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知事記者会見(平成30年度当初予算案の概要:平成30年2月13日)

印刷用ページを表示する掲載日2018年2月16日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。

会見日:平成30年2月13日(火曜日)

発表項目

質問項目

会見録

(事務局)
 ただいまから,平成30年度施策及び事業案の概要の発表を行います。それでは,湯崎知事よろしくお願いいたします。

平成30年度 施策及び事業案の概要について

(知事)
 よろしくお願いします。平成30年度施策及び事業案の概要でございます。まず,来年度の施策の基本的な考え方についてご説明したいと思いますけれども,冊子の方のページをめくってご覧いただければと思うのですが,これまでも「欲張りなライフスタイル」の実現に向けまして,さまざまな施策に取り組んできたところでありますけれども,来年度も引き続いて,県民の皆さんが,仕事や暮らしに抱く希望をあきらめることなく,追求することができる「欲張りなライフスタイル」を実現できるように,施策を推進してまいりたいと考えております。〔資料〕2ページをご覧いただきますと,「欲張りなライフスタイル」の実現に向けた施策といたしまして,「希望をかなえるための後押し」,「ゆとりの創出」,「地域活力の基盤づくり」,「暮らしを楽しむ機会の創出」など,6つの柱を軸に,県民の皆さんの「希望の実現」に向けた取組を充実させていきたいと考えております。来年度の施策及び事業案につきましては,「広島県民総欲張りライフ」応援予算第2弾といたしました。引き続き,県民の皆さんそれぞれの「欲張りライフ」をしっかりと応援する,そのためのさまざまな施策に取り組んでいきたいと考えています。以下,来年度の「主な取組」の中から,特徴的なものを4つほど取り上げて,ご説明させていただきたいと思います。一つ目は,「すべての子供が夢を育むことのできる社会づくり」であります。本県の次の世代を担う子供たちが,家庭の経済的な事情や養育環境などに左右されることなく,安心して,学び,育つことができる環境づくりを進めることで,すべての子供の能力や可能性を伸ばしていきたいと考えています。このため,貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目指しまして,「オール広島県」で対策を推進していくための体制を構築してまいります。あわせて,子供たちに朝ごはんを提供できる仕組みを検討するモデル事業を実施してまいります。また,小学校低学年からの学習のつまずきをフォローできるようにするための調査検討を開始するとともに,相談支援体制の強化や経済的支援など,「学びのセーフティネット」の構築に取り組んでまいります。さらに,子育てへの不安や負担感の解消に向けまして,妊娠期から子育て期までの切れ目のないワンストップサービスを提供する「ひろしま版ネウボラ」の設置を拡大していきたいと考えています。そして次ですけれども,二つ目は「第4次産業革命を好機とした生産性革命」であります。第4次産業革命に的確に対応していくことで,本県産業の持続的な発展,成長を実現したいと考えております。このため,本県は,ものづくり産業に強みを持っているわけですけれども,この,ものづくり産業において,AIであるとかIoT,あるいはビッグデータ,ロボティクスといった新しい技術を活用した効率化や高度化を後押ししてまいりたいと考えています。また,企業や大学,自治体などのさまざまなプレーヤーが参画して,AIやIoTなどの実証実験を行うための環境,プラットフォームを提供してまいりたいと思います。AIやIoTの実証実験というか,AIやIoTを使った新しいサービスであるとか,製品も含まれるかもしれませんけれども,そういったものの実証実験を行うための環境やプラットフォームです。さらに,県内企業に対しますIoTサポーターの育成,派遣や,県立技術短期大学校や「イノベーション・ハブ・ひろしま・Camps」におけますIoT実践環境の整備に取り組んでいきたいと考えています。そして次ですけれども,三点目は「中山間地域の地域力強化・都市圏の活力強化」であります。本県全体の発展に向けて,都市と自然が近接している本県の特長を生かしながら,中山間地域の活性化と都市圏の活力強化に取り組んでまいりたいと考えています。このため,人材のプラットフォームであります「ひろしま里山・チーム500」を核といたしまして,地域づくり活動をリードする人材のチャレンジを応援するとともに,人材養成塾により,新たな人材の育成,確保に努めてまいります。さらに,中山間地域ならではの新しいワークスタイルを生み出す環境づくりに向けまして,廃校舎や古民家などの施設を活かして,企業のサテライトオフィスを誘致する市町の取組を支援してまいります。また,広島都市圏と備後圏域における魅力と活力ある地域環境の創出に向けて,企業や市民の皆さまとともに連携して,官民一体となったまちづくりに取り組んでまいりたいと考えています。そして四番目です。「スポーツを核とした地域づくり」であります。今年は,日本初開催となります都市型スポーツの世界最高峰である「FISEワールドシリーズ広島2018」をはじめとして,27年ぶりの開催になります「NHK杯国際フィギュアスケート競技大会」など,多くの国際競技大会が開催される予定になっています。また,県内各地でメキシコオリンピックチームの事前合宿が行われます。こうした大会を通じまして,県民の皆さんに多様なスポーツを楽しんでいただく機会をご提供したいと考えています。また,スポーツを活用した地域活性化の成功事例の全国調査や,成功要因の分析を行いまして,本県の特徴や状況を踏まえました,効果的な施策を検討してまいりたいと考えています。これらの取組を通じまして,スポーツを観光や文化,教育などの多方面に渡る施策の推進に最大限活用していって,地域の活性化に繋げるということで,スポーツを核とした地域づくりに取り組んでまいりたいと考えています。そして,最後に当初予算規模ですけれども,当初予算規模は9,539億円であります。さらに,国の補正予算を使いまして,平成29年度2月補正予算と一体的に編成しました。そのことで,実質上の予算規模は総額9,703億円となってまいります。これは,対前年度比76億円の減,トータルで76億円の減なのですけれども,〔国の制度改正によります平成30年度からの広島市への〕税源移譲に伴う形式上の影響,広島市への税源移譲〔が〕平成30年度から行われますが,それの影響を除くと,131億円の増となります。社会保障関係費の増加など,引き続き,さまざまな財政運営上の制約がある中での予算編成でありますけれども,徹底した経営資源のマネジメントなどに取り組んだ上で,主要事業に2月補正予算とあわせまして571億円を配分しました。こういった形で重点施策へ集中的に投資することで,「欲張りなライフスタイル」の実現に向けて,しっかりと,着実に取り組むための予算に仕上げたと考えております。全体論になりますけれども,昨年は「広島県民総欲張りライフ」応援施策を展開する中で,広島県の特長や強みを生かした取組が進んだ年だったと考えています。「欲張りライフ」という言葉も,少しずつ浸透してきたかなと,おかげさまで,思っております。その特徴的なトピックで言いますと,都市と自然が近い,どちらも欲張りに楽しめるという本県の大きな強みを基盤として,「ひろしまさとやま未来博」など,さまざまな場面で,県内各地の魅力や個性が輝いた1年だったかなと思います。これまでの取組で,既に一定の成果が見込まれるものもありますけれども,取組を始めたばかりの施策,例えば,すべての子供が「頑張ったら良くなるのだ」と思えるような,希望をかなえることができる環境の整備など,今後,道筋をつけていかなければならない施策もございます。来年度は,経済状況や人口動態が好転しているところですが,そういう時だからこそ,社会全体から見えにくいところで支援や対策が必要なところにもしっかりと取り組んでいきたいと,そして,さまざまな状況にある人々が仕事と暮らしを追求して,個性と能力を十分に発揮できる「欲張りなライフスタイル」の実現に向けて,課題を抱える人々や地域に対する取組を推進して,誰も置き去りにすることのないように取り組んでいきたいと考えております。県民の皆さんお一人おひとりの「欲張りライフ」を引き続き「応援」していくので,皆さん,「広島県民総欲張りライフ」,ぜひ一緒に取り組んでいっていただければと思っております。私からは以上であります。

(事務局)
 それでは,発表事項に関する質問に入ります。終了時刻は概ね16時を予定しております。質問のある方は,おそれ入りますが,社名等を名乗られてからお願いします。また,質問いただく際に,資料番号とページ番号をお示しいただくようお願いします。それでは,挙手をお願いします。

(読売新聞)
 読売新聞の平井ですが,子供の貧困対策なのですけれども,先ほどおっしゃっていた対策の検討であったりとか,オール広島でということなのですが,あらためて意気込みを伺いたいのと,なかなか貧困の連鎖を断ち切るというのは容易ではなくて,当然県だけの予算でできることは限られていると思います。そういった関係団体との連携も重要だと思うのですが,その辺り,どういう形で取組を広げていけたらと思ってらっしゃるかという辺りをお願いします。

(知事)
 貧困対策というか貧困の連鎖,すべての子供が健やかに夢を育むことができるということは,単なる,いわゆる貧困対策というのとも違って,少し幅広に我々は受け止めているというか,大きなバスケットの中に入れていますけれども,例えばネウボラにしても,今のような朝食の話にしても,あるいは学びのセーフティネットにしても,さまざまなところと連携していく必要があると思っています。そういう意味ではまだまだ,例えば朝食などもそうですけれども,どういった主体と連携して進めていくことが効果的であり,また効率的に行うことができるかといったようなことも考えるための予算にもなっているわけです。そういう意味では,ネウボラなども市町の協力が当然必要というか,市町と一緒に進めていくものだと考えていますので,施策の目的であるとか,あるいはそれぞれの状況だとか,そういったことを議論しながら,いろんな主体と,そういう議論をしながら進めていくことが必要だと思っています。そのための予算になっているかなと思っています。

(読売新聞)
 それに関連してなのですが,例えば行政,市町といった場合には協力はすぐに得られると思うのですが,民間の企業であるとか,そういったところも今回,推進会議で一緒に入ったりしていますけれども,例えば民間の企業なり民間の団体なりに関わってもらうために必要なことは,どういったことが必要なのか,今段階で感じていらっしゃることというか〔をお願いします〕。

(知事)
 私は,直接現場の皆さんと話をしたわけではないのですが,私が感じるのは,実際にそうやっていろんな活動をされている,特にNPOだとか,の皆さんも,どちらかというと皆とやりたいという希望というか,意思というか,考えが基本的にはあるのではないかと思うのです。ですから,それを呼びかけていって,ソフトに一緒にまず議論していくところから始められればと思います。重要なことは,どういうところを目指そうとしているのか,それが一致できるかどうかというところで,そこは個々,いろいろ見ていくと,ずれがあったりするかもしれませんけれども,それはそれで良い話で,そのずれは我々がいろんなことを変えるとか,工夫して埋めていくこともあるかもしれませんし,あるいはいろんな主体の皆さんが変化するということもあるかもしれませんし,もちろん両方が変わっていくということもあるかもしれませんし,場合によっては,ずれたままで,ということもあるかもしれませんけれども,それは否定されるものではなくて,それぞれが,それぞれの考えの中で,多様性ということも大事だと思うので,進めていくことかなと〔思います〕。そういう中で,大枠,一緒に「こうだよね」と合意できるところは,皆で一緒になって進めていくことができたらなと思っています。

(読売新聞)
 そうすると,とりあえず関係団体と丁寧に議論して,課題を丁寧に共有していくことが大事だということですね。

(知事)
 はい。

(読売新聞)
 わかりました。

(事務局)
 その他,ございますでしょうか。

(RCC)
 今の話に関連しましてRCCなのですけれども,例えば,今,関係団体と連携して話し合いながらとおっしゃっていましたけれども,例えば朝食の話で言いますと,既に既存の誰もが利用できる「子ども食堂」などの活動が既に行われていると思いますし,そういった部分の良さをまた取り込んで,それを発展させようというお考えなのだと思うのですけれども,どんなところをご参考になられて取り込もうとされているのか。朝食に関して言うと,朝食に特化して施策を行うわけですが,その施策の意義をお伺いしたいのですけれども,いかがでしょうか。

(知事)
 食事はどれも非常に大事なのですけれども,小学校の場合はまず給食があると。それから中学校も,今,給食を目指して各地域取り組んで,完全給食〔を〕目指して各地域取り組んでいるところです。そこで残っているのが朝食と夕食なわけですけれども,特に朝食については,なかなか取り組めているところが少ないと認識しています。そういう中で,まさにどういう形で取り組むことが,〔その前に〕朝食というのは1日のスタートなので,非常に重要な食事だというように食育上も認識されていて,これは勉強に対する集中力だとかそういうことも含めて重要なのですけれども,なかなか手が付けられていないというところだと思うのです。実際に朝食を欠食している人が,子供がたくさんいる。それをどうしていくのか。これはいろんな課題があるので,そもそもどこで提供するのが良いのかとか,学校で行うのは皆が集まるから提供しやすいけど,でもすごく先生の負担になりますし,なりかねないですし。では別の場所で〔実施する〕というと,朝の忙しい時に集まれるのかということもありますし。地域的にどうやっていくのが良いのかということもありますし,そういうことをいろいろ試してみるのかなということかなと思います。わからないことがたくさんあるので。

(RCC)
 既存の団体の良さを,どんなところを参考にされたというのはありますか。

(知事)
 参考というか,一緒にできるだけ多くの子供たちを包摂できるようにしたいというか,する方向かなと思うのです。つまり,例えば低所得〔層〕だけを対象にしますとか,ということもなかなか課題が大きいのではないかなと思いますので。一方で費用の問題もあるので。今,それをかなり大規模に展開していけるモデルというのは,まだないのではないかなと思うのです。ですから,既に夕食にしてもその他の食事にしても,ご経験があるところと連携しながら,皆が新しく〔モデルとなるものを〕作っていくというようなイメージの方が強いのではないかなと思っています。

(中国新聞)
 中国新聞の胡子ですけれども。関連という形になるのですが,子供たちへの今回の予算というのは未来への投資というか,そういったところへ重点的にされているのかなという思いがあるのですけれども。そこで,なぜ今なのかというところと,その背景にあるものと,結局,未来への投資をすることで,県にとってどういう成果を,成果というか,今後の県にとって何を求めるかということをお聞かせください。

(知事)
 これは,非常に多面的な問題というか,課題というか,〔という〕ことなのですけれども。一つは世界的な社会状況を見ても,社会的な格差が固定されていくことで,社会的な分断が進みつつあるということがあります。それが不安定を呼び起こしているというところが世界的にも,まずありますし,日本は比較的そこまで至っていませんけれども,ただ新しい,例えばAIだとか,そういった技術によって大きく働き方だとか仕事の内容が変わっていくかもしれないという時に,そこに注意していかなければ,日本でもそういうことが起き得るということかなと,そういうことを示唆しているのかなと思います。したがって,できるだけそういった格差が固定しないといった対策を,これは時間が掛かることですから,早めに着手していくということが大事かなというのが1点です。それから,少子化という問題もあって,これだけ少子化が進んでいった時に,本当に子供たちが,皆が積極的に社会貢献できる〔か〕と,できるだけ多くの〔子供たちに社会貢献していただければと思うが〕それが,社会的・経済的要因によって足を引っ張られるというのは,これはもったいない話ですから,そういうことも,今のこういった時代に必要なことかなと思いますし,それからもう一つは,いろんなやはり知見の進展というのが最近あるのかなと思うのです。幼児期であるとか子供の頃の発達というのが大きな影響を与えるとか,あるいはそれこそ食事の影響とか。いろんな知見も増えてきて,その重要性ということが言われてきつつあるので,だから例えばネウボラなどで,早い段階からさまざまなことを把握しながら適切な支援,必要な支援があればそこに結びつけていくというようなことも必要かなということで,いろんな側面がある。〔それ〕で,経済的に見れば,これは,ほぼほぼ一致しつつある知見だと思うのですけれども,子供の頃に投資した方が,その後の,例えば,職業を持って,税を払ってくれるというようなリターンも,税で見たリターンというのも大きいのではないかというようなこともあるし,社会的リターンというのも大きい。〔それ〕で,もちろん個人に対する自分のリターンも大きいというようなことがあると思うので,そういったこともあるのかなと思っています。そういう意味で,なぜ今かというのは,いろんなことがそういう状況にある中で,いろんな施策が進んできて,今そういったことに取り組める状況に,今の経済情勢とかも含めて,なってきているところがあるのかなというところです。

(NHK)
 NHKの秦です。関連してなのですけれども,朝食の大切さというのは良くわかっているのですが,一方で新たに始めるとなると,どこで誰がやるのかという問題もあって,ただ先ほど知事が言われた給食はあるとは言っても,中学校などは,特にデリバリー給食という温かくない弁当が来るというような,およそ食育とは言えないような給食も多い中で,朝食をやる前に給食を充実させるために市町に補助を増やすとか,そういう給食充実ということは考えられなかったのでしょうか。

(知事)
 給食は,できるだけ完全給食にという方向で今各市町進んでいると思うのですけれども,なかなかそれが実現できていないということも確かです。一方で,温かくないとか,いろんな課題はあるかもしれませんけれども,食事の提供は一定〔程度〕できているということもあるわけです。他方で,朝食は欠食している子が非常に多いということもあるわけです。だからこれは,ゼロに対して対応するのが良いのか,一定〔程度〕実現していることをより良くする。それは美味しい方が良いです。美味しい方が良いけれども,だけれども一定の最低限の栄養を取るとか,そういうことはできているところを改善していくのが良いのかというと,今,考えているのは,まずゼロ,これは非常にインパクトが大きいので,ここをまずどうやったらできるかということを模索してみるということが重要かなと考えているということです。

(NHK)
 もう1点。〔知事〕選挙の時もずっと「置いてけぼりにしない」ということをおっしゃっていて,こういう子供の貧困の連鎖を断ち切るような施策を今年度予算に盛り込みたかったと思うのですけれども,知事が思われるような施策の,どの程度が今年度盛り込まれていて,盛り込まれたのか。それとも本当はもっとこういうことをやりたいと思っていたけど,今年度はちょっと間に合わなかったっていうものがあれば教えてください。

(知事)
 貧困関係について言えば,学びのセーフティネットの検討のところを中心にどういったことができるかというか,どういったことがあるかということを専門家も入っていろいろ議論していただきました。今回盛り込んでいることは,その中で出てきたさまざまな議論を踏まえて,相当程度盛り込めているのかなと思っています。これは私自身が,これとこれとこれをやるというよりは,やはりいろんな知見を持った皆さんがいらっしゃるので,議論していただいて,こういうパッケージ,パッケージというのもちょっと違いますけれども,いろんなやるべきことがある中で,ということだと思いますので,相当程度入れることはできたかなと思っています。ただ,これはまだまだ多くのものについてモデルだったりとか,試験的にやっていくということなので,これから実際に継続できないものもあるかもしれませんし,実際のオペレーションであるとか,あるいは予算の問題から継続できないものもあるかもしれませんし,この実際に上手く発展させることができるものもあるかもしれません。というか,そうしたいわけですけれども,それができるようにこれから工夫をしていくことが重要かなと思っています。

(中国新聞)
 中国新聞の樋口です。まず福祉の部分ですが,去年からネウボラをモデル的に始めて,今回朝食も始められるということで,去年くらいから徐々にモデル事業が始まっていて,特にネウボラなどは2021年度に全県展開を目指すということを掲げていらっしゃいますので,いろんな必要性とかはわかる一方で,財源をどういうふうに確保していくかというのは,これは非常に大きなテーマだと思います。ネウボラなども全県展開するとしたら,数十億,去年の試算では60億円くらいかかるっていう試算もあったし,今回の朝食などについても広げていけばいくほどお金が掛かっていくと思うので,その辺,今これはかなり県の独自でやってらっしゃる部分が多いので,どう財源を確保していこうと思われているのかというのをお願いします。

(知事)
 財源論についても,これから議論していく必要があると考えています。

(中国新聞)
 例えば具体的に,この前の議会,12月議会ではそういった質問に対して課税自主権というのもあるので,そういった〔制度の〕活用なども今後検討していく,いわゆる県で税金を取っていくということだと思うのですが,その辺の検討を,今,どの辺のところにあって,今,知事としてはどういう思いでいらっしゃるのか〔お願いします〕。

(知事)
 どういうものがあるのかとか,一定程度の検討はもちろん進めていますけれども,具体的に,まだ必要な全体額みたいなことも見込めていませんので,そういうことにもよるわけです。消費税の増税分もありますし,10パーセントからさらに上がるのかっていう問題もあるのですけれども,また,例の無償化の話です〔が〕,幼児教育の無償化の話も,いま一つクリアでないところもあるので,そういうものの影響もあるのですけれども,そういうことをトータルに見ながら考えていきたいと思っているので,現時点では,まだまだこれから検討していくというような段階であります。

(中国新聞)
 朝食とかについて,やっぱりこれから〔実施していくもの〕,モデル〔的な事業〕なので,徐々に県としてもっと広範囲に広げていきたいという思いでやっていらっしゃるっていうのは間違いないでしょうか。

(知事)
 できれば,です。ただ先ほど申し上げたように,オペレーション上の問題であるとか,費用の問題というのも非常に大きいので,これは慎重に検討していきたいと考えています。

(中国新聞)
 それともう一つ。2点目にあった第4次産業革命への対応ということで,AI/IoTの活用を重点支援するということなのですけれども,まずこれを県がやっていく意義というか,どういったところにそれがあるのかというのが一つと,この事業を3年間で10億円というかなり思い切った投資になると思うのですが,その額を決断された背景というか,その2点を〔お願いします〕。

(知事)
 広島県はものづくり県なので,これまでAI/IoT,いわゆるITですね。ICT産業の集積というのが,比較的まだまだ余地があるというか,そういうところかなと思っています。もちろんこれまでも,ものづくりIT融合ということにも取り組んできたのですけれども,ここにきて,非常に,特にAIとかの発達のスピードが速くなってきていて,製造業自体が抜本的に変わっていく可能性が生まれてきていると。そういう中で,もちろん一部大きな企業,あるいはそれをそもそもビジネスにしているような企業は対応して進んでいくということですけれども,ただサプライチェーンであるとか,サプライチェーン全体であるとか,あるいは中小企業にとってはなかなかスピード感を持って展開していくということが大変であると。〔それ〕で,なおかつ,いわゆる第4次産業革命的なものに,県内企業が対応していったとして,そのIT部分をすべて,すべてとは言いませんけれども,相当程度県外から導入するということになったら,県内産業のバリューがどんどん外へ出て行ってしまうという事態にもなりかねないということでありますので,我々が持っている大きな強みにおける価値を守っていくためにも,積極的にまずは導入を進めるということと,できればそういった新しいIT系の技術であるとか,人というのも県内に蓄積していけるようにしたいということです。10億円というのはもちろんこの金額でなければいけないという数字があるわけではないのですけれども,今,一定程度インパクトを持って進めなければいけない。クリティカルマスということをよく言いますけれども,やはり皆さんに関心を持って,しかも間口を広くいろんなプロジェクトを受け入れていくことができるようにするためには,一定程度の規模が必要だということで,あとは予算の取り方自体はそれぞれ各年度でとっていくということになると思いますけれども,単発でということではなくて,少し中期的に取り組んでいくということを示しながら,積極的な参加を促していくということのために,こういった予算規模が必要かなというところで,今10億円ということにしているということです。

(中国新聞)
 補足で〔伺います〕。AI/IoTのところで,個別に補助を出すというような手法をとっているような県もあるのですけれども,そういった,いろんな企業とか研究機関が一緒にコンソーシアム〔共同事業体〕っていうのを作って,共通の基盤みたいなものの上でチャレンジしていくという仕組みはなかなか珍しいのかなと思うのですが,そのスキームにこだわったというか,そういったのが良いのではないかと思われた理由などがあれば。

(知事)
 既存のIoTだとか,あるいはAIといったものを,あるいはソリューションを単に企業が導入していくということであれば,これは要するに外から持ってくるということに,往々にして今の広島県の現状だと〔そう〕なるので,そうではなくて,皆で一緒に考えて,新しいことの中で試していこうということによって,いろんなプレイヤーの参画を図っていくということです。そこで新しく生まれる知見であるとか,蓄積していくものが増えていく。つまり,外からもらったらブラックボックスになっちゃうというところもあって,これは募集するのは広島県内の参加者だけではなくて,全国から集めていきますので,そういった人たちが皆,広島県に引っ越してくるわけではありませんけれども,ただ広島を,一つの拠点としていろんなそういった開発なり,テストを進めていくということで,将来に向けての,そういった県内への蓄積への足掛かりにできればということです。

(事務局)
 その他,ございますでしょうか。

(中国新聞)
 中国新聞の藤村です。今回の予算,欲張りライフの応援予算第2弾ということで,今,県が目指している方向性を考えた時に,今回の4本柱もそうですけど,地域だったり,企業だったり,中山間の人だったりが,現状に満足せずに向上心を持って,より生活や,いろんなものをより良くしていこうということがないと,県が目指している,県が予算でいろいろ出しているものを活かせない部分があると思うのですけど,ちょっと抽象的な話になっているかもしれませんが,県民を巻き込んでいくというか,県民の県政への関心を高めていくというか,そういうところの部分で,現状認識として県民を巻き込めているかという部分については,どう知事が認識されているかというところと,そういうものを高めていくためには,どういうことが大事だと思っているかということを,お聞きしてみたいです。

(知事)
 ちょっと抽象的な議論なので,あんまり抽象論を言ってもしょうがないかなという感じはするのですけれども,個々の事業において進めていくというものは,それぞれの参画する人達に,我々はきめ細かく,何と言いますか,誰が参画〔すること〕になるような人達なのかとか,例えば「森のようちえん」などは,自然保育〔のケース〕ですが,我々が想定していたよりも,たくさん皆さん,募集していただいたのですけれども,スタートの時には基本的にはこういう皆さんがいて,というところを把握した上で,そこにターゲットを絞って施策を展開しているのです。ですから,ここでやっていく,それぞれの事業というのは,それなりに施策の目的に沿ったターゲットがあって,そういう人たちに効果的にPRして,アピールをして,参画を促していくと,我々が直接働きかけていくと,いうようなこともたくさんやるわけです。〔それ〕で,今,おっしゃっているのは,そうじゃなくて,もっと一般的に抽象的に,県民全体が,例えば欲張りライフを楽しもう,みたいな,そういうところの質問だと思うのです。それは,この事業そのものというよりは,そういったことを通じて,県内全体の雰囲気をどう変えていくか,といったようなことかなと思います。それについては,欲張りライフというのは,これは,今年から数えると3年目かな,3年目になっていまして,冒頭にも申し上げましたけれど,もちろん県民の皆さんが,まだ全員が欲張りライフというのを。

(事務局)
 〔来年度が〕4年目です。

(知事)
 来年度が4年目ということです。今,3年目です。だから来年度〔の予算の話です〕から4年目になるわけですけれども,まず〔欲張りライフというものを〕理解していただくところからスタートして,こういう絵があったと思うのですけれども,〔次に〕実行していただくというような段階を進んでいます。ただ正直言って,欲張りライフということが,一定知っていただけている人が増えているとは思いますけども,皆が,それを良く理解をして「知っているよ」という状況ではまだない,とは思うのです。だからそこは,引き続き,良くいろんな形で,何て言うのですか,アピールというか,浸透していく努力も引き続き必要だと思っています。

(中国新聞)
 そういう「現状でいいや」と思われないものというか,そういうところが一番大事で,そこをコアにしてやっていかないと,いろんなメニューを出しても生かしきれないのではないかなと思っていて,そこのところをどうするのかというのが,何となく弱いというか。

(知事)
 ですから,ミクロの話とマクロの話を一緒にしない方が良いかなと思うのですけれども,マクロでは今のようなことが言えるわけですけれども,ただ,ミクロで言うと,例えば,今のネウボラにしても,そもそも提供者側の体制だとか意欲だとか,あるいはやり方といったところで市町であるとか,あるいは現場で実際に子供達や家族と向き合っていく保健師だとかスタッフの皆さん,その人達がしっかりと事業の目的を理解して進めるということが必要ですし,それはそういう努力をしている。それから,できるだけ多くの子供達,それから親の皆さん,できれば家族でネウボラに来てもらう,ということを進めると,これは皆さんが欲張りライフとか意識してないかもしれませんけれども,そこはそういうことを通じて,繋がっていく,変化していく。だから欲張りライフというのは「私は欲張りライフをやるのだ」ということを意識して,じゃあ何ができるだろうか,という形で進んでいくということではなくて。マクロ的にはです。例えば,生産性の向上,労働時間が減る,それによって時間が生まれる。そこで,そういう努力が欲張りライフに参画していることになっているわけですし,それをまた時間をどう使うかというところで,社会的に,例えば子育てにしても介護にしても,皆が共有する,そこに実際に自分が携わるとか,あるいは趣味をやるといったようなことになっていくということが欲張りライフを実現していくということなので,必ずしも一個一個が,積極的に「私はこういうことをしていきます」ということが欲張りライフの実現ではないのです。良く考えていただくと,そもそも4つの分野を循環させていくというのがあって,それは変わってないわけです。それは変わっていなくて,それが上手く循環していくと,個人のレベルで見ると「欲張りライフ」とていうのが実現していくのではないか。それを個人の視点から切り取って,今,「欲張りライフ」と打ち出しているので,個々の施策的には4分野の循環というのがあって,もちろん「欲張りライフ」を意識して積極的に動いていただければ,それはさらに循環が早まるから,それはプラスだと思うのですけれども,それだけで,何と言うか,それが最終的な鍵であるということではなくて,それは加速度をつけてくれるプラスのことだとは思いますし,県がどういうことを狙っているのかというのを理解していだくことは,非常に,それ自体,非常に重要なことなので,それは進めていきますけども,それが何かこう,すべてということではないということです。

(中国新聞)
 分かりました。もう一つすみません。スポーツを核とした地域づくりのことで,ちょっとお伺いしたいのですけれども,話題が全然変わるのですが,広島にはカープとかサンフレ〔ッチェ〕とかプロスポーツなどもいろいろあるわけですけれども,そういうことにはあんまり触れてないのですけれども,その辺りのスポーツを楽しむというのも,そういうのがあると思うのですけども,そういったところとの関わりというのはどうなのでしょうか。

(知事)
 もちろんベースに,例えばスポーツ観戦について言えば,日本一だとか,そういうことがあるので,そういうベースがあるということ,その上に,こういった機会がさまざまある中で,一歩進んだ関わり方ということを,関わり方というか活性化というところに繋げていければということです。

(中国新聞)
 プラスアルファの部分というか,これから上積んでいくところというイメージなのでしょうか。

(知事)
 そうです。

(事務局)
 その他ございますでしょうか。

(TSS)
 テレビ新広島の田中です。金額の規模についての感想をちょっと聞きたいのですけども,規模感についてお聞きしたいのですけども,これまで予算と言えば拡大予算とか緊縮予算という表現もかつてはあったと思うのですけど,敢えて聞きますけれども,知事としては今回の予算規模に関して,どういう予算だと認識されていますでしょうか。

(知事)
 我々は〔予算額を〕大きくするとか小さくするとかというところを目指しているわけではありませんので,一つはメリハリをつけた予算にするということと,それから,そのための選択や集中です。優先順位ということを考えていくということで進めてきています。金額自体は,ほぼほぼ前年同水準というところかなと思っていまして,ただ今回,〔国の補正予算を活用した2月〕補正〔予算〕もあるので,それを加えると,欲張りライフとか安全安心の構築というところに,しっかりと着実に取り組んでいくことができる予算になっているのではないかと考えています。

(RCC)
 短めに2点ほど。1点目がゆとりの創出の中で一つの柱である,働き方改革についてなのですけれども,経済的であるとか時間的なゆとりを持たせるためには,大企業だけじゃなくて,中小企業の,特に今,人が足りないという状況をどうするかというのが大きな課題の中で,今回の施策の中では,運輸業界に焦点を絞って,例えば,本当にここも大変だと思うのですけれども,女性ドライバーの採用について事業を行おうとされているわけですけれども,女性ドライバーに焦点を絞った理由とそれによる効果,どんな効果を期待されているのかというのを伺いたいのですけれども。

(知事)
 運輸業界というのは,特に女性進出というところがまだまだ進んでいない。特に現場においては,です。最近,特にラストワンマイルの配送〔配送拠点から玄関先までの最後の区間の配送〕というのが増えて〔女性進出も進んで〕いらっしゃるとは思うのですが,長距離とか,まだまだ参入が進んでいないところなのかなと。一つはまず,そういった中で採用のベースを単純に広げていくということは非常に重要なことだと思いますし,また女性が入ってくると,これまで一定,男性であるということを前提に,そこに依存していたことということもあるのではないかと思うのですけれども,これはトラック業界の中でどう認識されているのかというか,今,イメージ的に課題として上がっているかというのはわかりませんけれども,そういうことは男性職場には多々あることなので,そういったことが変わることによって,男性も含めた全体の働き方改革なり,負担が軽減されていくと,働きやすくなるといったような効果もあるのではないかなと,ホワイトカラーでもそうです。まさに全体でやっていることですけれども,女性が活躍するという時に,従来の男性の,昔の昭和のおじさんみたいな働き方で,家には帰って来ないでずっと仕事しているか飲みに行っているか,そこで昇進が決まります,みたいな,そういうことではなくて,普通に家庭も大事にしながら,非常に効率よく働いていくということによって,女性が参画しやすくなる,それは男性にとっても働きやすいということを実現,これが働き方改革ですけれども。例えば,さる工場などでも,女性がこれまでラインに入っていなかったと。ラインに入ると従来の男性の筋力に依存した作業みたいなことはできないと。それを契機にいろいろ見直して,生産性が上がったりとか,そういう実例もあるので。そういうことも含めて,より働きやすくなるという効果もあるのではないかなと思います。

(RCC)
 もう一つ,話は変わるのですけれども。財政健全化について伺いたいのですけれども,財政健全化に関していうと,実質的な県債残高が,平成27年度比で1155億円の縮減という形で,ほぼ概ね計画どおりだということなのですけれども,一方で,一定額はまだそういった意味ではあるという状況なのですが,こういった財政健全化への道のりの自己評価をしていただきたいなと思うのですが,いがかでしょうか。

(知事)
 いくつか我々,指標を持って取り組んでおりますけれども,一つは,将来負担比率,これはいわゆる借金の大きさの,ちょっと相対化してありますけれども,表したものでありますし,経常収支比率といったような指標もありますし,県債残高そのものというのもあります。県債残高についていえば,計画どおりと言いますか,過去の計画も含めて,今の中期財政運営方針も含めて,計画に沿って進めていくことができているかなと,臨〔時〕財〔政対策〕債のことは別にして,きちっと膨れ上がらないように,コントロールできてというよりむしろ,縮減を着々と進めていくことができているかなと。一方で将来負担比率というのは,そういう中でまだ高いところにありますので,これからまだまだそういった借金,あるいはその財源を拡大していくというような形で努力が必要だと思いますし,経常〔収支〕比率については,上がったり下がったりしているのですが,90パーセントにできるだけ近づけるということですが,こちらも上がったり下がったりというのは,逆にいうと恒常的に高まっているというわけでもないので,一定程度コントロールはできているかなと。ただ,これも30年度について言えば,経常収支比率が,社会保障関係費が増えているので高いところにありますから,今後も注意して進めていかなければいけないと考えています。

(中国新聞)
 中国新聞の胡子ですけれども,時間がなくて申しわけないのですが,先の総務省の発表でも,東京一極集中が進んでいると,加速しているという形で,広島県も住民票ベースですけれども社会減という状況が続いています。この現実の受け止めと,これの対策として,すべてではもちろんないのでしょうけれども,先ほどありましたサテライトオフィス,中山間へのサテライトオフィスの誘致の可能性,広島における可能性について,知事がどうみていらっしゃるのかというのをお聞かせください。

(知事)
 これも一つのチャレンジで,全国的にみると上手く行っている事例もありますけれども,なかなかマクロベースで非常に大きなものになっているかというと,そこまでは至っていない。ただ,個別の地域でみると,例えば広島県の2千人とか3千人というもの全体をカバーするものではないかもしれませんけれども,中山間地域における一定のコミュニティの中では,それなりのインパクトを生むことができるかもしれませんし,何と言いますか,状況はあるかなと。さらに言えば,広島県は特にそうなのですけれども,大学進学と就職のところなのです。年齢バンドでいうと,15歳から20歳,それから20歳から25歳,ここが非常に大きく減っていると,これは広島県の外に,特に関西圏,首都圏に進学したり就職したりという人が多いと。他方で30代からが増えているというような状況もあるわけです。我々はいわゆる移住,つまり自発的に広島県に戻ってきますという人を移住とみていますけれども,それも増加傾向にあるというところで,首都圏でも移住したいという人はたくさんいるということがある。つまり若い時に〔県外に〕行くのは,ある意味で言うと,いろんな世界を知るというか,多様な世界を知るという意味でも悪いことではない。ただそこで広島県に来てくれる人が,帳尻があっていないので,非常に大きなマイナスになっているわけですけれども。ですから,そこはそこでいろんな努力をしなければいけませんけれども,そうやって就職して一定期間経ってから帰ってきてくれる人もたくさんいるので,そういう皆さんに対していろんな機会を提供することによって,広島県で働くということの見直しであるとか,見直すのは首都圏とかで働くということを見直すのですけれども,広島県で働いて良いなということが増えていく一つの契機にもなりうるのかなと,既にそういうトレンドはあるので,と思っています。

(中国新聞)
 広島県の強みというか,知事として,ご自身も起業された経験もありますけれども,広島で働く,中山間でオフィスを構えることについては,どうでしょうか。どういう強みを生かして〔いきたいのでしょうか〕。可能性というのはもちろんあるから予算化されているのでしょうけれども。

(知事)
 広島というのは,広島市もあるし,福山市もあるし,比較的クリエイティブな仕事であるとか,あるいは公衆の仕事だとかということも集積が一定程度あります。ですからそことのネットワークも一つ活用できることですし,そういうものがありながら,非常に近いところに自然があるというところです。車で30分も走れば,中山間地域というところに行けるわけですから。この季節だと1時間走ったらスキー場に行けるわけで,それって通勤圏です。車だから大変なこともありますけれどもバスだったら。東京だったら,スキー場に住んでいてこっちで働きますとか,仕事をしながら,何かあったら都会の何とかというのは不可能ですから,海でもそうです。マリーナの横に住んだって良いわけですから。そういう自然と都会と,都市的な機能と両方が近いところに共存しているというのは,やはり一つの大きな強みかなと思います。

(事務局)
 では終了予定時刻を過ぎましたので,次の質問で最後にさせていただこうと思います。ご質問ありますでしょうか。ございませんか。では,以上で終了します。ありがとうございました。

(知事)
 ありがとうございました。

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資料1(平成30年度 施策及び事業案の概要~「欲張りなライフスタイル」の実現に向けて~) (PDFファイル)(3.28MB)
参考資料(「ひろしま未来チャレンジビジョン」に基づくワーク一覧(平成30年度)) (PDFファイル)(758KB)

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