記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)
会見日:平成26年7月24日(木曜日)
(幹事社:日本農業新聞)
おはようございます。幹事社の日本農業新聞です。よろしくお願いします。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は,10時45分を予定していますので,ご協力をお願いします。知事からの発表がありますので,お願いします。
私から2点,本日発表項目ございます。
1点目が「ひろしま出会いサポートセンター」の登録受付開始についてであります。今年度新たに取り組む少子化対策の一環といたしまして,若者の結婚を応援する「ひろしま出会いサポートセンター」を開設することとしておりますが,これが8月1日金曜日となりまして,13時から会員登録をスタートいたします。少子化の要因であります未婚化あるいは晩婚化は,地域や職場で,いわゆる昔のおせっかいなおじさんおばさんが,世話役というか,そういう方々が減少してきたということが背景の一つであると,我々見ておりまして,センターが代わってというわけにはいかないかもしれませんけれども,こういった役割を担って,若者の早期の結婚行動の促進であるとか,結婚観の醸成を図っていきたいと考えているところであります。独身の方に会員登録をいただきたいんですが,登録をいただきますと,婚活イベントやスキルアップセミナー,結婚に関するコラムなどをメルマガで配信をいたします。
また,協力企業によります会員限定のサービスなども受けられるようになっております。登録は,インターネットのほかにFAXや郵送でも対応をいたします。社会全体で若者を応援する機運醸成を図るため,社員の結婚を応援する企業の経営者や人事,福利厚生担当の方に,「企業内サポーター」として結婚応援の推進役となっていただくような働きかけも行っていきたいと考えております。具体的には,サポーター養成研修の開催であるとか,企業間交流事業を促進をしてまいります。6月から,毎月19日を「出会い・育児の日」,「イクちゃんの日」と愛称つけましたけれども,これを定めたところでありますが,企業や市町,また関係団体と協力をして,結婚から子育てまでの支援をトータルで実施をして行きたいと思っております。
また,センターの立上げイベントとして,9月15日,これは祝日ですが,広島市内で「結婚応援フォーラムinひろしま」を開催いたします。少子化ジャーナリストによる基調講演や,独身者や親向けのセミナーなどを実施予定であります。ぜひ,たくさんの皆さまにご参加をいただければと思っております。このセンターの登録受付は8月1日からなんですけれども,記者会見のタイミングが31日にできたら良かったんですけれども,今日になってますので,できれば募集開始に合わせて,報道いただけると有り難いなと思っておりますが。よろしくお願をいたします。
2点目であります,広島県産応援登録制度の取組についてであります。県では,「広島県産応援登録制度」を今年度から実施をしておりまして,現在までに,野菜や米,和牛など34品目を登録をしております。本日,この制度の登録商品を紹介するホームページを開設をして運用を開始をいたします。この制度ですけれども,魅力ある広島県産の農林水産物につきまして,生産者が商品を提案をして,それを販売いただきますスーパーであるとか,飲食店,食品製造会社,コンビニといったプロが審査をして,一定基準に達していると判断された商品につきまして,県が登録をするというものになっております。登録された商品は,県の事業を活用して,これは,6次産業化総合支援事業というものですけれども,これを活用して,ホームページによるPRであるとか,商談会の開催などを実施をいたしまして,本県農林水産物のブランド化や販路拡大に繋げていきたいと考えております。
また,株式会社アンデルセン様との連携によりまして,本制度の登録商品を中心に販売する,常設販売コーナーを広島アンデルセン1階,本通りのアンデルセンに開設をして,本日から販売を開始します。さらに,広島駅弁さん,広島駅弁当株式会社様との連携によりまして,本制度による連携商品がこれもやはり今日から発売をされます。今後とも,こうした取組が増えていくことによりまして,こだわりの広島県産の農林水産物を消費者の方にぜひ知っていただきまして,選んでいただくことに繋げていきたいと思っております。
ということで,こういうマーク〔パネルを掲示〕が「泣けるほどおいしい!広島県産応援登録商品」というマークがつくようになっておりますので,よろしくお願いいたします。私からは以上です。
(幹事社:日本農業新聞)
以上の件について質問がある社は,挙手をして社名を名乗ってからお願いします。
(TSS)
テレビ新広島 若木です。出会いサポートセンターの方なんですけれども,県として認識されている,広島県特有の,何かもし課題があれば教えていただきたいのと,後、こうしたサポートというのは民間もやっていますけれども,行政が行うメリットというのを教えてください。
(答)
広島県特有の課題というか,もう少し幅広に見ていくと,実は女性は結婚したら家庭で子育てをするべきたというような,いわゆる古典的な役割分担観,これが強いという,実は傾向があるんですけれども,それで子どもが多いかというと,決してそういうわけではなくて,出生率は比較的高い方ですけれども,まだまだ課題があると。まだ結婚してない,これは全国の傾向と同じで,晩婚化であるとか非婚化っていうのが非常に大きくて,その理由を見ると,「どうして結婚したか」というとこの理由の分布ですけれども,「恋愛」であるとかは従来とあまり変わらないんですが,「お見合い」的な部分,そういうところが,非常に多く減少しているということがあります。
そういう意味では,従来であれば,余計なプレッシャーだったっていうこともあるわけですけれども,おせっかいな人が,「いやあ,こういういい人がいるよ」とかっていう,それがなくなってきたと,これは広島県だけということではないと思いますけれども,そこを少し何というか,対象というか,てこ入れを図る必要があるのかなというところで,今回の出会いサポートセンターに繋がっていくということであります。
(TSS)
行政がやるメリットみたいなものは何か。
(答)
この取組は,事業ベースで行われたりとか,NPOがやっていたりとかいたしますけれども,それを一元的に取りまとめていくということが一つの必要な動きかなと思ってまして,行政がやることのメリットというか,それによって,より広く皆さんに知っていただくという効果を狙っていきたいなと思っておりますし,あとはその経済団体とも連携しながら、その企業内でのおせっかい役をやっていただくというようなことも,進めていきたいと思っておりますので,そういったことと合わせて総合的に,この「おせっかい推進」というか,それができるかなと思っております。
(幹事社:日本農業新聞)
他にございますでしょうか。はい,それでは,幹事社質問に入ります。
(幹事社:日本農業新聞)
先ほど登録制度のホームページの開設の発表がありましたが,先週も世羅〔町〕でありましたけれども,知事は「地域の宝チャレンジトーク」などで6次〔産業〕化に取り組む農家の姿を見てこられてきたと思うんですが,県の農業振興と,集落の維持発展において6次産業化がどれだけ重要な意味を持つのか,その位置づけについて改めてお伺いできればと思います。
(答)
6次産業化というのは,ご承知の通り,いわゆる食品のバリューチェーンというのを考えた時に,素材を生産するというところから,それを加工すると,流通するというところまで一連の流れがありますけれども,これをできるだけ農村に,バリューチェーンの大きな部分を残していこうという取組であると考えておりますし,またそれを,農業者に近い人,あるいは農業者自身,あるいは,そこと非常に協力関係のある所がやることによって,農産物自体のバリューチェーンにおける価値を高めていくようなことができると思ってます。そういったことを通じて,地域の雇用を創出したりであるとか,あるいは担い手の経営力を高めるようなことになると思っております。そういう意味で,非常に重要なことかなと思っておりますけれども,なかなか簡単ではないという認識もあります。
今,取り組んでいる中では,特に連携方式として,「全農ひろしま」と連携をして,県域全体でキャベツの生産量を上げていこうという,こういった取組も一種の6次産業化の動きだと思ってますし,これは連携型の,あるいは「サラダクラブ」という所がカット野菜を商品化されてますけれども,ここが安定的に野菜を調達をするということによって,生産者側の経営の安定化が図られると。「サラダクラブ」の販路を使って,最終的には消費者の手に届いていくというような,こういった連携型。ネットワーク化というか,ネットワークを組むというか,そういった取組,そんなことが必要かと思ってますけれども,いずれにしても様々な形で,できるだけ食品バリューチェーンの多くの部分を生産者の手元に残していくという取組が重要だと思ってます。
(幹事社:日本農業新聞)
この件につきまして,質問のあります社はお願いします。それでは,その他に質問がある社はお願いします。
(中国新聞)
中国新聞の野崎です。よろしくお願いいたします。知事は25日から,米国の方に出張される予定になってますが,カリフォルニア〔州〕のシリコンバレーを主に回られると伺ってるんですけれども。その狙いとですね,その場所を選んで,東広島市長とも一緒に,マイクロン・テクノロジー社を訪問されるとも聞いてます。それからそのあと,ケークブレッド・セラーズ〔社〕なんかも回られると聞いてますけども,どういう成果を期待して回られるかというのをお聞かせください。
(答)
今回は,従来から続けております,アメリカと日本の地域レベルでの経済交流の強化。これを進めるという取組の一環でして,今回は,〔公益財団法人〕米日カウンシル〔-ジャパン〕という所が,企画の主体となって進めているんですけれども,ここが今回はカリフォルニア州と日本の6県〔広島県,静岡県,岡山県,福岡県,佐賀県,大分県〕とやろうということで,そこに参加をしてまいります。
カリフォルニアはそれ自体,国別のGDPを並べても上位に,非常に高いところに来るというような,非常に大きな国というようなとこなので,ある意味大変なところだとは思いますけれども,シリコンバレーというのは,まさに最先端のイノベーションが生まれているということだけではなくて,それを生んでいる土壌というか,そういうものがある所でもありますので,県内企業のビジネスマッチングであるとか,それを通じてビジネスパートナーが見つかるということに加えて,そういった今後,広島県でも非常に重要になってくる新しいイノベーションを生んでいくような力というのを,少しでも多くの企業の皆さんに実感をしていただきたいなと思ってます。
これに合わせて県内でも非常に大きな雇用をしておりますマイクロン〔・テクノロジー社〕を訪問いたしまして,非常にDRAM〔半導体メモリの1種〕というビジネスは浮き沈みが激しいところでありますけれども,引き続き安定的に広島県での生産をしていただくように,関係強化というか,投資の継続を東広島市長とお願いをしてまいりたいと思っておりますし,合わせてアメリカのワインの本場にも行ってきますけれども,アメリカのワインも,フランスワインに対抗して,輸出を増やしてきたという歴史がありますので,ちょうど今,広島県としても,お酒の海外での販売の強化,これは様々な流通面の課題というか,挑戦というか,チャレンジがあるんですけども,そういったことをどう乗り越えてきたかというのを,知見とか経験を聞いていきたいと思っているところであります。
(中国新聞)
知事自身は,ITベンチャーを起業されたご経験がありますけれども,今のお話ですと,イノベーションの最先端が生まれている場所だけに,広島にもIT関係でイノベーションが生まれるきっかけにしたいという。
(答)
いやいや,そういうことではなくて。シリコンバレーはITで有名ですけれども,ITだけじゃないんですね,動いているのは。むしろ今,具体的に起こっているイノベーションそのもの,もちろんそれも大事なことなんですけれども,どうしてそれが継続的に生まれてくるのかというのを,ずっと変遷してるわけですね,シリコンバレー自体も。
それは例えば,大学の役割であったりとか,あるいは大学と企業の関係であったりとか,あるいは企業間の関係であったりとか,あるいはリスクの取り方であるとか,あるいは人材の流動性であるとか,いろいろなことが絡んでいます。そういうのを総体して,エコシステムと呼ばれてますけれども,そういったことがやはり重要なことだと思いますので,広島は広島の,ITもあるかもしれませんけども,IT以外のイノベーションというのも非常に大事なものなので,そういったものを生んでいく重要性というか,それを認識していくことが大事ではないかなとは思ってます。
あとは具体的なビジネスを求めていくという部分も今回の同行する企業側にはありますので,どれだけすぐに結びつくかは別として,チャレンジをしていきたいなと思ってます。
(中国新聞)
同行される企業への県への支援というのは,どんなものがあるのかということと,お隣の岡山県知事さんとも一緒に「〔米日〕カウンシル知事会議」に出席されて,パネルディスカッションをされると伺ってますけども,そこでどんなことを知事としては訴えたいのか,それから,どういうことを聞きたいのか,あわせてお聞かせください。
(答)
パネルディカッションは,どちらかというと各県の現状を紹介するようなものになってますので,カリフォルニア〔州〕の企業のみなさん,あるいは州の皆さんも,広島がどんな産業状況なのかというのを,ご存じないと思うんですよね。そこをしっかりと,まずご紹介をしていくということが狙いです。それを各県,6県知事が今回参りますけれども,各県がそれをしていくと。
つまり,国と国との間の経済交流だと,どうしても大企業中心ですし,国全体として見てるんで,ローカルでどういうものがあるのかということは,あまりよく理解されていないんですね。そういうところを深めていくということが,長期的に見た経済交流の深化に繋がることだと思いますので,そういう長い取組の一環として,県の状況っていうのをご紹介していきたいと思ってます。同行する企業の皆さんとは,できるだけビジネスマッチングが進むように,アメリカ側と日本側と協力をしながら,進めているというようなことです。
(幹事社:日本農業新聞)
他にございますでしょうか。
(NHK)
NHK 秦です。よろしくお願いします。「泣ける!広島県」の作られた冊子が,Perfume(パフューム)が載ってる冊子が,ネットオークションにも出されてるということで,まあ増刷も決まったんですけれども,その人気の現れでもあるかもしれないんですけど,そういう現状をどう見られているかお願いします。
(答)
一つは,非常に人気が出ているというか,用意したものをほぼ,特別にちょっととっているものは別として,この配布がほぼ終了しているということは,非常に効果があったかなと思ってます。その人気があるということの裏返しとして,ネットオークションに出てしまっているんですけれども,これは非常に残念なことでありますけれども,我々としては,一応警告を含めて対応しているところですけれども,なかなかちょっと全て防ぎきれないというところが,残念に思っております。
(NHK)
特に更なる措置みたいなのは,もうないですよね。
(答)
これは,なんていうかプラスマイナスがあるというか。「いいやもう絶対に譲渡しません」とか「誓約書書いてください」とか,それはまた今度は配っていってPRするという方からは逆効果になっていきますし,そこは配布を受ける皆さん,入手された皆さんの良識にお願いをしたいと思ってます。
(NHK)
はい。
(幹事社:日本農業新聞)
他にございますでしょうか。
(中国新聞)
中国新聞 金刺です。関連で。抜本的な対策が打ててないのに増刷するとさらにオークションに出回ってしまう冊数も増えてしまう恐れがあると思うんですけれども,増刷に踏み切った理由と言いますか,抜本的な対策をされてないのに増刷をするということに対して,知事はどのようにお考えになってますか。
(答)
これは大きな全体の絵柄をみていかなければいけないことだと思います。一定の割合がこういったオークションに出て,不当な利益を得る人が出るかもしれませんけれども,全般多くは,皆さんのそれぞれの手に渡って,そして広島県のアピールに繋がっていくということだと思いますので,全てそういったことをゼロにしなければ全体として効果があることができないということではなくて,全体のバランスを見ながら進めていくべきことだと考えています。
(幹事社:日本農業新聞)
他にございますでしょうか。
(HTV)
広島テレビですが,話をちょっと変えてですね,昨日,「〔広島〕県教育のグローバル化〔10年展開構想(仮称)〕」ということで会合があって,そちらで新聞さんの方で書いてらっしゃるところがあるんですが,英語の授業を全般的にやるというという,学校の構想が挙がっているということについて,知事のお考えがいただければなと思います。
(答)
今の学校の構想自体については,昨日もありましたような,〔ひろしま版〕「学びの変革」アクションプラン〔(仮称)〕というのを教育委員会の方で検討中ですけれども,その有識者からご意見をいただくために事業の一つとして出ているものだと認識をしておりまして,今後それをどうしていくのかということを考えていくという素材だと思ってます。
他方で昨日もちょっと会議の中で言ったんですけれども,ちょうど私,島根県との2県交流会議で隠岐〔島根県〕に行ってきまして,有名な海士町〔島根県隠岐郡〕で〔島根県立隠岐〕島前高校に関わる取組についても,突っ込んだ意見交換をしてきたんですが,ちょうど海士町でも,島前高校の将来として,今,教育委員会の方で事業案の一つとして出ていたグローバルリーダー育成校,こういったことを目指していきたいということをおっしゃってまして,いろんなところでそういう問題認識があるのかなと思ってます。
こういった学校については,国内外のグローバル化というのが,不可避的に進展している中で,広島県,あるいは日本全体が持続的に成長発展していくためには,いろんなこの場面で活躍できるリーダー,それは地域で活躍してくれたりとか,あるいは県であるとか,国内であるとか,あるいは世界で活躍してくれる,いろんなリーダー,厚みのある人材層というのを作っていくことが必要であろうと。特に国際的な舞台で活躍する人材を育成するためには,非常に従来とはさらに踏み込んだ,自分とは異なる価値観であるとか意見を持つ人とコミニュケーションを図って,協働して,答えがない課題に対して,答えを作っていくというか,解決を考えていくっていうような,そんな力。
これまで日本の学校教育ではないことでありますので,そういったことをしっかりと育成をしていくということが必要ですし,そのためには,これまでにない発想で思い切った取組を行うことも必要なのかなと思います。
そういう意味では,今,昨日の資料に出ていたような事業案,こういったことは,非常に広島県だけでなくて,日本全体の教育の更なる変革に資すると。これはただ単にどういうものをやりますかということだけではなくて,どういうふうに,教育の根本をどういうふうに考えていきますかということにも大きく関わることなので,そういう意味では教育界全体の更なる変革に資するということで,意義があるんじゃないかなとも考えています。
(HTV)
そういった中でですね,構想として挙げたという状況で,実現可能性というのに現時点で知事ご自身はどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
(答)
今,海士町の話をしましたけれども,軽井沢〔長野県〕では,ISAK〔学校法人インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢〕という,やはりこういったコンセプトの学校が今年の夏からスタートをすることになってます。そういう意味では,すでに実現に向けて取り組んでいる。海士町も今はそういった海外からの学生というのは来ていませんけれども,日本全国からチャレンジ精神にあふれた子どもたちが集まるという状況になっているということでありまして,もちろんいろんな課題はあるみたいですけれども。そういう動きもあるので,これは決して不可能なことということではないと思ってます。
(幹事社:日本農業新聞)
次で最後の質問にいたします。
(中国新聞)
今の質問の関係なんですけども,今の取組が非常に先進的だというふうに専門家の方に伺った時に評価する声がある一方で,一部の特定の人のために公費を使う形になるのは問題じゃないかという声もありました。こういう意見をどういうふうに受け止めるかということが1点と。それから先ほど広島〔県〕だけでなくて日本全体の教育に資するというか,部分があるとおっしゃいましたけども,そうなると,迎える生徒というのは〔広島〕県内に限らない方が良いというふうなお考えになるんでしょうか。
(答)
後者からいうと,そもそも一定の数は,海外の子どもたちも受け入れて,多様性の中でやっていくということでありますので,そこは広島県に限るということではないということだと理解をしています。こういった取組をすると当然いろんな意見が出てくると思うんですね。公費を投入するのはどうかという意見もその一つだと思います。
あるいは,これはエリート教育じゃないかというような意見も出てくるんじゃないかと思いますけれども,そういった側面は確かにあると思いますが,教育というのはやはり,いろんなそれぞれの子どもたちの思考であるとか,あるいはその能力に応じてそこを伸ばしていくということが非常に大事なことじゃないかなと。従来の,全部ある意味で言うと,公平というと聞こえが良いんですけれども,のべたんで同じにしますという画一的な教育というのが今の日本の教育のまさに問題点であって,それを逆に言うと,そこを突き抜けようとしているのが私立だけっていうことになっているのが,また逆に公教育の課題なんじゃないかなというように思いますよね。
逆に言うと,私立に行けるという,恵まれた経済環境にある子だけが,そういったことを享受できるという状況でありますので,それが良いのかということもあるんだと思うんですね。ですから,そういう機会均等といった時に,どういうことをやりたいのか,子どもたちとして,そういうとこも踏まえてできるだけ多くの子どもたちがその高みを目指していくということを支援していくというのも,一つの考え方じゃないかなとは思います。
いずれにしても,いろんな意見が出るでしょうから,そういったことを議論しながら進めていく。十分に議論は必要なことなんだろうと思います。
(幹事社:日本農業新聞)
これで,知事定例会見を終わります。次回の開催は,現在調整中ということですので,別途ご連絡いたします。ありがとうございました。
(答)
はい,ありがとうございました。
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