安全・安心な広島県づくりに向けた効果的な情報戦略に関する研究
印刷用ページを表示する掲載日2011年12月1日
冒頭~小泉首相のメールマガジンの話 ・メールマガジンの存在→皆知っている しかし、会場での利用者1名前後 ・メールマガジンの登録者 =一時急増したものの、現在は減少傾向 →なぜか? ・メールマガジンにおいて、全体的/一般的なことしか言わないので魅力が続かない。 ・ 一時のように、TVなど話題に取り上げられなくなっている。 話題にあがることが、情報発信をする上で大切なことがらである。 |
「コミュニケーションの5つの要素」 情報だけがたくさんあってもダメであり、メッセージだけでもダメである。 いろいろなメディアで同じ情報を取り上げてもらうことで、効果が高まる。 しかし、メディアにも特性がある。 同じメッセージであっても、文脈や媒体、発信する場によって効果が異なる。 ・ コンテクストというのは文脈の意味であるが、要はタイミングが肝心 →効果的に受け手に情報を伝えるには、送り手の表現方法とタイミングの改善が必要 この研究での問い=安心・安全につながる情報、その提供の仕方とは何か? |
「なぜメディアを学ぶのか」 受け手の解釈によってメディアは様々な意味を持つことがとても大きい。 |
例えば、このグラフからは「半数近くが小学校一年生までにインターネットを使い始める」と読み取れる。 我々の認識とのギャップがあるので、それだけでも興味深いデータである。 |
「インターネットの使用時間」 週に30分未満:19%、週に30分‐1時間未満:21%、週に1‐2時間:20% というところを見て、「インターネットを使っているといっても週に2時間未満なので安心」と読み取ることができる。 しかし、週に7時間以上:9%これは、1クラスに約3人いる計算である。 「3人いたら、子どもたちの解釈では 「みんなやっている」→「だから、私もやらせて」 と言い出す可能性大」と読み取ることもできる。 ⇒グラフのみが出ていたら、読み手によって解釈が異なる。 … 作り手の意を汲んでもらえない。 |
提供された情報と、認識とのギャップがあることで、受け手に興味が生まれる一方、誤解も生じる。 情報の到達イメージ→積極的な受け手のクチコミを誘発すること →情報は共有されることで、理解へとつながる →県警の情報もここへ繋げるべき |
県民を対象とした昨年度のアンケートによると、8割の人が、現在治安に関して、不安を感じている。(この傾向は、犯罪数が3割以上減っているこの3年間でも変化が見られない。) そして、不安があるのにも関わらず、6割の人が対策をしていない。なぜか? 対策の仕方が分からないだけなのか。そもそもそれが分からないから不安なのだろうか。 ⇒現在の情報発信の仕方は、不安をあおるだけのものになっていないだろうか? |
・目標=ギャップのあるデータを正確に伝えること ・手法=図表を効果的に用いる 図表に解説をつけることで訴えたい情報を効果的に伝える、というのは簡単なことを実現していかないといけない。 |
子どもへの呼びかけ=具体的なものが多い(「○○しましょう」) このような情報発信は 「危険の種類」「対策」「効果」が分かりやすい それに対して、おとなへの呼びかけは、傾向は伝えているものの、それに対してどうしたらよいのかが見えないものが多くないだろうか |
大人への発信についても、意識の醸成だけでなく、具体的な行動を促す必要がある。(犯罪の傾向+対策、効果) |
市民が感じている、犯罪が起きたらどうしよう、という不安 →対策が分からないから、不安が起こる →対策の仕方を、情報発信でカバーする必要がある 事前に、対策を伝えることで、不安がある程度解消されるのではないか。 |
県警でも、昨年3月(左上)と今年3月(右下)を比較すると、情報発信の「センス」がよくなってきている。 ・「減らそう犯罪通信」(平成17年3月号) ・「減らそう犯罪通信」(平成18年3月号) |
例えば、注目すべき文字だけを着色したり、データの図示とコメントを併せて発信したり、傾向に対する対策を明示したり、という点である。 これらによって、データは正確に、対策を伝えている。 |
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)