や防犯教室でもこの2点をまず一番に広報しています。
メールでいうと,緊急,重要,セキュリティ等の単語で不安を煽ってフィッシングサイトに誘導する手口が多いですが,このようなメールを受信しても慌てないことが重要です。
通信会社や銀行,カード会社は電話番号,パスワード,暗証番号等の個人情報を確認することはありません。
また,還付金詐欺の電話にしても市役所職員がATMの操作を電話で指示することはありません。
こうしたメールや電話を受信した場合は,無視する対応をとり,それでも不安が残る場合は,最寄りの警察署,駐在所,警察だけでなくご家族,近所の方などとにかく誰かに相談してください。

窃盗犯や凶悪犯の状況について(委員)

【回答】(生活安全刑事課長)
まず凶悪犯についてですが,業務報告でも話しましたとおり,本年2月に殺人事件が発生し,現行犯逮捕しています。
窃盗犯の状況ですが,5月末までに13件認知しています。
内訳は,自動車盗が2件,自転車盗が1件,出店荒らしが1件,倉庫荒らしが2件,万引きが5件,その他窃盗が2件です。
万引きが前年比+3件と増加傾向にあります。
自動車盗の1つは,向原町の資材置き場からミニショベルが盗まれたもので関係各所に手配し,鋭意捜査をすすめているところです。

ここ最近の凶悪事件が生まれる背景に関する分析について(委員)

【回答】(生活安全刑事課長)
統計的な話をすると,コロナ禍で外出の機会が減ったことにより,全国的に犯罪の発生自体は減少傾向にあります。
しかし,委員からご指摘のあったように,京王線での無差別殺傷事件や大阪での心療内科クリニック放火事件など,通り魔的な凶悪事件が続発しており,治安が良くなったわけではないと認識しています。
凶悪犯罪が発生している一つの要因として,多くの有識者も話しているところではありますが,外出自粛の中で,他人との接点を持つ機会が減ったことが挙げられています。
接点を持つ機会が減り,孤独にさいなまれ,社会的に孤立したと感じる人が,自暴自棄的な衝動から凶悪犯罪に走るというケースは現在の社会問題を如実に表していると思います。
非常に難しい問題ではありますが,当署としては,地域のボランティア団体や役所等の関係機関と連携し,地域で孤立している世帯がないか把握するとともに,駐在所員による巡回連絡や防犯教室の機会などを利用して,管内にお住まいの住民の方と積極的にコミュニケーションを図って行きたいと思っております。

横断歩道における歩行者優先の状況について(委員)

【回答】(地域交通課長)
JAF(日本自動車連盟)の全国調査によると,2018年広島県は全国でワースト2位の不名誉な調査結果となりました。
その結果を受けて,横断歩道で歩行者横断中の一時停止違反に対する交通指導取締りを強化しました。
こうした取組みを行ってきた結果,一時的に改善傾向にありましたが,昨年は全国平均を下回る結果となったため,さらなる啓発活動や横断歩行者妨害の取締りを強化していく必要があると認識しています。
全国1位の長野県では,特段これといった取組みをしているわけではなく,横断歩道を横断した歩行者が待ってくれた運転手に向けて深々とお辞儀する習慣が30年以上続いているそうです。
大人になって,自分がハンドルを握るようになったら,自然と待ってあげる習慣ができているということです。

地元が横断歩道の設置を要望しているが,なかなか設置にならない(委員)

【回答】(地域交通課長)
設置要望のある場所において,朝の通学時間帯に交通量調査を行いました。
その結果,道路を走行する車両については,約500台の車両が走行する状況を認めましたが,歩行者はほとんど横断する状況がありません。
この結果から,横断歩道の設置の必要性は認められません。
ただし,横断はしないが,歩行者や通行する自転車は非常に多い状況であることも調査の結果判明したため,歩道の設置や外側線の更新などについて,道路管理者へ申し入れは行ってみます。

国道54号線上にある信号機のない横断歩道の位置について(委員)

【回答】(地域交通課長)
国道54号線を広島市内方向へ進行していると,横断歩道の左側に立つ歩行者が見えにくい状況にあり危険な状態です。
この横断歩道は昭和51年に付近住民の要望により設置されたものですが,ピーク時は1時間に1000台を超える車両が通行し,歩行者は安全に通過することができない状態の交差点です。
この交差点の両サイドには,信号交差点があり,歩行者が横断する度に車両が一時停止をすると渋滞発生の原因にもなり得ます。
交差点の見通しや通行量を考慮し,約5メートルであれば,現状の場所より広島市側に移設が可能であるが,両サイドの信号交差点を利用することで,円滑な交通がはかれるのであれば,廃止も含めて交差点の在り方についてすぐに回答の出せるものではありませんが検討していきます。

【意見】歩行者が横断歩道を渡ろうとするときに車両は一時停止をしなければならないということについて,最近になって私自身の意識が変わったところです
これは積極的な広報が行われた結果だと私個人も思っているところで,今後も積極的に啓発活動などを実施してください(委員)

【意見】例えば,免許更新時でも横断歩行者があるときの一時停止の話をしてもらえたら,今よりも意識が高くなることが考えられます(委員)

甲田町にある信号機,すごく長い直線道路で,側道からの車両がほとんどいない状況でも,信号が変わり,交通の流れが停滞することがあります
交通量に応じて,点滅信号にしたり,通常の灯火に切り替えるような信号に変更することはできないのでしょうか(委員)

【回答】(地域交通課長)
現在の交通状況から判断して,側道から流入してくる車両がほとんどいないのであれば,撤去か存続かという方針になります。
存続させるのであれば,現状維持をすると思われ,新たな信号機に変更するというのは難しいことと思います。

多治比川がいつも氾濫の危険性があり,治水工事がいつ行われるのか,警察の管轄ではないかもしれないのですが,分かることがあれば教えてください(委員)

【回答】
確かに,工事に関しては警察の管轄ではなく,詳細なことについては回答できませんが,平成30年の豪雨災害時の工事を行っている途中に昨年の豪雨があり,工事が遅れているらしいという情報はあります。
詳しくは分かりませんが,現在行われている工事は,7年後に完成するという話もあります。

署長総括

委員への謝辞

横断歩道での歩行者やドライバー

安芸高田ゼロゼロ作戦

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