記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:令和5年5月16日(火曜日)
(1)G7広島サミットを控えて
(2)G7広島サミットへの県民の関心の受け止めについて
(3)G7広島サミットを控えて
(4)JR芸備線について
(5)G7広島サミットを控えて
(6)JR芸備線について
(幹事社:産経新聞)
幹事社の産経新聞です。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は11時を予定しています。ご協力をお願いいたします。まず知事からの冒頭発言が1件ありますのでお願いいたします。
それでは私から1件、サミットのことについてです。いよいよ、G7広島サミットの開催が3日後に迫ってまいりました。まず始めに、これまで開催準備、それから機運醸成にご協力いただいております県民、また市民の皆様、事業者の皆様、さらには、万全の体制を整えていただいています医療消防関係者の皆様にお礼を申し上げたいと思います。そして安全・安心かつ円滑な会議を行うため、全国からお集まりいただいて、またこれまでも昼夜を問わず警備にあたっていただいております警察、海上保安庁等関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。本日は、私から改めて、県民市民の皆様へお願いがございます。明後日18日から、各国の首脳など要人が移動される時間帯におきまして、高速道路や広島市中心部の一般道路において交通規制が行われる予定です。要人の移動が続いた場合、交通規制が長時間にわたる可能性もあります。このため、迂回路を含む周辺道路において渋滞が発生する可能性がありますので、18日木曜日から22日月曜日の間、マイカー利用の自粛など、交通総量抑制への協力を改めてお願い申し上げます。交通規制の詳細については、規制の前日に〔県警の〕ホームページなどで公表されます。また規制の当日にはSNSなどによってリアルタイムで公表される予定です。〔交通総量抑制のフリップを掲げて〕こちらは、何度もご覧いただいていると思いますけれども、G20大阪サミット時の様子です。向かって左側が通常時であり、右側が交通総量抑制の結果です。この真ん中は、高速道路で規制がかかっているのだと思いますが、その両側の一般道もかなり交通量が少ないと思います。こういう状態になると、さまざまなどうしても通らないといけないような車両〔緊急車両等〕なども円滑に通ることができることになりますので、ぜひ、こういった状態を目指して、ご協力をお願いしたいと思います。交通総量抑制は、県民市民の皆様、それから事業者の皆様がお互いに協力し合い、助け合うことで、交通規制による日常生活への影響を最小限にするために行うものですので、ご理解とご協力よろしくお願いいたします。私からは以上です。
(幹事社:産経新聞)
この件について、質問がある社は挙手をして社名を名乗ってからお願いします。なお手話通訳者の方が通訳しやすいよう、質問ははっきりとおっしゃっていただきますようお願いいたします。〔質問がないため、〕続いて、幹事社質問に入ります。産経新聞からですが、サミットまで、ちょうど3日となりましたけれども、現時点での広島県民の関心の高まりについて、今どういうふうにご判断していますでしょうか。
(答)
サミットは、本当に近づいてきたというところでありますけれども、まず、ロシアによるウクライナ侵略ということもあり、食料やエネルギー価格の高騰といったような形で、我々の生活にも大きな影響を及ぼしていると思います。こういったところに見えるように、世界というのは至るところで結びついていると〔感じています〕。世界で起こる出来事というのは決して我々と無関係ではなくて、我々の生活にも直結しているということに、改めて、気づかされたところではないかと思います。こういう中で、国際平和はもちろんですけれども、気候エネルギー問題やあるいは食料問題、また新型コロナの教訓を踏まえた保健の問題など、さまざまな国際社会が直面する課題についての議論がここ広島で行われるということになるわけであります。開催地として、こういった議論が円滑にできるように、また安全・安心に行うことができるように、最後まで全力で取り組んでいく必要があると思っています。そして現在の厳しいこの国際情勢の中で開催される今回のサミットは、被爆地広島から、核兵器のない世界に向けた力強いメッセージを発する貴重な機会でもあると考えています。広島は、核兵器がもたらす悲劇を心で感じ取ることができる場所であると同時に、原爆から復興した広島の平和による繁栄ということも心で感じ取ることができる場所でもあると思います。こうしたこの場所〔広島〕と、サミットのテーマが一致しているということは、歴史的に見ても、世界にとっても深い意義を持っているものだと思いますし、世界が注目するのではないかと思っています。世界が注目するこの機会に、世界中のメディアを通じて、平和の問題、また広島が素晴らしいところであるということ、また、広島の産業や伝統、自然あるいは食文化といったあらゆる広島の魅力を伝えていきたいと考えているところです。そして、県民市民の皆様にご協力いただきながら、サミットの参加者はもちろんですけれども、サミットを期に広島を訪れる皆様に、広島に来てよかったと思っていただき、また広島でお迎えする側の我々県民市民についても、広島で開催されてよかったと思っていただけるように、最後まで全力で取り組んで、必ず広島サミットを成功に導きたいと考えているところです。
(幹事社:産経新聞)
この件について質問がある社はお願いいたします。
(山陽新聞)
山陽新聞の平田です。関連してなのですけれど、重複するところもあると思うのですが、G7サミットに向けて市民や事業者の皆様がさまざまな活動に取り組んでいらっしゃると思います。それも含めて、サミット後の広島への観光に関する点や〔今後の〕期待というのを改めて知事からお願いします。
(答)
既にご承知のように、今、インバウンドの水際対策も緩和されて、外国のお客様が目に見えて増えていると思います。これはサミットの効果も、もう既にあるのではないかなと感じていまして、具体的な根拠があるわけではないのですけれども、そういった面もあるのかなと思っていまして、サミットが終われば、当然、広島からの発信は我々も努力しているわけですけれども、そういったことも含めて、より多くのインバウンドのお客様に、広島を訪問いただけるのではないかと考えています。その際に、広島という場所が自然、あるいは文化面、特にやはり観光客の皆さんは、食べ物に惹かれて〔広島に〕来るということも多いので、広島の豊かな食について発信できるように、我々はこの期間中、〔情報発信などを〕努めていきたいと思いますし、このサミットでの成果と言いますか、〔首脳等に〕提供されたものなどもうまく活用して、しっかりと、サミット後にもアピールをして、皆さんに中長期的にも〔広島に〕来ていただけるように取り組んでいきたいと考えているところです。
(RCC)
RCCの平田です。広島訪問の一つの意義として、当初からおっしゃっています被爆の実相に触れてもらうということ、資料館を見学して〔被爆の実相に触れてもらうということについて〕、直前に迫りましたけれども、もう一度知事から、そこに向けたコメントをいただけますでしょうか。期待感〔などをお願いします〕。
(答)
これ〔被爆の実相に触れてもらうこと〕については、段々日程も近づいてくる中で、先日は、岸田総理も平和公園の視察もされ、資料館の視察も行かれました。平和公園で首脳の皆さんをお迎えするということまでは、決まったというところで、我々も非常に期待を高めているところです。これを機に、各国の首脳の皆さん、G7の首脳ももちろんですけれども、できれば、その他のいわゆる拡大会合アウトリーチ国の首脳の皆さんも含めて、資料館の見学、そして被爆者との対話、こういったことを通じて、広島での参加ということを心で感じる機会を持っていただきたい、それをベースに、今後の国際情勢について議論していただきたいと考えています。
(RCC)
ありがとうございました。
(NHK)
NHKの石田です。今、分かる範囲〔あるいは〕話せる範囲で構わないのですけれど、知事のサミット期間中の予定や動きをお伺いすることはできますでしょうか。
(答)
まだ私も〔サミット期間中の予定を〕聞いていません。
(NHK)
3日全く空っぽという感じでしょうか。
(答)
空っぽというよりも、当然〔3日間予定を〕空けているのですけれども、恐らく首脳のお迎えの時は何らか対応するのだと思っていますけれども、具体的に、どういうふうに動いていくかということは、まだ、決まってない〔といいますか〕、聞いてないところです。
(NHK)
わかりました。もう1点、先週13日土曜日に岸田総理、市長とともに関係地を視察されたと思うのですけれど、簡潔にその時に印象に残ったことでしたり、何か感じたことありましたら、改めてお伺いしてよいでしょうか。
(答)
今回は、平和公園、それから宮島に訪問したわけですけれども、それぞれポイントごとに、どこで説明があるとか、そういったことのレクが改めてあったというところです。具体的に検討が進んでいるのだなということが感じられたことが私には印象が深かったです。
(NHK)
もう1点ですが、直前まで、いわゆる被爆者と面会するかどうかも含めて、〔G7広島サミットの予定について〕かなり、わからないことが多いことについては、どう思われてらっしゃる〔でしょうか〕。
(答)
これは仕方ないと思います。過去、オバマ大統領が来た時もそう〔直前まで予定がわからなかった〕でしたし、大体、特に7か国あるいはアウトリーチ国も含めると、非常に多くの会議そのもののプログラムがあって、それ〔G7の会議プログラム等〕についての流動性もある中で、なかなか、どれだけの時間がとれるのかなど、そういったことも最終的に固まらないということは、致し方のないことだと思います。これだけの会議なので、その中で、我々としてはできるだけ、もともとお願いしているようなことが実現できるように、引き続き、働きかけていくということだと思います。
(幹事社:産経新聞)
では、一般質問に移ります。他に質問がある社はお願いいたします。
(中国新聞)
中国新聞の河野と申します。何点かありまして、まず1個〔目の質問〕が、サミット期間中に、県庁の職員の半数以上の出勤を抑制するとおっしゃっていましたけれども、結局、当日近づいてきましたけれども、出勤はどれぐらいなりそうかという想定がまとまっていたら、教えていただければと思います。
(答)
今、具体的に、何人ぐらいが出勤する予定かというのは、私は聞いていませんけれども、もともとの指示として半減ということなので、そういう方向で今動いているのだと思います。
(中国新聞)
わかりました。それと1個サミットのことで追加ですけれども、バイデン大統領が〔アメリカ〕国内の問題で広島に来ないかもしれないというニュースもありましたけれども、改めて、〔広島に〕来るということが発表されました。バイデン大統領が改めて、広島に来るということになったことへの受け止めをお願いします。
(答)
もちろん、バイデン大統領が仮に〔広島に〕いらっしゃることが出来なくても、その他の首脳の皆さんに、被爆の実相に触れていただくということは非常に重要なことだと思っていますけれども、バイデン大統領も〔広島に〕来て、G7のメンバー皆さんが揃うということは、やはり意義が大きいですし、アメリカはやはり、最大の核兵器国の一つでありますから、そういった立場のアメリカの大統領が〔広島に〕いらっしゃるということは非常に意義があることだと思っています。
(中国新聞)
最後に、サミットと全く関係ない質問ですけれど、JR芸備線についてお聞きします。5月10日に、JR芸備線〔について〕、JR西日本からのヒアリングがございました。それで、議論は平行線に終わったような形なのですけれども、今後このヒアリングを続けていくのかどうか、それとJR西〔日本〕は、法律に基づく再構築協議会に意欲や前向きな考えを示していました。この再構築協議会に知事が応じる考えがあるのかどうかをお聞きしたいと思います。
(答)
今後、ヒアリングをどうするのかということは、まだ未定ですけれども、再構築協議会については、これ〔再構築協議会〕は法定のものであります。今は、国において、この法の施行に向けて、いろんな準備しているところだと思いますけれども、国から、再構築協議会に参加してほしいという依頼があった場合には、その趣旨であるとか、検討の内容も踏まえて、改めて、その沿線市と協議して、対応・検討していきたいと考えています。
(中国新聞)
とりあえず、当面この問題の今後の対応としては、まだ何も決まっていない状況なのでしょうか。
(答)
まずヒアリングの結果、どうしていくかということは、岡山との関係もありますし、決まってないというところです。
(中国新聞)
わかりました。ありがとうございます。
(幹事社:産経新聞)
他に質問はありますでしょうか。
(日本農業新聞)
日本農業新聞の大森です。このサミットを契機に、広島県産の農畜産物、日本酒や和牛、レモンなど、さまざまなものをPRする機会になると思います。改めて、知事から、広島の食の魅力のPRに向けたコメントや期待をお願いできますでしょうか。
(答)
国際メディアセンターは、内覧で皆さん、ご覧になったと思いますけれども、その中で、我々の食のコーナー、県としての、お酒や飲物の提供のコーナーもありますし、また実際に実演しながら、食べ物をご提供するというコーナーもあります。また外務省で準備をしていただいてる、鉄板のコーナーであるとか、広島の食べ物を提供していただけるコーナーというのも〔あります〕。それから食堂があり、食堂でも広島産の食べ物もかなり提供できるものと考えています。こういった機会を通じて、まずメディアの皆さんに、実際に広島のおいしいものを味わっていただいて、それを実感していただいて、またそれ〔広島の食〕がどういう背景で、できているのかということも、情報センターと情報提供しながら、〔背景もあわせて広島の食を〕発信していただけるように、あるいは関心を持っていただけるように、頑張っていきたいと思います。
(日本農業新聞)
ありがとうございます。
(幹事社:産経新聞)
他に何か〔質問は〕ありますでしょうか。
(中国新聞)
すいません、ぎりぎりで〔手を〕挙げてしまって申し訳ないです。中国新聞の伊藤と申します。芸備線に関することで追加の質問なのですけれども、改めて、こういった広域の鉄道ネットワークを維持していくという〔ことについて〕どのような考えを知事がお持ちなのかということを伺えたらと思います。
(答)
まず、本県としては、JRさんも言っていますけれども、地域公共交通を考えていくという上では、やはり持続可能にしていくということは非常に重要だと思っています。特に中山間〔地域〕の公共交通は、運行の補助〔金〕というのも、非常に〔また〕継続的に必要になってくるものですし、少子高齢化といったことで人手不足もあるということで、そういう中で、地元の自治体やあるいは地元の交通事業者にとって、非常に大きな負担になっているということを考慮する必要があると考えているところです。一方、JR各社は、国鉄改革と〔言います〕か民営化の時に、一定の考え方のもとで、民営化されているということがあります。不採算路線を含めて事業全体で採算が確保できるように、設計されているわけで、そのために、国鉄の長期の債務〔など〕を国民に負担転嫁をしていった、国が引き受けていったということです。あるいは、その事業用固定資産の承継も行われて、そこ〔事業用固定資産〕をベースに、さまざまな開発事業あるいは商業施設の展開なども行われているということです。こういった経緯を踏まえると、これは、裾野、トータルのいろいろなところで収益を上げていって、それで路線、ネットワークを維持していくと〔いうことです〕。これは言い換えると内部補助ということです。内部補助、つまり、その1本1本の路線の収支をバーンしていく〔見ていく〕ということではなくて、〔JR西日本〕全体として、維持していく〔ことが〕、内部補助ということだと思〔います。〕それを前提として、〔JR西日本の事業は〕出来ているものだと認識していまして、基本的には事業全体でそういった不採算路線も、維持をしていくものだということが基本的な考え方なのだと思います。特に2022年度には、885億円の純利益をJR西日本さんは計上しているわけでありまして、事業全体として本当に持続可能性がないのかと、しっかりとご説明いただく必要があると思っています。こういったことを踏まえた上で、地域公共交通にとって何が持続可能なのかということを広く考えていく必要があると思っていまして、「なぜ、JRがそのまま運行することが持続可能じゃないのか」あるいは「鉄道特性と〔JR西日本は〕最近おっしゃっているのですけれども、JRの責任はどこまであるのか」といったようなことを、大臣指針も踏まえて、地域の住民の皆さんが十分に説明を受けた上で、必要な議論を行うために、これまで我々は全路線収支の開示といったようなこと求めてきたわけですけれども、これまでのヒアリングでは十分な説明もなかったところであり、そういった説明を十分にされているという認識ではないということであります。本県としては、一部区間の鉄道特性の低さであるとか、あるいは赤字といったことだけを取り上げた議論ではなくて、先ほど申し上げたようなJR西日本の国鉄改革の経緯を踏まえた責任であるとか、あるいは地域の公共交通の持続可能性だとか鉄道特性の考え方といったようなことについて、国を交えて、全体での議論を行った上で個別路線の在り方が議論されるべきではないかと考えているところです。
(中国新聞)
ありがとうございます。
(幹事社:産経新聞)
他に〔質問は〕ございますでしょうか。よろしいですか。これで定例会見を終わります。次回の定例会見につきましては、別途お知らせいたします。どうも今日はありがとうございました。