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知事記者会見(平成23年9月13日)

印刷用ページを表示する掲載日2011年11月1日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)

 会見日:平成23年9月13日(火曜日)

  動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。

【動画リンク】 1/3 2/3 3/3 

(発表項目)

 新たな施策マネジメント及び事業レビューの実施について
「平清盛」広島県推進協議会のプロデューサーの就任について
地域の砂防情報アーカイブについて
2011 HICARE国際シンポジウムの開催について

 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」をご覧ください。

(質問項目)

地域の砂防情報アーカイブについて
新たな施策マネジメント及び事業レビューの実施について

 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「2/3」をご覧ください。
2011 HICARE国際シンポジウムの開催について 鞆の浦進行協議について
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「3/3]をご覧ください。

【会見録】

 (幹事社:毎日新聞)
 おはようございます。幹事社の毎日新聞です。よろしくお願いします。
 では,定例記者会見を始めます。
 まず,最初に知事の方から発表項目がございます。

○ 新たな施策マネジメント及び事業レビューの実施について

(知事)
 はい。今日は4つ発表項目,ございます。
 1点目は,「新たな施策マネジメント及び事業レビューの実施」についてであります。
 今回,施策マネジメントの一環としまして,内部の評価,そして点検に加えて「県民起点」の観点から外部の様々な視点によるチェックを行うために事業レビューを実施するということにいたしました。
 「事業レビュー」は,昨年度まで実施をしてきました「事業仕分け」とは異なって,個々の事業そのもののあり方を点検するということではなくて,対象施策を構成する事業群としまして,ちょっと判りにくいかもしれませんけれども,ある目的を達成するためにいくつか事業がある訳ですが,その事業群を1つと捉えて,その施策ごとに設定をしています成果目標を達成するために最善の事業は何かと,またどうすればより高い成果が得られるのかといったような観点から幅広く議論,そして検証を行っていただきたいと考えています。
 また,これは外部の視点で見ていただくわけですが,こういった点は「事業仕分け」と共通しますが,県政の透明性の向上,職員の意識改革等々ですね,県庁の内部改革も併せて推進をしていきたいと考えております。
 これは背景としては,今年から「ひろしま未来チャレンジビジョン」がスタートしたわけですが,このビジョンに掲げる施策ですね。その1つ1つの事業ではなくて,ある施策とか政策とか,そういうものを着実に推進するためにいわゆる「PDCA」と言ってますが,この「PDCA」サイクルをシステム化をして,より成果に重点をおいた施策のマネジメントを実施をしようとしているところであります。
 具体的には施策ごとに成果目標を設定をして,その達成具合や各事業ですね,その施策の目標を達成するためのいくつかの事業,それぞれの事業がどういうふうにその目標達成に貢献をしているのかといったことを基本に事業を検証して改善したり,組み替えを行ったりといったことをやろうとしておりまして,こういった形でビジョンの実現に向けて施策を推進をしたいと,その加速をしたいというふうに考えているということがあります。その一環として外部の視点からも,それを見ていただくということであります。
 今回の対象として,県民生活に密着をした施策を中心に,グローバル化への対応,それから観光振興,子育て支援,環境保全対策,この4つの,これはかなり大括りにしてますけれども,施策を選定をしております。
 十分な議論を行っていただくために,昨年度までは1事業あたり30分という形で評価をしていただきましたが,今回は1施策当たりの時間を2時間30分確保してます。これはすぐにご理解いただけると思いますけれども,複数の事業が入ってますし,それの相関関係とかそういったことも議論になると思うので,ある程度の時間を確保しているということであります。2時間半ずっと議論していただくのはかなりしんどいと思うんですけど,途中休憩とかも入るのかな。ちょっとそういうことも考えないといけないですね。じっくりと議論していただくということです。
 2班で編成をして,1班あたり7名ということで,メンバーは今後選定をしたいと思いますが,コーディネーターが1名,それから施策関係の有識者などに4名,専門家ということですね。それから県民の皆様から2名ということで公募をしていきたいと思っております。
 概要はお手元のとおりですが,今日〔9月13日)から公募を開始したいと思ってますので,この点,県民の皆様からご応募をいただきたいのですが,この周知についてマスコミの皆様にもご協力をいただけると大変ありがたいと思っております。また,これまでと同様にインターネットのライブ放送,それから録画配信もやる予定にしてます。
 是非,多くの皆様のご来場,あるいは視聴をいただきたいと思っておるところでございます。

○ 「平清盛」広島県推進協議会のプロデューサーの就任について

 それから2点目が,「大河ドラマ『平清盛』広島県推進協議会プロデューサーの就任」についてであります。
 この「平清盛」広島県推進協議会が広報宣伝事業等行うわけですが,これに関して,民間の効果的な広告PRのノウハウを反映させたいと考えておりまして,民間の専門家にプロデューサーをお願いをしております。プロデューサーは,協議会が行います広報宣伝活動に関しまして,総合的な見地からアドバイスをいただくということ,それから,その他有効な広告媒体・方法の提案や情報発信そのもの自身ですね,それを行っていただきたいと考えています。
 具体的には,プロデューサーには,株式会社インテグレート代表取締役CEOの藤田康人さん,それから株式会社カンドウコーポレーションの代表取締役社長兼CEOの福原勘二さん,そして平岡商事株式会社代表取締役の平岡優一さん,そしてひろしまジン大学の学長の平尾順平さん。以上の4名にお願いをしております。
 株式会社インテグレートの藤田さんは,日本のマーケティング界の開拓者ともパイオニアともいわれている方で,「キシリトール」というのは皆さんご存知だと思いますが,これ,ガムに使われる甘味料ですが,これを日本に初めて導入しまして,この製品市場をゼロから2千億円規模の市場に成長させるというところで,非常に重要かつ多くのマーケティング上の実績をお持ちであるということであります。
 キシリトールガム,今,食後にガムを噛みましょうという,昔だったらガムを噛むのをやめましょうっていうような世界だったのが大きく転換したイメージになってると思いますが,まさに「虫歯予防」ですね,こういうイメージに一新をしたっていうのは,「平清盛」のイメージも従来の「平家物語」的なちょっと悪役的なイメージを一新をするというこのドラマと,それから協議会の方針に重なるというふうに思っておりまして,藤田さんにお願いをしたということであります。
 他の3名については,広島のご出身で,広島を拠点に情報発信やイベント企画などの分野で活躍中でありまして,その起業家の皆さんにお願いをするということにしたところであります。4名それぞれ得意な分野ありますので,連携を図っていただいて,効果的な情報発信,広報宣伝を実施していきたいと考えております。
 以上が「平清盛」であります。

○ 地域の砂防情報アーカイブについて

 3点目が,「地域の砂防情報アーカイブの試行実施」についてであります。
 土砂災害に対する地域の防災力向上を図るということを目的にしまして,地域の砂防情報を住民の皆さんからもご提供いただきながら,そういった情報を収集して記録・共有するという「地域の砂防情報アーカイブ」というものをインターネット上に設置をして,まず,試行運用をしたいと思っております。これは全国的にも珍しい取組じゃないかと思ってます。
 この特徴はですね,今申し上げたように,行政からの発信だけではなくて,住民の皆様からの情報も,まさにローカルな情報をですね,いただいて共有をするということであります。
 今のインターネット的に言うとコモン・ナレッジ〔共有知識〕とかそういうのがありますけど,そういった形のものを共有したいということであります。
 住民目線での情報はもちろん,土砂災害の兆候であるとか,あるいは被災当時の記録など,まさにその実体験に基づく情報を継承していくということも可能になると思っておりますし,身近な砂防の施設を認知することで防災意識・防災力の向上にもつなげていきたいと考えています。
 別紙に「宮島の砂防ポケットガイド」というのをお配りしていますが,今回のアーカイブの試行にあたりまして,世界遺産がある有数の観光地であり,同時に過去に大きな土砂災害があった,これ皆さんご存知の通りですが,この宮島での過去の被災状況,そして砂防事業について,県が有する情報を取りまとめたものであります。これは,今は県の情報ですけれども,これに住民の皆さんの情報を加えて共有していきたいというふうに考えています。そういう意味では多くの情報登録をいただけると,その分充実をするということになりますので,これについてもマスコミの皆様のPRについてご協力をお願いしたいと思っております。

○ 2011 HICARE国際シンポジウムの開催について

 それから最後は,「2011 HICARE(放射線被曝者医療国際協力推進協議会)国際シンポジウムの開催について」であります。
 11月23日,24日の2日間,HICAREの20年に渡ります活動の成果と,IAEA(国際原子力機関)との協力によって,広島国際会議場でこのシンポジウムを開催したいと思っております。
 これまで,放射線被ばく医療というのは実際にはなかなか起きないというか,こういった事故等がないとなかなかないということがありまして,専門家に委ねられてきたというのが実情でありますけれども,この福島の事故を契機に,これは非常に残念なことではあるわけですが,このシンポジウムが,多くの住民や医療関係者の皆様にとって,放射線被ばく医療の必要性について見直す機会となればと思っておりますし,またHICAREの活動を理解していただく機会になればというふうに思っています。
 海外の関係者も含めて,より多くの皆様に,御参加いただきたいと考えておりますので,これもまた〔PRの〕ご協力をお願いをしたいと思っています。
 はい。私からは以上でございます。

(幹事社:毎日新聞)
 今の件で質問のある社はありますか。

○ 地域の砂防情報アーカイブについて

(読売新聞)
 読売新聞の矢澤と言います。
 砂防情報アーカイブの件で伺います。土砂災害防止法というのが,広島県での事態を受けて作られた法律であり,国内でも最多の危険箇所を抱えているという状況は変わらないし,紀伊半島の件を見てもですね,全くこれまでの経験則が役立たないようなことも起き得る事態になってきています。その後,情報がたくさん増えるというのは,色々蓄積しているのは色々役立つ反面ですね,作業が非常に増えてくる。精査をする分にいろんなノウハウがいってくる。逆にそれを超えるような事態に対してですね,非常に感度が鈍くなるとか,いろんな面もあると思うんですが,実際に広島の防災対策の現状,今〔回〕のような台風12号の災害を受けてですね,現状どのように捉えて,どのようにこの情報アーカイブを位置づけるのかということを改めてこの〔台風〕12号の影響を念頭にちょっと伺いたいんですが。

(答)
 〔台風〕12号があるからこれをやりますということではもちろんないわけですけれども,これは,もともと企画をしてきたものであります。
  ただ今回の津波でもそうですけれども,過去の伝承というものがですね,意外と役に立つといったようなケースもあったんではないかなと。で,台風12号については,まだそこに至らない状況だと思いますので,そういった情報のレビューというところは,まだまだこれからだと思いますけれども。
 いずれにしてもですね,行政だけでは拾いきれない情報も共有をしながら,これは情報としては局地的な情報になってきますから,その局地の住民の皆様に共有をしていただけるものというふうになっていけばいいのかなというふうに思っています。そういう意味ではある程度詳細になるかもしれません。その情報の取捨選択ということももちろん非常に重要になってきます。そういった意味も含めてですね,今回,宮島と坂町の2箇所で試行して,今後どういう展開ができるかということを図っていきたいと思っているところであります。

○ 新たな施策マネジメント及び事業レビューの実施について

(RCC)
 すみません,RCCの福原です。おはようございます。
 事業レビューのことで,ちょっと基本的なことを確認させてください。これまでの事業仕分けは,いわばキャッチーに言えば無駄の洗い出しをして,事業見直しや廃止だとか判定がついてきたわけですけれども,今回の事業レビューというのは,合計7人の方ですかね?が,2時間半の検証の結果,何か,どういった結論付けというかですね,方向性というかですね,どういうものを導き出すのかというその点をちょっと解説いただけますか。

(答)
 はい。もちろんその中身自体はですね,やっていただくということで,出てこないと我々もわからないところもありますけれども,先ほど申し上げたように,観点としては施策っていうのは例えば今の4つ挙げている,例えば子育て支援にしても,方向性として大きなコンセンサスはあるものだと思うんですね,ほとんどがですね。それ自体について問うというよりも,子育ての支援を進めていく上で,本当に効果的なものをやっているのか,とか,もっと別のやり方があるんじゃないのとか,組み合わせが変じゃないのとか,色々あり得ると思うんですね。そういったことを外の視点で見て検討していただきたいということであります。そういう意味ではですね,要するに,ある施策なりイメージとしては政策にみたいなところに近いかも知れませんけれども,そこにたどり着くのにちゃんといろんなことを組み立ててやっていますか,ということをですね,我々の内部論理だけでなくて,外の目で見ていただくと,まあそういうイメージですね。だから,この事業はいいけど,この事業はなんかあんまり役に立ってないんじゃないのとかですね,これとこれを組み合わせたらもっといいことができるんじゃないのとかですね,そんなようなことになるのかなというふうに思ってますけど。

(RCC)
 ということは,一定の分かりやすい結論・・・。事業廃止とかいうわけでは・・・。

(答)
 マルとかバツとか,そういうものじゃないという意味ですね。定性的な結論というか,提案というか,提言というかそんなものになるんじゃないかと思います。

(朝日新聞)
 朝日新聞です。
それに関連してなんですが,同じような質問になりますけど,例えば,施策自体を廃止するということはありえないと思いますけれども,施策の中にいろんな事業が絡んでいます。さっき知事もおっしゃいましたけれども,その事業の中のこういう事業は要りませんよとか,個別のそういう判断も含まれる,ということになるんですか。

(答)
 それはあるかもしれないですね。

(朝日新聞)
 そういった意味では事業仕分けという側面もあるというふうに考えてよろしいんでしょうか。

(答)
 もちろん事業の,全体的に言うと有効性だとか,効率性ということを検討するわけですから,そういう広い意味ではですね,当然共通はしています。

(朝日新聞)
 昨年のような,事業仕分けのような,「要改善」とか「廃止」とか,そういう結論ではなくて,結論というのも,2時間半の論議を経て総括するというか,方向性を出していくというか。

(答)
 そうですね。そういう意味では今回コーディネーターに対する負担というのが,かなり大きくなるんではないかと思いますね。事業体系というか,こういう目的を達成するために,こういう事業を複数のものを組み立てて,こういうふうにやっています,というのを,ある意味で言うと,ご説明をするということにもなるので,これは県庁がやっている仕事全般の透明性の向上というか,理解の促進というものにもかなり繋がるんじゃないかなと思うんですね。その一個一個がいいかどうかとかって,ミクロの世界に入っていくと,ものすごく細かいことになることもあるじゃないですか。事業仕分けはそういう特徴があると思うんですけれども,それによって出てくる,もちろん良い面もあれば,そのミクロに入りすぎちゃうっていう面もあったりとかすると思うんですけれども,今回はもう少し大きな視点から見ながらですね,施策を理解していただく。それについて評価をしていただく。で,改善する提案があれば,それを進めていくということでですね,改善そのものと,理解の促進とか透明性の向上とかっていうのがですね,かなり相対的に進められるんじゃないかなと思うんですね。事業の一個一個を見ても,県庁がじゃあ何をやっているのかって,こんなこともやってるの,っていう驚きは確かにあるんですけれども,全体像はなかなか分からないですよね。だから,違う,別の角度からの透明性向上とかね,そういうことにも繋がるんじゃないかなと思っています。

(朝日新聞)
 じゃあすみません,改めてですけれども,これまでの事業仕分けと言われるような形態の反省を踏まえてこういう形を今回はやってみようということなんでしょうか。

(答)
 反省を踏まえてというかですね,今年冒頭に申し上げましたけれども,大きな施策の動かし方ですね,施策マネジメントというふうに言っていますけれども,それを考える時に,今みたいにその体系的にね,事業の一個一個を良し悪しを考えるんではなくて,体系的に物事を考えて,それで目標を達成していきましょうと。そして,その成果オリエンテッド〔志向〕な考えで事業を作っていきましょうと,あるいは施策を実行していきましょうと。そういうことをやっているわけで,その一環,じゃあそこに資するように,どういうやり方ができるかと,その外部の評価ですね。どういうやり方でできるかというところで考えて,今回のようなやり方に落ち着いたということであります。

(山陽新聞)
 すみません,山陽新聞の正本です。よろしくお願いします。
 事業レビューについてお伺いしたいんですけれども,去年までの事業仕分けというのは,国を含めてあちこち取り組んでこられてると思うんですけれども,こういった形で行うというのは広島県が・・・。

(答)
 はい,広島オリジナルだと思いますよ。これは。

(山陽新聞)
 何かを参考にしてとか・・・。

(答)
 広島オリジナル!(笑) 広島発!

(山陽新聞)
 事業仕分けの時はコーディネーターに,例えば「構想日本」の方の協力を得たりということもありましたけれども,今回は,そこのあたりは。

(答)
 今回は,構想日本にはお願いをするという予定はしてません。

(山陽新聞)
 はい。わかりました。

(中国新聞)
  中国新聞村田です。
 また重ね重ねですが,今回,さっきお話があったように結論がどういうふうになるかというのはなかなかやってみないと,という部分があるとは思うんですが,出てきた意見について,県としてはどういうふうに受け止めて,来年度以降に反映させるものなのかどうなのかが1点と,去年までの事業仕分けでは議会との絡みで色々あったと思うんですが,その意見の活かし方と議会の声の反映の仕方というか,その辺りはどういうふうにしていきたいとお考えなんでしょうか。

(答)
 はい,議会はもちろん昨年も,議会としてのレビューをやっていただきましたけども,そういうのも含めてどういう対応になっていくかというのはこれからというか,必ずしも執行部がこの通りだから,議会もやらなければいけませんという話でもありませんし,議会は,当然に議会における委員会も含めた場でいつも議論いただいていますので,そこはどうなるかというのは,まだこれからの話でありますけれども。われわれとしては,いずれにしても今回の施策レビューというのをやっていただいて,やはり取り入れるべきところは取り入れていくと。そういった視点で改善すべきものは改善をしていきたい,というふうに思っておりますし,改善の仕方としては,今申し上げたように,少し定性的なものが出てくるんじゃないかと思っていますので,若干分かりにくくなるかも知れませんけれどもね。ただこういう意見はこういうふうに取り入れましたとかね,そういうようなことにはなって,というか,していきたいと思ってます。

(中国新聞)
 そういう意味では,その結論を踏まえて県としてどこまでどう反映させるかという判断の主体はあくまでも県の方に・・・。

(答)
 それはもちろんそうですね。

(中国新聞)
 ありがとうございます。

○ 2011 HICARE国際シンポジウムの開催について

(読売新聞) 
 すみません,HICAREのシンポジウムのことについて伺いたいんですが,今回,初めての事業になるということで,案内をいただいたのですが,同時に「〔国際〕平和拠点〔ひろしま〕構想」というのが県の中でも進んでいて,現実的に原子力の利用に関して,潜在的あるいは顕在的にリスクを抱えることになったということで,平和とはちょっと違うと思うんですが,安全構築という観点から,原子力被ばく医療の知見を活かすということもありだと思うんですが,その点については,IAEAとの協力とか,今回のシンポジウムを機に拠点構想の中に何かしら反映させていくようなお考えというのはあるんでしょうか。

(答)
 こういった被ばく者医療の知見といったようなこと,あるいはそれを国際的に役に立てるというか,貢献をしていくということは,拠点構想のひとつの要素になっていくというふうには思っています。ただ,直接的に原子力の安全そのものをテーマに拠点構想の中に取り入れていくかというのは,現時点で委員の皆さんもどういうふうに感じられるか,私は分かりません。関連するテーマではありますので,こういった事態に備えて,われわれとしてどういう準備ができるのかといったことは,当然に委員の皆さんも関心もいただいている部分もありますけれども,原発の安全とかいう話になると,これまた全然違うテーマになってくるので,それは少しこれから議論してみないと分からないと思います。

(読売新聞) 
 ありがとうございます。

(幹事社:毎日新聞)
 それでは,自由質問に移らせていただきます。

○ 鞆の浦進行協議について

(幹事社:毎日新聞)
 幹事社のほうから,申し訳ないですけどひとつあります。
 鞆の浦についてなんですけれども。昨日の進行協議を受けて,改めて知事のお考えと,それから「目処」という言葉がいつも出てますけれども,その目処の見通しについてどうお考えかと,それから次回の現地での話し合い,〔9月〕19日ですかね。これには知事は行かれますか,ということをお伺いします。

(答)
 私のコメントは別途お出ししたとおりでありますので,県としては裁判,これは最終的に裁判所が進行についてご判断されることでありますけれども,県としては引き続き状況を見守っていきたい,ということであります。進行そのものについては,裁判所としても,住民協議会の状況を把握した上で判断をされようとしているのかな,と受けとめております。
 目処というのは,これは〔報道機関の〕皆さんも常にお聞きになりたくて,私も常に同じ答えをするんですけれども,今回も同じで,今,ご存知のとおり,仲介者のご尽力と住民の皆様の忍耐力と,それからご協力によって着実に話し合いが進んでいると認識をしておりますので,それができるだけ早く進むというかですね,ここまでいったよね,と,皆さん満足できるところまで,進めていきたいというふうに思っております。
 〔9月19日の〕出席はですね,今まだなんて言いますか,アプリオリ〔事前に決まっていた〕に出るとか出ないとかということは決めておりませんけれども,出席については,どこかのタイミングで,とは思っていますが,逆に私が行って,違う話になってもいけないのかなというように最近ちょっと考えているというか,非常に円滑な議論をしていただいてますので,その妨げにはならないようにしたほうがいいのかな,というふうに感じてます。

(幹事社:毎日新聞)
 そろそろ時間になりましたので,1問どなたかあれば。

(中国新聞)
  中国新聞の加納です。おはようございます。
 すみません,関連ですけれども,先ほどの鞆の浦のことなんですが,前回の協議会ではバイパスの必要性というのを双方がほぼ認めたような形になって,これから具体的な議論に入っていくことになるんですが,まず,このことについて知事がどう捉えているかということが一つと。
  ただ,一方で反対派のほうからは現計画の架橋については絶対反対だという意見が根強いです。こういったことをクリアするための何か新たな方法というのをお考えかどうか,現時点でのことを聞かせてください。

(答)
 方法というのは,首尾一貫して最初から最後まで徹頭徹尾やるというのが大事でして,それは何かというと,これも繰り返し申し上げていることですけれども,〔橋を〕架ける,あるいは架けない,その背景にある真のニーズですよね,それをやっぱり心から話を出していくということが一番だと,これはもう最初から最後までそうだと思っています。今は,かなりそれをやっていただいている状況かな,というふうに思ってますので,橋には絶対反対であるというのは,これはもちろん立場として,みんないわゆる賛成派の方も反対派の方も理解をしているところですけれども,じゃあその反対だという時に,物事をどう解決をしていくのかと,どういうふうにしたいのかと,そこのところをおっしゃっていただくと。それについてみんなで議論をするということだと思ってます。逆に言うと,橋を架ける必要性についても同じように出していただいてそれを話し合うというのが,とにかく最も早い進め方だと思ってます。

(中国新聞)
 すみません。バイパスの必要性というのを双方がほぼ認めた段階に入ったことについてはどう捉えていらっしゃいますか。

(答)
 そういう意味では,非常に大きな進展かなと思っておりますけれども。皆さん,前から言っていることじゃないですか,というふうに,議論とか後の質問でおっしゃってますけども,要するに,なぜそういうところになってきたかと言うと,お互いの背景にあるニーズを話し合った結果,やっぱりそれはそうだよね,ということで一致をしてきたということだと思うんですよね。
  [バイパスの〕必要性について一致をしたというか,そのニーズは理解できる,という段階だと思うんですね。そこは,厳密に言って僕が必要性について一致した,というふうに言ったというと,いろいろ問題が起きるので,そこは注意をいただければと思いますけれども。ただ,お互いのニーズについては理解できたというところなんだと思うんです。そうだとしても,私は,それは非常に重要な進展だと思いますし,もしバイパスを造るんであれば,という仮のあれですけれども,仮の議論にたって議論していただいてるということは,非常に腹を割って話し合いをして,ありがたいというか,ここまでの歴史的経緯を踏まえると,皆さん辛抱強くやっていただいているかなというふうに思っております。

(幹事社:毎日新聞)
 ありがとうございました。それでは定例記者会見を終わらせていただきます。

 

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