記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:平成30年7月3日(火曜日)
(1)学校等施設のブロック塀などの安全点検の状況について
(2)ライフデザイン啓発事業について
(3)学校等施設のブロック塀などの安全点検の状況について
(4)NPO法人の狂犬病予防注射について
(5)一般国道191号の法面崩壊に伴う応急復旧工事中の事故について
(幹事社:産経新聞)
幹事社の産経新聞です。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は,11時を予定しております。ご協力をお願いします。まず,知事からの発表がありますので,お願いします。
私から発表項目〔が〕2点ございます。1点目は,学校等施設のブロック塀などの安全点検の状況について,これはやや中間報告的ですけれども,お話しさせていただきたいと思います。ご承知のように,先月18日に発生した大阪府北部を震源とする地震におきまして,小学校のブロック塀が倒壊して,通学中の児童が亡くなられました。これを受けて,翌19日から,県内の学校,幼稚園,保育所等の安全点検を実施しているところであります。この度,各学校等の設置者又は職員による緊急点検について,お手元に配付させていただいたとおり,6月末現在の状況をまとめております。まず,県立学校施設の状況については,1ページをご覧いただければと思いますが,全103校中,ブロック塀などの点検結果が「不適」であった学校が57校ございます。職員による目視等の点検では判定困難であった学校が3校となっています。一つの学校について二つの塀があって,部分的に不具合な箇所がある場合にも「不適」と区分しているところです。この結果を受けまして,本日から今月中を目処に,一級建築士資格を持つ職員による実地調査を行うこととしております。なお,危険を及ぼすおそれがあるものなどについては,当面の対策として,コーン標識の設置などによる注意喚起など,安全対策を行うよう指示してございます。なお,〔資料の〕「2」として,「不適」の内訳を整理した表もお示ししているところでございまして,学校別の状況を2ページ,3ページに記載しています。市町立学校については,各市町教育委員会に安全点検の実施を依頼しているところでありますが,6月末現在でわかっているところ〔について〕4ページにまとめております。続いて,私立学校施設の状況については,5ページをご覧いただければと思いますが,点検の結果,修繕等の対策が必要と思われるとの報告があった施設,設備は74箇所でございました。次に,保育所など児童福祉施設等の状況につきましては,6ページをご覧いただければと思います。点検の結果,危険箇所等があるとの報告があった施設は67施設でございます。なお,保育所と認定こども園につきましては20市町,放課後児童クラブについては19市町からの回答でありまして,未回答の市町〔も〕ございます。こちらについても現在,調査中であると確認しています。今回,危険箇所の報告のあった該当の市町及び設置者に対しましては,幼児,児童の皆さんが危険な施設等に近付くことがないように,注意喚起を行うこと,また,必要な安全対策を講じるよう働きかけているところでございます。
次に,ライフデザイン啓発事業の実施についてでございます。広島県では,少子化対策の観点から,これまで出会い・結婚の後押しであるとか,不妊に悩む夫婦の支援に取り組んできたところでございます。こうした取組の一環といたしまして,若者を対象に,仕事や恋愛・結婚,妊娠・出産,子育てといったライフイベントを総合的というか全体として考えて,希望するライフデザインを実現するための自発的行動を促す「ライフデザイン啓発事業」を新たに実施いたします。この事業では,まず,県内の大学生や企業・団体の若手職員など10団体程度を募集いたしまして,「ライフデザインセミナー」を開催いたします。セミナーでは,人生のさまざまなライフイベントを経験されたキャリアコンサルタントや経営者などの講師の意見を聞きながら,自身の「ライフデザインマップ」を策定して,意見交換を行うこととしています。この先行的な取組として,広島工業大学女子学生キャリアデザインセンターとコラボいたしました「ライフデザインセミナー」を8月6日月曜日に実施いたします。また,今後,ライフデザインセミナーの様子や,講師による人生のターニングポイントを紹介する「特設ウェブサイト」を開設する他,ご自身の将来設計を書き込める「ライフデザインマップ」を希望者に配布いたします。さらに,結婚や出産,子育てのリアルなデータを紹介する「トリビアブック」を作成しまして配布することとしております。こういった取組によりまして,さまざまなライフイベントをトータルで考えて,若者の希望する結婚や妊娠・出産等のライフデザインの実現を後押ししたいと考えているところでございます。私からは以上です。
(幹事社:産経新聞)
この件について,質問がある社は,挙手して社名を名乗ってからお願いします。
(NHK)
NHKの秦です。おはようございます。ブロック塀についてお伺いするのですが,2点ありまして,まず,数字の受け止め,危険な箇所がこれだけあるということの数字の受け止めと,2点目は,3年に1回の法定点検で,一級建築士などの資格を持っている人が点検しているはずなのですが,点検していたにも関わらず,こういうことが見過ごされてきたことについてのご見解をお願いします。
(答)
まず受け止めとしては,かなりの数があるなということでありまして,県立学校施設について言いますと,70年代に第二次ベビーブームがあって,そこに対応するためにいろんな整備をしてきたと。81年に新耐震基準に切り替わっていますので,その前後に整備されたものが多いということがあります。そういう中で,やはり注意が校舎の耐震化というところにいっていたのかなということで,それを最優先として取り組んできたということから,こういった対策が必要なブロック塀が多くなっているのかなと考えておりまして,直ちに,実態をしっかり把握して速やかに対策をとっていく必要があると考えています。実は,「不適」の中でかなり,いわゆる「既存不適格」というものが多いと認識していまして,一部は劣化ということもあるのですけれども,「既存不適格」であっても,やはり現状の基準を満たさないものは,きちんと対応していかなければいけないということを,あらためて私も考えているところであります。
(NHK)
「既存不適格」であると,3年に1回の法定点検で専門家が見るわけなので,例えば,新しくなった基準よりも塀が高いとか,控え壁がないとか,専門家であればわかると思うのですけれども,それが見過ごされてきたというのはなぜだとお考えですか。
(答)
これまでも5件程の報告があったのですけれども,十分に,やはりそこの意識と言うか,「既存不適格」,つまり法令違反ではないけれども,やはり対応すべきであるという意識が,そこまでなかったということが正直なところではないかと思います。
(NHK)
それは,調査を依頼する教育委員会なり学校側になのか,それとも建築士側になのか。
(答)
それは双方だと思います。
(中国新聞)
中国新聞の教蓮です。ブロック塀についてなのですが,今回,施設についての数字を報告いただいたのですが,通学路であるとか,いわゆるスクールゾーンと言われている子供が通ったりする場所,子供に限らずいわゆる一般の方も通るようなところも含めて,その他の県有施設であるとか県営住宅,庁舎,出先機関を含めて,そういったところの壁の調査をされるお考えはあるのかというところと,施設だけではなく,通学路の調査というのは,今回の〔文部科学省からの〕通達にも通学路という文言があったかと思うのですけれども,通学路についての調査がどうなるか教えてください。
(答)
今回調べた学校等,これ以外の状況についても,現在,安全点検を実施しているところです。庁舎であるとか校舎,あるいは県民の方々が利用される公の施設,あるいは既に用途廃止した財産ということです。通学路かどうかということに関わらず,全てについて実施しているところです。あわせまして,ブロック塀以外で道路等に面していて,通行者に危険を及ぼすおそれがある工作物についても調査することとしております。調査の結果,危険を及ぼすおそれのあるブロック塀や工作物については,速やかに周囲への注意喚起であるとか,カラーコーンの設置等の応急対策をまず行った上で,状況に応じて,撤去や改修等を行っていくということで,安全性を確保していきたいと考えています。調査については,7月上旬に終える予定としています。通学路のいわゆる民有の施設などを含めたものについてですけれども,この通学路沿いの危険性の高いブロック塀の把握を優先的に進める実態把握を行って,そういったブロック塀の所有者に対して,技術的な点検や調査,あるいは改修方法も含めて改善を求めるといった対応を市町と連携して進めていきたいと考えています。具体的な進め方については,これは関係先もたくさんあるものですから,関係機関と協議,調整を今,行っているところであります。
(中国新聞)
今の民有施設の分です。県議会の建設委員会でも,これから検討していくというのがこの前あったのですけれども,かなり数も多くなるし,範囲もどこまでやるのかというのは,相当広がる可能性があると思うのですけれど,具体的にどういった,まさに「今から検討」と言われたんですけれど,今の時点でどういう想定をされたのか,手法について。数が非常に多くなると思うので,手法についてどういうことを想定されているかというのと,できれば時期的なもの,いつくらいから早ければ着手したいというのがあればお願いします。
(答)
具体的に今申し上げたように,技術的に点検,調査ということをやる必要があるということですけれども,具体的にどうするかということは,だいたい見えていればお話するのですが,ちょっとまだ具体的にお話できる段階ではないので,それはまた検討の上で,お話させていただきたいと思っています。おっしゃるように非常に長いというか,基本的に通学路というのも,どこからどこなのかと言うと,ある意味で言うと全てということになるので,そういったことも含めてちょっと考えていく必要があると思っています。
(中国新聞)
時期的なものも,今のところ〔言える状況ではないでしょうか〕。
(答)
そうです。まだちょっと言える状況ではないです。
(RCC)
RCCの増田です。今回の調査で,劣化,損傷の状況に応じた対策を検討するとあるのですけれども,状況に応じた対策というのは,具体的には取り壊しも含め,それぞれの状況に応じてということだと思うのですけれど,具体的には,考え得ることというのはどういったことがあるのでしょうか。
(答)
具体的に考え得ることは,撤去であったりとか,あるいは補修,あるいは補強を行う。そういったようなことになると思っています。
(RCC)
基本的には,この不適という判断されたものについて,要は,放っておくということはないようにするというような〔お考えでしょうか〕。
(答)
そうです。
(RCC)
あと,先ほど既存不適格の話があったのですけれど,それが多かったということですが,割合的には,ほぼそうだったと捉えた方が〔良いのでしょうか〕。それか,これは後で〔担当課へ〕お伺いした方が良いですか。
(答)
実は,既存不適格であり同時に劣化もしているのではないかと思われるものもあります。ですから,かなりそこは重なっている部分があるというところです。
(RCC)
この不適という判断をされたもののうち,どのくらいが既存不適格であったかというのは,これは,またあらためて担当課にお伺いした方がよろしいですか。
(答)
はい。
(RCC)
わかりました。そうさせていただきます。
(中国新聞)
中国新聞の村田です。若干お願いも含めてですが,今後の対応ということで一級建築士などの現地調査が本日から,とありますけれども,どちらかメディア向けの取材の設定をお願いできますでしょうか,というお願いなのですけれども。
(答)
それは事務的に調整させていただければと思います。
(中国新聞)
それと,冒頭のやり取りの中で,5箇所程度報告が上がってきたという趣旨のご発言があったと思うのですけれど,これは,5箇所程度何らか早期に対処した方が良いという報告が上がっていたのだけれども,そのままになっていたという理解でよろしいのでしょうか。
(答)
結果的には,まだ対応がされていないということだと思いますので。〔事務方に問いかけ〕それで良いのでしたか。
(事務方)
はい。
(中国新聞)
後程,ちょっと事務課の方でどこかというのも教えていただければと思います。それと,早急に補修・補強なり,撤去なりをされるというお話がありましたけれども,当然,その予算が伴うものになると思います。既存の維持管理費等の中でみていく部分もあるのでしょうけれども,いずれ補正予算を含めた対応が必要になるのではないかという気もしますが,その辺り,財政的な見通しをどのように考えていらっしゃるか〔お伺いします〕。
(答)
現状では,財政的な見通しというのは,どのくらいになるのかというのは,ちょっとまだわからない段階で,大体,撤去して別のフェンス等を設置すればいくらくらいかかるというのは,単価的なものとかはわかりますけれども,ちょっとどれくらいの延長になるかとかまだわからないので,今何とも言えませんが,いずれにしても,それはきちんと進めていこうと考えているところです。
(中国新聞)
必要に応じて,補正予算の編成も検討されると〔いうお考えでしょうか〕。
(答)
そうです。
(中国新聞)
もう1点〔お伺いします〕。今回の問題と言うのは,当然,広島県だけの問題ではなくて,全国的に相次いで類似の事例が出ていると思います。財政面の負担を考えても,国の方で何らか自治体の方の支援制度なり,あるいは通学路の先程の点検にしても,一定の基準を示してやるというのは一つ効率的な手法として考えられるのではないかと思いますけれども,その辺のご認識と,もしそういうものが必要であると思われるのであれば,国に対して何らかの働きかけをされていかれるご予定があるか,その点についてお伺いします。
(答)
財政的な支援と言うことについては,〔事務方に問いかけ〕これは知事会の方でも議論しているのでしたか。まだ出ていないのでしたか。そこまで出ていないのでしたか。
(事務方)
まだ出ていないです。そこまで出ていないです。
(答)
おそらく,7月の知事会もあるので,そういうところでの議論になると思っています。ただ,国がどういう対応をしていただけるかということに関わらず,これは,いずれにしても進めることだと思っていますので,そこはまず進めていきたいと〔思っています〕。国からの,そういった財政支援があれば,それは我々としてもありがたいと思っています。特に学校施設はともかく,民有施設であるとか,そういうところは,そういった〔国の〕対応があるとありがたいなと思います。
(中国新聞)
調査に関しての統一的なルールは〔どうお考えでしょうか〕。
(答)
通学路について,それも,国としてどうまとめられるのかというのは,まだよくわからないので,それを待っているよりは,我々は我々として対応を進めて行きたいと思います。
(中国新聞)
ありがとうございます。
(幹事社:産経新聞)
他に質問がある社はお願いします。続いて幹事社質問に入ります。
(幹事社:産経新聞)
神石高原町で犬の保護に取り組むNPO法人が,狂犬病予防注射を一時的にしていないことが報道されました。犬の譲渡対象団体として同法人を指導する立場にある県の再発防止策と,知事の受け止めをお聞かせください。
(答)
まずピースウィンズ・ジャパンはこれまで,動物愛護センターから多くの犬の譲渡を受けていただいている団体でありまして,これまでの取組に対しては評価しているところです。しかしながら,狂犬病予防注射の接種の遅れで警察から捜査を受けたということは,残念なことだと思っています。警察が捜査に入ったということから,6月21日木曜日からピースウィンズ・ジャパンへの譲渡は一時的に見合わせをしています。〔6月〕28日に神石高原町と一緒に,動物〔の〕愛護及び管理に関する法律に基づく立入調査をさせていただいて,その結果,調査時点では,狂犬病予防注射が適切に実施されて,法令違反は解消されていたということが確認されております。また,今後の再発防止策についても適切に講じられていること,それから,犬の飼養管理の状況であるとか,あるいは,施設の衛生管理の状況等も調査いたしまして,特段の問題はなかったということであります。したがって,本日から,あらためてピースウィンズ・ジャパンへの譲渡を再開したいと考えています。再発防止ですけれども,まず,ピースウィンズ・ジャパンにおきまして,狂犬病予防注射を実施する獣医師が確保できているということと,それから狂犬病予防注射の定期接種期間であります4月から6月に,十分に実施可能な計画が策定されているということの2点を確認しているところでありまして,県としては,県民の安全・安心を確保するためにも,狂犬病予防注射を含めた譲渡後の状況確認を十分に行って,神石高原町とも連携しながら必要に応じた対応をとってまいりたいと考えています。県民の皆さまには,動物の命の大切さを,あらためてお考えいただきたいと思っています。ピースウィンズ・ジャパンに譲渡しているのは,県の動物愛護センターに収容された野良犬,あるいはその子犬でありまして,野良犬を繁殖させないようご協力いただければと思っています。具体的には,飼っている犬は絶対に捨てないでほしいということと,野良犬に無責任にエサを与えないでほしいということと,飼犬には必要に応じて不妊去勢手術をするといったことを徹底していただければと考えているところであります。
(幹事社:産経新聞)
この件について,質問がある社はお願いします。
(中国新聞)
中国新聞です。本日から〔譲渡を〕再開されるということだったのですけれども,さまざまな再発防止の,今,お話もいただいたのですけれども,根本的にと言うか,〔動物愛護〕センターから,かなりの数の犬が,今,ピースウィンズ〔・ジャパン〕の方に行っていると思うのですけれども,その状況をまず県知事としては,年間,千を超える数が〔センターに〕行っているかと思うのですけれども,そこを,まず,どう捉えていらっしゃるかというところと,持ち込みを減らすということで,〔県民の皆さまへのお願いを〕今,いくつか挙げていただいたのですけれども,なかなか,これまでも言われてきたことかと思うのですけれども。繁殖のことであるとか,「動物を大事に」ということは。〔しかしながら,〕なかなか減らないということが〔実態として〕あるのですけれども,そこを何か,新たな一手というか,そういったものが,あるものかどうかというのをお願いできますか。
(答)
まず,ピースウィンズに譲渡を始めて,譲渡数も増えておりまして,これ〔譲渡数が増えたのに〕は,いろんな理由があるのですけれども,ただ,現状では想定よりちょっと〔譲渡数が〕多くなっているのですが,一定,かなりの数を引き取っていただくということは,ピースウィンズもご了解の上で進めていることです。〔それ〕で,ほとんどが野良犬でありまして,野良犬を増やさないためには,やはり繁殖を抑えると〔いうことが大事で〕,そのためには,早く〔野良犬を〕捕獲して,繁殖させないということが一つの方策であると思っていまして,今,県でも,新しい譲渡センターを。〔事務方に向かって〕譲渡センター〔という呼び方〕で良いのでしたか。
(事務方)
はい。
(答)
譲渡センター〔の設置〕を計画していますけれども,そういった対応も含めて,譲渡の〔受け入れ先を増やす〕努力を〔行い,受け入れられる数を〕増やしていく,それから,野良犬の捕獲を進めることによって数自体を減らしていく,それによってピースウィンズも安定的な受入れと運営ができるようにするというようなことを進めていきたいと思っています。
(幹事社:産経新聞)
他に質問がある社はお願いします。
(中国新聞)
2点ほど。一つは今回,狂犬病の注射の案件が発生した背景に,どういった原因があると知事はお考えになっているのでしょうか。
(答)
これは,かなりはっきりしていまして,想定数以上の譲渡,つまり想定数以上の収容も含めてあったということと,それから,そういう中で感染症がピースウィンズの犬舎の中であって,そこに先方の獣医師が対応を集中しなければいけないという状況が一時的に発生して,その間,注射が結果として滞るという事態が起きたということです。それについては,〔県側も〕相談もいただいて,地域の開業されている獣医師の皆さんにご協力を依頼するように助言したりであるとか,結果として,今,協力を得られているのですけれども,県としても,他団体に譲渡するように〔働きかけるなど〕,これはなかなかうまくいっていないのですけれども,そういったことをやってきたわけでありますが,結果として,〔予防接種の〕遅れが取り戻せない状況というのが,一定程度続いて,今は,それは解消しているのですけれども,そういうことがあったということであります。
(中国新聞)
それともう1点。ピースウィンズ・ジャパンの大西代表理事と知事もご面識があると思うのですけれども,今回の件を受けて,何らか代表と話されたり,要請されたりということはないのでしょうか。
(答)
大西さんとは立ち話的な,たまたま空港で会って,立ち話的なことはありましたけれども,詳しくは担当の方がやりとりをさせていただいていたということです。
(幹事社:産経新聞)
最後の質問にしたいと思います。他に質問がある社はお願いします。
(中国新聞)
中国新聞の樋口です。〔一般〕国道191号の法面崩壊があったのですが,そこで1名亡くなって,またこの度,応急復旧工事の中で,一人の作業員の命が失われるということが起きました。まだ,今工事を中断していると思うのですけれども,県の発注した工事であったということで,現段階で県の責任についてどうお考えかということが一つと,そうは言っても再開を望んでおられる方もいらっしゃる。通行できるようになる時期の目途があれば教えてください。
(答)
まずは,今回の工事中にお亡くなりになられた方,またご遺族の方々に心からお悔みを申し上げたいと思っています。こういった事故が発生したということは,大変遺憾なことだと受け止めているところであります。実は6月21日にも,これは企業局の発注の工事なのですけれども,作業中に死亡事故が発生していまして,立て続けに発生しているということで県としても重く受け止めているところです。土木建築部〔正しくは,土木建築局〕を始めとして,県発注工事において工事現場の緊急点検を,そういう観点から実施することといたしました。県としては,施工業者の皆さんに対して,安全対策の徹底を図っていきたいと考えているところです。
(中国新聞)
緊急点検の趣旨というか,現段階で,先程の企業局〔発注工事〕の本郷〔産業団地の事故〕も含めて,県の責任ということについてはどのようにお考えかということと,緊急点検の趣旨を伺えればと〔思います〕。
(答)
緊急点検の趣旨は,施工業者の安全管理であるとか施工体制について確認していくということでありまして,県としては,施工業者の皆さんがきちんとした安全管理であるとか,あるいは〔法令で〕定められた施工体制をきちんととっているかといったようなことを確認していく。そういったところが,ないがしろにされていないということを確認していくことが我々の責任だと思っています。
(中国新聞)
今回発生した2件の事案については,今の時点で何か県の方に瑕疵があったとか,そういうところはお考えはないでしょうか。日程的なものも含めて。
(答)
それは特に認識はしていません。
(中国新聞)
それと〔一般国道〕191〔号〕の方ですが,再開の目途というのは,工事の方の再開及び道路の通行再開というのは,目途は全く立っていないということでしょうか。
(答)
今,労〔働〕基〔準監督〕署であるとか,あるいは警察の方で事故状況の調査を行っているところでありまして,その調査を踏まえて,再開の時期を判断したいと考えているところであります。
(中国新聞)
工事の方の再開をですか。
(答)
工事が再開すれば,それからどれぐらいでというのは。
(中国新聞)
もちろん今の時点で,いつ再開するか,通行ができるようになるかというのは見通しが立っていないということですか。
(答)
工事の再開時期でわかるというか,元々で言えば,7月2日でしたか,片道が開くのは。〔事務方に問いかけ〕何日でしたか。
(事務方)
6月末頃を目途にしておりましたが,まだ未定です。
(答)
6月末でしたか。オリジナルの工程では6月末ということで,あと数日というところだったと思いますけれども,基本的にはそれが残るというような形〔です〕。何らかの対策をとらなければいけないとか,そういうことがあれば,また,ちょっと変わるかもしれませんけれども。基本はそういうことかと思っています。
(中国新聞)
緊急点検というのは,今進行中の工事において全てやっていくということですか。
(答)
そうです。
(中国新聞)
今後発注するものについても,一定期間はやっていくということですか。
(答)
今後のものについては,当然,施工管理はやっていますので,そういう中で,きちんと管理であるとか施工の体制については確認はしていくことになると思いますけれども,具体的には,必要に応じて考えていくということになろうかと思います。
(幹事社:産経新聞)
これで知事定例会見を終わります。次回の定例会見は,7月10日火曜日の10時30分からを予定しています。ありがとうございました。
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