四川省長江上流地区生態環境総合整備事業への協力
四川省長江上流地区生態環境総合整備事業は日本政府の円借款事業(借款総額約65億円,植林面積69千ha~本県森林面積の約10分の1に相当)として承認され,国際協力銀行からの貸し付けにより実施される事業です。四川省政府から友好提携先である本県に対して,事業実施に必要な協力要請があったため,技術研修等ソフト面で支援協力を行うこととしました。
なお,円借款による中国での植林事業において,日本の自治体の協力によって本格的な技術研修を実施するのは今回が初めてで,地元テレビ,新聞でも報道されました。
(1)四川省政府は,長年の山林伐採等が原因で毎年のように発生する洪水への対応や生態環境の保全のため,中国政府の認可を得て,2004年,この環境整備事業を円借款事業として国際協力銀行に申請しました。
(2)事業実施に当たっては,これまで四川省での植林事業協力で成果をあげており,ノウハウを有するとともに,研修員の受入実績や幅広いつながりのある本県に対して協力の要請がありました。
(3)当事業が,
・四川省の生態環境保全や災害の防止に有効であること
・事業に要する経費(派遣,受入等を含む)は中国側の負担であること
などから,県としても植林分野での協力を行うこととしたところです。
(4)2005年3月に事業が承認され,北京で,阿南惟茂大使と武大偉外交部副部長の間で調印が行われました。
(5)2005年5月に,四川省成都市で開催された「友好都市発展・協力ウィーク」にて,広島県,四川省,国際協力銀行の3者により,この事業に関する協力協定が調印されました。[友好都市発展・協力ウィークへの参加]
(1)技術研修実施
第1回植林研修[写真]
四川省政府や省内地方政府,関係団体等から推薦を受けた者の研修
(受入人員等)人員:12人,併せて省幹部植林視察団6名が来広
期間:平成18年1月,10日間
(研修内容) 植林に関する講義,試験研究機関視察,現地視察等
(研修場所) 広島国際協力センター(東広島市)
第2回植林研修[写真]
四川省政府や省内地方政府から推薦を受けた者の研修
(受入人員等)人員:10人
期間:平成19年6月,4日間
(研修内容) 植林に関する講義,試験研究機関視察,現地視察等
(研修場所) 広島国際協力センター(東広島市)
(2)専門家の派遣
四川省側からの要望があれば植林事業の専門家による現地指導を検討
(1) 事業名:四川省長江上流地区生態環境総合整備事業
(2) 事業目的:四川省長江上流域に,植林,植草,森林伐採削減に資する代替燃料(メタンガス)施設の建設を行い,森林面積の増加,土壌浸食の減少を図り,同地域の生態環境を改善する。
(3) 事業概要:植林(約69千ha),植草(約23千ha),灌漑設備・メタンガス施設建設
(4) 総事業費:約102億円(うち,円借款額約65億円)
(5) 借入人:中華人民共和国政府(実施機関:四川省人民政府)
(6) 実施時期:植林(2005年度~2010年度)
植草,灌漑設備,メタンガス施設建設(2005年度~2007年度)
わが国のOdaの一環として,開発途上国の経済社会基盤整備のために必要な資金を長期・低利な条件で円貨により貸し付け,開発途上国の持続的な成長と貧困削減に向けた自助努力を支援するものです。
[国際協力銀行][在中国日本国大使館][四川省発展和改革委員会(中国語)](外部リンク)
第1回植林研修(平成18年1月)
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四川省発展改革委員会副主任をはじめとする研修団が,広島県農林水産部長と意見交換 |
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林野火災跡地復旧 現地視察 |
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果樹研究所研修 |
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果樹研究所職員の皆さんと |
植林技術 現地研修 |
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植林技術 現地研修 |
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植林技術 現地研修 |
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林業技術センター 研修 |
林業技術センター職員の皆さんと |
第2回植林研修(平成19年6月)