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知事記者会見(平成24年度当初予算案の概要:平成24年2月15日)

印刷用ページを表示する掲載日2012年2月15日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)

 
会見日:平成24年2
月15日(水曜日)

 動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。

【動画リンク】 1/6 2/6 3/6 4/6   5/6   6/6

(発表項目)

平成24年度当初予算案の概要について
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/6」「2/6」をご覧ください。

(質問項目)

平成24年度当初予算案の概要について
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「3/6」「4/6」「5/6」「6/6」をご覧ください。

【会見録】

(事務局)
 ただいまから平成24年度当初予算案の発表を行います。
 それでは知事,お願いいたします。

○平成24年度当初予算案の概要について

(知事)
 はい。それでは,予算について発表させていただきます。
 皆さま,ご苦労様です。今回,予算なんで,よろしくお願いします。
 それではですね,平成24年度の予算概要であります。24年度は「ひろしま未来チャレンジビジョン」の「目指す姿」をスピード感をもって着実に実現をしていくために,直面する課題に柔軟かつ果断に対応しつつ,成長の原動力となる取組を一段と『加速』をする年と位置付けておりまして,平成24年度当初予算は,広島県が未来に向かって『加速』するための極めて重要な予算であると考えております。
 そういうことで,平成24年度当初予算,一言で何と言いますかというのを必ず聞かれると思うんですが,『チャレンジ加速予算』というふうに言いたいと思っております。
また,この度の予算編成作業における取組としては,ひろしま未来チャレンジビジョンに掲げる施策を着実に推進をしていくために,いわゆるPDCA,施策マネジメントに基づいて,事業の評価また費用対効果の検証などにより,全ての事業について,より成果に重点をおいた徹底した見直しを行って,事業の再構築を行っております。
基本的な考え方,1ページをご覧いただければと思うんですが,特に注力する重点施策への集中的な取組として,「人づくり」と「新たな経済成長」を重点分野として,「安心な暮らしづくり」「豊かな地域づくり」においては,この重点分野の可能性を最大限後押しするような形でですね,そのための取組に重点化をしていきたいと考えております。
また,現下の経済・雇用情勢を踏まえて,引き続き,切れ目のない「緊急経済・雇用対策」を進めていきたいと考えております。
 また,こういう取組を着実に実施していく上での財政面での「基盤づくり」として,ご承知のとおり,中期財政健全化計画を立てておりますけれども,これに基づく〔財政〕健全化の取組を着実に進めていきたいということであります。
そして,当初予算案のポイントですが,2ページになります。2ページをご覧いただきたいと思います。4つの政策分野に重点配分をしておりますけれども,施策マネジメントに基づいた事業の再構築を行って,「ひろしま未来チャレンジビジョン」を推進する4つの政策分野に財源を重点配分して,総額125億円の新規重点事業等を実施をすることとしています。
中でもですね,平成23年度当初予算に比べて特に重点分野である「人づくり」については1.8倍,「新たな経済成長」については1.2倍という形で予算を振り分けています。
 また,こういった新規重点事業等の財源については,PDCAをまわす中で,事業評価や費用対効果の検証など,全ての事業について徹底した見直しを行って,一般財源ベースで約37億円を捻出して,予算の再構築を実施をしています。
そして,ポイントの2点目でありますけれども,予算規模であります。平成24年度の当初予算規模は9,305億円と,平成23年度に比べて0.2%のマイナス。これは地方財政計画の伸びが0.8%のマイナスでありますので,これと比べて,0.6ポイント上回った形の予算規模としています。
 人件費については,人件費マネジメントを進めて,平成23年度比で0.2%のマイナスとしております。
 公共事業費については,東日本大震災の発生を踏まえて,大規模地震に備えた社会インフラの整備などを積極的に推進することといたしまして,平成23年度に比べて1.8%のプラスという形になっています。
そしてポイントの3つ目ですが,3ページの下の方になります。平成24年度の当初予算案においては,県債発行額の抑制などによって,実質的な県債残高を,1兆4,552億円と,これは24年度末の見込みですけれども,前年度比で344億円を縮減するということにしております。これによって県民の将来負担を軽減していくということであります。
ちなみに,知事就任時の平成21年度末の残高と比べますと1,000億円の縮減をしているということであります。1,000億円,借金を返しているということですね。ということであります。
 で,4点目。ページめくって4ページになりますけれども。重点施策の取組方向ですけれども,昨年12月に策定をした「県政運営の基本方針2012」に沿って,先ほど申し上げたとおり,「経済成長」と「人づくり」を重点分野としまして,「安心な暮らしづくり」そして「豊かな地域づくり」において,この重点2分野の可能性を最大限後押しをするための取組に重点化をしています。
 各分野における「目指す姿」の実現に向けまして,現状の課題等を踏まえて,成果目標を定めて,集中的に取組たいと考えています。
 で,具体的には,6ページ以降にありますけれども,まず,1番目,6ページをご覧いただきますと,「人づくり」への挑戦のなかで,女性の社会参画の促進ということにつきまして,力をいれていくということにしております。結婚・出産を契機として離職をする女性が多くて,女性の就業率が低くなるという傾向,いわゆるM字カーブといわれるものですけれども,これが顕著でありますので,仕事と子育てを両立できる環境づくりなどに取り組みたいと考えております。主な取組を申し上げますと,働く女性の就業継続を応援するための研修会,あるいは相談等を実施するというような,女性の就業を支援する取組。また,待機児童ゼロを目標にして,保育所の整備,また認可外保育所の認可化の促進など,保育環境の整備強化に取り組んでいきたいと考えています。
 そして次に8ページになりますけれども,グローバル人材の育成という観点からですね,これもあの従来からご説明しているように,県内企業の海外における事業展開に必要な人材のニーズというのが高まっていますので,こういったグローバル人材の育成と確保に取り組んでいきたいと考えております。これは昨年と引き続きになるわけでありますけれども。
 主な取組を申し上げますと,新しいもので,外国人と積極的なコミュニケーションを図れることができるように,外国人との異文化交流体験ができるスペースを開設をすると。これは主に小学校,中学校等が主な対象になると思いますが,こういうスペースを開設をします。また,県立学校の海外高校〔学校〕との姉妹〔校〕提携っていうのは昨年から進めておりますけど,これを引き続き行って,生徒の留学支援も引き続き行いたいと。で,〔平成〕24年度からはですね,先生ですね,教員のほう,これを姉妹校に派遣をするということで,教員のほうの国際感覚を磨いてもらうと。それをもってまた,グローバル感覚をもった人材育成の充実を図っていきたいということであります。先生の方が知らないと,また困るということであります。それを対応するということであります。
 それから3つ目のポイントですが,9ページになります。社会減に歯止めをかける対策としまして,これは特に20歳代の社会減,転出超過が大きな要因として人口減少に拍車をかけている部分があるんですが,これに歯止めをかけたいと思っております。
 主な取組について申し上げますと,県内産業の次代を担う学生の皆さん等がですね,県内企業への就職をできるように,これを促すと。そのために,県内企業の魅力発信を強化したいと思っています。このためにですね,県内の学生に対する取組に加えまして,関西ですね,これは本県の出身者が,今,多数進学をしておりますので,ここでの合同企業説明会や,保護者等を対象としたセミナーを実施するというようなことを進めていきたいと思っております。
 それから,最後4点目であります。これはもう,子どもたちのことになるわけですが,将来の広島県を支える人材の育成ということで,主な取組を申し上げますと,小・中が連携をした学力向上と,また生徒指導,これを一体的な対策として取り組むというほか,この「山・海・島体験授業」がありますけれども,こういった広島県の豊かな自然環境を生かした集団宿泊体験活動を充実をさせるということ,これを進めていって,豊かな心の育成というところにつなげていきたいと考えています。
それから,「新たな経済成長」についてであります。12ページ以降になりますけれども。将来にわたって本県産業が持続的な成長を続けていくために,新分野また新市場に果敢に挑戦をしていくと,あるいは成長著しい新興国市場の獲得を図るといったことなど,更なる競争力の強化に取り組んでいきたいと考えています。
 主なものですけれども,新たな成長産業の育成ということで,医療関連と環境浄化産業のクラスターの形成に取り組みたいということ。また,観光ですけれども,24年は530万人の増加を目標として,大河ドラマ「平清盛」の放送など,広島に注目が集まるこの機会を最大限に活用して,「ひろしまブランド化キャンペーン」,あるいは『「平清盛」観光キャンペーン』など,観光地ひろしまブランドを構築する取組などを積極的に展開をしてまいりたいと思います。
また,海の道プロジェクト推進事業については,この構想実現に向けた瀬戸内プラットフォームの構築や瀬戸内ブランドの形成を促進する取組を実施してまいりたいと思っています。
 また,アジア市場への参入あるいは獲得という点につきましては,中国の四川省に現地事務所を開設したいと。急速に拡大をしております現地の消費市場への県内企業への販路拡大を積極的に支援をしたいと考えています。また,インドもですね,中国に次いで著しい成長をしているわけですけれども,昨年度,経済交流協定をタミル・ナドゥ州と締結をしました。これを踏まえて訪問団の派遣や現地における商談会を実施していきたいと考えています。さらに香港とマレーシアにおきましても,物産展やプロモーションイベント等を実施して県内の農水産品,加工食品等の販路の拡大を図るなど,アジア市場の獲得に向けた取組を強化をしていきたいと思っています。
 それから,17ページにとびますけれども,イノベーション力の徹底強化という点でありますが,イノベーションの原動力となるのは高度で多彩な産業人材であるということから,今年度から既に中小企業等が社員を研修等に派遣する場合の支援を行っていますけれども,この支援を拡大をして新たに平成24年度からは個人も対象にしたいと考えています。
そして,19ページになりますが,農林水産業のイノベーションということです。これ中山間地域の産業の核に農林水産業がなっていくと考えておりまして,自立できる農林水産業に向けたイノベーションの促進に取り組んでいきたいと考えています。主なものを申し上げますと,新規就農者の人材確保から就農後の研修まで,総合的な支援を行うほか,全国一の生産量を誇っております広島レモンのブランド化であるとか,広島カキの生産出荷体制の強化を図っていきたいと考えています。
 以上が重点2分野ですが,安心な暮らしづくりの挑戦というところで,22ページになります。まず1点目で,地域医療体制の確保という点でありますが,これは少子高齢化の進展で医療や介護に関する県民の不安が増大しているということから,医療資源の偏在解消やがん対策日本一の推進に取り組んでいきたいと考えています。主なものを申し上げますと,新地域医療再生計画などに基づきまして,予防から急性期,回復期,慢性期まで切れ目のない医療提供体制の整備や医療連携を促進する全県的な医療情報ネットワークの基盤整備に取り組むこととしています。また,がん検診受診率50%を目標とした受診率向上対策など,がん対策日本一の実現に向けた取組の強化をしていきたいと考えています。
 また,再生可能エネルギーについて24ページになりますが,ご承知のとおり再生可能エネルギー特措法が導入をされまして,本県としても太陽光発電とした再生可能エネルギーの普及拡大に重点的に取り組んでいきたいと考えています。主なものでありますが,今年度,広島県再生可能エネルギー推進構想検討会というものを進めていますが,その提言を踏まえて県民参加型の基金の仕組みを活用した住宅用太陽光発電の普及促進を早期に実現をするための事業調査を行いたいと考えています。また,安浦産業団地にメガソーラー発電事業用地として活用できるような必要なインフラ整備を行いと思っております。
 次に防災対策でありますが,東日本大震災を踏まえて,想定を超えた災害にも対応できる防災対策の拡充強化に取り組みたいと考えております。主なものとしては,東日本大震災の発生を踏まえた地震被害想定の見直しを行うと。また,自主防災組織の拡大に向けた取組。また防災拠点等の機能強化を図るなどの対策を実施していきたいと考えています。
次に27ページになりますが,豊かな地域〔づくり〕。これはですね,まず内外の人々を惹きつける魅力ある地域環境の創出ということに取り組みたいと考えています。これは都市の活性化と中山間地域の振興対策を総合的に推進をしまして,より多くの人々が集う地域環境の創出を図っていきたいと考えています。主な取組でありますけれども,広島市とも連携をしながら広島都市圏の活性化の調査検討を実施するとともに,その具体化に向けました先導的な取組として,広島西飛行場跡地の利活用あるいは平和記念公園周辺地区の活性化策を検討したいと考えています。また,全域過疎9市町,全ての未来創造計画を支援したいと。同時に過疎地域の生活課題の解決に向けた先導取組を支援していくということなどを通じて魅力ある中山間地域の形成を図っていきたいと考えています。
 それから,国際平和拠点の形成につきまして,今年度策定をしました国際平和拠点ひろしま構想の着実な推進を図って,国際平和実現の拠点として世界に貢献を図るという使命を推進したいと考えています。主な取組ですが,構想に基づきますプロジェクト推進計画策定を行っていくということであるとか,平成25年,来年にひろしま平和発信コンサートを予定しておりますが,これに向けたプレイベントを実施するなど機運の醸成を図っていきたいと考えています。
 そして,最後の項目になりますけれども,緊急経済雇用対策であります。現下の経済雇用情勢は引き続き厳しいものがありますので,切れ目のない緊急経済雇用対策に取り組んでいきたいと考えています。主なものを申し上げますと,円高の影響を受けて厳しい経営環境にある県内のものづくり企業の生産体制を下支えすると,そのために生産性の向上やコスト縮減への新たな支援制度を創設したいと思っております。また,厳しい雇用情勢を踏まえて雇用機会の創出や高等技術専門校などにおける職業訓練を引き続き実施したいと。これは緊急雇用対策基金を活用していきたいと考えています。
 また,県立学校施設の耐震化を〔平成〕27年度までに進めるということにしていますが,その動きを加速するために過去最大になります約100億円規模の耐震化対策を実施したいと考えています。
最後になりますけど,平成24年度における各分野の施策の目標を資料3の1に掲げております。今回当初予算に計上しました各分野の施策におけます個々の事業が確実に成果に結びつくように,執行段階において施策マネジメントをしっかりとやっていきたいと。それによって,ひろしまチャレンジビジョンに掲げます「目指す姿」の実現に向けて全力で取り組んでいきたいと考えているところであります。
 私からの説明は以上であります。

(事務局)
 それでは,発表事項に関する質問に入ります。なお,質問のある方はマイクをお持ちいたしますので,挙手をして社名等をお願いします。

(中国新聞)
 中国新聞の村田です。お世話になります。まず,総額がですね,0.2パーセント減で,11年連続でしたか。マイナスにはなりましたが,一方でマイナス幅がですね,先ほどお話があったように0.2パーセントの微減になりました。これについて全体としては,どうしてそれくらいの規模感になったかということをどういうふうに捉えてらっしゃるかということを。

(答)
 はい。これはですね,実は政策的なものについて言いますと,福祉医療関係費が56億円プラスになっています。6.6パーセントプラスになるんですけれども,経済対策基金というのがですね,ご承知の通り減っていますので,それに伴う事業がですね,約72億円,これは2.9パーセントになりますが,減となっておりまして,こういったものの差し引きで0.2パーセント減となっているわけであります。マクロで見るとそういう数字になっているんですけれども,中身についてはですね,入れ替え,見直しと,それから新規重点施策の展開という,入り繰りですね。これを進めてまして,先ほどもちょっとご説明したように,平成24年度というのは新規重点事業に125億円を振り向けているということで,これは昨年と比べても1.3倍という規模にしているということで,そういう意味では積極的な予算になっているのかなというふうに思っています。で,もちろん基金事業というのは減ってはいるんですけれども,緊急経済雇用対策というのは引き続き進めていくということにしております。で,これは,融資枠を含めて539億円の規模で実施をするということにしておりますので,そういう意味ではですね,相対としては微減となっておりますけれども,非常に積極的な予算になっているんではないかなと考えています。

(中国新聞)
 今お話がありました4分野での集中ですね。昨年はちょっと補正予算とそれからファンドの設立があったということで,少しカウントの捉え方が昨年の資料とはちょっと違ってるって説明は聞いたんですけれども,改めて就任されてからですね,この分野への集中投資というのをずっと続けて来られていると思うんですけれど,一貫して続けて来られてる狙いといったら言わずもがなかもしれませが,改めてお伺いしてもいいですか。

(答)
 いずれにしても,施策の効果が現れてくるまでには継続的な投資というものが必要だと思っています。今,未来チャレンジビジョンで取り組んでいますのは,中・長期的な課題への取組でありますので,そこの目指す姿への実現のためには,いろんな施策の蓄積というかですね,それが必要になってきます。それをやはり当面は続けるということかと思っています。

(中国新聞)
 海の道のプラットフォームであるとか,公約に掲げられていたですね,重点の中でも,特に公約に掲げていたものなんかがより具体化に向けてまた進んでいくとは思うんですが,一方でファンドはもちろんできていますけれども,一般の県民の方から見た時にですね,実感できる新たな政策と言いますか,ということがまだ見えてきていないのかなという側面もあったりするのかなと思うんですが,その辺今,ご自身の評価としてはどういうふうに評価しますか。

(答)
 それはどう見えているか皆さんの方がご評価としてはね,僕自身が評価するよりは適切じゃないかなと思いますけれども,いずれにしても,県というのは非常に大きなものでありますから,そう簡単に右に左にいったりしない。逆に簡単に右に左にいったりするものは,簡単に元に戻ったりですね,別の方向にいくということで,今,取り組んでいることは,10年,20年にわたって広島県の姿を作っていくということでありますので,そういう点はですね,十分にまたご理解を求めていかなければいけないのかなというふうに思います。

(中国新聞)
 もう1点だけ。先ほどですね,集中的・継続的な投資がですね,施策の効果が現れてくるまでには必要だというお話がありました。これはやはり,ある…どう言うんですかね,どこかのタイミングで急激にそういう成果が見えてくるものなのか,それとも,そうは言っても徐々に徐々に段階的に見えてくるものなのか,その辺りっていうのはどういうふうに。

(答)
 それは,やっぱり中身としていろんなことがありますから,一概にこうだっていうことは言えませんけれども,例えば,海の道なんかで取り組んでいる一部の事業ですよね。それはサイクリングであるとか,あるいは,カキ小屋のようなもの…オイスターロードのようなものというのは〔成果が〕比較的早く目に見えて出てきていると思うんですけれども,海の道全体としてっていうのはですね,これはやはり10年掛かりでやっていくようなものだと思っています。
あるいは人材育成ということで,産業人材育成,これは企業からの研修を出してもらうであるとか,いうことを進めたり,あるいは高校生の姉妹校提携だとか,あるいは留学支援ということをやっていますけれども,こういうものもですね,長い時間を掛けて蓄積をしていって,これも急に世の中が変わるというものではないですね。ただ,やっぱりじわっとこれは変わっていくようなものかなというふうに思います。その他それぞれの事業によって変わってくるかなというふうに思います。

(中国新聞)
 ありがとうございます。

(事務局)
 他,ございますでしょうか。

(広島テレビ)
 広島テレビです。今の質問に重複してしまうかもしれないんですけど,ちょっと言い方を変えてですね,今回の予算というのが将来の広島にとってどのような意義を持っているかというふうに知事お考えなのかお聞かせください。

(答)
 今我々が直面している,将来に向けての課題というのがあり,人口が大きく減っていく中で,どういうふうにこの社会を維持していくかということと,それから,非常に強烈にグローバル化が進展をしていく中でですね,我々がそれにどう対応していくかということだと思っていますけれども,そういった経済力をつけて,そして教育にしろ,医療にしろ,あるいは交通にしろ,インフラを維持していくということにですね,我々そのための経済力をしっかりとつけていくと。生活のインフラを支えていくことができるようにしていくということであるとか,人材がそういったグローバル化,あるいは,今後必要となっていくそういった経済力を発展させていく上でも必要な能力なり資質ですよね,これを身につけていくと,そういうことにつながっていうことですよね。ですから,将来の広島県の活力をいかに維持・向上させていくかというところに役立っていくということになろうかと思います。

(広島テレビ)
 ありがとうございます。

(事務局)
 他にございますか。

(広島ホームテレビ)
 広島ホームテレビの徳永と言います。ちょっと具体な話になると思うんですが,2点ほど。知事が就任されて以降ですね,広島ブランドというものの推進をずっとやってきていると思うんですが,その中で2年前に一度東京でショップを閉めている中で,またショップを東京に開設する意義と言いますか,それをどういうふうに考えてされるのか。あるいはその観光…広島ブランドの県外,全国的に展開をどんどん進めているように見えるんですが,最終地点としてですね,ちょっと先ほどの回答とかぶるかもしれないんですが,どのようなものをお考えになっているのか,というのを1点とですね,あと,メガソーラーについてですね,今回安浦産業団地の整備ということになっていると思うんですけれども,今後もそういったなかなか利用されていない産業団地をメガソーラー用にどんどん開発されていく予定と言いますか,そういうものをお考えになっているのか教えてください。

(答)
 はい。1点目のまずブランドショップの件ですけれども,広島県の以前はアンテナショップと呼んでいましたが,これはもともと新しく開設をするという予定で一旦閉めたと。これはいろんな不動産契約上の課題だとかですね,そういうことを踏まえて一旦閉めたというだけでありますので,開設については予定通りということですね。で,今回それはブランドショップと言う形で名づけてますのは,市場調査的にこのショップを使うとかいうことではなくて,広島県としての情報を発信していくと。そしてブランド価値を高めていく,そういった拠点にしていきたいということですね。これが今のご質問の続きであるブランド展開の努力がどこに着地をさせるのかということになると思うんですが,まず一義的には広島のブランドを向上していくというのは,ひとつは観光客であるとか,あるいは広島の物産ですね。これは工業製品も,農林水産品も含めての物になると思いますが,その力を向上していくと。特に効果が大きいのは農林水産品かなと思ってますけれども,そういうことにつなげていきたいということですね。
それから,中・長期的に言いますと,そういう良いイメージを持っていただくということは,広島への例えば居住であるとか,働くということについてポジティブなイメージを持っていただけるということで,人口減の問題であるとかね,活力の問題の解決に資すると,そういうふうにつなげていきたいと思っております。
 で,もう1点,メガソーラーについてはですね,これは積極的にやりたいと思っています。具体的な案件が見えないところで先行的に投資をするということはあんまり考えているわけではなくて,やはりそういった具体案件との二人三脚的にやっていきたいなというふうには思ってます。

(事務局)
 他はございますでしょうか。

(読売新聞)
 読売新聞の児玉といいます。すみません,予算の中で鞆の浦の事業について,今日の午前中にもひょっとしたら出ていたのかもれないんですけれども,数億円計上されているんですけれども,意義付けというかですね,どういう性格のものかっていうのをちょっと知事から一言お願いできればと思いますが。

(答)
 これは従来通りの予算を計上しているということですね。

(時事通信)
 時事通信の宮内です。ちょっと答えにくいのかも知れないんですけれども,「目玉事業」「お奨め事業」がもしあえて挙げられるのであれば,3つくらい。一つでも結構なんですが。

(答)
 僕らも今年もまだ脱却しきれてないんですけど,その事業ベースでものを見てない。既に。政策ないしは今「ワーク」と呼び始めているものですけれども,それで見てる。しかもそのワークというものも,単体で何か成立しているものというのは無くて,相互関連しているものがやっぱりほとんどなんですね。今回の狙いとしては,県政の基本方針のところで出していますけれども,あるいはここで言えばですね,5ページのところでですね,人づくりで言えば,女性の社会参画というところに,集中的な取組をしてかなければいけないという認識で,そのために事業をいっぱい立ててます。これは一つの事業で女性の社会参画が促進されるかといったら,そんなことはありませんからいろんなことをやっぱりやっていかなければならない。あるいはグローバル人材の育成っていうのも,これはもう小学生から社会人まで幅広くあります。そのためにいろんな事業を打っているということですね。そういうことで言うと,この「目玉施策」というのはですね,これに書いてある重点分野の施策になっているというふうに理解をしていただければと思います。
 また安心な暮らしとか豊かな地域っていうところでも,やはり人をひきつけていくということが今非常に重要だと思ってますので,例えばそれに繋がる安心できる医療。これはやっぱり地域の選択をする上で安心した医療を受けられるかというのが結構大きな要素でありますよね。で,こういうものとか,これはもうすでに人づくりの中に入っているので別掲していませんけれども,教育,これをやっぱり充実させるということも非常に人をひきつける上で重要なポイントになりますね。そういうものであるとか,地域づくりというところでもですね,やはり魅力ある地域環境というものを造っていかないと,なかなか人は来てくれないということもあって,そういうことを進めようとしています。そういう意味ではですね,総合的にね,やっぱり人をしっかりとひきつけて,そして経済力をつけていくというところにかなり集中をした取組をしているということが,目玉と言えば目玉ではないかなということだと思いますけど。
 それから,あえて言うとしたらですよ,これはまだ検討段階ではありますけれども,再生可能エネルギーの導入というところでの,県民参加型の基金。これはまだ実現できるかどうかまだ我々も追加的な検討が必要だとは思いますけれども,こういったところは先進的な取組だと思いますし,拠点構想だとか,あるいはピースコンサート,これもですね,やっぱり他にはない,全国ではあり得ない,やっぱり広島ならではの取組で,これはもちろん広島としてのミッションと言うんですかね,それを果たしていくと同時に広島県の活性化にも繋がっていくものであると思っていますので,こういうのも特徴的なものではないかなと思ってます。

(時事通信)
 わかりました。ありがとうございます。

(テレビ新広島)
 テレビ新広島なんですが,今回の予算はPDCAを柱に前面に出してというところの予算だと思うんですが,PDCAという部分を,これがまあしっかり機能したかどうかというところを踏まえて,今回の予算案のできばえについてもう一度お話してください。

(答)
 それは先ほどの予算の組み替えというところがまずあると思うんですけども,これは事業レビューであるとか,あるいは事業仕分けも含めてですね,進めていった結果,一般財源ベースで37億円の財源を出してですね,事業規模ベースで125億円の新規重点事業に取り組んでいると。これはまさに事業の新陳代謝ですけれども,これをかなり積極的に進めているというのがこのPDCAの数字的な表れになっていると思います。ただ,今我々がやっていることで十分かというとですね,まだまだそれは不十分だと思ってまして,これは事業ごとの目標があって,それが「ワーク」というものの目標に繋がっていって,それが最終的に「ビジョン」の達成というところに繋がっていくわけですけれども,個々の事業の目標をもう一度しっかりと作っていく。それは去年の事業レビューなんかで,反省点として改めて浮き彫りになったことですけれども,それを今回の予算でもしっかりとやっていってますし,それを今度は実行段階でですね,きちんと達成できるように,細かいPDCAですよね,事業レベルでのPDCAっていうのを,年間を通じてやっぱり回していかないといけない。で,そういうものを踏まえた上で,一年単位でのですね,「ワーク」レベルでのPDCAというものをしていかなければいけない。そういうことをですね,まだまだ突っ込んでやっていかなければいけないと思ってます。

(NHK)
 NHKの加藤です。湯崎知事は就任以来,予算主義から成果主義への転換を非常に訴えられて来られたわけですけれども,今回の中でもそれぞれの事業にふんだんに数値目標なんかが含まれておりますが,それはどういった狙いを持ってこのような予算の編成をされたのか,ちょっとかぶってしまうかもしれませんがよろしくお願いします。

(答)
 数値目標がきちっと立てられるものと,なかなか立てにくいものが当然あるんですけれども,ただやはり数字としての目標があった方がわかりやすくそこへ向かっていけるということがありますね。それを通じて,成果を意識していくと,それを達成していく粘りであるとか達成志向性っていうんですかね,そういうものを高めていくという,そういうことがあると思います。

(NHK)
 もう1つ。つまりそういう面でかなり成果主義というものが色濃く反映されているものなのかなと思うんですが,そういう意味でかなりこれまでの予算の組み方とは変えているという認識はありますか。

(答)
 そもそも予算ということを,今回は「予算発表」という形で発表してるんですけれども,これ自体予算主義の表れみたいな感じのところもあるわけですよね。
ただ,今年県庁の中で行ったプロセスというのは,予算からどう考えていくのか,予算があってですね,それをどう配分していくかというところから入っていったんではなくて,我々としてはビジョン達成のためにどういう手を打たなければいけないのかと。それは大きな枠組みでいうとこういうことであって,それをさらに達成していくための細かいものに分解をしていくと,それはそれぞれの事業になっていくわけですけれども,それはどういうものになるのかと。こういうプロセスでやって,それにじゃあどれだけお金をつけれますかということをやっていったということなわけですね。そういう意味では施策の作りのところから,予算主義的なプロセスの進め方ではなくて,成果主義的なプロセスの進め方をより強めたということですね。これで完成しているとも思っていないので,来年以降もそれについては改善を加えていきたいと考えているところです。

(NHK)
 すみません。もう1つだけ。そういう中でよく聞く,走りながら考えていくというようなことをかなり多いというように思うんですけれども,そういう面でかなり今までと違う手法ですと,現場がなかなか馴染めなかったりとか,そういうことも懸念として考えられるんじゃないかと思うんですけれども,それはどういうふうに対処していく・・・

(答)
 それについて現場がついていけないということはないと思うんですけれども,むしろしっかりと目標を立ててやるという方が現場としてもやりやすくなるんじゃないかと思うんですね。これまでの目標の立て方を見てると,例えば数値目標があっても何故その数値目標なのかという裏付けもあんまりなかったりするわけですよね。で,それを立てますと。それに対してじゃあ,どういう手を打ったり,どういう経路,これは仮説ですけれども,仮説があって,こうこうこういうことやるとこうなるので,こうなってこうなりますというような仮説があるわけじゃないですか。そういうものが不十分な中で,目標を立てたりとか,そういうこともやはり見受けられるわけですよね。それも完全にそれが払拭されたとは,私,言いませんけれども,いまだにそれがありますけれども,今進めているのは,しっかりと仮説を持って,なぜこうやったらこうなるのかということを考えながら,具体的な経路,これはまた別途,来年度の執行の前に,それぞれの事業についてマイルストーンというものを作っていきます。それは要するに,こういうアクションをとっていったらこういうふうになりますよねというようなことを作っていくわけですけど,それを丹念にフォローしていくことによって,より実現性を高めていくと,そんなことをやりたいと思っています。それがひいていえば,今,評価制度をやってますけれども,そこでも目標っていうのがあります。そういうものに繋がってきますし,最終的には大きな枠のものを達成するにしても,アクショナブルなものにブレイクダウンしていかないと取り組めないじゃないですか。それはやっぱりしっかりとやっていく。それは,そういうようなことができるようになると,逆に現場が非常にやりやすいものになっていくと思います。確かにまだまだ慣れていないと思うんですけれども,そういった,むしろ動きやすくなるような動きをしっかりと作りながらやりたいと思います。

(山陽新聞)
 山陽新聞の正本です。よろしくお願いします。ちょっと話が戻る部分もあるんですが,先ほど知事が成果というものは長い時間をかけて,じわりと変わっていくというようなお話があったと思うんですが,そうは言っても県民としては一方で目に見えて生活が向上していくとか県が発展していく姿が目に見えてわかるとか,目に見える成果も一方で欲しがる部分があると思うんですけれども,そういった中で,ぱっとすぐわかるようなものは別にして,県民の気持ちを繋ぎ止めながら成果を出していく,そのバランスをどうとっていくのかという点について知事はどのようにお考えでしょうか。ちょっとわかりにくい質問ですが。

(答)
 やっぱりそれは,今どういうことに取り組んでいて,どういうふうにそれが進んでいますかということをこまめに県民の皆さまにご理解をいただくということだと思うんですね。今すぐほんとにこの成果が欲しいというふうに思ってらっしゃるのか,それともどういうふうに進んでいるんだろうということを理解をしたら,そこは納得できるかということの問題でもあると思うんですね。
例えば景気にしたって,明日から突然成長率が8%になりますなんていうことはありえないわけで,そういったことはみなさんも理解はしているわけですよね。それに対して,こういうことを,手を打っていますというような説明が必要なわけで,そういう説明をしっかりとさせていただくと。例えばブランド価値の向上ということであれば,先般から例えばレモンの話なんかもやったりしてますけれども,そういう取組をやって少しずつ価値が高まっているなと。あと,最近,皆さんお気づきかどうかわからないんですけれども,いろんなテレビ番組でも広島県のことが取り上げられている頻度がけっこう,統計的にとってないからわかりませんけれども,高まっていると思うんですよね。これは,我々がいろんなメディアというか,それは単なる放送局と新聞社だけではなくてですね,いろんなそういうものを作っている人たちも含めて,リレーションを高めているというところから取り上げられる頻度が高まっているというところがあるわけですよね。そういったものが,やはり出てきて,それが理解されるといいなというふうに思いますけれどもね。

(朝日新聞)
 朝日新聞です。今の話を踏まえて,今回の予算を知事なりに名付けられるとしたらどういう予算と名づけられるんでしょうか。

(答)
 それはさっき言いました。チャレンジ加速予算。

(朝日新聞)
 それと,知事の任期というのはそうはいっても4年間という1つの任期があるわけで,今,中長期的なお話がいろいろ出てますけれども,これは知事が変わられたら方針も変わっていくということもありうるわけで,一定の段階で,今の段階での成果というものを県民に知らしめていくということも1つ大事かと思うんですけれども。それについてはどのようにお考えですか。

(答)
 今手元にありませんですけれども,足元でいろいろ進んでいることっていうのはたくさんありますよね。例えば,子育て関連でいえばバリアフリー化だとか子どもトイレだとか子ども〔子育て〕サポートステーションとかですね,大変な人気でお使いいただいている。そういうことであるとか,高〔精〕度放射線治療センターであれば今度具体的に建設に入っていくとかあって,昨年の11月にまとめて出させていただいたんですけれども,そういうことはもちろん引き続きやっていきたいと思ってますね。例えば観光客であれば,観光の問題であれば,今年度〔今年〕の目標っていうのは530万人増というのを立てて,これを必達としてやってますので,結果として何人になるかわかりませんけれども,これだけ増えたっていうのを,我々が力を入れてきた結果としてお知らせしていかなければと思いますし。そういうものの積み重ねかなと思います。

(朝日新聞)
 先ほどの鞆の浦の質問の,予算計上している中で,予算計上している理由としては,知事が今後最終決断というものをされる時期がくると思うんですけれども,それまでは予算の執行というのは基本的には進めないということでよろしいですか。

(答)
 それはもちろんそうです。

(朝日新聞)
 なんでじゃあ予算計上されてるかっていうところなんですけれども。

(答)
 これは,ただ元々住民協議会を始めた時にも申し上げて,なかなかそういうふうに皆さんご理解いただけてないところがあるんですけれども。白紙撤回したわけでありませんと。我々は。歩みを止めているというだけですね,一旦。それで住民協議会で議論をした上で次の対応を決めるということであります。そういう意味では歩みを一旦止めた段階で止まってますから,それが予算にも反映されているということですね。

(毎日新聞)
 毎日新聞の矢追です。よろしくお願いします。豊かな地域づくりのところでですね,都市の魅力創造戦略検討事業というのがあるんですけれども,これまで広島都市圏というところにおいてなかなか明確なビジョンっていうのがあまり出てこなかった気がするんですけれども,今回,広島都市圏の活性化策の調査検討を実施するというのは,新たなビジョン作りというところに結びついていくのかどうかというのと,知事のこれに対する思いというか,意図のところを教えていただきたいんですけれども。

(答)
 これはまず,広島都市圏というところが一番大きいのでそこに取り組みますけれども,県の問題意識全体としては,広島っていうだけではなくて福山とか備後地域ですよね,そういったものも課題として捉えています。広島の特徴として都市圏といわゆる田舎が近い
ということがあるわけですよね。これは私は強みだと思ますので,この強みを活用して人を惹きつける地域にしていくためにはどうしたらいいのかということをきちんと考えたいということです。そういう意味でできるものがビジョンというのかは別にして,人を惹きつける魅力的な地域づくりのために,都市と田舎の総合的なあり方っていうのを考えたい。それは非常に相対的なものになると思うんですが,都市の中自身のことについては,今色々課題になっているものもありますし,そこがある意味でいうと求心力的な部分でもあるのも確かなので,そういう意味では個別にまたきちっと広島市とも一緒に取り組んでいきたいというところが入っているということです。

(事務局)
 時間が参ったんですが,あと1問ありますでしょうか。

(中国新聞)
 最後に2点だけ。先ほどの広島都市圏の絡みですけれども,1つは,知事はかねがね,広島市の発展が県全体の発展に繋がるということを重ねておっしゃってらっしゃいますが,その考え方と今回の予算編成というのが,ベクトルとしては同じだと思うんですけれども,具体的にどういうところに反映されているのかということが1点。それから,都市圏の活性化というところに軸足を1つおくと,一方で中山間あるいは島しょ部の活性化というところがなんとなく両立が難しいじゃないかと勝手ながら思ってしまうんですけれども。さっきお話があったように結び付けて考えていけばいいということになるのかもしれませんが,そこの両立をどういうふうに今後とっていかれたいかということについて教えていただけますか。

(答)
 まず,両立というのは対立しているというようなイメージなんですけれども,全く対立していないと。先ほども申し上げたように,広島の魅力というのは何かというと,都市部とそれから田舎と申し上げましたけれども,中山間地域あるいは過疎地域,これが近いということなんですよね。これを別々に考えるのはよくないんじゃないかということです。これは一体的に,もっと使えるんじゃないかと。ものすごくわかりやすく言うと,これはそうなるということを言ってるわけではありませんけれども,田舎に住みたいという人はいるわけですよね。例えば北広島〔町〕なり安芸太田〔町〕なりあるいは安芸高田〔市〕なりっていうのは,通勤圏としては30分から1時間なわけですよ。コスト的にもそんなにめちゃくちゃかかるわけではない。これを例えば東京と当てはめて考えたら,1時間ってどこですかというと八王子とか横浜とかそんなとこなわけですね。引き続き大都会なわけですよ。田舎まで行こうと思ったら,中央線で言えば大月の方まで行かないといけないとか,とても通勤圏になりませんということなんですよね。だけどそういうところに暮らしたいという人もいるわけですよ。そういった近接性というのが,もっといかに使えるかということをわれわれは考えていかなければいけないんじゃないかということが1つ問題意識としてあるっていうことです。そういう意味で決して対立をしないし,今,神石〔高原町〕なんかでもそうですし,北広島〔町〕でも取り組んでますけれども,非常に新鮮な野菜が都市部の人たちに身近に提供することが出きる力があるわけですよね。そういったことも広島の魅力なんだと思うんですよ。例えばそれこそ関東圏とか関西圏でやろうと思ったら車で2時間とか3時間行かないとないわけですよ。それが直接また,中山間地域なり過疎地域の活性化にもつながっていくことなんで,それは我々は一体としてやっていく。都市圏というのは,都市圏なので都市部のことをいっているわけではなくて,そこに近接する中山間地域,呉であれば島しょ部,あるいは尾道とかであれば当然島しょ部も含まれた形でわれわれは考えているということです。

(事務局)
 それでは,以上で当初予算〔案〕の発表を終わります。ありがとうございました。

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